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第61回日本肺癌学会学術集会 会長インタビュー【肺がんインタビュー】 第54回

第54回 第61回日本肺癌学会学術集会 会長インタビュー出演:岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 教授 木浦 勝行氏2020年11月12日より第61回日本肺癌学会学術集会がハイブリッド形式で開催される。集会の主題は「肺癌撲滅を目指して2020」である。 会長の岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 教授 木浦 勝行氏に集会の趣旨と見どころについて聞いた。参考第61回日本肺癌学会学術集会ホームページ

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非G-CSF小分子plinabulinの好中球減少症予防効果/JAMA Oncol

 抗がん作用と好中球減少症予防作用を併せ持つ新しい非顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)小分子plinabulinについて、第II相試験の結果が明らかにされた。米国・スタンフォードがん研究所のDouglas W. Blayney氏らが、ドセタキセルの好中球減少症の予防効果を、非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に行った無作為化非盲検試験で、plinabulinはペグフィルグラスチムと同等の好中球減少症予防効果が得られたという。JAMA Oncology誌オンライン版2020年9月24日号掲載の報告。 試験は、米国、中国、ロシアおよびウクライナのがん治療センター19施設で行われた。試験期間は2017年4月~2018年3月で、2019年8月~2020年2月に解析を行った。 対象は、プラチナ併用化学療法後に進行したNSCLC患者55例で、plinabulin(5、10、20mg/m2)群、またはペグフィルグラスチム(6mg)群に無作為に割り付けられた。1サイクルを21日として、全例1日目にドセタキセル75mg/m2を投与し、plinabulinは1日目、ペグフィルグラスチムは2日目に投与し、4サイクル施行した。 主要評価項目は、化学療法第1サイクル中の重度好中球減少症発現日数であった。 主な結果は以下のとおり。・解析対象症例55例の患者背景は、平均年齢は61.3±10.2歳で、38例(69.1%)が男性であった。・plinabulin群では、用量依存的にあらゆるGradeの好中球減少症の発現率が減少した。・重度好中球減少症が発現した平均日数は、plinabulin 20mg/m2群が0.36±0.93日、ペグフィルグラスチム群が0.15±0.38日であり、両群に有意差は認められず(p=0.76)、安全性シグナルは検出されなかった。・第III相試験では、plinabulinの投与量を40mgの固定用量(20mg/m2に相当)とし、重度好中球減少症発現日数の非劣性を主要評価項目、骨痛の軽減、血小板減少の抑制ならびにQOLの維持を副次評価項目として、ペグフィルグラスチム6mgと比較検証する。

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アファチニブの用量調整と有効性:NJLCG1601【肺がんインタビュー】 第53回

第53回 アファチニブの用量調整と有効性:NJLCG1601出演:仙台厚生病院 呼吸器内科 中村 敦氏EGFR変異陽性肺がんにおける低用量アファチニブの第II相NJLCG1601試験の結果がOncologist誌20202年6月19日号に発表された。筆頭著者の仙台厚生病院 呼吸器内科 中村 敦氏に、試験実施にいたる背景や試験結果について聞いた。Atsushi Nakamura,et al. Phase II Study of Low-Dose Afatinib Maintenance Treatment Among Patients with EGFR-Mutated Non-Small Cell Lung Cancer: North Japan Lung Cancer Study Group Trial 1601 (NJLCG1601) Oncologist. 2020 Jun 19. [Epub ahead of print]

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オシメルチニブのEGFR変異肺がん術後補助療法、FDAの優先審査対象に/アストラゼネカ

