C型慢性肝炎ジェノタイプ1型治療薬「ヴィキラックス配合錠」発売

提供元:ケアネット

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公開日:2015/11/27

 

 アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、ジェノタイプ1型C型慢性肝炎ウイルス(HCV)に感染した成人患者(代償性肝硬変を含む)の治療薬として「ヴィキラックス配合錠」(オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合錠)を11月26日に発売した。ヴィキラックスの薬価は1錠26,801.20円。

 ヴィキラックスは、2種の直接作用型抗ウイルス剤であるオムビタスビルとパリタプレビルにリトナビルを加えた配合剤で、12週間にわたって固定用量を1日1回服用する。厚生労働省より2015年4月に優先審査対象に指定され、2015年2月の製造販売承認申請後、7ヵ月後の2015年9月承認された。

 本承認は第III相臨床試験のGIFT-I試験を根拠とし、主要評価項目であるIFN治療の対象で肝硬変を発症していない高ウイルス量(≥100,000 IU/mL)の未治療患者においては、ウイルス学的著効率(SVR12)95%(n=106/112)であった。また、GT1b型C型代償性肝硬変患者を対象とした副次的評価項目では、SVR12が91%(n=38/42)であった。NS5A領域のY93変異(耐性変異)による影響では、変異なし症例でSVR12が99%(301/304)と非常に高い効果を示し、GT1b型感染患者の13%に見られた変異症例では83%(39/47)となった。

 全治療群のうち、3例(n=3/363)が治療期間中にウイルス学的無効となり、8例(N=8/354)が治療後の再燃を示し、有害事象により治療を中止したのは3例であった。また、多く認められた有害事象(5%超)は、鼻咽頭炎、頭痛、末梢性浮腫、悪心、発熱、および血小板数減少であった。

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(ケアネット 細田 雅之)