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日本人高齢者における認知症の生涯累積発症率

提供元:ケアネット

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公開日:2020/08/11

 

 日本のコミュニティ在住の高齢者における認知症の累積発症率とそのサブタイプを推定するため、九州大学の吉田 大悟氏らが検討を行った。Neurology誌オンライン版2020年7月7日号の報告。

 コミュニティ在住で60歳以上の日本人高齢者1,193例を対象に、17年間プロスペクティブにフォローアップを行った。認知症の累積発症率は、ワイブル比例ハザードモデルを用いて算出した各年の死亡や認知症がない生存関数および認知症のハザード関数に基づいて推定した。認知症の生涯リスクは、母集団の生存確率が0.5%未満と推定された時点での認知症の累積発症率と定義した。

 主な結果は以下のとおり。

・フォローアップ期間中に認知症を発症した高齢者は、350例であった(アルツハイマー病[AD]:191例、血管性認知症[VaD]:117例)。
・認知症の生涯リスクは、55%であった(95%CI:49~60%)。
・女性の認知症の生涯リスクは、男性と比較し、約1.5倍であった。
 ●女性:65%(95%CI:57~72%)
 ●男性:41%(95%CI:33~49%)
・男女別のADおよびVaDの生涯リスクは、以下のとおりであった。
 ●女性のAD生涯リスク:42%(95%CI:35~50%)
 ●女性のVaD生涯リスク:16%(95%CI:12~21%)
 ●男性のAD生涯リスク:20%(95%CI:7~34%)
 ●男性のVaD生涯リスク:18%(95%CI:13~23%)

 著者らは「日本人高齢者の認知症の生涯リスクは、50%以上であり、非常に高かった。現在の日本のコミュニティにおいて、認知症に起因する生涯負担は、計り知れないことが示唆された」としている。

(鷹野 敦夫)