 アストラゼネカは、2020年10月21日、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)が受理され、治癒目的の腫瘍完全切除後の早期(Stage1B、2、3A)EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法として、米国で優先審査品目に指定されたことを発表した。 今回のsNDAは、オシメルチニブが、主要評価項目であるStage2および3AのEGFR変異NSCLCにおけるDFS、ならびに副次評価項目の1つである全症例(Stage1B~3A)におけるDFSの統計学的に有意で臨床的に意義のある延長を示した第III相ADAURA試験のデータに基づいている。 2020年4月、独立データモニタリング委員会は、オシメルチニブが顕著な有効性を示したとして、ADAURA試験の非盲検化を予定より2年早めることを勧告した。なお、被験者は試験を継続中であり、現在も盲検は維持されている。ADAURA試験のデータは、2020年5月の米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)のプレナリーセッションで発表され、The New England Journal of Medicine誌に掲載された。

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悪性胸膜中皮腫へのIO併用承認、オシメルチニブの肺がんアジュバント【侍オンコロジスト奮闘記】第101回

第101回:悪性胸膜中皮腫へのIO併用承認、オシメルチニブの肺がんアジュバント参考FDA approves nivolumab and ipilimumab for unresectable malignant pleural mesotheliomaEGFR変異肺がんへのオシメルチニブのアジュバント、CNS含む再発を有意に減少(ADAURA)/ESMO2020

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PD-L1高発現NSCLC1次治療、抗PD-1抗体cemiplimab vs.化学療法(EMPOWER-Lung1)/ESMO2020

 トルコ・Baskent大学のAhmet Sezer氏は、未治療でPD-L1発現率が50%以上の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する抗PD-1抗体cemiplimabとプラチナダブレット化学療法を比較した無作為化非盲検第III相EMPOWER-Lung1試験の2回目の中間解析の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。cemiplimabは併用化学療法に比べ、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善したと報告した。・対象:PD-L1≧50%で未治療のStage3B/C、4のNSCLC(扁平上皮・非扁平上皮含む、安定している既治療のCNS転移含む)・試験群:cemiplimab 350mg 3週ごとを病勢進行または108週間まで投与(cemiplimab群)・対照群:プラチナダブレット化学療法 4~6サイクル(併用化学療法群)・評価項目:[主要評価項目]OS、PFS[副次評価項目]客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、健康関連QOL、安全性 主な結果は以下のとおり。・PD-L1≧50%のITT解析対象はcemiplimab群283例、併用化学療法群280例であった。・併用化学療法群でPDとなった患者の73.9%がcemiplimabにクロスオーバーした。・OS中央値はcemiplimab群が22.1ヵ月、併用化学療法群が14.3ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.68、95%CI:0.53~0.87、p=0.002)であった。・PD-L1≧50%のOS中央値は、cemiplimab群が未到達、併用化学療法群が14.2ヵ月で、cemiplimabで有意な延長を認めた(HR:0.57、95%CI:0.42~0.77、p=0.0002)。・PFS中央値は、cemiplimab群6.2ヵ月、併用化学療法群が5.6ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.59、95%CI:0.49~0.72、p<0.0001)。・PD-L1≧50%のPFS中央値は、cemiplimab群8.2ヵ月、併用化学療法群が5.7ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.54、95%CI:0.43~0.68、p<0.0001)。・ORRはcemiplimab群36.5%、併用化学療法群20.6%で、cemiplimab群で有意に高率であった(p<0.0001)。・PD-L1≧50%のORRはcemiplimab群39.2%、併用化学療法群20.4%で、cemiplimab群で有意に高率であった(p<0.0001)。・DoR中央値はcemiplimab群21.0ヵ月、併用化学療法群が6.0ヵ月であった。・Grade3以上の有害事象発現率は、cemiplimab群が37.2%、併用化学療法群が48.5%であった。 今回の結果を受けてSezer氏は「私たちが得た結果はPD-L1≧50%の進行期NSCLCにおいて、cemiplimab単剤療法は新たな1次治療の選択肢になりうることを示している」と強調した。

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EGFR陽性肺がんに対するamivantamab+lazertinibの成績(CHRYSALIS)/ESMO2020

