日本の実臨床におけるCGRP関連抗体の長期有効性と治療順守

提供元:ケアネット

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公開日:2026/04/23

 

 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛予防に有効である。しかし、実臨床における1年を超えるデータは限られている。獨協医科大学の鈴木 圭輔氏らは、日本における片頭痛患者における3つのCGRP関連抗体の長期有効性を評価するため、単施設レトロスペクティブ観察コホート研究を実施した。European Journal of Neurology誌2026年3月号の報告。

 対象は、獨協医科大学病院の頭痛外来において、2022年4月~2025年2月にCGRP関連抗体(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)を3ヵ月以上投与した片頭痛患者307例。評価項目は、1ヵ月当たりの片頭痛日数(MMD)、50%以上の奏効率、有害事象(AE)、治療継続率とした。患者は、非治療反応患者と治療反応患者(早期治療反応患者:3ヵ月目までにMMDが50%以上減少、後期治療反応患者:4~5ヵ月目、超後期治療反応患者:6ヵ月目以降)に分類し、評価を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・CGRP関連抗体治療により、24ヵ月にわたるMMDの有意な減少が認められた。
・50%以上の治療反応率は、3、6、12、24ヵ月時点でそれぞれ45.9%、57.0%、63.6%、71.0%であった。
・AEの発生率は12.6%であり、重症度はおおむね軽度であった。
・早期治療反応患者は、ベースラインのMMDおよび片頭痛障害評価(MIDAS)スコアが最も低かった。一方、非治療反応患者は、ベースラインのMMDおよびMIDASスコアが最も高く、薬剤乱用頭痛(MOH)および精神疾患の併存率が最も高かった。
・早期治療反応患者と比較し、後期治療反応患者および超後期治療反応患者は、ベースラインのMMD、MIDASスコア、MOHの発現率が高く、過去に予防治療失敗を経験した患者が多かった。
・さらに、超後期治療反応患者は、羞明および拍動性頭痛の発現率が最も高く、精神疾患の併存率は最も低かった。
・CGRP関連抗体の有効性は、いずれの薬剤においても同程度であった。
・12、18、24ヵ月時点での治療継続率は、それぞれ68.3%、58.0%、50.6%であった。

 著者らは「日本人片頭痛患者に対するCGRP関連抗体による治療は、片頭痛発作頻度の長期的な減少および良好な忍容性を示す有用な治療選択肢である」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)