統合失調症患者の家庭での暴力行為に関する調査:東京大学

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 精神疾患患者の脱施設化を目指す日本において、家庭内暴力は重要な問題である。東京大学の蔭山 正子氏らは、統合失調症患者を対象に、家庭内暴力の割合や患者の性別、患者との関係性における違いを明らかにすべく、検討を行った。Asia-Pacific journal of public health誌オンライン版2015年7月16日号の報告。

 研究グループは、精神障害者家族の世帯に質問状を配布し、回答を募った。

 主な結果は以下のとおり。

・350世帯から回答が得られ、302件のデータを分析した。
・いずれかの家族に対し暴力行為が認められた割合は、生涯で60.9%、過去1年間で27.2%であった。
・生涯で暴力を受けた対象を血縁関係ごとにみたところ、母親が51.0%と最も高く、続いて父親(47.0%)、妹(30.7%)、配偶者(23.8%)、弟(19.5%)、姉(18.2%)、兄(17.1%)の順であり、子供に対しては認められなかった。
・妹は他の兄弟姉妹と比較し、被害に遭う傾向が高かった。
・患者が男性の場合、父親や兄が被害に遭いやすい傾向が認められた。

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(ケアネット 鷹野 敦夫)

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