 韓国・延世がんセンターのByoung Chul Cho氏は進行期EGFR変異陽性NSCLCに対するEGFRとMETの二重特異性抗体amivantamab(開発コード:JNJ-61186372)と第3世代EGFR-TKIであるlazertinibの併用療法の第I相CHRYSALIS試験の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。この併用療法は安全性が高く、EGFR-TKIオシメルチニブによる再発した患者にも有効であると報告した。amivantamabとlazertinib併用療法の未治療群でのORRは100% amivantamabはEGFRとMETを標的とする完全ヒト二重特異性抗体で、米FDAからEGFR陽性NSCLCのexon20挿入変異に対するブレークスルーセラピー指定を受けており、lazertinibは第1/2世代EGFR-TKIの獲得耐性であるT790Mへも有効であることが報告されている。CHRYSALIS試験は漸増コホートと拡大コホートの2つから構成されている。・対象:転移を有するEGFR変異陽性NSCLC(exon19delまたはL858R)・介入:[用量漸増コホート]amivantamab(700mg/1,050mgから1,050/1,400mgへ増量)+lazertinib 240mg/日 用量漸増パートの結果から、amivantamabの第II相推奨用量を1,050mg(80kg未満)および1,400mg(80kg以上)、lazertinibは240mgと決定。[拡大コホート]オシメルチニブ耐性・化学療法未治療群(45例)、未治療群(20例)に上記推奨用量を投与 amivantamabとlazertinibの併用療法を検証した主な結果は以下のとおり。・用量制限毒性はなかった。・Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)発現率は11%。どちらかあるいは両剤の治療中止に至ったTRAEは6%であった。・オシメルチニブ耐性・化学療法未治療患者群での客観的奏効率(ORR)は36%、臨床有効率は60%であった。・未治療群でのORRは100%で、全員が部分奏効であった。・未治療群の奏効期間中央値は未達(NE)であった。 Cho氏は「amivantamabとlazertinib併用療法は安全性が高く、進行EGFR陽性NSCLCに対して効果的である」との見解を示した。また、現在オシメルチニブ・化学療法抵抗性のEGFR陽性NSCLCを対象とした第II相試験「CHRYSALIS-2試験」、EGFR陽性NSCLCに対する1次治療としてこのamivantamabとlazertinib併用療法とオシメルチニブ単独療法、lazertinib単独療法の3群比較を行う第III相試験「MARIPOSA試験」がスタートしたことを明らかにした。

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アバター活用など、がんチーム医療教育に新たな取り組み/J-TOP

 一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトによるジャパンチームオンコロジープログラム(J-TOP) は、The 4th Team Science Oncology Workshopとして、従来3日間で行ってきたオンサイト・ワークショップを、オンラインに変更し、Part 1からPart 3までの3つの期間に分けて実施する。 がん医療で、専門分野に加え必要なスキル、リーダーとして求められる資質、患者満足度の高い医療を提供するためのチームの有機的な動きなどを学ぶ。日時および内容・Part 1:2020年11月21日(土)、22日(日)(AM 8:00〜)4時間程度ICE breaking skill、MBTI、コアバリューなどチーム医療において必要なスキルセットの知識習得。 加えて、項目ごとの小グループワーク。・Part 2:2021年1月23日(土)(AM 8:00〜)4時間程度チームが出来上がる過程、どの段階で何をしなければならないのかを”Tuckman model” の理論に基づいて学習。・Part 3:2021年3月27日(土)(東京にて開催)Avatarを使用したオンライン・オンサイト融合ワークショップAvatarin社の協力で同社が開発した「avatar MICE」を活用し、オンラインとオンサイトの融合したハイブリットなワークショップ。

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非小細胞肺がん、デュルバルマブ術前補助療法の成績/ESMO2020

