ファイザー製コロナワクチン、5~11歳への接種を承認/厚労省

提供元:ケアネット

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公開日:2022/01/24

 

 厚生労働省は1月21日、ファイザー製の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンについて、用法・用量が異なる「コミナティ筋注 5~11歳用」の製造・販売を特例承認した。オミクロン株が急拡大し、新型コロナの収束の兆しが見えない中、欧米諸国でも小児へのワクチン接種に踏み切る動きがある。国内における接種開始は3月以降になる見通しだ。
 ※画像は承認された「コミナティ筋注 5~11歳用」と同製品の海外製造バイアル(提供:ファイザー)

 今回承認された「コミナティ筋注 5~11歳用」は、12歳以上に使用されている従来製品との相違点がいくつかあるので注意が必要だ。

【形状】
5~11歳用:バイアルのキャップ上面がオレンジ色
従来製品:バイアルのキャップ上面が紫色

【用法・用量】
5~11歳用:本剤1.3mLを日局生理食塩液1.3mLで希釈。1 回0.2mLを計2回、通常3週間の間隔で筋肉内に接種。
従来製品:本剤0.45mLを日局生理食塩液1.8mLで希釈。初回免疫は1回0.3mLを合計2回、通常3週間の間隔で筋肉内に接種。追加免疫では1回0.3mLを筋肉内に接種。

【希釈方法】
5~11歳用:希釈後の液は10回接種分(1回0.2mL)を有する。デッドボリュームの少ない注射針または注射筒を使用した場合、10回分を採取可能。
従来製品:希釈後の液は6回接種分(1回0.3mL)を有する。デッドボリュームの少ない注射針または注射筒を使用した場合、6回分を採取可能。

【接種時期・回数】
5~11歳用:原則として、同一の効能・効果をもつ他のワクチンと混同することなく2回接種。
従来製品:原則として、同一の効能・効果をもつ他のワクチンと混同することなく2回接種。通常、本剤2回目の接種から少なくとも6ヵ月経過後に3回目の接種が可能。

 今回はファイザー製コロナワクチンに対する承認であり、現段階では、国内でこのほかに承認されているモデルナ製ワクチン(スパイクバックス筋注)は12歳以上、アストラゼネカ製ワクチン(バキスゼブリア筋注)は原則として40歳以上とされている。

(ケアネット 鄭 優子)