がん生存率に降圧薬が影響するか

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ケアネット

がん生存率に降圧薬が影響するかのイメージ

 降圧薬のがん生存率に対する影響について結論は出ていない。米国ヴァンダービルト大学医療センターのYong Cui氏らは、主な降圧薬と乳がん、大腸がん、肺がんおよび胃がんの全生存(OS)・がん特異的生存(DSS)との関連について、潜在的な交絡因子を包括的に調整し、時間依存Cox回帰モデルにより検討した。その結果、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、β遮断薬、Ca拮抗薬が、消化器がんの生存を改善する可能性が示唆された。American Journal of Epidemiology誌オンライン版2019年5月7日号に掲載。

 本研究の対象は、中国の上海で実施されたShanghai Women's Health Study(1996~2000)およびShanghai Men's Health Study(2002~2006)の参加者で、2,891例の乳がん、大腸がん、肺がん、胃がんの患者が含まれた。降圧薬の使用は電子カルテから調べた。

 主な結果は以下のとおり。

・がん診断後の追跡期間中央値3.4年(四分位範囲:1.0~6.3)において、アンジオテンシンII受容体拮抗薬を使用していた大腸がん患者(OSの調整HR:0.62、95%CI:0.44~0.86、DSSの調整HR:0.61、95%CI:0.43~0.87)および胃がん患者(OSの調整HR:0.62、95%CI:0.41~0.94、DSSの調整HR:0.63、95%CI:0.41~0.98)、β遮断薬を使用していた大腸がん患者(OSの調整HR:0.50、95%CI:0.35~0.72、DSSの調整HR:0.50、95%CI:0.34~0.73)でアウトカムが改善した。

・さらに、Ca拮抗薬(DSSの調整HR:0.67、95%CI:0.47~0.97)および利尿薬(OSの調整HR:0.66、95%CI:0.45~0.96、DSSの調整HR:0.57、95%CI:0.38~0.85)を使用していた胃がん患者においてもアウトカムが改善した。

(ケアネット 金沢 浩子)

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