ホルモン受容体陽性早期乳がん対象のpalbociclib大規模国際共同第III相試験

提供元:ケアネット

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公開日:2015/09/30

 

 2015年8月26日-Alliance Foundation Trials, LLC(AFT)、オーストリア乳がん・結腸直腸がん研究グループ(ABCSG)、ファイザー社は、PALLAS(Palbociclib Collaborative Adjuvant Study:Palbociclibの術後補助療法に関する共同研究)試験を開始したことを発表した。この国際共同第III相臨床試験は、早期乳がん患者を対象としたもので、Breast International Group(BIG)、German Breast Group(GBG)、National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP)、およびPrECOG, LLC(PrECOG)と共同で実施される。

 PALLAS試験は、ホルモン受容体陽性HER2陰性乳がんを対象とし、palbociclibと標準療法の併用によりPFSの改善、再発予防を評価するもの。同試験は、ステージ2またはステージ3のHR+/HER2-早期乳がんを有する閉経前および閉経後の女性または男性を対象とした多施設・前向き無作為化オープンラベル2群間比較国際共同第III相試験。被験者は、2群に無作為に割り付けられ、試験薬群では、palbociclibを2年間投与(1~21日目に125mg/日経口投与し7日間休薬する28日サイクル)に並行して標準的内分泌術後補助療法を少なくとも5年間投与する。比較対照群では、単独の標準的内分泌術後補助療法を少なくとも5年間投与する。

 サイクリン依存性キナーゼ(CDK4/6)は細胞周期の調節に主要な役割を果たしており、細胞増殖を引き起こす。palbociclibはCDK4/6を阻害する経口薬であり、ER+/HER2-閉経後進行乳がんに対する初期内分泌療法として、2015年2月に米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得している。

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(ケアネット 細田 雅之)