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COVID-19関連の超過死亡算出するオンラインツール開発/Lancet

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行の医学的、社会的、経済的な影響は、総人口死亡率に未知の作用を及ぼしているといわれる。これまでの死亡率モデルは、高リスクの基礎疾患や、それらのより長期のベースライン(COVID-19流行以前)の死亡率は考慮されていないが、英国・University College LondonのAmitava Banerjee氏らは、さまざまな感染抑制レベルに基づくCOVID-19発生のシナリオと、基礎疾患の相対リスクに基づく死亡率の影響を考慮して、COVID-19の世界的流行から1年間の超過死亡者数を、年齢、性、基礎疾患別に推定するモデルを確立するとともに、これを算出するオンラインツールを開発し、プロトタイプを公開した(オンラインリスク計算機のプロトタイプ)。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2020年5月12日号に掲載された。電子健康記録データを用いて超過死亡を推定するコホート研究 研究グループは、英国のプライマリケアおよびセカンダリケアの電子健康記録(Health Data Research UKのCALIBER)にリンクされたデータを用いて人口ベースのコホート研究を行った(英国国立衛生研究所[NIHR]University College London病院バイオメディカル研究センターなどの助成による)。  1997~2017年の期間に、医療機関に登録された30歳以上の個人を対象に、Public Health Englandのガイドラインで定義された基礎疾患の有病率(2020年3月16日以降)を調査した。  COVID-19の世界的流行の相対的影響を、COVID-19流行前のバックグラウンド死亡率と比較した相対リスク(RR)とし、RRを1.5、2.0、3.0と仮定した場合に、完全抑制(0.001%)、部分抑制(1%)、軽減(10%)、何も対策をしない(80%)などの異なる感染率のシナリオで、COVID-19関連の超過死亡の簡略なモデルと計算ツールを開発し、各疾患の1年間の死亡率を推定した。 また、超過死亡を推算するためのオンライン公開用のプロトタイプのリスク計算機を開発した。超過死亡に直接・間接に及ぼす全体の影響の評価が必要 386万2,012人(女性195万7,935人[50.7%]、男性190万4,077人[49.3%])を対象とした。対象の20%以上が高リスクであり、そのうち13.7%が70歳以上の高齢者で、6.3%は1つ以上の基礎疾患を有する70歳以下の高齢者と推定された。 高リスク集団の1年死亡率は4.46%(95%信頼区間[CI]:4.41~4.51)と推定された。年齢と基礎疾患が複合的にバックグラウンドリスクに影響を及ぼし、疾患によって死亡率に顕著なばらつきが認められた。 英国の集団における完全抑制のシナリオでは、超過死亡者数(COVID-19流行前のベースラインの死亡との比較)は、RRが1.5の場合は2人、RRが2.0で4人、RRが3.0では7人と推定された。 また、軽減シナリオでは、RRが1.5の超過死亡者数は1万8,374人、2.0で3万6,749人、3.0では7万3,498人と推定された。何も対策をしないシナリオの超過死亡者数は、RRが1.5の場合は14万6,996人、2.0で29万3,991人、3.0では58万7,982人であった。 著者は、「これらの結果は、持続的で厳格な抑制対策とともに、基礎疾患があるため最もリスクが高い集団を対象に、さまざまな予防介入による継続的な取り組みを行う必要性を示唆する。各国は、COVID-19の世界的流行が超過死亡に直接・間接に及ぼす全体的な影響を評価する必要がある」と指摘している。

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第8回 初診のオンライン診療、継続的実施の検討へ

<先週の動き>1.初診のオンライン診療、継続的実施の検討へ2.病院の医業収入は前年比10.5%減、コロナ受け入れ病院では12.7%減も3.コロナの影響で先延ばしされた新たな社会保障制度改革4.新型コロナウイルスに対するワクチンや治療薬の開発が待たれる1.初診のオンライン診療、継続的実施の検討へ19日に開催された国家戦略特区諮問会議において、新型コロナウイルスの影響により、全国で時限的・特例的措置として可能になっている「初診患者のオンライン診療」について議論された。そこでは、安倍 晋三首相より、コロナ収束後も初診のオンライン診療が引き続き活用できるよう、継続的実施に向けて規制や制度の改革を進める方針を表明した。厚生労働省によると、5月14日現在、オンライン診療などを実施しているのは全国で約1万4,500施設、うち初診からの実施は約6,000施設。今後、利点や課題を洗い出した上で、全国的に認めるのかどうかも含めて検討され、年内に取りまとめを急ぐ。(参考)第44回 国家戦略特別区域諮問会議 配布資料2.病院の医業収入は前年比10.5%減、コロナ受け入れ病院では12.7%減も21日、自民党の岸田 文雄政調会長が「令和2年度第2次補正予算の編成に向けて」の提言を安倍首相に提出した。新型コロナの影響で、受診控えなどにより収入が大きく減少し、経営危機に直面している医療機関や薬局が経営破綻しないように求めている。最近、医療機関における経営状態の悪化についてたびたび報道されているが、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の病院経営状況緊急調査(速報)によれば、前年の2019年4月と今年4月を比較した医業収入は、回答した病院で10.5%減少しており、コロナ患者入院受入病院では12.7%減となっている。日本医師会は、半年間で7兆5,000億円の予算措置などにより、医療機関や薬局などの経営支援を行うことを求めている。取り急ぎ、厚労省は5月分の診療報酬支払いについて、本来より1ヵ月繰り上げた6月に概算で給付する案を検討しており、医療従事者に支払うボーナスなどの原資を確保できるように動く見込み。(参考)第2次補正予算に向けた提言概要(自由民主党政務調査会)新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況緊急調査(速報)(日本病院会)3.コロナの影響で先延ばしされた新たな社会保障制度改革22日に開催された第7回全世代型社会保障検討会議において、安倍首相が今夏に取りまとめる予定だった最終報告を半年ほど遅らせることを表明した。新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、社会保障の新たな課題を取り上げたことなどによる影響。ウイルス感染リスクがある中、医療・介護に従事する労働者が安全に就労できるよう、マスクや消毒液などの衛生用品の確保などの支援や、感染リスクを恐れて受診抑制や介護サービス利用控えなどの動きに対して、オンライン診療や非接触サービスの活用についての言論を求めている。これを受け、75歳以上の患者の窓口負担を1割から2割に引き上げる法案の国会提出が2021年に先送りになるなど、今後の医療改革や健康保険財政などに影響が出る可能性もある。(参考)全世代型社会保障検討会議(第7回)配布資料(首相官邸)新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた社会保障の新たな課題に関する基礎資料4.新型コロナウイルスに対するワクチンや治療薬の開発が待たれるコロナ治療薬開発の進捗状況について、日々報道がなされているが、民間の医療機関が手にする段階は、現時点ではまだ先になりそうである。7日に承認された、新型コロナウイルス感染症に対する国内初の治療薬レムデシビル(商品名:ベクルリー)は、重症患者が対象とされ、一般の患者に用いることは難しいと考えられる。今後、中等症患者を対象とした2本目の第III相試験の結果など、5月下旬に初期のデータが公表される見込み。また、政府が早期承認するとしていたファビピラビル(同:アビガン)については、動物実験で催奇形性(外表異常、内臓異常、骨格異常、骨格変異)が認められており、精液への移行もあるなど、内服投与に当たっては細心の管理が必要である。その上、17日に日本医師会の「COVID-19有識者会議」が発表した「新型コロナウイルス感染パンデミック時における治療薬開発についての緊急提言」によれば、承認を早める事務手続きの特例処置は理解できるとしているが、科学的根拠の不十分な候補薬を治療薬として承認すべきでないとしており、今後の治験結果の公表や承認申請を待つことになる。ワクチン製造を手掛ける大手製薬企業を中心として、開発治験が進んでいると発表されているが、安全性・有効性の確認中であり、正式な承認申請はまだである。第二波の襲来に備えるために、各国と協調体制を取りながら、迅速な開発、供給態勢の整備が進むことが待たれる。(参考)新型コロナウイルス感染パンデミック時における治療薬開発についての緊急提言(日本医師会COVID-19有識者会議)新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】(Answers News)

