呼吸音を可視化する電子聴診器を開発 広島大学

提供元:ケアネット

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公開日:2016/02/25

 

 広島大学病院の大下慎一郎講師、貞森拓磨助教、福島県立医科大学の谷川攻一副学長らの研究グループは、パイオニア株式会社と共同で、呼吸音を迅速かつ正確に評価できるコンピューター化電子聴診器を開発した。2016年2月16日発表した。

 呼吸音評価は主観的であり、正確な評価をするにはトレーニングを必要とする。そのうえ、国際基準では呼吸音の周波数定義に重複があることも呼吸音評価を困難にしている。

 研究グループは音の長さ・周波数・強度からなる予測推定値を用い、ブラインド信号源分離法(観測された混合信号を分離して、混ざり合う前の元の信号を推定する技術)によって呼吸音の解析を行った。また、生体から採取した呼吸音テンプレートとの一致度を照合する手法を用いることにより、解析性能の迅速性・正確性を向上させた。

 研究成果はInnovation in Analysis of Respiratory Soundsとして、Annals of Internal Medicine誌2016年2月16日号オンライン版に掲載された。

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(ケアネット 細田 雅之)