多発性骨髄腫のフレイル患者に対する抗CD38抗体3剤併用、実臨床での有用性

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/07

 

 多発性骨髄腫のフレイル患者に対する抗CD38モノクローナル抗体を含む3剤併用療法については、主要試験のサブ解析で有効かつ安全であることが示されているが、実臨床ではフレイル患者への投与を避けることは少なくない。今回、国立病院機構渋川医療センターの入内島 裕乃氏らが後ろ向き解析を実施した結果、適切な管理を実施することでフレイル患者においても非フレイル患者と同様の治療効果と安全性が得られることが示された。Cancers誌2026年3月24日号に掲載。

 本研究は、2017~24年に同センターにおいて抗CD38抗体(ダラツムマブまたはイサツキシマブ)を含む3剤併用療法を受けた多発性骨髄腫患者を対象とした後ろ向き観察研究である。国際骨髄腫作業部会(IMWG)の簡易フレイルスコアに基づき、患者をフレイル群と非フレイル群に分類し、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、安全性を比較した。

 主な結果は以下のとおり。

・対象となった150例(年齢中央値:フレイル群76歳、非フレイル群69歳)のうち、ダラツムマブを含む3剤併用療法が108例(フレイル群82例)、イサツキシマブを含む3剤併用療法が42例(フレイル群18例)であった。
・フレイル群と非フレイル群のPFS中央値は15.4ヵ月と11.4ヵ月、OS中央値は45.6ヵ月と40.7ヵ月であった。
・ORRはフレイル群76%、非フレイル群68%で有意差はなかった。
・レジメンによる予後も有意差はなかった。
・両群間で、あらゆる有害事象、血液毒性および非血液学的毒性のいずれにおいてもGrade3~4の有害事象発現率に有意差はなかった。

 本結果から、著者らは「抗CD38抗体を含む3剤併用療法は、薬剤の減量や休薬、感染制御など適切な管理を徹底することで、フレイル患者にとっても使用可能な治療選択肢となりうる」と結論している。

(ケアネット 金沢 浩子)