注射剤のアナフィラキシーについて提言 医療安全調査機構 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/02/16 日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)は、注射剤のアナフィラキシーによる事故防止のための提言(医療事故の再発防止に向けた提言 第3号)を公表している(1月18日)。アナフィラキシー発症の危険性が高い薬剤や発症が疑われる場合の具体的な対応、常時から備えておくべき事項などについて、以下の6つの提言が示された。 提言1(アナフィラキシーの認識):アナフィラキシーはあらゆる薬剤で発症の可能性があり、複数回、安全に使用できた薬剤でも発症し得ることを認識する。 提言2 (薬剤使用時の観察):造影剤、抗菌薬、筋弛緩薬等のアナフィラキシー発症の危険性が高い薬剤を静脈内注射で使用する際は、少なくとも薬剤投与開始時より5分間は注意深く患者を観察する。 提言3(症状の把握とアドレナリンの準備):薬剤投与後に皮膚症状に限らず患者の容態が変化した場合は、確定診断を待たずにアナフィラキシーを疑い、直ちに薬剤投与を中止し、アドレナリン0.3 mg(成人)を準備する。 提言4 (アドレナリンの筋肉内注射):アナフィラキシーを疑った場合は、ためらわずにアドレナリン標準量0.3 mg(成人)を大腿前外側部に筋肉内注射する。 提言5 (アドレナリンの配備、指示・連絡体制)アナフィラキシー発症の危険性が高い薬剤を使用する場所には、アドレナリンを配備し、速やかに筋肉内注射できるように指示・連絡体制を整備する。 提言6 (アレルギー情報の把握・共有):薬剤アレルギー情報を把握し、その情報を多職種間で共有できるようなシステムの構築・運用に努める。 この提言は、医療事故調査制度のもと収集した院内調査結果報告書を整理・分析し、再発防止策としてまとめているもの。第1号は「中心静脈穿刺合併症」、第2号は「急性肺血栓塞栓症」をテーマとしてそれぞれ2017年に公表されている。 今回の第3号では、同制度開始の2015年10月から2017年 9 月の 2 年間で、同機構に提出された院内調査結果報告書476 件のうち、「注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡事例」として報告された12事例を分析。“死亡に至ることを回避する”という視点で、同様の事象の再発防止を目的としてまとめられている。 ■参考 日本医療安全調査機構:医療事故の再発防止に向けた提言 第3号 (ケアネット 遊佐 なつみ) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 卵の摂取量、高齢者では多くても少なくてもダメ? 医療一般 (2025/02/05) パニック値でとくに注意すべき血液検査の項目とは?死亡事例の分析と提言~医療安全調査機構 医療一般 (2025/02/03) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ナッツで認知症は予防可能か?(2026/07/20) 日中の過度の眠気と入眠潜時延長、高血圧リスクの警告サインか(2026/07/20) テストステロン処方前、ガイドラインに沿った診断は12%(2026/07/20) 高齢患者の術後せん妄スクリーニング、病院間で実施率に大きな差(2026/07/20) トゥレット症候群、当事者の深刻な実態が明らかに(2026/07/20) 加糖飲料の摂取は肝細胞がん・肝内胆管がんのリスク増加と関連(2026/07/20) 飲酒するとうま味のあるスナックが食べたくなるのはなぜ?(2026/07/20) 禁煙成功には“自信”が重要?働く世代対象の禁煙支援研究(2026/07/20) [ あわせて読みたい ] 専門医が総合診療を使って成長する秘訣――50代からの学び直しのコツを教育のプロに聞く【ReGeneral インタビュー】第6回(2026/03/27) ケースで学ぶ輸液オーダー(2026/03/18) 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) 合格直結!テスレクDigest(2025/07/18) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28) 第50回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2025/04/18)