 早期非小細胞肺がん(NSCLC)における免疫チェックポイント阻害薬の術前補助療法は、すでに幾つかの試験で検討され、有望な結果が得られている。欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)では、デュルバルマブの術前補助療法を評価する第II相多施設共同試験(IFCT-1601 IONESCO)の中間解析の結果を、フランス・Cochin病院のMarie Wislez氏が発表した。・対象:Stage1B(4cm以上)、2、3A(N2除く)の切除可能NSCLC・介入:デュルバルマブ750mg 2週ごと3サイクル投与後2〜14日目に手術・評価項目:[主要評価項目]完全(R0)切除の割合[副次評価項目]術後90日死亡率、安全性、全生存期間(OS)、無病生存期間(DFS)、奏効率、MPR(Major Pathologic Response、生存腫瘍細胞10%以下)、初回投与から手術までの期間 主な結果は以下のとおり。・2017年4月〜2019年8月に50例が登録され、46例がデュルバルマブ投与対象となった。・患者の年齢中央値61.0歳、 男性70%、喫煙者は94%であった。・R0切除割合は89.1%(46例中41例)と、仮説割合の85%を超え、主要評価項目を達成した。・46例中4例はPR、36例がSD、6例がPDで、MPRは43例中8例の18.6%であった。・術後90日の死亡率は9%(4例)。そのため、登録は中止となった。死亡した4例中3例は、心血管系などの併存疾患を有しており、デュルバルマブとの直接の関連はみられなかった。・全Gradeの有害事象(AE)は33.3%、すべてGrade2以下であった。 ・追跡期間23ヵ月におけるOSとDFSの中央値は未達、 1年OS率は89.7%、12ヵ月DFS率は78.2.%であった。

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日本初「患者提案型医師主導治験」開始!舞台裏のストーリー【肺がんインタビュー】 第52回

第52回 日本初「患者提案型医師主導治験」開始!舞台裏のストーリー出演近畿大学医学部内科学 腫瘍内科部門 中川 和彦氏NPO法人 肺がん患者の会ワンステップ 長谷川 一男氏西日本がん研究機構(WJOG)と肺がん患者の会ワンステップが実現した日本初の患者提案型医師主導治験「KISEKI trial」。この試験の開始まであった幾多の難関。その難関を乗り越える力はどこから来ていたのか。試験実現を進めたWJOGの中川和彦氏と肺がん患者の会ワンステップの長谷川一男氏に聞いた。参考A Phase II Study to Assess the Efficacy of Osimertinib in Patients With EGFR Mutation-positive NSCLC Who Developed Isolated CNS Progression (T790M-negative or Unknown) During First- or Second-generation EGFR-TKI or Systemic Disease Progression (T790M-negative) After Treatment With First- or Second-generation EGFR-TKI and Platinum-based Chemotherapy (WJOG12819L)Masayuki Takeda M,et al. Clin Lung Cancer.2021 Jan 25[Epub ahead of print]

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EGFR変異NSCLC1次治療におけるapatinib+ゲフィチニブ第III相試験(ACTIVE)/ESMO2020

 中国・中山大学のLi Zhan氏は進行EGFR変異陽性NSCLCにの1次治療におけるVEGFR2-TKIのapatinibとEGFR-TKIゲフィチニブの併用を評価する無作為化二重盲検第III相試験ACTIVEの結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。apatinib併用群の有意な無増悪生存期間(PFS)を報告した。・対象:未治療のEGFR変異陽性局所進行または転移のあるNSCLC患者313例・試験群:apatinib500mg/日+ゲフィチニブ250mg/日(apatinib併用群、157例)・対照群:プラセボ+ゲフィチニブ(ゲフィチニブ群、156例)・評価項目:[主要評価項目]独立放射線画像評価委員会によるPFS[副次評価項目]研究者評価によるPFS、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、病勢制御率(DCR)、QOL、安全性 主な結果は以下のとおり。・独立放射線画像評価委員会によるPFS中央値は、apatinib併用群が13.7ヵ月、ゲフィチニブ群が10.2ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.71、95%CI:0.54~0.95、p=0.0189)。・研究者評価によるPFS中央値は、apatinib併用群が13.8ヵ月、ゲフィチニブ群が12.0ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.71、95%CI:0.53~0.95、p=0.0186)。・ORRはapatinib併用群が77.1%、ゲフィチニブ群が73.7%、DCRはApatinib併用群が84.7%、ゲフィチニブ群が87.8%で、いずれも両群間に有意差はなかった。・DoR中央値は、apatinib併用群が12.9ヵ月、ゲフィチニブ群が9.3ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.64、95%CI:0.47~0.88、p=0.005)。・Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)発現率はapatinib併用群が84.1%、ゲフィチニブ群が37.7%、apatinib併用群の主なTRAEは、下痢、高血圧、AST上昇であった。・EGFR変異種別のPFSのHRでは、exon19del(HR 0.67)、L858R(HR 0.72)でもITT集団と同様のベネフィットが認められた。・TP53 exon8変異の患者では、apatinib併用群で有意にPFSが改善していた(HR:0.24、95%CI:0.06~0.91)。 これらの結果から、Zhan氏は「apatinibとゲフィチニブ併用はEGFR変異陽性NSCLCの新たな1次治療の選択肢として期待できる」との見解を示した。

