新型コロナ再感染時の重症化リスク/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2021/12/24

 

 新型コロナウイルスの初感染時と比較した再感染時の重症度について、カタールのNational Study Group for COVID-19 Epidemiologyが全国コホートのデータを用いて評価した。その結果、再感染時の入院/死亡リスクが初感染時に比べて90%低かったことを、Laith J Abu-Raddad氏らがNEJM誌オンライン版2021年11月24日号のCORRESPONDENCEで報告した。

 カタールでは、2020年3~6月に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の第1波があり、その後人口の約40%がSARS-CoV-2の抗体を保持していた。その後、2021年1~5月に、B.1.1.7(アルファ株)およびB.1.351(ベータ株)による2つの連続した波が発生した。

 本研究は、パンデミック発生以降のすべてのSARS-CoV-2関連データを収集した全国連合データベースを用いた。ワクチン接種記録のある8万7,547人を除外し、2020年2月28日~2021年4月28日にPCR検査で感染が確認された35万3,326人において、再感染による「重症」(急性期入院につながる)、「重篤」(ICU入院につながる)、「致死的」のリスクを調査し、初感染と比較した。再感染者を性別、年齢層(5歳ごと)、国籍、PCR検査日の暦週に応じて、1:5の割合で初感染者とマッチさせた。重症度分類(重症、重篤、致死的)は世界保健機関のガイドラインに従い、訓練を受けた医療関係者が評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・特定された再感染1,304例のうち、413例(31.7%)はベータ株、57例(4.4%)はアルファ株、213例(16.3%)は野生型で、621例(47.6%)は不明だった。
・初感染から再感染までの期間の中央値は277日(四分位範囲:179〜315)だった。
・再感染時の「重篤」のオッズは、初感染時の0.12倍(95%信頼区間[CI]:0.03〜0.31)だった。「重篤」は初感染時は28例、再感染時はゼロで、オッズ比が0.00(95%CI:0.00〜0.64)だった。
・COVID-19により死亡したのは、初感染時は7例、再感染時はゼロで、オッズ比は0.00(95%CI:0.00〜2.57)だった。
・再感染時の「重症」「重篤」「致死的」の複合アウトカムのオッズは、初感染時の0.10倍(95%CI:0.03〜0.25)だった。
・再感染時の入院/死亡リスクは初感染時よりも90%低かった。急性期入院した重症例は4例、ICUへの入院、死亡例はゼロだった。

(ケアネット 金沢 浩子)