変形性膝関節症の痛み、男女差が明らかに

提供元:ケアネット

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公開日:2014/09/10

 

 米国・アイオワ大学のNatalie A Glass氏らは、変形性関節症(OA)およびそのハイリスク患者を対象とした多施設変形性関節症研究MOST(Multicenter Osteoarthritis Study)の解析から、Kellgren-Lawrence(KL)グレードに関係なく女性は男性より膝痛が強く、とくに膝蓋大腿OAで性差が大きいことを明らかにした。また、膝痛の性差には広範痛(widespread pain:WSP)が大きく影響しており、中枢性痛覚過敏の関与が示唆されたという。Osteoarthritis and Cartilage誌2014年8月号(オンライン版2014年7月4日号)の掲載報告。

 研究グループは、X線学的変形性膝関節症(膝OA)が同等の場合、男性より女性のほうが膝痛の重症度が大きいかどうかを調べることを目的とした。

 対象は、膝関節置換術または最近ステロイド注射を行っていない膝OA患者2,712例(60%が女性)であった。

 一般化推定方程式を用い、年齢、鎮痛剤の使用、BMI、施設、併存疾患、うつ病スコア、教育、人種および広範痛(WSP)について調整後または未調整時の、疼痛強度(視覚アナログスケール[VAS]および西オンタリオ大学・マクマスター大学変形性関節症指数[WOMAC]による)の性差をKLグレードごとに評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・VASスコアは、すべてのKLグレードで未調整時(効果量[d]=0.21~0.31、p<0.0001~0.0038)およびWSPを除く全共変量で調整後(d=0.16~0.22、p<0.0001~0.0472)も、女性が大きかった。
・VASスコアの性差はWSPで調整すると減少したが、KLグレードが≦2(p=0.0015)および2(p=0.0200)で有意であった。
・WSPなしと比較して有りの場合、全KLグレードで膝痛が有意に大きかった(d=0.32~0.52、p<0.0001~0.0008)。
・VASスコアの性差は各KLグレードにおいて膝蓋大腿OA患者で大きく(d=0.45~0.62、p=0.0006~0.0030)、共変量で調整後も全KLグレードで有意差がみられた(d=0.31~0.57、p=0.0013~0.0361)。
・WOMACによる評価でも結果は同様であった。

(ケアネット)