緑内障に対し線維柱帯切除は有用

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ケアネット

緑内障に対し線維柱帯切除は有用のイメージ

 日本緑内障学会により濾過胞感染に関する前向き多施設研究が行われている。広島大学の杉本 洋輔氏らは、その1つである「濾過胞感染発生率と治療に関する多施設共同研究(CBIITS)」において、線維柱帯切除術の有効性および安全性について解析。マイトマイシンC併用線維柱帯切除術後5年にわたり眼圧低下が得られ、線維柱帯切除術は有用な治療法であることを示した。手術成功率は、過去の緑内障手術回数、術前硝子体状態および術前眼圧などにより影響されることもわかった。Ophthalmology誌2015年11月号(オンライン版2015年9月26日号)の掲載報告。

 研究グループは、国内34施設にてCBIITSに登録された緑内障患者で、線維柱帯切除術あるいは線維柱帯切除術/白内障同時手術を受けた829例829眼を対象に、眼圧、手術不成功のリスク因子および手術の合併症について、術後5年まで半年ごとに評価した。

 手術成功は、眼圧(IOP)値により、(A)4mmHg<IOP<22mmHg、(B)4mmHg<IOP<19mmHg、(C)4mmHg<IOP<16mmHg、(D)4mmHg<IOP<13mmHgの4レベルに分けた。主要評価項目は、レベルごとの手術成功率とした。

 主な結果は以下のとおり。

・平均眼圧は、術前24.9±9.0から、術後5年時には12.6±5.2mmHgに有意に低下した(p<0.0001)。
・手術成功率はレベルA、B、CおよびDでそれぞれ1年後90.1%、88.9%、77.6%および57.7%、5年後71.9%、66.7%、50.1%および29.9%であった。
・3回目以降の線維柱帯切除術は、1回目および2回目と比較して効果がみられなかった。
・術前の硝子体状態および高眼圧は、手術不成功のリスク因子であった。
・穿刺および白内障手術は手術不成功のリスクと関連していた。
・術後前房出血、浅前眼、房水漏出および脈絡膜剥離の割合はそれぞれ2.7%、3.1%、1.9%、および7.2%であった。

(ケアネット)

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