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禁煙をし続けるために本当に必要なこと(2)【新型タバコの基礎知識】第19回

第19回 禁煙をし続けるために本当に必要なこと(2)Key Points加熱式タバコも含めたすべてのタバコを止め続けることが禁煙ニコチン依存症から脱出するために必要なスキルは「知る」ということタバコ会社はわれわれが生まれる前から嘘をつき続けてきていることをしっかり認識するべき(タバコ会社に幻想を抱いてはいけない)禁煙することの重要性は、新型コロナ問題があろうがなかろうが大きくは変化しません。しかし、現在が禁煙するための一つの機会であることは間違いないでしょう。禁煙することにより、新型コロナウイルスに感染しても重症化や死亡を防げる可能性が高まると考えられます。そのため、欧米でも日本でも禁煙にチャレンジしている人が多くいるようです。そこで、改めて禁煙の定義を明確にしておきたいと思います。「加熱式タバコも含めたすべてのタバコを止め続けることが禁煙」です。少しでも多くの人が禁煙に成功することを願って、今回は禁煙し続けるために必要なことをお伝えしたいと思います。患者さんにぜひ伝えておきたい、「タバコから逃げる方法」とは?ニコチン依存だけでなく、アルコール依存や違法薬物依存等さまざまな依存症から脱出するために必要なスキルは、共通して「知る」「知ってもらう」ということです。自分から知ろうとしてもらうことが、回り道のようで、止め続けるための近道と言えるでしょう。タバコの場合には、「タバコの害」や「タバコを吸わないメリット(禁煙で人を喜ばせることができ、そして自分が幸せになること)」、「喫煙者はタバコ会社に搾取されていること(世界がタバコ会社によって歪められている現実)」、「タバコから逃げる方法(人に勧められたときの断り方など)」について知ってもらわなければなりません。たとえば、「タバコから逃げる方法」としては、吸いたくなる環境に行かないようにすることや、吸いたくなった場合の気の紛らわし方など具体的な手段をリストアップしておくと良いでしょう。より多くの知識を得てもらうことで、喫煙再開の危機から逃れることができるようになります。タバコを止め続けるためには、具体的に逃げるための手段等を知り、忘れないように繰り返し思い出し、知識として定着させる必要があります。医師など医療者も、患者に禁煙指導するためには、これらの知識を習得しておかなければならないでしょう。意外に知られていない、タバコ会社の2つの嘘タバコのことなんて十分に知っているよ、という声が聞こえてきそうですが、きっと意外と知らないことに驚くだろうと思います。私がいつも経験している展開です。タバコ会社はわれわれが生まれる前から嘘をつき続けてきました。社会はわれわれが生まれる前から大きく歪められているので、異常な状況が当たり前に感じられて、異常に気付かないようになってしまっています。日本ではタバコが原因で毎日300人以上が死亡していますが*1、メディアは新型コロナウイルス感染による死亡者数を伝えるとしても、タバコで死亡した人数は報道しません。これも、今に始まったことではなく、われわれが生まれる前からずっとそうなのです。当たり前を疑わなければ、現在の異常な状況は見えてきません。*1:健康日本21等でも引用された下記の論文では、日本の1年間の死亡者数83万4,000 件のうち、喫煙は12万9,000件、高血圧は10万4,000件の原因だったと示されています。年間約13万人は1日当たりにすると300人以上となります。Ikeda N,et al.PLoS Med.2012Jan;91:e1001160.加熱式タバコを販売しているのはすべてタバコ会社です。1950年代にタバコの有害性が実証されて以降、タバコ会社はずっと人々に嘘をつき続けてだまし続けてきたということが、タバコ会社の内部資料や内部告発などの多くの証拠により、明らかにされています。タバコ会社がまっとうな形で情報提供する会社に変わるなどと、幻想を抱いてはいけません(その期待はいつも、何度も裏切られてきた歴史を知るべきです)。その代表的な嘘について紹介します。タバコを吸う人の多くは、程度の差はあれニコチン依存症の状態になっています。しかし、タバコ産業はその事実を知りながら、「依存はない」とずっと嘘をついてきたことがタバコ会社の内部文書から明らかになっているのです(映画「インサイダー」ではタバコ会社による意図的な悪事が詳細に描写されています)。タバコ産業は添加物を加えてより依存症になりやすいタバコを開発するなどしていたにもかかわらず、「タバコに依存性はない」と繰り返し、主張してきたのです。タバコ会社は人々が誤解した状況(この場合にはタバコには依存はないと信じる人もいて、タバコに手を出しやすくなること)を少しでも長く維持することを意図して嘘をつき続けてきた歴史があります。現在は、タバコ会社もタバコの依存性を認めています。もう一つの嘘を紹介します。実はいまだに、JTは受動喫煙に害があることを認めていません。JTは「受動喫煙に害があるかどうかは科学的に証明されていない」など、世界的に研究者や専門家が導いた結論とは明らかに違うことを訴えています。都合のいい情報に群がる人がいると分かって、意図的に情報を操作してタバコを吸う人を囲い込んでいるのです。JTは受動喫煙について次のようにコメントしています1)。“受動喫煙については、周囲の方々、特にタバコを吸われない方々にとっては迷惑なものとなることがあります。また、気密性が高く換気が不十分な場所では、環境中たばこ煙は、眼、鼻および喉への刺激や不快感などを生じさせることがあります。このため、私たちは、周囲の方々への気配り、思いやりを示していただけるよう、タバコを吸われる方々にお願いしています。”“受動喫煙(環境中たばこ煙)は非喫煙者の疾病の原因であるという主張については、説得力のある形では示されていません。受動喫煙への曝露と非喫煙者の疾病発生率の上昇との統計的関連性は立証されていないものと私たちは考えています。”こういったコメントに対して、国立がん研究センターは反論をホームページ上に掲載しました2)。“受動喫煙は「迷惑」や「気配り、思いやり」の問題ではなく、「健康被害」「他者危害」の問題である。受動喫煙には健康被害・他者危害があるという科学的事実に基づいて、公共の場および職場での喫煙を法律で規制するなど、たばこ規制枠組み条約で推奨されている受動喫煙防止策を実施することが必要である。”このような指摘を受けてもなお、今もかわらずJTは受動喫煙の害を認めていません。もし認めると、その情報を知った喫煙者が他人に配慮してタバコを吸いづらくなって、タバコをやめてしまう人が増えると考えているからこそ、意図的に受動喫煙の害を認めていないのでしょう。空気を読む国民性の日本だからこその判断かもしれません。世界の他のタバコ会社(たとえばフィリップモリス社など)は、受動喫煙の害を認めています。日本ではタバコ会社がなりふり構わず、タバコを吸い続けてもらうように誘導しているのです。政府や一般市民をだますために、タバコ会社は嘘をつくことをこれまでずっと繰り返してきました。「タバコの新製品は、今までのタバコ製品と違ってクリーンで害が少ない」というのはタバコ会社がやってきた基本戦略と言えるでしょう。そして、あとになって振り返ってみると、そのタバコの新製品にはやはり従来のタバコと変わらない害があった、となっているのが現状です。第20回は、「すべての診療科に関わる! タバコ問題を自分事にするために知っておきたいこと(1)」です。1)JTホームページ,喫煙と健康に関するJTの考え方:環境中たばこ煙2)国立がん研究センター,情報提供:受動喫煙と肺がんに関するJTコメントへの見解, 2016年9月28日

