抗てんかん薬によるスティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症~FDAデータの分析 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/01/16 スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)は、まれで潜在的に致死的な皮膚の有害事象であるが、特定の薬剤によって最も一般的に引き起こされる。このSJSやTENとの関連が認められる薬剤の1つとして、抗てんかん薬(AED)が挙げられる。米国・ロードアイランド大学のEric P. Borrelli氏らは、米国におけるAED群および各AEDに関連するSJSやTENのリスクを定量化するため、検討を行った。Epilepsia誌2018年12月号の報告。 米国FDA有害事象報告システム(FAERS)を用いて、2014年7月~2017年12月のデータより分析を行った。各AEDにおけるSJSやTENの発生率は、すべての非AED群と比較し、算出した。報告オッズ比(ROR)、比例報告比(PRR)、95%信頼区間(CI)は、OpenEpiを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。 ・AED群におけるSJSやTENの報告は198件であり、いずれの非AED群と比較しても多かった。 ・AED群は、すべての非AED群と比較し、RORが8.7(95%CI:7.5~10.2)、PRRが8.7(95%CI:7.5~10.2)であった。 ・各AEDのリスク推定値は以下の順であった。 ●ゾニサミド(ROR:70.2[95%CI:33.1~148.7]、PRR:68.7[95%CI:32.9~143.5]) ●ルフィナミド(ROR:60.0[95%CI:8.3~433.5]、PRR:58.9[95%CI:8.4~411.5]) ●クロラゼプ酸(ROR:56.0[95%CI:7.8~404.1]、PRR:55.1[95%CI:7.8~385.0]) ●ラモトリギン(ROR:53.0[95%CI:43.2~64.9]、PRR:52.2[95%CI:42.7~63.7]) ●フェニトイン(ROR:26.3[95%CI:15.5~44.7]、PRR:26.1[95%CI:15.4~44.2]) ●カルバマゼピン(ROR:24.5[95%CI:16.0~37.5]、PRR:24.3[95%CI:16.0~37.1]) 著者らは「AED群は、非AED群と比較し、SJSやTENのリスクが9倍高く、リスク推定値が20超のAEDが6剤あった。SJSやTENの兆候や症状の早期発見に関する教育とともに、医師と患者の双方がこのリスク(とくにAED間でのリスクの違い)に対する認識を高めることで、これら有害事象の数や重症度の軽減につながるであろう」としている。 ■関連記事 8種類の抗てんかん薬における主要な先天性奇形リスク比較のコホート研究 てんかん重積状態に対する抗てんかん薬処方の変化 薬剤耐性てんかん患者に対するEPA、DHAの無作為化二重盲検比較試験 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Borrelli EP, et al. Epilepsia. 2018;59:2318-2324. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 てんかんに効くサプリメント、低用量EPA+DHAが発作を抑制 医療一般 (2014/10/13) ブリーバラセタムが8年ぶりの新薬として登場、てんかん診療の今/ユーシービー 医療一般 (2024/10/15) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 標的試験エミュレーション、無作為化比較試験との一致度は中程度/BMJ(2026/05/29) 高齢者における大腸ポリープ切除後サーベイランスの検査間隔は?(解説:上村直実氏)(2026/05/29) 糖尿病患者の将来リスクをAI活用で予測/福島医大・日本糖尿病学会ほか(2026/05/29) 心血管疾患2次予防、LDL-C 55mg/dL未満の達成後も高Lp(a)は強力な残余リスクに/EAS2026(2026/05/29) 医師確保の新しい選択肢に、「旅当直」サイトオープン(2026/05/29) 市中肺炎で検出された肺炎球菌、ワクチンカバー率は?/感染症学会・化学療法学会(2026/05/29) 患者に最も好まれる第1選択抗精神病薬は?(2026/05/29) 慢性片頭痛、最も有望な治療薬はCGRP標的治療薬か(2026/05/29) 「トイレでのスマホ」が痔の悪化の一因に(2026/05/29) [ あわせて読みたい ] 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) 合格直結!テスレクDigest(2025/07/18) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28) 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18) ASCO2025 まとめ(2025/06/02) かかりつけ医のためのがん患者フォローアップ(2025/06/13)