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PD-L1陽性NSCLC、アテゾリズマブへのベバシズマブ上乗せ効果は?(WJOG@Be)/ESMO2020

 抗PD-1/L1抗体の単剤治療は、高PD-L1発現非小細胞肺がん(NSCLC)における生命予後の改善を示す。一方、抗VEGF抗体ベバジズマブは、前臨床において抗PD-1/L1抗体の活性を強化することが報告されている。九州がんセンター 呼吸器腫瘍科の瀬戸 貴司氏は、未治療のPD-L1高発現NSCLCに対する抗PD-L1抗体アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法に関する非盲検単群第II相WJOG@Be試験の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。同併用療法が高い奏効率を示し、Grade4以上の有害事象はなかったと報告した。・対象:未治療のPD-L1高発現(TPS≧50)非扁平上皮NSCLC(PS 0〜1)40例・介入:アテゾリズマブ1,200mg+ベバシズマブ15mg/kg 3週ごと最大2年間、病勢進行あるいは忍容不能な副作用発現まで投与・評価項目:[主要評価項目]客観的奏効率(ORR)[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)、奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)、安全性 主な結果は以下のとおり。・ORR は64.1%であった。・PFS中央値は15.9ヵ月、12ヵ月PFS率は54.9%であった。・1年OS率は70.6%であった。・DoR中央値は10.4ヵ月、12ヵ月DoR率は48.2%であった。・Grade3以上の有害事象発現率は38.5%であった。主なものは脳症、大腸炎、胆嚢炎、気管支出血であったが、Grade4以上のものはなかった。 今回の結果を受けて瀬戸氏は「アテゾリズマブとベバシズマブの併用はPD-L1高発現の非扁平上皮NSCLCに対する治療オプションとなりうる」と述べるとともに、「ICI単独治療、ICI+化学療法±ベバシズマブとの第III相試験を行うべき」との見解を示した。

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アテゾリズマブ単剤、NSCLC1次治療でOS延長(IMpower110)/NEJM