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新型コロナのピーク超えたニューヨーク、市内の状況と懸念される小児疾患【臨床留学通信 from NY】番外編4

新型コロナのピーク超えたニューヨーク、市内の状況と懸念される小児疾患こちらCOVID-19の激震地となったニューヨークでは、ピークを4月中旬に超え、私の勤めるMount Sinai Beth Israel病院の内科には、一時期は病床数(最大120)を上回る200人近くが入院していましたが、日々減少傾向にあり、5月15日現在では40人前後まで減りました。ICU患者も一時期は病床数の5倍にまで膨れ上がりましたが、現在は通常の2倍程度まで落ち着きました。これまでに感染者はトータルで30万人超、死者は2万人を超えました。ニューヨーク市内では依然、待機的手術や外来診療は禁止されていますが、ほかの郡においては徐々に再開が認められつつあります。外出禁止令(散歩やランニングは可能、レストランなどは営業停止)は今もなお続き、休校も継続中ですが、職種ごとに段階的に再開していく形になっています(建設業などは優先、レストラン、ホテルは後、娯楽系は最後)。5月11日現在における経済再開の基準は、下記のようになっています。<患者数・死者数>(1)総入院患者数が少なくとも14日間連続減少しているか、1日の新たな入院患者の数が15人以下であること(CDC基準)。(2)1日の死者数が少なくとも14日間連続減少しているか、1日の死者数が5人以下であること。(3)新たな入院患者数が10万人当たり2人未満であること。<病院のキャパシティ>(4)全ベッドのうち、少なくとも30%が常に利用可能なこと。(5)ICUベッドのうち、少なくとも30%が常に利用可能なこと。<検査と追跡>(6)1ヵ月で人口1,000人当たり30人が検査を受けていること。(7)10万人当たり30人以上の追跡要員を有していること。これらの基準の狙いは、患者数のピークおよび病院のキャパシティを政策でコントロールすることにあり、それが死亡率軽減につながるというエビデンスに基づいています1)。また検査体制、追跡体制を重視しており、第2波に備える形になっています。さらに、経済再開を準備する段階で感染者を推定するため、1万5,000人ほどの大規模な抗体検査を行っており、ニューヨーク市民の平均抗体陽性率はおよそ20%でした。一方、医療従事者は12.2%と低めに抑えられており(5月2日現在)、PPEは有効であったことが示唆されます。また、死亡者の人種別内訳も公表されており、マイノリティの被害が強く、アジア人は比較的低めではあります。ニューヨーク市における内訳は、ヒスパニック:34%(人口比29%)、黒人:28%(同22%)、白人: 27%(同32%)、アジア系:7%(同14%)でした。 抗体陽性率は、アジア系は11.1%で、ヒスパニック25.4%、黒人17.7%と比べて低めとなっています。なお、白人は7%でした。ニューヨーク市内において現在注意を呼びかけているのは、子供の川崎病に類似した多臓器系炎症性疾患(Pediatric Multi-System Inflammatory Syndrome)であり、市内で110件(うち死亡は3例)とのことです(5月16日現在)。年齢別割合は0~4歳:35%、5~9歳:25%、10~14歳:24%、15~21歳:16%となっており、性別では、男性が57%、女性が43%となっており、年齢については川崎病の好発年齢とは類似していないと考えられます。これら小児の54%において、PCR検査陽性もしくは抗体が陽性になっており、注意が呼びかけられています。1)https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/208354

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「SG配合顆粒」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第1回

第1回 「SG配合顆粒」の名称の由来は?販売名SG配合顆粒一般名(和名[命名法])イソプロピルアンチピリンアセトアミノフェンアリルイソプロピルアセチル尿素無水カフェイン効能又は効果感冒の解熱、耳痛、咽喉痛、月経痛、頭痛、歯痛、症候性神経痛、外傷痛用法及び用量通常、成人1回1gを1日3~4回経口投与する。頓用の場合には1~2gを服用させるが、追加するときは少なくとも4時間以上経過後とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高4gまでとする。警告内容とその理由 【警告】1.本剤中のアセトアミノフェンにより重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること。2.本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、これらの薬剤との併用を避けること。禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)【禁忌(次の患者には投与しないこと)】1.本剤、ピラゾロン系薬剤(スルピリン等)又はアミノフェノール系薬剤(アセトアミノフェン等)に対し過敏症の既往歴のある患者2.アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者 [喘息発作を誘発することがある。]3.重篤な肝障害のある患者※本内容は2026年5月4日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2025年10月改訂(改訂第15版)医薬品インタビューフォーム「SG配合顆粒」

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免疫チェックポイント阻害薬、再投与における免疫関連AE再発率/JAMA Oncol

 免疫関連有害事象(irAE)発現後の免疫チェックポイント阻害薬(ICI)再投与の安全性に関するデータが示された。フランス・ノルマンディー大学のCharles Dolladille氏らによる世界保健機関(WHO)のデータベース「VigiBase」を用いた医薬品安全性監視(pharmacovigilance)コホート研究の結果で、著者は、「適切なモニタリングとともに、有害事象を特定し治療する標準的な治療アルゴリズムを用いることにより、特定の患者にはICI再投与を考慮できるだろう」とまとめている。JAMA Oncology誌オンライン版2020年4月16日号掲載の報告。 研究グループは、irAEを発現したがん患者において、ICI再投与後にICI治療中止に至った同一のirAE再発率と、irAE再発に関連する臨床的特徴を明らかにする検討を行った。 130ヵ国以上から個別症例安全性報告を集めたWHOのデータベース「VigiBase」を用い、2019年9月1日までに報告された1つ以上のirAEを発現したICI治療症例を特定し解析した。 主要評価項目は、ICI再投与後の最初のirAEの再発率、副次評価項目は再投与後のirAE再発に関連する要因、ICI治療レジメン別の再発率(抗PD-1抗体または抗PD-L1抗体単剤、抗CTLA-4抗体単剤、または併用療法)、および再投与後の異なるirAEの発現率であった。 主な結果は以下のとおり。・解析対象である1つ以上のirAEを発現したICI治療患者は、2万4,079例であった。・ICIの再投与が行われたのは6,123例で、このうち452例(7.4%)で効果が認められた。・452例中130例(28.8%、95%信頼区間[CI]:24.8~33.1)で、初回投与時と同じirAEの再発が観察された。・再投与において、大腸炎(報告オッズ比[OR]:1.77、95%CI:1.14~2.75、p=0.01)、肝炎(報告OR:3.38、95%CI:1.31~8.74、p=0.01)、および肺炎(報告OR:2.26、95%CI:1.18~4.32、p=0.01)は再発率が高く、一方、副腎障害は再発率が低かった(報告OR:0.33、95%CI:0.13~0.86、p=0.03)。

