歯周炎治療によってHbA1cは改善するか/JAMA 最終更新:2014/01/09 ジャーナル四天王 慢性歯周炎を有する2型糖尿病患者について、慢性歯周炎の非外科的治療を行っても、HbA1c値の改善は認められないことが、米国・ニューヨーク大学歯学部のSteven P. Engebretson氏らが、患者500例超について行った無作為化比較試験の結果、明らかにされた。慢性歯周炎は糖尿病患者において広く認められる。これまで限定的ではあるが、歯周炎を治療することで血糖コントロールが改善する可能性があることが示唆されていた。JAMA誌2013年12月18日号掲載の報告より。
下腿潰瘍に対する弾性ストッキングの治癒効果、弾性包帯と同等/Lancet 最終更新:2014/01/09 ジャーナル四天王 静脈性下腿潰瘍患者に対し、2層弾性ストッキングと4層弾性包帯の潰瘍治癒効果は、同等であることが示された。英国・ヨーク大学のRebecca L Ashby氏らが、約450例の患者について行った無作為化比較試験の結果、明らかにした。静脈性下腿潰瘍に対しては、4層弾性包帯が標準治療とされているが、包帯がずれてまき直しが必要になるといった欠点も認められていた。Lancet誌オンライン版2013年12月6日号掲載の報告より。
糖尿病は前立腺がんの死亡リスクを2割以上増加させる 最終更新:2014/01/09 疫学(危険因子) 2型糖尿病が前立腺がんによる死亡と全死因死亡のリスク増加に関連していることが、カナダ・ジューイッシュ総合病院のLeah Bensimon氏らの大規模コホート研究で示唆された。著者らは、さらに「高インスリン血症などの糖尿病関連の代謝障害が、がんの悪性度と関連しているかもしれない」としている。Cancer causes & control誌オンライン版2014年1月3日号に掲載。
統合失調症患者への抗精神病薬追加投与、うまくいくポイントは 最終更新:2014/01/09 医療一般 統合失調症に対する抗精神病薬の治療効果を妨げる要因として脂質代謝と酸化還元レギュレーションが関係する可能性が示唆されている。ノルウェー・Diakonhjemmet病院のH Bentsen氏らは、急性エピソード統合失調症患者に、抗精神病薬を追加投与する場合、ω-3脂肪酸とビタミンE+Cの両剤を追加することが安全であるという研究結果を報告した。どちらか単剤の追加からはベネフィットは得られず、血中多価不飽和脂肪酸(PUFA)値が低い患者では精神病性症状が誘発されることが示された。Translational Psychiatry誌オンライン版2013年12月17日号の掲載報告。
美白化粧品、大量水銀含有製品が世界に蔓延? 最終更新:2014/01/09 医療一般 米国・ロマリンダ大学のCarsten R. Hamann氏らは、美白化粧品549製品に含まれる水銀成分量について分析調査を行った。米国食品医薬品局(FDA)では、化粧品製品の含有水銀量は1ppmと制限しているが、調査の結果、その基準値の千倍超の商品が6.0%あり、水銀を含有していた全製品のうち基準値の1万倍超のものが45%を占めていることなどが判明したという。
H.pyloriが頭痛の引き金となるか?―レビュー報告より― 最終更新:2014/01/09 医療一般 ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)の除菌が頭痛、少なくとも片頭痛に苦しむ患者には効果的かもしれないことが、イタリア・モリネッテ病院のSavi Lidia氏らによって報告された。Infectious disorders drug targets誌オンライン版2013年12月1日掲載の報告。
歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet 最終更新:2014/01/08 ジャーナル四天王 耐糖能異常がある人は歩行活動を増すことにより、心血管リスクが低下することが、9,000例超を対象に行った前向きコホート試験の結果、明らかになった。ベースライン時の歩数が1日2,000歩増加することで、心血管イベントリスクは約1割減少するという。英国・レスター大学のThomas Yates氏らが行った「NAVIGATOR」試験からの報告で、Lancet誌オンライン版2013年12月19日号で発表された。
院外心停止患者に対する病院到着前アドレナリン投与、長期予後を改善/BMJ 最終更新:2014/01/08 ジャーナル四天王 院外心停止に対する救急隊員による救命処置時のアドレナリン(エピネフリン)投与により、患者の長期的な予後が改善することが、聖マリアンナ医科大学の中原慎二氏ら日本の研究グループによって明らかにされた。院外心停止患者に対する救命処置や心肺蘇生術、自動体外式除細動器の早期施行は明確な生存ベネフィットをもたらすが、病院到着前アドレナリン投与は自己心拍の再開の改善は示されているものの、長期的な予後改善効果は確立されていない。また、その有害作用を示す観察試験がある一方で、最近の無作為化試験ではわずかながら良好な効果(有意差はなし)が報告されているという。BMJ誌オンライン版2013年12月10日号掲載の報告。
心臓マッサージは深度5cmで毎分100回:その自動化への課題(コメンテーター:香坂 俊 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(165)より- 最終更新:2014/01/08 CLEAR!ジャーナル四天王 院外心肺停止症例の蘇生率は年々向上しているとはいえ、まだ低い域に留まっている。わが国からはUtsteinレジストリの報告があり、救急搬送された54万7,153例の解析結果より2.1%から4.3%の間という数値が挙げられている。
グルタミン酸作動薬は難治性の強迫性障害の切り札になるか 最終更新:2014/01/08 医療一般 強迫性障害(OCD)の治療では、科学的根拠に基づいた薬理学的介入として、主にセロトニン作動性経路とドパミン作動性経路をターゲットとしているが、常に効果的であるわけではない。近年の動物実験や臨床研究(たとえば、脳イメージングや遺伝学)より、OCDとグルタミン酸作動系の役割が注目されている。オーストラリア・マルーン病院のCatherine Kariuki-Nyuthe氏らは、OCDとグルタミン酸系に関するレビューを行った。Current opinion in psychiatry誌2014年1月号の報告。
子だくさんの女性は変形性膝関節症を発症もしくは増悪しやすい 最終更新:2014/01/08 医療一般 変形性膝関節症(OA)のリスクを有する高齢女性は、経産回数がX線学的OA(ROA)や人工膝関節置換術(KR)と関連することが明らかになった。米国・カリフォルニア大学デービス校のBarton L. Wise氏らが、OAおよびそのハイリスク患者を対象とした多施設変形性関節症研究MOST(Multicenter Osteoarthritis Study)を解析したもので、とくに4人を超える子供を有する女性で強い関連がみられるという。
スタチン療法中の HDL-C値と apoA-I値の上昇は心血管イベントリスクを低下させるか? 最終更新:2014/01/08 医療一般 HDL-Cへの治療介入についての検討結果が発表された。HDL-C低値は心血管発症リスクの一つであるが、はたして、HDL-C値の上昇により、心血管イベントは抑制されるのか?
