日本人統合失調症外来患者の再発率と関連する要因は~MUSASI研究

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/09

 

 社会機能障害は、統合失調症患者の生活の質に大きな影響を及ぼすが、社会機能に関連する因子が再発頻度によって異なるかどうかは明らかになっていない。関西医科大学の嶽北 佳輝氏らは、日本人統合失調症外来患者を対象に、再発頻度別にこれらの因子の違いを検討するため、本研究を実施した。Psychological Medicine誌2026年5月29日号の報告。

 本研究は、日本の精神科診療所における統合失調症の多施設共同治療調査・評価(MUSASI)として実施された全国横断研究である。2023年9~10月にかけて日本国内の精神科診療所330施設で実施した。解析対象は、統合失調症関連疾患と診断された患者1万81例。対象患者は、非再発群、低頻度再発群(再発回数:1~2回)、高頻度再発群(再発回数:3回以上)に分類した。社会機能の評価には、社会的職業的機能評価尺度(SOFAS)を用い、61点以上を高機能と定義した。

 主な結果は以下のとおり。

・本研究には、非再発群3,670例、低頻度再発群4,428例、高頻度再発群1,983例が含まれた。
・全体として、患者の55.8%(5,631例)が高社会機能群に分類された。
・全群において、高社会機能と有意に関連していた因子は、就労、過去1年間の不安定期間の短縮、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スコアの低さ、陰性症状の少なさであった。
・非再発群と低頻度再発群では、陽性症状と薬剤関連因子が関連していた。
・低頻度再発群と高頻度再発群では、婚姻歴が関連していた。
・高頻度再発群では、遅発性ジスキネジアの欠如が因子として浮上した。

 著者らは「社会機能に関連する因子は再発頻度によって異なり、再発頻度に基づいた層別介入戦略の必要性が示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)