 非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、アテゾリズマブ単剤はプラチナ製剤ベースの化学療法と比較して、組織型を問わず、プログラム細胞死リガンド1(PD-L1)の発現量が多い患者の全生存(OS)期間を延長させることが、米国・イェール大学医学大学院のRoy S. Herbst氏らが行った「IMpower110試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2020年10月1日号に掲載された。PD-L1発現NSCLCで転移のある患者の1次治療において、抗PD-L1モノクローナル抗体アテゾリズマブはプラチナベースの化学療法と比較して、有効性と安全性が優れるか否かは明らかにされていなかった。PD-L1発現量が多い集団のOS中間解析 研究グループは、EGFRとALKが野生型で転移のあるPD-L1陽性NSCLCにおけるアテゾリズマブの有用性を評価する国際非盲検無作為化第III相試験を実施した(F. Hoffmann-La RocheとGenentechの助成による)。今回は、PD-L1発現量が多い患者におけるOSの中間解析の結果が報告された。 対象は、年齢18歳以上、化学療法歴がなく、SP142による免疫組織化学法でPD-L1の発現が腫瘍細胞の1%以上または腫瘍浸潤免疫細胞の1%以上に認められ、転移のある非扁平上皮または扁平上皮NSCLCで、全身状態(ECOG PS)が0または1の患者であった。 被験者は、アテゾリズマブ(1,200mg、静脈内投与)またはプラチナ製剤ベースの化学療法(4または6サイクル)を3週ごとに投与する群に1対1の割合で割り付けられた。 主要評価項目はOS期間とした。OSの評価は、EGFR変異やALK転座がない野生型の腫瘍を有する患者のintention-to-treat集団において、PD-L1の発現量別に階層的に行った。また、EGFRとALKが野生型の腫瘍を持つ集団の血液中の腫瘍遺伝子変異量に基づくサブグループで、OS期間と無増悪生存(PFS)期間を前向きに評価した。OS期間が7.1ヵ月、PFS期間が3.1ヵ月延長 2015年7月~2018年2月の期間に、日本を含む19ヵ国144施設で、無作為割り付けが行われた。572例が登録され、アテゾリズマブ群に285例、化学療法群には287例が割り付けられた。 EGFRとALKが野生型の腫瘍で、PD-L1発現量が最も多かったサブグループ(205例)では、フォローアップ期間中央値15.7ヵ月の時点におけるOS期間中央値は、アテゾリズマブ群が化学療法群よりも7.1ヵ月長かった(20.2ヵ月vs.13.1ヵ月、ハザード比[HR]:0.59、95%信頼区間[CI]:0.40~0.89、p=0.01)。1年OS率は、アテゾリズマブ群が64.9%、化学療法群は50.6%だった。 EGFRとALKが野生型の腫瘍で、PD-L1発現量が最も多かったサブグループでは、PFS期間もアテゾリズマブ群で良好であった(8.1ヵ月vs.5.0ヵ月、層別HR:0.63、95%CI:0.45~0.88)。この集団における担当医判定による奏効率は、アテゾリズマブ群が38.3%、化学療法群は28.6%であり、このうちデータカットオフ日に、それぞれ68.3%および35.7%で奏効が持続していた。 血液中の腫瘍遺伝子変異量が多いサブグループ(PD-L1発現量は問わない)では、OS期間中央値はアテゾリズマブ群で良好な傾向が認められ(13.9ヵ月 vs.8.5ヵ月、非層別HR:0.75、95%CI:0.41~1.35)、PFS期間中央値はアテゾリズマブ群で優れた(6.8ヵ月vs.4.4ヵ月、0.55、0.33~0.92)。 有害事象は、アテゾリズマブ群が90.2%、化学療法群は94.7%で発現し、Grade3/4の有害事象はそれぞれ30.1%および52.5%で認められた。重篤な有害事象の発現率は、それぞれ28.3%および28.5%で、Grade5の有害事象が11例(3.8%)および11例(4.2%)にみられた。免疫関連有害事象は、それぞれ40.2%および16.7%で発現し、Grade3/4は6.6%および1.5%であった。 著者は、「アテゾリズマブ単剤の安全性プロファイルは、以前の研究で観察されたものと一致していた。転移のあるNSCLC患者におけるがん免疫療法への治療応答性を検出するバイオマーカーとしての腫瘍遺伝子変異量(血液、組織)の役割は不明である」としている。

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METexon14スキッピング変異陽性NSCLCに対するテポチニブの有効性/NEJM

