慢性D型肝炎へのbulevirtide、第III相試験でも有効/NEJM
慢性D型肝炎患者に対するbulevirtideの投与は、48週時点でD型肝炎ウイルス(HDV) RNA量の減少およびALT値の低下に結びついたことが示された。ドイツ・Hannover Medical SchoolのHeiner Wedemeyer氏らが、第III相無作為化比較試験の結果を報告した。HDVは、肝細胞への侵入と増殖にB型肝炎ウイルス(HBV)の表面抗原(HBsAg)を要するサテライトRNAウイルスで、HDVとHBVの同時感染は慢性B型肝炎の関連肝疾患の進行を加速させることが知られている。bulevirtideは、HDVの肝細胞への侵入を阻害する効果が確認され、第II相試験でHDV RNA量とALT値を顕著に低下することが示されていた。NEJM誌2023年7月6日号掲載の報告。