ダロルタミド、遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がんのOSを延長(ARAMIS試験)/ASCO2020

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2020/06/25

 

 遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)に対するダロルタミドのアンドロゲン遮断療法(ADT)への併用は、ADT単独に比し全生存期間(OS)の延長を示すことが、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)で、フランス・Institut Gustave Roussy、University of Paris-SaclayのKarim Fizazi氏から発表された。

 本試験は、二重盲検プラセボ対照の第III相試験であり、すでに主要評価項目の無遠隔転移生存期間(MFS)の有意な延長に関しては2019年に報告されている。今回の発表は、OSに関する最終解析結果の報告である。

・対象:PSA倍加時間が10ヵ月以下のnmCRPC
・試験群:ダロルタミド600mg×2/日+ADT(DAR群)
・対照群:プラセボ+ADT(プラセボ群)
・評価項目:
[主要評価項目]MFS
[副次的評価項目]OS、疼痛が増強するまでの期間(TTPP)、化学療法剤導入までの期間(TTCT)、症候性骨関連事象(SSE)発現までの期間、安全性

 主な結果は以下のとおり。

・本試験には、DAR群955例、プラセボ群554例の計1,509例が登録された。すでに、MFSのポジティブな結果が得られたため、2018年11月から盲検化が解除され、プラセボ群から31%(170例)がダロルタミドのクロスオーバー投与を受けた(最終解析のデータカットオフは2019年11月、追跡期間中央値は29.1ヵ月)。
・OS中央値は、DAR群、プラセボ群ともに未到達で、ハザード比(HR)0.69(95%CI:0.53~0.88)、p=0.003とDAR群が有意な延長を示した。3年時のOS率は、DAR群83%、プラセボ群77%だった。
・TTPP中央値は、DAR群40.3ヵ月、プラセボ群25.4ヵ月、HR0.65(95%CI:0.53~0.79)、p<0.001であった。
・TTCT中央値は、DAR群、プラセボ群ともに未到達で、HR0.58(95%CI:0.44~0.76)、p<0.001であった。
・SSE発現までの期間の中央値も、DAR群、プラセボ群ともに未到達で、HR0.48(95%CI:0.29~0.82)、p=0.005であった。
・今回報告の安全性プロファイルは、既報と差はなかった。Grade3/4の有害事象は、DAR群で26.3%、プラセボ群で21.7%であった。

 最後に発表者は「本結果は、プラセボ群でのクロスオーバー投与が認められているにもかかわらず、ダロルタミドはnmCRPC患者の死亡リスクを31%低減させるという、説得力のあるデータである」と結論づけた。

(ケアネット)

参考文献・参考サイトはこちら