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アルナイラム社とVir社、COVID-19 治療薬候補(VIR-2703)を特定

 Vir Biotechnology社およびアルナイラム社は、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2ゲノムを標的とするRNAi治療薬研究の開発候補として、VIR-2703を選定したと発表した。両社は、近日中にFDAおよび他の規制当局と面会し、2020年末を目処にヒトにおける臨床試験を開始する見込みだとしている。 アルナイラム社は、SARS-CoV-2ゲノムの高度に保存された領域を標的とするRNAiを媒介するsiRNAを350種以上合成し、ウイルス複製を1/1000以下まで低減した有力なsiRNAを複数特定した。なかでも、VIR-2703は、SARS-CoV-2のウイルスモデルを使って感染性ビリオン(感染性を有するウイルス粒子)産生の抑制を測定する用量反応試験で、50%阻害濃度(EC50)が100ピコモル未満、EC95が1ナノモル未満であることを示した。さらに、VIR-2703は、4,300以上のSARS-CoV-2ゲノムのうち、99.9%以上に対して反応し、2003年のSARSアウトブレイクから発生したSARS-CoVゲノムに対しても反応すると予測されている。この結果を受け、両社は、VIR2703を開発候補薬に選定し、臨床試験に進めることとした。

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脊髄性筋萎縮症治療に新しい治療薬登場/ノバルティス ファーマ

 5月13日、中央社会保険医療協議会は、オンラインで総会を開催し、脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療用製品としてノバルティス ファーマ株式会社が3月19日に製造販売承認取得したオナセムノゲン アベパルボベク(商品名:ゾルゲンスマ点滴静注)の薬価につき1億6,707万7,222円とすることを了承した。薬価収載は5月20日に行われ、同日に発売された。 ゾルゲンスマは、SMAの根本原因である遺伝子の機能欠損を補う遺伝子補充療法で、1回の点滴静注で治療が完了する。SMAの概要とゾルゲンスマの特性 対象疾患となるSMAとは、脊髄前角細胞の変性・消失によって進行性に筋力低下と筋萎縮を呈する下位運動ニューロン病。常染色体劣性遺伝性の希少疾病であり、発症年齢と最高到達運動機能によってI~IV型の4タイプに分類される。とくにI型(乳児型)SMAは、重症かつ高頻度にみられ、0~6ヵ月で発症し、患児の90%以上が20ヵ月前に死亡または人工呼吸器による永続的な呼吸管理が必要な状態となる。そのほかII、IIIまたはIV型においても、病状の進行により歩行機能の喪失および筋力低下により、社会生活が困難となり、QOLを著しく低下させる。 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数は、平成30年度末、全国で858人(うち0~9歳は30人)と報告され、本症は遺伝性疾患による乳幼児の主な死亡原因となっている。 ゾルゲンスマは、SMAの原因遺伝子であるヒト運動神経細胞生存(Survival Motor Neuron: SMN)タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだ、野生型のアデノ随伴ウイルス9型(AAV9)を利用した遺伝子治療用ベクター製品。静脈内に投与され、SMAの根本原因であるSMN1遺伝子の機能欠損を補い、運動ニューロンでSMNタンパク質を発現させ、運動ニューロンの変性・消失を防ぎ、神経および筋肉の機能を高め、筋萎縮を防ぐことで、SMA患者の生命予後および運動機能を改善することが期待されている。また、導入したSMN遺伝子は患者のゲノムDNAに組み込まれることなく、細胞の核内にエピソームとして留まり、運動ニューロンのような非分裂細胞に長期間安定して存在するように設計されている。ゾルゲンスマの概要一般名:オナセムノゲン アベパルボベク製品名:ゾルゲンスマ点滴静注効能・効果:脊髄性筋萎縮症(臨床所見は発現していないが、遺伝子検査により脊髄性筋萎縮症の発症が予測されるものも含む)ただし、抗AAV9抗体が陰性の患者に限る。用法・用量:通常、体重2.6kg以上の患者(2歳未満)には、1.1×1014ベクターゲノム(vg)/kgを60分かけて静脈内に単回投与する。本品の再投与はしないこと。薬価:1億6,707万7,222円承認取得日:2020年3月19日薬価収載日:2020年5月20日発売日:2020年5月20日主な患者数:年間の投与対象患者数は15~20人程度

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初回エピソード統合失調症の10年間の軌跡と陰性症状アウトカム

 初回エピソード統合失調症スペクトラム障害患者における10年間の軌跡と陰性症状アウトカムについて、中国・香港大学のSherry Kit Wa Chan氏らが、調査を行った。Schizophrenia Research誌オンライン版2020年4月8日号の報告。 標準治療と早期介入における10年間のアウトカムを比較した歴史的対照研究から対象患者を抽出した。特定された298例中、10年間のフォローアップで臨床的および機能的なアウトカムを収集できた患者は214例であり、最終分析には209例が含まれた。カルテ情報は、標準化されたデータ入力フォームを用いてシステマティックに収集した。陰性症状、入院、雇用に関する情報は、最初の1~3年は月に1回、4~10年は3ヵ月に1回収集した。10年間の陰性症状のクラスターを調査するため、階層クラスター分析を用いた。クラスターメンバーシップに関連する人口統計および初期の臨床症状、10年間のフォローアップ期間中の陰性症状について、さらに調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・クラスター分析では、陰性症状の3つのクラスターが特定された。15%の患者は再発例であった。・標準治療と早期介入の間に、クラスターメンバーシップの違いは認められなかった。・陰性症状再発と有意に関連する因子は、男性、4年目の入院であった。・10年間のフォローアップ期間中、全体的な陰性症状の予測因子は以下のとおりであった。 ●教育レベルの低さ ●1年目の陰性症状スコアの高さ ●最初の3年間の失業期間の長さ・男性は、意欲と快楽消失の予測因子であり、精神疾患の未治療期間は、快楽消失の予測因子であった。 著者らは「本結果より、長期的なアウトカムの不均一性が認められ、個別化された介入の重要性が示唆された」としている。

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COPD患者の退院後呼吸リハ、早期開始で死亡リスク減/JAMA

