STAMP阻害薬asciminib 、慢性骨髄性白血病で良好なMMR率/ノバルティス

提供元:ケアネット

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公開日:2021/01/06

 

 ノバルティスは、2020年12月8日、第III相ASCEMBL試験において、ABLミリストイルポケット(STAMP)を特異的に標的とする新規治験薬asciminib(ABL001)が、2剤以上のTKI治療歴のある慢性期のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+ CML-CP)患者において、ボスチニブに比べほぼ2倍の投与24週時点のMMR率を達成したと発表(25.5% vs.13.2%、両側p=0.029)。これらのデータは第62回米国血液学会議(ASH)のLate Breakingセッションで発表された。

 ASCEMBL試験では、233例の患者が無作為化され、asciminib40mg x 2/日(n=157)、またはボスチニブ500mg/日(n=76)のいずれかが投与された。

 Grade3以上の有害事象(AE)の発現率は、asciminib群とボスチニブ群で、それぞれ50.6%と60.5%であった。AEによる投与中止率は、asciminib群5.8%に対して、ボスチニブ群では21.1%であった。asciminib群で多く認められた(>10%)Grade3以上のAEは血小板減少症(17.3%)と好中球減少症(14.7%)であった。

(ケアネット 細田 雅之)