うつ病治療の助けとなるか、うつ病認知再評価ツール 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/04/23 うつ病について、セルフガイドのWebベース介入は有望な結果を示すが、脱落率が高く、使用者との結び付きが低い。オンライン・ピア・サポート・ネットワークは、結び付きは強いが、さまざまな結果を示し、根拠に基づくコンテンツが不足している。米国・マサチューセッツ工科大学のRobert R Morris氏らは、Webベースのピア・ツー・ピアのうつ病認知再評価プラットホームを開発し、有効性の評価を行った。結果、同プラットホォームは、うつ病患者のうち、とくに自身で再評価テクニックを十分に活用できない人に有用であることが示されたという。検討の結果を踏まえて著者は、「さらなる研究を行い、長期的な有効性を調べ、また多様な集団が使用できるよう普遍化できないかを検討する必要がある」とまとめている。Journal of Medical Internet Researchオンライン版2015年3月号の掲載報告。 研究グループは、新たなWebベースのピア・ツー・ピア認知再評価プラットホームを開発し、評価を行った。プラットホームは根拠に基づくテクニックを促進するようデザインされおり、(1)プラットホームの反復使用により再評価が増え、うつ病が減る、(2)クラウドを通じた社会的相互関与が関わりを強化する、との仮説について検討した。 18~35歳の参加者をオンラインで集めて、治療群(「Panoply」、84例)またはアクティブ対照群[オンラインで筆記開示(express writing)を行う、82例]に無作為に割り付けた。いずれも、自動Webベースのプラットホームであった。参加者は、1週間に最低25分間、3週にわたってそれら割り当てられたプラットホームを使用するよう依頼された。いずれも、ストレスを感じていること、および状況について説明を送信することが必要だった。Panoply群の参加者は、送信後に(中央値9分後)、クラウドを介した再評価サポートを受けた。また、同群の参加者は、他の使用者によって提出されたストレスを感じている状況について、再評価の実践を行うこともできた。ベースラインと、3週時点でオンライン・アンケートを行い、抑うつ症状、再評価、固執思考について評価した。関わりの評価は、自己報告、セッション・データ、アクティブレベルにより行われた。 主な結果は以下のとおり。 ・Panoplyプラットホームの使用前と比べて使用後は、抑うつ(p=0.001)、再評価(p<0.001)、固執思考(p<0.001)が有意に改善した。 ・対照群も、抑うつ(p=0.02)、固執思考(p<0.001)は有意に改善したが、再評価は改善しなかった(p=0.45)。 ・介入後の、抑うつや固執思考の測定において、両群に有意な差はみられなかった。しかし、再評価スコアが、Panoply使用者は対照群と比較して有意に上昇した(p=0.02)。 ・また、治療の相互作用による群間の有意差も認められた。 ・うつ症状の高い人は、抑うつ(p=0.02)、固執思考(p=0.008)について、Panoply使用で、より大きなベネフィットを得たことが示された。 ・ベースラインで再評価の障害があった人は、抑うつ(p=0.002)、固執思考(p=0.002)について、Panoply使用で、より大きなベネフィットを得たことが示された。 ・対照の筆記開示ではみられなかったが、再評価の変化にはPanoplyの効果が介在し、これは抑うつ(ab=-1.04[SE 0.58]、95%信頼区間[CI]:-2.67~-0.12)、固執思考(同-1.02[0.61]、-2.88~-0.20)の両アウトカムにも影響を及ぼした。 ・試験からの脱落率は両群で同程度であった。一方で、Panoply群のほうが有意に使用頻度が高く(p<0.001)、使用者数も有意に多かった(p<0.001)。 関連医療ニュース これからのうつ病治療はWebベース介入で変わるのか うつ病患者の疲労感を評価する新ツール スマホ版うつ病スクリーニングアプリの精度は 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Morris RR, et al. J Med Internet Res. 2015;17:e72. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] GLP-1受容体作動薬、物質使用障害の予防や治療に有効か/BMJ(2026/03/13) 最新の人工股関節、30年後も92%が再置換術不要/Lancet(2026/03/13) nalbuphine:IPFに伴う慢性咳嗽に対する新しいアプローチ(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)(2026/03/13) 末梢動脈疾患(PAD)の症状改善にメトホルミンは無効(解説:小川大輔氏)(2026/03/13) PHSは過去のもの?それとも現役?/医師1,000人アンケート(2026/03/13) 胃がん術後の早期経口摂取、ガイドライン記載も実施は2割/日本胃癌学会(2026/03/13) 日本における妊娠および授乳中のブレクスピプラゾール投与、その安全性を評価(2026/03/13) 脳外傷後の迅速な神経リハがアルツハイマー病のリスクを抑制する(2026/03/13) エクソーム解析で家族性高コレステロール血症の遺伝子変異保有者を特定可能(2026/03/13) 身体活動習慣を維持することが中年期の累積ストレスの少なさと関連(2026/03/13) [ あわせて読みたい ] 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24)