抗てんかん薬、神経膠腫術後患者の言語記憶を改善 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/12/27 抗てんかん薬投与を受ける悪性度の高い神経膠腫(high-grade glioma、HGG)の患者について、認知機能の低下などさまざまな有害事象が報告されている。しかし従来薬、新薬ともに抗てんかん薬の認知機能への影響について、これまで大部分が不明であった。オランダ・VU University Medical CenterのMarjolein de Groot氏らは、HGG術後患者に対する抗てんかん薬の認知機能への影響を調べた。その結果、バルプロ酸、レベチラセタムともに認知機能を障害することはなく、むしろ言語記憶に関する薬効がみられさえしたことを報告した。Neuro Oncology誌オンライン版2012年12月11日号の掲載報告。 評価は、抗てんかん薬について従来薬を受ける群、新薬を受ける群、非投与群の異なる3コホートのHGG患者を選択し行われた。3群の患者はいずれも、術後治療の開始前6週以内に手術を受け評価対象に包含された。認知機能の評価は、包括的な神経心理学的評価によって、6つの認知機能の領域(注意、実行機能、言語記憶、ワーキングメモリ、精神運動機能、情報処理速度)を対象に行われた。 主な結果は以下のとおり。 ・包含基準を満たしたのは、117例の患者であった。 ・35例が新しい抗てんかん薬(全例がレベチラセタム)の単独療法を、38例が従来薬(バルプロ酸またはフェニトイン)の単独療法を受けた。44例は非投与であった。 ・レベチラセタム群および従来薬群の患者は、非投与群と同程度の評価となった。・レベチラセタム群の患者は言語記憶テストで、非投与群と比べて、より良好な認知機能を示した。 ・事後解析において、従来薬群では、バルプロ酸服用群のほうがフェニトイン服用群よりも、認知機能が良好であることが明らかになった。 ・レベチラセタムもバルプロ酸も、HGG患者における付加的な認知障害との関連はみられなかった。両抗てんかん薬は、HGG患者の言語記憶に関する薬効を有するようである。 関連医療ニュース ・側頭葉てんかんでの海馬内メカニズムの一端が明らかに ・レベチラセタムは末梢性の鎮痛・抗浮腫作用を示す ・てんかん発作時の脳炎がPET画像診断活用で明らかに (ケアネット) 原著論文はこちら de Groot M et al. Neuro Oncol. 2012 Dec 11. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] IPFの慢性咳嗽、nalbuphine徐放剤が有望/JAMA(2026/02/06) 閉経前女性における卵巣がんの診断に最適な指標は?/BMJ(2026/02/06) 糖尿病における血圧と転帰の関係はJカーブか?線形か?~587万例の用量反応メタ解析(2026/02/06) 乳がん後の心筋梗塞と脳卒中リスク(2026/02/06) 双極症におけるベネフィットを最大化させるアリピプラゾールLAI使用のタイミングは?(2026/02/06) 不思議の国のアリス症候群、特定の薬剤が関連か(2026/02/06) パーキンソン病で「痩せる理由」、体重減少の背景にあるエネルギー代謝の変化(2026/02/06)