日本人統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの長期安全性・有効性に関する52週オープンラベル試験 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/04/17 CNS薬理研究所の石郷岡 純氏らは、日本人統合失調症患者における、ブレクスピプラゾールの長期安全性、忍容性、治療効果の維持に関して評価を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年3月26日号の報告。 本研究は、52週間のオープンラベルフレキシブルドーズ(1~4mg/日)研究である。対象は、短期ランダム化プラセボ対照固定用量(1,2,4mg/日)試験および他の抗精神病薬から切り替えを行った新規患者を含む統合失調症患者。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者282例(短期試験98例、新規患者184例)に対し、52週間のブレクスピプラゾール治療を開始し、150例(53.2%)が評価を完了した。 ・治療中に発現した有害事象(TEAE)は281例中235例(83.6%)で認められた。全患者の10%以上で報告されたTEAEは、鼻咽頭炎(23.1%)、統合失調症症状の悪化(22.4%)であった。 ・試験中に認められたTEAEの多くは、軽度~中等度であり、死亡例はなかった。臨床検査値、バイタルサイン、心電図パラメータにおける臨床的に有意な平均変化も認められなかった。 ・PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)およびCGI-S(臨床全般印象・重症度尺度)平均スコアは、52週目まで安定したままであった。 著者らは「ブレクスピプラゾールは、日本人統合失調症患者の長期治療において、一般的に安全であり、忍容性が高く、治療効果が維持された」としている。 ■関連記事 統合失調症の維持治療に対するブレクスピプラゾールの長期安全性評価研究 新しいドパミン受容体パーシャルアゴニスト、ブレクスピプラゾール 開発中のブレクスピプラゾール、その実力は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ishigooka J, et al. Psychiatry Clin Neurosci. 2018 Mar 26. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] HER2+早期乳がんへの術後T-DM1、iDFS改善を長期維持しOS有意に延長/NEJM(2025/01/24) 急性脳梗塞、血管内再灌流後にウロキナーゼ動注は有効か?/JAMA(2025/01/24) 脳梗塞治療は完全に心筋梗塞治療の後追い?(解説:後藤信哉氏)(2025/01/24) NSAIDsとPPI併用で下部消化管出血リスク上昇か(2025/01/24) 新生児マススクリーニングでみつかる長鎖脂肪酸代謝異常症/ウルトラジェニックス(2025/01/24) 自閉スペクトラム症と統合失調症の鑑別に有用な評価尺度は(2025/01/24) PM2.5が多いとマラソン選手の記録が低下する(2025/01/24) 医師による身体活動量の評価は慢性疾患の予防につながる(2025/01/24) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)