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)で入院したメディケア受給者では、退院後3ヵ月以内の呼吸リハビリテーションの開始により、1年後の死亡リスクが低減することが、米国・マサチューセッツ大学のPeter K. Lindenauer氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2020年5月12日号に掲載された。COPD増悪後の呼吸リハビリテーション(運動訓練、自己管理教育)が生存率を改善することはメタ解析で示唆されているが、この解析に含まれた試験は患者数が少なく、異質性が高いという。米国の現行ガイドラインでは、COPD患者に、退院後は呼吸リハビリテーションに参加するよう推奨している。90日以内と以降の開始を比較する開始コホート研究 本研究は、2014年に米国の4,446の急性期病院にCOPDで入院した出来高払い方式メディケア受給者の保険請求データを、後ろ向きに解析した開始コホート研究(inception cohort study)(米国国立心肺血液研究所[NHLBI]の助成による)。最終フォローアップ日は2015年12月31日だった。 呼吸リハビリテーションを、初回退院後90日以内に開始した患者と、90日以降(91~365日)に開始または呼吸リハビリテーションを行わなかった患者を比較した。また、傾向スコアでマッチさせた患者の比較も行った。 主要アウトカムは、1年後の全死因死亡とした。探索的解析として、呼吸リハビリテーションの開始時期と死亡率との関連、および終了した呼吸リハビリテーションの回数と死亡率との関連の評価を行った。1年死亡率:7.3% vs.19.6% 4,446病院に入院したCOPD患者19万7,376例(平均年齢76.9歳、女性11万5,690例[58.6%])が解析の対象となった。このうち、2,721例(1.5%)が退院後90日以内に呼吸リハビリテーションを開始し、3,161例(1.6%)は91~365日に開始した。 退院から1年以内に3万8,302例(19.4%)が死亡した。このうち、7.3%が90日以内に呼吸リハビリテーションを開始し、19.6%は90日以降に開始または呼吸リハビリテーションを行わなかった。90日以内開始群は、90日以内非開始群に比べ、1年死亡リスクが有意に低かった(1年死亡率:7.3% vs.19.6%、絶対群間リスク差[ARD]:-6.7%、95%信頼区間[CI]:-7.9~-5.6、ハザード比[HR]:0.63、95%CI:0.57~0.69、p<0.001)。 90日生存例(1年死亡率:90日以内開始群6.2% vs.90日以内非開始群13.4%、ARD:-5.8%、95%CI:-6.9~-4.6、オッズ比[OR]:0.54、0.46~0.63)に限定した解析でも、生存に関して同様の効果が認められた。 また、在宅酸素療法の使用例(ARD:-5.7%、95%CI:-7.4~-3.5、OR:0.60、0.49~0.75、p<0.001)と非使用例(-6.8%、-8.0~-5.4、0.43、0.34~0.54、p<0.001)、併存疾患の負担が軽度(-7.6%、-8.6~-6.2、0.27、0.19~0.39、p<0.001)、中等度(-5.0%、-6.7~-2.8、0.57、0.43~0.75、p<0.001)、重度(-3.8%、-6.7~-0.5、0.76、0.59~0.97、p=0.03)の患者のいずれにおいても、90日以内開始群で死亡リスクが低かった。 傾向スコアでマッチさせた患者(両群2,710例ずつ)でも、90日以内開始群で死亡リスクが低かった(7.3% vs.14.1%、ARD:-6.8%、95%CI:-8.4~-5.2、HR:0.50、95%CI:0.42~0.59、p<0.001)。 呼吸リハビリテーションの開始時期別の比較では、90日以内非開始群に比べ、退院後30日以内に開始した患者(ARD:-4.6%、95%CI:-5.9~-3.2、HR:0.74、95%CI:0.67~0.82、p<0.001)、31~60日に開始した患者(-10.6%、-12.4~-8.4、0.43、0.34~0.54、p<0.001)および61~90日に開始した患者(-11.1%、-13.2~-8.4、0.40、0.30~0.54、p<0.001)のいずれも死亡リスクが低かった。 退院から90日までに受けた呼吸リハビリテーションの回数の中央値は9回(IQR:4~14)であった。回数が3回(1週間の推奨回数)増えるごとに、死亡リスクが有意に低下した(HR:0.91、95%CI:0.85~0.98、p=0.01)。 著者は、「これらの知見は、COPDで入院後の呼吸リハビリテーションに関する現行ガイドラインの推奨を支持するものだが、交絡が残存する可能性があり、さらなる検討を要する」としている。

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COVID-19へのヒドロキシクロロキン、気管挿管・死亡リスク抑制せず/NEJM

 米国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として、ヒドロキシクロロキンが広く投与されているが、その使用を支持する頑健なエビデンスはなかったという。同国コロンビア大学のJoshua Geleris氏らは、ニューヨーク市の大規模医療センターでCOVID-19入院患者の調査を行い、本薬はこれらの患者において気管挿管や死亡のリスクを抑制しないと報告した。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2020年5月7日号に掲載された。ヒドロキシクロロキンは、マラリアやリウマチ性疾患の治療に広く使用されており、抗炎症作用と抗ウイルス作用を持つことから、COVID-19に有効な可能性が示唆されている。米国では、2020年3月30日、食品医薬品局(FDA)が緊急時使用許可(Emergency Use Authorization)を発出し、臨床試験に登録されていないCOVID-19患者への使用が認可された。ガイドラインでは、肺炎のエビデンスがある入院患者に本薬の投与が推奨されており、世界中の数千例の急性期COVID-19患者に使用されているという。米国の単施設のコホート研究 研究グループは、COVID-19患者におけるヒドロキシクロロキンの使用は、気管挿管および死亡のリスクを抑制するとの仮説を立て、これを検証する目的でコホート研究を行った(米国国立衛生研究所[NIH]の助成による)。 対象は、2020年3月7日~4月8日の期間に、ニューヨーク市のマンハッタン区北部に位置する急性期病院であるニューヨーク・プレスビテリアン病院(NYP)-コロンビア大学アービング医療センター(CUIMC)に入院し、鼻咽頭または口咽頭拭い液を検体として用いた検査でSARS-CoV-2陽性の成人患者であった。 救急診療部受診から24時間以内に、気管挿管、死亡、他の施設へ転送となった患者は除外された。フォローアップは4月25日まで継続した。ヒドロキシクロロキンは、1日目に負荷投与量600mgを2回投与後、400mgを1日1回、4日間投与するレジメンが推奨された。 主要エンドポイントは気管挿管および死亡の複合としtime-to-event解析を行った。傾向スコアによる逆確率重み付けを用いた多変量Coxモデルを使用して、ヒドロキシクロロキンの投与を受けた患者と非投与患者を比較した。有益性、有害性とも排除されない、推奨はすでに削除 1,376例が解析の対象となった。フォローアップ期間中央値22.5日の時点で、346例(25.1%)に主要エンドポイントのイベントが発生した(挿管されずに死亡166例、挿管180例)。データのカットオフ時(4月25日)には、232例が死亡(66例は挿管後)し、1,025例が生存退院しており、119例は入院中(挿管なしは24例のみ)だった。 1,376例中811例(58.9%)にヒドロキシクロロキンが投与され(投与期間中央値5日)、565例(45.7%)には投与されなかった。投与群の45.8%は救急診療部受診後24時間以内に、85.9%は48時間以内に投与が開始された。 傾向スコアでマッチさせていない患者では、ヒドロキシクロロキン投与量は、年齢層や性別、人種/民族、BMI、保険の有無、喫煙状況、他の薬剤の使用状況の違いで異なっていた。また、ベースラインの重症度は、投与群が非投与群に比べて高く、動脈血酸素分圧(PaO2)/吸入気酸素濃度(FIO2)比中央値は投与群が223、非投与群は360であった。 傾向スコアでマッチさせた患者は、投与群が811例、非投与群は274例だった。 未補正の粗解析では、ヒドロキシクロロキン投与群は非投与群に比べ、主要エンドポイントのイベント発生率が高かった(32.3%[262/811例]vs.14.9%[84/565例]、ハザード比[HR]:2.37、95%信頼区間[CI]:1.84~3.02)。 一方、傾向スコアによる逆確率重み付けを用いた多変量解析では、ヒドロキシクロロキンとイベント発生率に有意な関連は認められなかった(HR:1.04、95%CI:0.82~1.32)。 著者は、「この観察研究の結果は、デザインと95%CI値を考慮すると、ヒドロキシクロロキン治療の有益性と有害性のいずれをも排除しないが、現時点では、有効性を検証する無作為化臨床試験以外では、その使用を支持しない」としている。なお、NYP-CUIMCでは、すでにガイダンスを改訂し、COVID-19患者におけるヒドロキシクロロキン治療の推奨は削除されたという。

