アルツハイマー病治療薬lecanemab、厚労省の優先審査品目に指定/エーザイ・バイオジェン

提供元:ケアネット

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公開日:2023/02/02

 

 エーザイとバイオジェン・インクは1月30日、アルツハイマー病(AD)治療薬の抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体lecanemabの日本における製造販売承認申請について、厚生労働省より優先審査品目に指定されたことを発表した。優先審査は、重篤な疾病で医療上の有用性が高いと認められた新薬などに与えられ、総審査期間の目標が短縮される。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、申請から承認までの総審査期間は、通常品目は80パーセンタイル値で12ヵ月のところ、優先品目は9ヵ月となっている。

 同社は2023年1月16日に、日本における製造販売承認申請を行った。本申請は、lecanemab投与による早期ADの臨床症状の悪化抑制を実証した臨床第III相Clarity AD試験、臨床第IIb相試験(201試験)に基づく。

 本剤については、米国において、2023年1月6日に米国食品医薬品局(FDA)よりAD治療薬として迅速承認を取得し、同日、フル承認への変更に向けた生物製剤承認一部変更申請(supplemental Biologics License Application:sBLA)が提出された。欧州においても、1月9日に欧州医薬品庁(EMA)に販売承認申請(MAA)を提出し、1月26日に受理されている。中国においては、2022年12月に中国国家薬品監督管理局(NMPA)にBLAの申請データの提出を開始した。

(ケアネット 古賀 公子)