オミクロン感染7日目、3割が抗原検査陽性

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2022/11/01

 

 米国疾病対策予防センター(CDC)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染時の隔離期間について症状の有無にかかわらず5日間を推奨している。また日本では、症状のある人は発症日から7日間隔離、症状がない人は検査陽性となった日から7日間隔離で抗原検査陰性になれば5日間に短縮可能としている。今回、米国・スタンフォード大学のJessica Tsao氏らが、SARS-CoV-2陽性を示した学生スポーツ選手において、診断日から7日目の迅速抗原検査で27%が依然として陽性であったことを報告した。また、症状ありの感染者、オミクロンBA.2変異株感染者で陽性率が高かった。JAMA Network Open誌2022年10月18日号に報告。

 本研究は、オミクロン株が優勢であった2022年1月3日~5月6日、SARS-CoV-2陽性となった全米大学体育協会第一部大学キャンパスの学生スポーツ選手に、隔離期間最終日である診断7日目以降に迅速抗原検査を実施した。

 主な結果は以下のとおり。

・学生スポーツ選手264人(女性:53%、平均年齢:20.1±1.2歳、範囲:18~25歳)における268件の感染(症状あり:66%、症状なし:34%)で調査した。
・7日目に検査した248例のうち67例(27%、95%信頼区間[CI]:21~33%)で陽性のままであった。
・症状ありの感染者の7日目の陽性率は35%(95%CI:28~43%)で、症状なしの感染者(11%、同:5~18%)より有意に高かった(p<0.001)。
・BA.2変異株感染者の7日目の陽性率は40%(95%CI:29~51%)で、BA.1変異株感染者(21%、同:15~27%)より有意に高かった(p=0.007)。

 今回、学生スポーツ選手の調査において、隔離後7日目でも27%で迅速抗原検査が陽性であったことから、米国CDCが推奨する5日間の隔離期間では、感染拡大を防ぐには不十分である可能性が示唆された。

(ケアネット 金沢 浩子)