進行悪性黒色腫患者におけるオプジーボ・イピリムマブ併用療法、6.5年の追跡調査(CheckMate-067)/BMS

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2021/05/28

 

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、2021年5月20日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法およびオプジーボ単剤療法が、イピリムマブ単剤療法と比較して、ファーストライン治療の進行悪性黒色腫患者において生存期間の持続的な改善を示した無作為化二重盲検第III相CheckMate-067試験の新たな6.5年データを発表した。

 最短6.5年の追跡調査において、ニボルマブ・イピリムマブ併用療法の全生存期間(OS)中央値は72.1ヵ月であった。これは進行悪性黒色腫に対する第III相試験において報告された最長のOSの中央値である。ニボルマブ単剤群のOS中央値は36.9ヵ月、イピリムマブ単剤群では19.9ヵ月であった。また、ニボルマブ・イピリムマブ併用群の6.5年無増悪生存(PSF)率は34%(中央値11.5ヵ月)、ニボルマブ単剤群では29%(中央値6.9ヵ月)、イピリムマブ単剤群では7%(中央値2.9ヵ月)であった。追跡調査で生存していた併用群患者のうち、77%(145例中112例)が無治療であり、その後の全身療法を受けていなかった。同様の患者の割合は、ニボルマブ単剤群で69%(122例中84例)、イピリムマブ単剤群では43%(63例中27例)であった。

 ニボルマブ・イピリムマブ併用群またはニボルマブ単剤群では、BRAF変異陽性、野生型、ベースライン時に肝転移を有する患者を含む関連サブグループ全体で、持続的な臨床ベネフィットが維持された。BRAF変異陽性患者における6.5年生存率は、ニボルマブ・イピリムマブ併用群57%、ニボルマブ単剤群43%、イピリムマブ単剤群25%であった。BRAF野生型患者における生存率は、ニボルマブ・イピリムマブ併用群46%、ニボルマブ単剤群42%、イピリムマブ単剤群で22%であった。肝転移を有する患者における生存率は、ニボルマブ・イピリムマブ併用群38%、ニボルマブ単剤群31%、イピリムマブ単剤群で22%であった。奏効期間(DoR)中央値は、併用療法群とニボルマブ単剤療法群で未達だったのに対し、イピリムマブ単剤療法群では19.2ヵ月であった。

 ニボルマブ・イピリムマブ併用療法の安全性プロファイルは、これまでの結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。また、5年時点の解析以降、新たに発生した治療に関連する死亡例はなかった。

 CheckMat -067試験の6.5年データは、6月4~8日に開催される2021年米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2021)にて、2021年6月6日、口頭抄録セッションで発表される(抄録番号#9506)。

(ケアネット 細田 雅之)

[ あわせて読みたい ]