境界性パーソナリティ障害、予防のポイントは

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 児童期の虐待と境界性パーソナリティ障害(BPD)との結び付きは明らかであるが、最近の研究において、いくつかの児童虐待フォームがBPDおよびBPD特性と特異的に関連している可能性が示唆されている。また、感情制御の困難さが、児童期に受けた虐待、BPDおよびBPD特性と関係していることも報告されていた。カナダ・ライアソン大学のJanice R. Kuo氏らは、児童期の精神的虐待とBPD特性との関連を調べた。結果、さまざまな児童虐待フォームの中でもとくに精神的虐待が、BPDの発症に関与する可能性があると報告。「BPDの予防および治療は、感情制御の治療戦略から得るべきベネフィットがあるかもしれない」とまとめている。Child Abuse & Neglect誌オンライン版2014年9月2日号の掲載報告。

 本検討では、(1)児童期に受けた精神的虐待の頻度が、その他の児童虐待フォームで調節した場合、BPD特性重症度と特異的な関連性を示すかどうか、(2)感情制御の困難さが、児童期の精神的虐待とBPD特性重症度との関連性によるものかどうか、の2点について調べた。大学生サンプル243例に、質問票(Childhood Trauma Questionnaire - Short Form, Difficulties in Emotion Regulation Scale, and Borderline Symptom List-23)に回答を記入してもらい、重回帰分析と構造方程式モデリングにて評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・児童精神的虐待(性的・身体的虐待ではない)の頻度が、BPD特性重症度と特異的に関連していることが示された。
・児童期における、精神的虐待、身体的虐待、性的虐待と、BPD特性との間に直接的な関連は認められなかったが、児童期の精神的虐待とBPD特性との間には、感情制御の困難さを介した間接的な関連が認められた。
・以上、さまざまな児童虐待フォームのうち、とくに精神的虐待がBPDの発症に寄与する可能性が示された。

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