高血圧症治療薬「COZAAR」の高用量投与により総死亡および心不全による入院リスクが減少する 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2009/12/04 米国メルク社は、11月にオーランドで開催された第82回米国心臓協会(AHA: American Heart Association)学術集会において、高血圧症治療薬「COZAAR(一般名:ロサルタンカリウム錠)」の高用量投与による試験「HEAAL(Heart failure Endpoint evaluation of the A-II-Antagonist Losartan)」の結果を発表した。日本法人である万有製薬株式会社が2日に公表した。HEAAL試験の結果は11月17日(現地時間)、第82回米国心臓協会学術集会のレイトブレイキングセッションで発表された。HEAAL試験は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬に忍容性のない心不全患者を対象に、COZAAR(日本販売名:ニューロタン錠/一般名:ロサルタンカリウム)の2種類の用量(50mg、150mg)における安全性および有効性について、30ヵ国255施設で実施されたもの。この試験の結果、150mgの1日1回投与は、同錠50mgを1日1回投与した場合に比べ、総死亡または心不全による入院リスクを有意に減少させたという。COZAARは、米国では慢性心不全患者の治療に適応を有していない。HEAAL試験で用いられた150mgの服用はいかなる適応に対しても承認されていないが、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AIIA)、心血管系治療薬として、「高血圧症の単剤治療または利尿薬を含む他の降圧剤との併用治療」「左室肥大を伴う高血圧患者の脳卒中リスク低減。但しこの効果は黒人患者に対しては適用されない」「2型糖尿病および高血圧患者における血清クレアチニンの上昇及び蛋白尿(尿中アルブミン/クレアチニン比300mg/g以上)を伴う糖尿病性腎症の治療。この治療において、COZAARは、血清クレアチニン値倍増または末期腎不全(透析あるいは腎移植の必要性)をエンドポイントとして、腎機能低下率を低減させる」3つの適応が承認されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2009/merck_1202.html 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 母体HIVウイルス量、母子感染に与える影響は?/Lancet(2025/07/25) ミトコンドリアDNA疾患女性、ミトコンドリア置換で8児が健康出生/NEJM(2025/07/25) “早期乳癌”の定義を変更、「乳癌取扱い規約 第19版」臨床編の改訂点/日本乳癌学会(2025/07/25) 臨床研究への患者・市民参画のいまとこれから/日本リンパ腫学会(2025/07/25) 抗精神病薬の早期処方選択が5年後の体重増加に及ぼす影響(2025/07/25) スタチンはくも膜下出血リスクを下げる?~日本のレセプトデータ(2025/07/25) 経尿道的高周波治療が間質性膀胱炎患者の骨盤痛を緩和(2025/07/25)