 非小細胞肺がん(NSCLC)では、3~4%の患者に発がんドライバー変異であるMET遺伝子exon14スキッピング変異が認められるという。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのPaul K. Paik氏らはMETexon14スキッピング変異が確認された進行NSCLC患者における非盲検第II相試験において、MET阻害薬であるテポチニブにより、約半数の患者で部分奏効が得られ、主なGrade3以上の副作用は末梢浮腫であったことを明らかにした。NEJM誌2020年9月3日号掲載の報告。 研究グループは、METexon14スキッピング変異が確認された進行または転移があるNSCLC患者を対象に、テポチニブ500mg/日投与した。 主要評価項目は、9ヵ月間以上追跡調査した患者における独立評価委員会(IRC)判定による奏効率(ORR)とした。 主な結果は以下のとおり。・2020年1月1日時点で、テポチニブ投与例は計152例、9ヵ月以上追跡された患者は99例であった。・血液検体または腫瘍組織検体で変異陽性が確認された全体集団(99例)において、IRC判定による奏効率は46%、奏効期間中央値は11.1ヵ月であった。・奏効率は、血液検体陽性群(66例)で48%、腫瘍組織検体陽性群(60例)で50%であった。・両検体でいずれも変異陽性であった患者は27例であった。・治験担当医判定による奏効率は56%であり、前治療にかかわらず同程度の結果が得られた。・Grade3以上の副作用(治験担当医がテポチニブに関連していると判断した有害事象)は28%の患者で報告され、主なものは末梢浮腫(7%)であった。・テポチニブの永続的な投与中止に至った有害事象は11%に認められた。・ベースラインおよび治療中に血液検体を採取した患者において、循環遊離DNAで測定される分子学的奏効率は67%であった。

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METexon14スキッピング変異、MET増幅肺がんに対するカプマチニブの効果/NEJM

 非小細胞肺がん(NSCLC)では、3~4%の患者にMET遺伝子exon14スキッピング変異が、また1~6%の患者にMET増幅が認められる。ドイツ・ケルン大学のJurgen Wolf氏らGEOMETRY mono-1 Investigatorsは、さまざまなタイプのMET活性がんモデルにおいて作用が認められたカプマチニブについて、METexon14スキッピング変異が認められる進行NSCLC患者を対象とした第II相試験を行い、持続的な抗腫瘍効果が、とくに未治療の患者において示されたことを明らかにした。また、MET増幅進行NSCLCにおける有効性は、腫瘍細胞の遺伝子コピー数が少ない患者よりも多い患者で高かったこと、主な副作用は軽度の末梢浮腫および悪心であったことも示された。NEJM誌2020年9月3日号掲載の報告。 MET増幅進行NSCLC患者におけるカプマチニブの評価は、複数コホート試験にて行われた。 患者は、既治療ラインとMETステータス(MET遺伝子exon14スキッピング変異またはMET増幅)に基づくコホートに割り付けられ、カプマチニブ400mg×2/日を投与された。 主要評価項目は、全奏効率であった。主な副次評価項目は、奏効期間とした。両評価項目は独立審査委員会で評価された。 主な結果は以下のとおり。・合計364例が、コホートに割り付けられた。・MET遺伝子exon14スキッピング変異NSCLC患者において、全奏効率は、1次または2次治療既往の患者(69例)では41%、未治療患者(28例)では68%であった。・奏効期間中央値は、1次または2次治療既往患者群9.7ヵ月、未治療患者群12.6ヵ月であった。・遺伝子コピー数10未満のMET増幅既治療患者における有効性は、限定的であった(全奏効率7~12%)。・遺伝子コピー数10以上のMET増幅患者では、奏効率は既治療群で29%であったが、未治療群は40%であった。・最も頻度の高かった副作用は、末梢浮腫(51%)、悪心(45%)であったが、大半がGrade1/2であった。

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化学療法+アテゾリズマブの1次治療で長期生存した小細胞肺がんの特徴(IMpower133)/ESMO2020