C型肝炎に対するIFN療法著効後に肝細胞がんを発症する患者の特徴とは 最終更新:2014/01/08 医療一般 インターフェロン(IFN)療法によりSVR(持続性ウイルス学的著効)を達成したC型慢性肝炎患者において、血清アルブミン低値およびαフェトプロテイン(AFP)高値は、5年以内の肝細胞がん(HCC)発症の独立因子であることが、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院の佐藤 明氏らによる研究で明らかになった。著者らは「IFN療法後のHCC発症を早期に予防するために、これらの値について慎重な評価が必要である」としたうえで、「IFN治療後 10年以内のHCC発症は珍しいことではなく、リスク因子はいまだ不確定であるため、SVR達成後も長期的なフォローアップとHCCの検査を行うべきである」と述べている。Internal medicine誌2013年52巻24号の報告。
第4回 神戸医療イノベーションフォーラムのお知らせ 最終更新:2014/01/08 医療一般 神戸大学生命医学イノベーション創出人材養成センターは1月26日、第4回 神戸医療イノベーションフォーラムを開催する。
日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 最終更新:2014/01/07 医療一般 わが国の政府やメディアは、若年性認知症(EOD)を問題視している。しかし、EODのための政策は確立されておらず、支援システムも不十分である。筑波大学の池嶋 千秋氏らは、EODに関する実用的なデータを収集するため2段階の郵便調査を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2013年12月29日号の報告。
超早産児のアトピー性皮膚炎発症リスクは? 最終更新:2014/01/07 医療一般 超早産児(在胎期間29週未満)は、後期(29~34週)および満期で生まれた子供と比べて、アトピー性皮膚炎(AD)発症リスクが低いことが、フランス・ナント大学病院のS.Barbarot氏らによるコホート調査の結果、明らかになった。これまで、AD発症リスクが早産によって影響を受けるかどうかは不明であった。
アロマターゼ阻害薬、高リスクの閉経後女性の乳がんを予防/Lancet 最終更新:2014/01/06 ジャーナル四天王 乳がんのリスクが高いと判定された閉経後の女性では、アロマターゼ阻害薬(AI)アナストロゾール(商品名:アリミデックスほか)の予防投与により、乳がんの発症が大幅に抑制され、有害事象の発現も十分に許容できるものであることが、英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のJack Cuzick氏らが実施したIBIS-II試験で示された。乳がんは女性のがんの中で最も頻度が高く、2008年には世界で約1,400万人の女性が新たに乳がんと診断されている。AIは、閉経後女性において乳がんの再発および対側乳房の新規腫瘍の発生を予防することが報告されている。本報告は、サンアントニオ乳がんシンポジウム(12月10~14日、米国、サンアントニオ市)で発表され、Lancet誌オンライン版2013年12月12日号に掲載された。
CPAPによって睡眠時無呼吸症候群の24時間血圧が低下/JAMA 最終更新:2014/01/06 ジャーナル四天王 治療抵抗性高血圧と睡眠時無呼吸症候群(OSA)を有する患者について、12週間の持続的気道陽圧(CPAP)療法は、薬物療法のみの場合と比較して、24時間平均血圧や拡張期血圧が低下し、夜間血圧パターンを改善することが示された。スペイン・Hospital Universitario y Politecnico La FeのMiguel-Angel Martinez-Garcia氏らによる無作為化試験HIPARCOの結果、報告された。治療抵抗性高血圧患者では70%以上がOSAを有している。しかしこれまで、血圧へのCPAP療法の効果に関するエビデンスは、ほとんど示されていなかった。JAMA誌2013年12月11日号掲載の報告より。
耐糖能異常の妊婦、拡張能低下にも注意が必要 最終更新:2014/01/06 医療一般 耐糖能異常の妊婦は、拡張能の低下にも注意すべきかもしれない。耐糖能異常の妊婦はインスリン抵抗性増大に伴う無症候性の拡張能低下が認められることが明らかになった。