ALK阻害剤セリチニブ、非小細胞肺がんの治療薬として承認取得

提供元:ケアネット

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公開日:2016/03/30

 

 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は、2016年3月28日、経口ALK阻害剤であるセリチニブ(商品名:ジカディア カプセル150mg)について、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん(以下、NSCLC)の治療薬として、国内における製造販売承認を取得したと発表。

 セリチニブは、化学療法及び既存のALK阻害剤クリゾチニブ治療歴のあるALK陽性NSCLC患者を対象とした第II相臨床試験(日本人を含む国際共同治験)において、奏効率37.1%(95%CI:29.1-45.7)で主要目的を達成し、高い抗腫瘍効果を示した。

 国際共同第II相試験におけるセリチニブの主な副作用は、悪心(77.9%)、下痢(77.1%)、嘔吐(58.6%)、ALT(GPT)増加(37.9%)、食欲減退(35.7%)、AST(GOT)増加(28.6%)であった。

 セリチニブは、2013年3月に米食品医薬品局(FDA)よりブレークスルー・セラピーの指定を受け、2014年4月に米国で「クリゾチニブによる治療後に疾患が進行したクリゾチニブ不耐容のALK陽性 NSCLC」の治療薬として迅速承認を得たほか、2015年5月にはEUにおいても承認を取得し、2016年3月現在、アジアを含む世界50カ国以上で承認されている。

 ジカディア カプセル150mgの効能/効果は、クリゾチニブに抵抗性又は不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC。

ノバルティス ファーマ株式会社のプレスリリースはこちら

(ケアネット 細田 雅之)