 IMpower133では、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の1次治療において、カルボプラチン+エトポシドへのアテゾリズマブの追加は、長期追跡でも持続した全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の改善を示している。欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)では、IMpower133の長期生存者(LTS、無作為化後18ヵ月以上生存)の探索的分析を米国・Lombardi包括的がんセンターのS. V. Liu氏が報告した。・対象:全身治療未実施のES-SCLC患者(無症状の既治療CNS病変を有する患者は許容)・試験群:アテゾリズマブ+カルボプラチン+エトポシド、21日ごと4サイクル(atezo+CE群、201例)・対照群:プラセボ+カルボプラチン+エトポシド、21日ごと4サイクル(CE群、202例)・評価項目:治験医師評価による無増悪生存期間(PFS)およびOS 主な結果は以下のとおり。・データカットオフ時(2019年1月24日)の追跡期間中央値は22.9ヵ月であった。・OS中央値は、atezo+CE群51.9ヵ月に対しCE群10.3ヵ月と、atezo+CE群の有意な改善は持続していた(HR:0.76、95%CI:0.60~0.95、p=0.00154)。・373例(182例、191例)が今回の探索的研究の対象となった。・LTS患者の割合は、atezo+CE群33.5%(61/182例)、 CE群20.4%(39/191例)と、atezo+CE群で多かった。・年齢、性別、PS、転移巣の数、腫瘍最長径和などのベースライン状況を問わず、atezo+CE群でLTS患者が多かった。・血漿腫瘍遺伝子変異量、PD-L1発現量とLTSとの関連は見られなかった。

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EGFR変異NSCLCの術後補助療法、オシメルチニブでDFS改善(ADAURA)/NEJM

 EGER変異陽性StageIB~IIIA非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法において、オシメルチニブはプラセボと比較して無病生存(DFS)期間を有意に延長した。中国・Guangdong Provincial People's HospitalのYi-Long Wu氏らが、国際共同無作為化二重盲検第III相試験「ADAURA試験」の結果を報告した。オシメルチニブは、未治療のEGER変異陽性進行NSCLCに対する標準治療であるが、術後補助療法としてのオシメルチニブの有効性と安全性については不明であった。NEJM誌オンライン版2020年9月19日号掲載の報告。EGER変異陽性StageIB~IIIAの術後NSCLC、オシメルチニブの有効性を評価 研究グループは、完全切除後のEGER変異陽性StageIB~IIIAのNSCLC患者682例を、オシメルチニブ群(339例)またはプラセボ群(343例)に1対1の割合で無作為に割り付け、1日1回80mgを最大3年間投与した。 主要評価項目は、StageII~IIIA患者集団における治験担当医の評価によるDFS、副次評価項目は全患者集団におけるDFS、全生存期間(OS)、安全性などである。全患者集団およびStageII~IIIA患者集団ともにDFSが有意に延長 24ヵ月時点におけるStageII~IIIA患者のDFS率は、オシメルチニブ群90%(95%信頼区間[CI]:84~93)、プラセボ群44%(37~51)であった(ハザード比[HR]:0.17、99.06%CI:0.11~0.26、p<0.001、層別log-rank検定)。また、全患者集団における24ヵ月DFS率は、オシメルチニブ群89%(95%CI:85~92)、プラセボ群52%(46~58)であった(HR:0.20、99.12%CI:0.14~0.30、p<0.001、層別log-rank検定)。 24ヵ月時点で、オシメルチニブ群の98%(95%CI:95~99)、プラセボ群の85%(80~89)が生存しており、中枢神経系への転移も確認されなかった(HR:0.18、95%CI:0.10~0.33)。 全生存のデータは必要イベント数が不足していたが、死亡は29例(オシメルチニブ群9例、プラセボ群20例)であった。新たな安全性の懸念は確認されなかった。

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ニボルマブ+化学療法の非小細胞肺がん術前補助療法がpCRを向上(CheckMate-816)/BMS

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、2020年10月7日、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)を対象とした第III相CheckMate-816試験において、ニボルマブと化学療法の併用療法が主要評価項目である病理学的完全奏効(pCR)を達成したと発表。 同試験において、術前にニボルマブと化学療法の併用療法を受けた患者群では、化学療法を受けた患者群と比較して、切除組織にがん細胞を認めない患者数が有意に多かった。 CheckMate-816試験は、非進行NSCLCの術前補助療法で、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用療法がベネフィットを示した初めてかつ唯一の第III相試験となる。 CheckMate-816試験では、現在、もう一つの主要評価項目である無イベント生存期間(EFS)の評価のため盲検下で維持し、主要な副次評価項目も評価するため進行中である。

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