次世代mRNAコロナワクチン、国内第III相で有効性・安全性を確認/Meiji Seika

提供元:ケアネット

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公開日:2023/12/27

 

 Meiji Seika ファルマは12月21日付のプレスリリースにて、同社が国内における供給・販売を担う新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する次世代mRNAワクチン(レプリコンワクチン)「コスタイベ筋注用」(ARCT-154)について、追加免疫国内第III相試験の結果がThe Lancet Infectious Diseases誌オンライン版2023年12月20日号に掲載されたことを発表した。

 本試験は、既存mRNAワクチンを接種済みの成人を対象とし、次世代mRNAワクチンと既存mRNAワクチンの追加接種を比較した初めての臨床試験だ。本試験の結果、ARCT-154の5μgの追加接種が、コミナティ(ファイザー製)の30μgの追加接種と比較して、武漢株(Wuhan-Hu-1)に対して非劣性を示し、オミクロン株BA.4/5株に対して優越性を示すことが認められた。

 次世代mRNAワクチンのARCT-154は、新規のsa-mRNA技術を使用しており、細胞内に送達されたmRNAが増幅されるように設計されている。そのため、既存ワクチンよりも少ない接種量で高い中和抗体価、高い安全性と有効性、効果の持続が期待される。

 本試験では、既存mRNAワクチンを3ヵ月以上前に3回接種した18歳以上の健康成人828例を対象に、1回の追加接種としてARCT-154を5μg(420例)、あるいはコミナティを30μg(408例)接種し、免疫原性および安全性を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・追加接種から4週間後の武漢株に対する中和抗体価の幾何平均(GMT)は、ARCT-154群:5,641(95%信頼区間[CI]:4,321~7,363)vs.コミナティ群:3,934(2,993~5,169)であった。GMT比:1.43(95%CI:1.26~1.63)。
・武漢株に対する中和抗体応答率は、ARCT-154群:65.2%(95%CI:60.2~69.9)vs.コミナティ群:51.6%(46.4~56.8)で、差は13.6%(95%CI:6.8~20.5)となり、非劣性が示された。
・オミクロン株BA.4/5に対する中和抗体価のGMTは、ARCT-154群:2,551(95%CI:1,687~3,859)vs.コミナティ:1,958(1,281~2,993)であった。GMT比:1.30(95%CI:1.07~1.58)。
・BA.4/5に対する中和抗体応答率は、ARCT-154群:69.9%(95%CI:65.0~74.4)vs.コミナティ群:58.0%(52.8~63.1)となり、優越性が示された。
・ARCT-154またはコミナティの追加接種により、重度または重篤な有害事象は認められず、忍容性は等しく良好だった。
・特定局所反応については、ARCT-154群の95%、およびコミナティ群の97%から報告された。特定全身有害事象については、同じく66%および63%から報告された。

 本試験結果は、ベトナムで実施された海外第I/II/IIIa相試験と海外第IIIb相試験、米国・シンガポールで実施された海外第II相試験などと合わせて申請資料として提出され、2023年11月28日に「コスタイベ筋注用」として厚生労働省より製造販売承認された。本試験は、接種後3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月での安全性および免疫応答の持続性や細胞性免疫を検討するため現在も進行中。変異株対応の試験も進められており、2024年秋冬接種に向けて実用化を目指している。

(ケアネット 古賀 公子)