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COVID-19と共存する診療の指針を示す動画公開/高血圧学会

 2020年初頭より長らく続いたCOVID-19の感染拡大と、それに伴う外出自粛や制限が相次いで緩和され、非常時から通常時へと戻る兆しが見え始めた。しかしながら、今後はCOVID-19を包含しながらの“新たな日常”となることは間違いない。そうしたCOVID-19を念頭に置いた高血圧診療をどう進めるべきかについて指針を示すべく、日本高血圧学会(理事長:伊藤 裕)はこのほど、各領域のスペシャリストによる解説動画コンテンツを作成1)。5月22日よりYouTubeの学会公式チャンネルで公開している。同学会では、これに先立って高血圧治療を受ける患者向けの動画コンテンツを公開しており、今回新たに追加された全10本はいずれも医師をはじめとする医療従事者向けの内容。 詳しい動画コンテンツのラインナップは以下のとおり。<パンデミックと高血圧診療>1.COVID-19到来と日本高血圧医療のNew Normal  解説:伊藤 裕氏(日本高血圧学会理事長、慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科教授)2.高血圧はCOVID-19の感染・重症化のリスク要因か?  解説:三浦 克之氏(滋賀医科大学公衆衛生学部門教授)3.降圧薬とCOVID-19:RAS阻害薬は是か非か?  解説:甲斐 久史氏(久留米大学医学部教授)4.COVID-19パンデミック下での減塩の重要性とその指導法  解説:日下 美穂氏(日下医院院長)<パンデミックと高血圧性臓器障害:メカニズムと診療のポイント>5.COVID-19と血栓症・脳卒中  解説:豊田 一則氏(国立循環器病研究センター副院長)6.COVID-19と心臓病  解説:大西 勝也氏(大西内科ハートクリニック院長)7.COVID-19と腎臓病:CKDと急性腎障害(AKI)  解説:向山 政志氏(熊本大学大学院生命科学研究部腎臓内科学教授)<パンデミック下における実地医家の役割>8.COVID-19と実地診療  解説:勝谷 友宏氏(勝谷医院院長、大阪大学大学院臨床遺伝子治療学招聘教授)9.New Normal時代に向けてのかかりつけ医の役割  解説:宮川 政昭氏(医療法人社団愛政会宮川内科小児科医院院長)10. COVID-19パンデミック下での医療対策:日本医師会の取り組み  解説:羽鳥 裕氏(日本医師会常任理事)

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医師目線と患者目線の確率は違う、新型コロナウイルスからの考察【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第23回

第23回 医師目線と患者目線の確率は違う、新型コロナウイルスからの考察この原稿を書いているのは、2020年5月初旬のゴールデンウィークです。新型コロナウイルス(COVID-19)対策として、緊急事態宣言がなされ、外出の自粛要請・施設の使用制限などの感染予防対策が行われています。これを遵守して、自宅でパソコンに向かって駄文を練っております。このコロナウイルスに感染しているかどうかを調べるPCR検査のあり方について議論が続いています。当初は、感染者との濃厚接触があり、発熱などの症状のある人に限定して PCR検査が行われてきました。もっと検査の対象をひろげ、検査数を増やすべきであるという議論です。PCR検査が陽性であれば間違いなく感染者で、検査が陰性であれば間違いなく感染者ではない、こうであれば理想的です。しかし、現実は異なります。本当は感染者なのにPCR検査が陰性になる場合や、検査結果が陽性でも実際には感染者ではない場合があります。この検査精度については、感度と特異度の2つの観点から評価されます。感度は感染者を陽性と判定できる確率で、特異度は非感染者を陰性と判定できる確率です。新型コロナウイルスへのPCR検査の感度は70%程度とされ、感染者の30%は検査で陰性と判定されることが問題です。テレビのワイドショーでは、識者と呼ばれる方々が賛成・反対の立場で熱く持論を展開しています。感度・特異度だけでなく検査前確率や陽性的中率などの統計的な専門用語を駆使して語る方もおられます。その意見は間違っている訳ではないのですが、正しくもないように思います。そもそも、確率や統計学的な論理を理解するには、一定の知的水準と数学的な素養が要求されます。理解できない人をバカにしている訳ではありません。収入も減少し、社会不安があり、何よりも先が見通せない状況においては、冷静な判断は難しいものです。政策や対応策を立案する部門では詳細な数値に基づいて考察すべきですが、実際に困難に直面している各個人に確率的なことを説明することの意味は難しいのです。これは、新型コロナウイルスにおいてだけではありません。ある患者さんに手術前の説明をする場面を考えてみます。「どのような手術でも100%安全という訳ではありません。100%安全と言い切ることはできないのです」このように説明します。「それはわかっています。どの程度の危険性があるのですか?」不安そうにたずねます。「そうですね。この手術で死亡する確率は0.1%ほどでしょうか」医師が答えます。患者さんと家族に表情に安堵が感じられます。なにより1,000人手術を受けても999人が生存するのです。どうみても上手くいく手術に思われます。ところが、その患者さんが手術合併症で命を落としたとします。1,000人に1人の死亡例に該当してしまったのです。その亡くなった本人にとっては、1,000分の999は生きていて、1,000分の1だけ死んでいるのではありません。0.1%の出来事ではなく、死亡したという事実は100%のできごとです。確率的な考察は、サンプル数や施行数が多い場合に意味を持ちます。人生において何千回も手術を行う医療提供者には死亡率0.1%は意味がありますが、手術を人生で1回しか受けない患者サイドでの死亡率0.1%の解釈は難しいです。「サイコロで6が出る確率は、出るか出ないかだから1/2だ」と言う人に、数学的にそれが1/6であることの説明・証明は可能でしょう。しかし、サイコロを何回も、何十回も、何百回もふってこそ1/6に近づいていくのです。1回しかサイコロをふるチャンスがなければ、当人とすれば、出るか出ないかの二者択一すなわち1/2の確率ともいえます。新型コロナウイルス騒動の収束と終息を願うばかりです。収束は、「収まる」「束ねる」ということから、状況が一定の状態に落ち着くとことを意味し、「終息」は完全に終わるという意味です。新型肺炎の状況が落ち着いてくるのが収束、完全に制圧された場合が終息となります。収束してから終息です。言葉遊びをしている場合ではなく、とにかくシュウソクしてほしいです。

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第7回 アビガン中間解析の怪、試験終了後に有効性は示せるか

