世界の老眼人口、35歳以上で約11億人

提供元:ケアネット

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公開日:2017/08/23

 

 世界的に、失明/視力障害の年齢調整罹患率は減少しつつあるものの、人口増加と高齢化により失明/視力障害者数は著明に増加しており、加えて未矯正の老眼を有する人も非常に多いことが明らかとなった。英国・アングリア・ラスキン大学のRupert R A Bourne氏らによるメタ解析の結果で、「世界、地域、国、すべてのレベルで、視力障害を軽減する取り組みを拡大する必要がある」とまとめている。Lancet Global Health誌オンライン版2017年8月2日号掲載の報告。

 研究グループは、世界および地域における失明/視力障害者数を推定することは、公衆衛生の政策を策定するうえで重要として、その推定数と、傾向および今後の予測を図るため、1980~2015年に発表された世界的な失明/視力障害に関連する地域住民ベースの研究について、システマティックレビューとメタ解析を行った。
 階層モデルを用い、2015年における軽度視力障害(視力0.5~0.33)、中等度~重度視力障害(視力0.33~0.05)、失明(視力0.05未満)、および老眼(最良矯正遠見視力が0.5以上で、40cmでの近見視力がN6またはN8以下)の罹患率を、年齢、国および男女別に推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・2015年の世界人口73億3,000万人のうち、失明/視力障害者数は次のように推定された。
・失明者:3,600万人(80%不確定性区間[UI]:1,290~6,540万人)、粗罹患率0.48%(80%UI:0.17~0.87%)、女性の割合が56%。
・中等度~重度視力障害者:2億1,660万人(80%UI:9,850~3億5,910万人)、粗罹患率2.95%(80%UI:1.34~4.89%)、女性が55%。
・軽度視力障害者:1億8,850万人(80%UI:6,450~3億5,020万人)、粗罹患率2.57%(80%UI:0.88~4.77%)、女性が54%。
・老眼人口は、35歳以上で10億9,470万人(80%UI:5億8,110~16億8,650万人)、50歳以上で6億6,670万人(80%UI:3億6,490~9億9,760万人)と推定された。
・推定失明者数は、1990年の3,060万人(80%UI:990~5,730万人)から、2015年には3,600万人(80%UI:1,290~6,540万人)に、17.6%増加した。
・この変化は、人口増加(38.4%)、人口増加による社会の高齢化(34.6%)および年齢別罹患率の減少(-36.7%)の3つの因子に起因していた。
・中等度~重度視力障害者数も、1990年の1億5,990万人(80%UI:6,830~2億7,000万人)から、2015年には2億1,660万人(80%UI:9,850~3億5,910万人)に増加した。

(ケアネット)