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メタ解析でロシグリタゾンの心血管リスク関与を確認

2型糖尿病患者の治療に広く使われているロシグリタゾンについて、米国オハイオ州クリーブランド・クリニックのSteven E. Nissen氏らが行ったメタ解析では、「心血管系への重篤な有害作用をもたらす可能性がある」と結論付けられている。本論文は、5月21日付NEJMオンライン版で発表され、本誌では6月14日号で収載された。心筋梗塞オッズ比1.43、心血管死亡オッズ比1.64Nissen氏らのメタ解析は、既存の発表論文、食品医薬品局のウェブサイト、製薬メーカーのグラクソ・スミスクラインが管理する臨床試験記録を対象に行われた。対象基準として、試験継続期間が24週以上であること、ロシグリタゾンが投与されない対照群が無作為抽出されていること、心筋梗塞と心血管死亡の転帰データがあること、などを規定し42件の臨床試験を採択。その中から心筋梗塞発生例と心血管死亡例をリストアップし解析を行った。対象患者は27,847例。被験者の平均年齢は約56歳、ベースライン時のグリコヘモグロビン濃度は平均約8.2%。データは固定効果モデルによって統合された。解析の結果、ロシグリタゾン群は対照群と比較して、心筋梗塞発生のオッズ比は1.43(95%信頼区間1.03-1.98、P=0.03)、心血管死亡のオッズ比は1.64(95%信頼区間0.98-2.74、P=0.06)で、ロシグリタゾンが心筋梗塞リスク、および境界線上の心血管死亡リスクいずれの増加にも有意に関与していることが示された。患者と医療提供者に注意を喚起本研究には、心イベントの時間分析が可能なオリジナルデータを入手できないという制約があった。しかしNissen氏らは、そうした解析上の限界・不備を指摘しつつも、今回の結果はロシグリタゾンと心血管リスクの関連性を示すもので、ロシグリタゾン投与による2型糖尿病治療を受ける患者に、心血管系への重篤な有害作用などをもたらす可能性があり、そのことを患者および医療提供者ともに慎重に考慮しなければならない、と注意を喚起している。(武藤まき:医療ライター)

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ロシグリタゾンの心血管リスク増加について「断定はできない」

最近のメタ解析の結果に懸念が示されている2型糖尿病治療薬のロシグリタゾンの心血管系へのリスクについて、RECORD研究グループが中間解析を発表した。心不全に対する有意なリスク増加が認められたものの、今回の解析結果からは、心筋梗塞のリスク増加に関係していると言い切れるだけの十分なデータが得られなかったと報告している。本論文の詳細はNEJMオンライン版6月5日号に掲載された。RECORDの4,447例対象に中間解析ロシグリタゾンの心血管系への影響については、市販後の安全性に関する非劣性試験で、オープンラベルの大規模無作為化試験RECORD(Rosiglitazone Evaluated for Cardiac Outcomes and Regulation of Glycaemia in Diabetes)が現在進行中である。その研究グループが中間解析を行った。解析対象は、メトホルミンあるいはSU剤での血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者4,447例。ロシグリタゾン追加投与群(2,220例)と、メトホルミン+SU剤併用群(対照群:2,227例)に割り付け、主要エンドポイントは、心血管系に起因する入院または死亡である。心不全リスク増加を確認するも心筋梗塞リスク増加断定にはデータ不十分解析は、平均追跡期間3.75年で統計的な検出力を限定して行われた。その結果、ロシグリタゾン群(217例)と対照群(202例)の主要エンドポイントのハザード比は1.08(95%信頼区間0.89-1.31)で、両群に統計学的な有意差は見られなかった。ただ、心不全を呈する患者がロシグリタゾン群に多く存在していたことが確認された(ハザード比2.15;95%信頼区間1.30-3.57)。しかし研究グループは今回の解析からは、ロシグリタゾンが心血管系に起因する入院・死亡リスクに関係しているとは断言できないと結論。死亡増加の要因が心血管系に起因するかどうか、ロシグリタゾンが心筋梗塞のリスク増加と関係していたか断定するだけのデータは得られなかったと述べている。(武藤まき:医療ライター)

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