Webニュースを見て「ああ、またか」とため息が出た。5月20日朝、共同通信が新型インフルエンザ治療薬アビガン(一般名・ファビピラビル)に関して、藤田医科大学で進行中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する臨床研究の中間解析で有効性が示されなかったという記事を公開した件だ。同社はメディア各社にニュースを配信する通信社でもあるため、これを機に他の報道機関各社もこのニュースを配信し始めた。藤田医科大学側は同日夕、反論の記者会見を開催し、あくまで中間解析は安全性の確認が主たる目的であり、現時点では有効性確認は行っていないとの見解を表明した。共同通信、藤田医科大、どっちが正しい?そもそもアビガンに関しては、冒頭の共同通信の記事でも言及しているように、安倍首相自らが5月4日の記者会見で有効性が確認されれば今月中の承認を目指す意向を表明しているほど政治側が迅速承認に前のめりである。首相が特定の薬剤名を口にすれば、当然メディアはそれを報じ、ちまたではその断片的なニュースが勝手に増幅して期待感が高まる。断片を増幅させる点では、今回一気に言葉だけは有名になってしまったPCR検査のようだが、PCR検査はあくまでAを増幅してもAだが、ニュースの場合はしばしばAが増幅してまったく違うBになってしまうのが厄介である。アビガンに関しては、まさにAがBになってしまった状態で、医療従事者の中には過度な期待が高まっていることに対して警戒感・嫌悪感を持っている人も少なくない。今回、共同通信にこのような記事が出たのも、そうした感情を持つ関係者によるリークの可能性がある。結局のところ藤田医科大学が中間解析は「試験継続の是非を検討するため主に安全性に重点を置いた」との主張はおおむねそうであろうが、参考値として算出したウイルス量低減効果は共同通信が報じたように現時点で有意差はなかったのが本当のところだろうと推察する。藤田医科大アビガン臨床研究に見える疑問点だが、そもそもこの藤田医科大学による臨床研究が真の意味でアビガンの有効性を示せる試験になるかそのものに私は大いに疑問がある。この臨床研究は無症状・軽症のCOVID-19患者でのアビガンのウイルス量低減効果の検討を目的とした多施設非盲検無作為化試験である。対象は86例で、試験開始日から10日目までアビガンを服用する群と試験開始6日目~15日目までアビガンを服用する群との比較試験である。今回報道されたのは、うち40例での中間報告らしい。主要評価項目であるウイルス消失率は、両群とも試験開始6日目に測定する。投与開始時期に差を設けることで事実上治療開始から5日までをアビガンvs.プラセボという立て付けにしているのだろう。これは致死性のあるウイルス感染症に対するプラセボ使用に倫理面から追求を受けることへのエクスキューズと見るのが順当だろう。さてここで私が考える疑問点を順次示したい。ご存じのようにCOVID-19患者の8割を占める無症候・軽症者は、大掛かりな医療的介入がなくとも回復することが知られている。だとするならば、プラセボ投与による事実上の無治療(厳格には対症療法のみ)も倫理的には許容されるはずである。この試験デザインで自然回復と薬効の違いを明確かつ厳格に見ることができるかはやや疑問である。また、無症候・軽症患者が対象となると、定量指標は体液・血液中のウイルス量の変動にならざるを得ないだろう。しかし、一部のウイルス感染症ではウイルス量が減っても、感染によって発生した炎症がその後、ウイルス量と無関係に独り歩きして症状の治癒まで時間を要することもある。COVID-19でも感染によって引き起こされた心血管炎が重症化につながるとの仮説もあり、ウイルス量の低減効果が必ずしもその後の良好な転帰につながらない可能性がある。一方、少なくとも報道を見る限り、共同通信が記事化した中間解析結果というのは、日本経済新聞の報道によると、第三者機関の勧告を意味しているらしい。結論から言えば、藤田医科大学が主張するように安全性には問題がないと第三者機関は結論付けたとは言えるだろう。ただ、第三者機関が有効性のデータをまったく目にしていないとは思えず、もし最初の5日間で両群に目を見張るウイルス量低減効果の差があれば、今後の臨床研究参加患者や他の臨床研究試験参加者の不利益を考え、試験の中止を勧告するはずである。「対象症例を増やせば、統計学的有意差が出るのでは?」という意見もあるだろう。これに対しては前回のレムデシビルの件でも触れたように、統計学的検討では症例数を増やせば微小な差も有意差として検出できる特性があることを考えれば、そのような意見、したがって出る統計学的有意差とは「その程度の小さな差」に過ぎないことになる。さらに無症候・軽症のCOVID-19患者が特段の医療的介入なしで回復すると言われている中、ご存じのように催奇形性の危険性を指摘され、かつ高価なアビガンを投与することはコスト・パフォーマンス、リスク・ベネフィットの点からも疑問符が付く。本来、COVID-19でのアビガンの効果を検証するならば、重症患者を対象に主要評価項目はハードエンドポイントである死亡率にすべきだろう。それで明確な効果が示せる薬剤ならば、COVID-19におびえる国民の期待にも沿えるというもの。やや辛い言い方になるが、そもそもこの試験のデザインそのものが、フルマラソンが怖いのでハーフマラソンにした的な腰が引けたものに映る。いずれにせよ今現在公開されているデータでアビガンがCOVID-19に有効といえるようなものは、ほとんどないのが実情である。衣類の防虫剤CMの「タンスにゴン」の合言葉のごとく「新型コロナにアビガン」という趣旨を声高に叫んでいる政治家とテレビに登場する魑魅魍魎的なコメンテーターの一部にはお黙りいただきたい。適切な情報を発信するための一里塚は、科学的に厳格なデザインの臨床研究結果が明らかになることである。

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扁平上皮肺がん、1次治療としてのアテゾリズマブ+化学療法は?(IMpower131)/JTO

 進行扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)への1次治療として、アテゾリズマブ+プラチナ併用化学療法は、化学療法単独と比較して、無増悪生存(PFS)期間は有意に改善した。しかし、全生存(OS)期間の有意な延長は得られなかった。米国・ロッキーマウンテンがんセンターのRobert Jotte氏らが、第III相無作為化試験「IMpower131試験」の有効性と安全性の結果を報告した。細胞傷害性抗がん剤には免疫調節作用があり、抗PD-L1抗体アテゾリズマブの作用が化学療法との併用で強化される可能性が示唆され、これまで転移のある非扁平上皮NSCLC患者を対象とした1次治療に関する試験(IMpower130試験、IMpower150試験)でPFS、OSの有意な改善が示されていた。それらの結果を踏まえて欧米では、転移のある非扁平上皮NSCLC患者に対するアテゾリズマブ+プラチナ併用化学療法が承認されていた。Journal of Thoracic Oncology誌オンライン版2020年4月7日号掲載の報告。 研究グループは、化学療法未治療の転移のある扁平上皮NSCLC患者1,021例を、アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(A+CP)群(338例)、アテゾリズマブ+カルボプラチン+nab-パクリタキセル(A+CnP)群(343例)、またはカルボプラチン+nab-パクリタキセル(CnP)群(340例)に、1対1対1の割合で無作為に割り付け、21日を1サイクルとして4または6サイクル投与した。その後、A+CP群またはA+CnP群は、進行またはクリニカルベネフィットがなくなるまで、アテゾリズマブ維持療法を行った。 主要評価項目は2つで、ITT集団における治験責任医師評価によるPFSおよびOS。副次評価項目は、PD-L1発現別サブグループのPFSおよびOS、そして安全性であった。 すでにA+CnP群およびCnP群を比較した、PFS主解析(クリニカルカットオフ日2018年1月22日)およびOS最終解析(同2018年10月3日)は、それぞれ報告されている。 主な結果は以下のとおり。・ITT集団におけるPFS中央値は、A+CnP群6.3ヵ月、CnP群5.6ヵ月と、A+CnP群で有意に改善することが示された(ハザード比[HR]:0.71、95%信頼区間[CI]:0.60~0.85、p=0.0001)。・OS中央値は、A+CnP群14.2ヵ月、CnP群13.5ヵ月で、統計学的有意差は認められなかった(HR:0.88、95%CI:0.73~1.05、p=0.16)。・PD-L1高発現のサブグループのOSは、CnP群に比べ、A+CnP群で良好であった(HR:0.48、95%CI:0.29~0.81)。・Grade3~4の治療関連有害事象、および重篤な有害事象の発現率は、A+CnP群でそれぞれ68.0%および47.9%、CnP群で57.5%および28.7%であった。

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小児・青年に対する抗精神病薬使用と急性ジストニア

 小児および青年における抗精神病薬治療による急性ジストニアの発生率とそのリスク因子について、トルコ・Ankara Yildirim Beyazit UniversityのSelma Tural Hesapcioglu氏らが検討を行った。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2020年4月7日号の報告。 2015~17年に大学病院の小児および青年期精神科外来を受診し、抗精神病薬による治療を受け、2回以上のフォローアップを受けた患者を対象に、レトロスペクティブチャートレビューに基づくコホート研究を実施した。 主な結果は以下のとおり。・抗精神病薬治療を受けた4~19歳の患者は、441例であった。・抗精神病薬治療の理由は、以下のとおりであった。 ●行動障害(21.5%) ●注意欠如多動症(13.2%) ●知的障害を伴う過敏性と攻撃性(12.9%)・急性ジストニアは、30例(6.8%)で発生し、フォローアップ99.5±223.3日(中央値:34日)後に認められた。・急性ジストニアは、1つの抗精神病薬で治療された患者391例中11例(2.8%)、2つの抗精神病薬で治療された患者50例中19例(38.0%)で発生した(p<0.001)。・1つの抗精神病薬で治療された患者における急性ジストニア発症までの期間は、抗精神病薬治療開始後4.0±4.0日、抗精神病薬増量後2.7±2.4日であった。・2つの抗精神病薬で治療された患者における急性ジストニア発症までの期間は、2つ目の抗精神病薬を追加後3.0±2.3日、2つ目の抗精神病薬増量後1.6±0.8日であった。・1つの抗精神病薬で治療された患者における急性ジストニア発生率は、第1世代抗精神病薬(FGA)で10.5%、第2世代抗精神病薬(SGA)で2.2%であった(p=0.037)。・急性ジストニアの発生により、抗精神病薬を変更した患者は急性ジストニアの症例30例中12例(40.0%)であった。・急性ジストニアに関連する独立したリスク因子は、以下のとおりであった。 ●抗精神病薬の多剤併用(p<0.0001) ●入院治療(p=0.013) ●FGA使用(p=0.015) ●統合失調症の診断(p=0.039) ●双極性障害の診断(p<0.0001) 著者らは「小児および青年における急性ジストニアのリスクは、SGAや低力価FGAでは低く、中~高力価FGAでは高かった。急性ジストニアの発生には、積極的な抗精神病薬による治療が関連している可能性がある」としている。

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新型コロナPCR検査、偽陰性が多い期間は?

 新型コロナウイルスのPCR検査の感度や特異度は十分に特定されておらず、偽陰性となる可能性が最も高い期間はよくわかっていない。今回、米国ジョンズ・ホプキンズ大学のLauren M. Kucirka氏らが7つの研究のプール解析を行ったところ、偽陰性率は、発症後3日目(感染後8日目)に最も低くなることがわかった。著者らは、偽陰性の可能性を最小限にするために、検査は発症から3日間待って実施すべきとしている。また、臨床的にCOVID-19が疑われる場合は、PCR陰性のみで除外診断すべきではなく、臨床的および疫学的状況を慎重に検討する必要があると述べている。Annals of Internal Medicine誌オンライン版2020年5月13日号に掲載。PCR検査の偽陰性率は発症から3日目が20%と最低 本研究は、鼻咽頭または咽頭スワブを用いたPCR検査のデータを有する7つの研究のプール解析(入院または外来患者計1,330例)で、感染(曝露)後もしくは発症(症状発現)後の偽陰性率について、階層ベイズモデリングを用いて算出した。 PCR検査の偽陰性率について算出した主な結果は以下のとおり。・PCR検査の偽陰性率は感染1日目が100%(95%CI:100~100%)であり、4日目が67%(95%CI:27~94%)と5日目(COVID-19の典型的な発症日)まで減少した。 ・発症日(感染5日目)の偽陰性率は38%(95%CI:18〜65%)であった。・感染8日目(発症から3日目)の偽陰性率は20%(95%CI:12~30%)と最低となり、その後、9日目(21%、95%CI:13~31%)から再び増加し、21日目に66%(95%CI:54〜77%)となった。 なお、本研究の限界として、プール解析した基の研究のデザインの不均一性により、推定が不正確であることを挙げている。

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COVID-19、ヒドロキシクロロキンで院内死亡低下せず/JAMA

 ニューヨークの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者において、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキン、抗菌薬アジスロマイシンまたはこれらの両薬を治療に用いた患者は、いずれも使用していない患者と比較して、院内死亡率に有意差はなかった。米国・ニューヨーク州立大学のEli S. Rosenberg氏らが、COVID-19入院患者の後ろ向き多施設共同コホート研究の結果を報告した。ヒドロキシクロロキンの単独またはアジスロマイシンとの併用は、COVID-19に対する治療法の候補と考えられているが、有効性や安全性に関するデータは限定的であった。JAMA誌オンライン版2020年5月11日号掲載の報告。無作為抽出したCOVID-19入院患者約1,400例を後ろ向きに解析 研究グループは、ニューヨーク都市圏の25施設に2020年3月15日~28日の間で24時間以上入院したCOVID-19患者7,914例(同期間でのニューヨーク都市圏におけるCOVID-19全入院患者の88.2%を占める)から、施設単位で無作為に抽出した1,438例について、治療薬、既往症、入院時臨床所見、転帰および有害事象に関するデータを解析した。最終追跡調査は2020年4月24日。 解析対象症例を入院期間中の治療に基づいて、ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの両方を使用(併用群)、ヒドロキシクロロキンのみ、アジスロマイシンのみ、どちらも非投与の4群に分類し、院内死亡率(主要評価項目)、心停止および不整脈/QT延長の心電図異常所見など(副次評価項目)を評価した。ヒドロキシクロロキン服用群、非服用群と院内死亡率に有意差なし 解析対象の1,438例(男性858例[59.7%]、年齢中央値63歳)において、ヒドロキシクロロキン単独群(271例)、アジスロマイシン単独群(211例)および併用群(735例)は、非投与群よりも、糖尿病、呼吸数>22回/分、胸部画像の異常所見、酸素飽和度90%未満、AST>40U/Lの患者が多い傾向にあった。 院内死亡率は、全体で20.3%(95%信頼区間[CI]:18.2~22.4)であり、治療別では併用群25.7%(22.3~28.9)、ヒドロキシクロロキン単独群19.9%(15.2~24.7)、アジスロマイシン単独群10.0%(5.9~14.0)、非投与群12.7%(8.3~17.1)であった。 調整Cox比例ハザードモデルでは、非投与群と比較し、併用群(HR:1.35、95%CI:0.76~2.40)、ヒドロキシクロロキン単独群(1.08、0.63~1.85)およびアジスロマイシン単独群(0.56、0.26~1.21)で、院内死亡率に有意差は確認されなかった。 ロジスティック回帰モデルでは、非投与群と比較し、併用群(補正後オッズ比:2.13、95%CI:1.12~4.05)で心停止のリスクが有意に高かったが、ヒドロキシクロロキン単独群(1.91、0.96~3.81)とアジスロマイシン単独群(0.64、0.27~1.56)では有意差は確認されなかった。また、調整ロジスティック回帰モデルでは、心電図異常所見に相対的なリスクの差は認められなかった。

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