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クラミジア検査で骨盤内炎症性疾患の予防は可能か

クラミジア感染症スクリーニングの実施で、PID(骨盤内炎症性疾患)の発病率を減らすことができるのか。ロンドン大学セント・ジョージア校地域保健科学部門のPippa Oakeshott氏らが無作為化試験を行い、BMJ誌2010年4月24日号(オンライン版2010年4月8日号)で報告している。クラミジア感染症は欧米で最も多い性感染症で、毎年新規患者は300万人以上。しかし症状に乏しいため放置され、PID発病を招くケースが少なくない。その医療コストは米国で年間20億ドル以上と推計されているという。迅速検査治療群と対照群とに無作為化し1年間のPID発病率を追跡試験は、ロンドンにある大学で女子学生2,529例を対象に実施された。被験者の平均年齢は21歳(範囲:16~27歳)。学生に質問票に回答してもらうと同時に、自己採取による検体(膣の分泌液を綿棒で採取)を提出してもらい、クラミジア感染症の迅速検査と治療を行う群(スクリーニング群)と、1年保管した後解析する群(対照群)とに無作為化され、追跡された。主要評価項目は12ヵ月間にわたるPID発病率。追跡調査を完了したのは94%(2,377/2,529例)だった。検査の実施はPID発病予防に効果あり、ただし……基線でのクラミジア感染症有病率は、スクリーニング群5.4%(68/1,254例)、対照群5.9%(75/1,265例)だった。12ヵ月間のPID発病率は、両群計38例で、スクリーニング群1.3%(15/1,191例)、対照群1.9%(23/1,186例)、スクリーニング群の相対リスクは0.65(95%信頼区間:0.34~1.22)だった。基線でクラミジア感染症陽性だった人のうち、12ヵ月間でPIDを発病したのは、対照群は74例のうち7例、発病率は9.5%(95%信頼区間:4.7%~18.3%)だった。一方、スクリーニング群の発病率は1.6%(1/63例)で、スクリーニング群の相対リスクは、0.17(同:0.03~1.01)だった。しかしPIDを発病した38例のうちの大半(30例、79%)は、基線でクラミジア感染症陰性の人だった。なお試験中、両群計22%(527/2,377例)の被験者が、クラミジア感染症スクリーニングを別途改めて受けていた。Oakeshott氏は、「クラミジア感染症のスクリーニングの実施が、PID発病の抑制に結びつくことが示唆された。特に、基線で陽性だった人には効果があるようだが、陽性だった人についてPID予防のためのクラミジア検査を、その後12ヵ月間で1回受ければ効果があるということについては議論の余地が残る」と結論している。

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急性期病院の8割が初診時特定療養費を徴収

株式会社ケアレビューは10日、急性期病院の「初診時特定療養費」(紹介状を持たない初診患者が、通常の医療費以外に自己負担を求められる料金)に関する調査結果を報告した。調査によると、初診時特定療養費が無料の病院は約20%で、約8割の急性期病院では初診時特定療養費を徴収していることがわかった。この調査は、同社が運営する急性期病院の診療実績比較サイト『病院情報局』(http://hospia.jp/)で情報提供している全国1,500あまりの急性期病院のうち、病床数が200床以上の1,125病院を対象として、インターネット上で公表されている情報をもとに料金水準の実態を調査したもの。初診時特定療養費を無料とする病院は20.2%だった。金額階層別では、1,000円台が最も多く34.4%で、次いで2,000円台が23.6%、3,000円台が11.7%と続いた。4,000円以上の料金を徴収している病院は全体の4.1%にとどまり、全国最高は北野病院(大阪府)の8,400円だった。また、初診時特定療養費を有料とする病院の割合は、比較的規模の小さい200~299床の病院では有料の病院の割合が54.0%にとどまるが、300~399床では80.7%、400~499床では 89.6%、500床以上では9割以上の病院が有料となっていた。詳細はこちらhttp://www.carereview.co.jp/2010/05/post-43.html

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注射針がより短く、細く 極小インスリン用注射針「BD マイクロファインプラス 32G x 4mm Thin Wall」発売

日本ベクトン・ディッキンソン株式会社は、糖尿病患者の自己注射による治療をより快適なものとするために、極小のペン型注入器用注射針、「BD マイクロファインプラス 32G x 4mm Thin Wall」を5月10日に発売した。「BD マイクロファインプラス 32G x 4mm Thin Wall」は、2010年4月現在、針の長さが日本国内既存のペン型注入器用注射針の中で最も短い。針基から針先までの長さはわずか4mmで、ストレート形状の32ゲージ(0.23mm)だ。同社の従来品との比較調査では、さらに痛みが少なく、より快適であった、という結果が得られたという。この注射針は、インスリン注射で望ましいとされる、皮下への効果的なインスリン投与を実現し、臨床的に問題とされる筋肉内注射のリスクを低減する。詳細はプレスリリースへhttp://www.bdj.co.jp/press/2010510.html

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小規模病院向け電子カルテシステムをSaaS型で提供する「MegaOakSR for SaaS」発売

NECは10日、100床以下の小規模病院向け電子カルテシステムをネットワーク経由でサービス(SaaS)提供する「MegaOakSR for SaaS」(メガオークエスアール フォー サース)を開発し、7月から販売を開始すると発表した。サービス提供は12月から開始するという。「MegaOakSR for SaaS」は、診療データを日本国内のデータセンター内で管理し、電子カルテ・オーダリング・看護システムという主要な機能をネットワーク経由で提供するものであり、厚生労働省標準規格で定められた診療データの標準化に対応した国内初のSaaS型電子カルテシステムとなる。さらに、複数の医療機関が診療情報を共有して連携を強化する地域医療連携ネットワーク(ID-Link)に簡単に接続できる機能を有している。このシステムが実現したのは、本年2月1日に厚生労働省から『「診療録等の保存を行う場所について」の一部改正について』(医政発0201第2号/保発0201第1号)が発せられたことにより、医療機関が患者の診療データを民間のデータセンターに保管し、SaaS型で電子カルテシステムを利用する形態が可能となったため。同社は「MegaOakSR for SaaS」を販売パートナーと共に積極的に拡販し、平成25年度までに500機関への導入を目指すという。詳細はプレスリリースへhttp://www.nec.co.jp/press/ja/1005/1001.html

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全国16万以上の病院検索ができるiPhoneアプリが登場

株式会社QLifeは10日、「口コミ病院検索サイトQLife」のiPhoneアプリ版を開発し、App Storeにて無料で提供開始したと発表した。これはiPad上でも稼働できるという。このアプリは、病院検索専門アプリとして初の全国16万施設以上を網羅している。掲載情報は月に2回更新し、なるべく最新の状態に保つという。全ての機能は、検索から閲覧まで無料で提供される。アプリには約8.5万件の口コミ(受診体験談)機能と、Twitterやメールを使って、見つけた病院を友人と簡単にシェアできるソーシャル機能も備わっている。また、Web版にはない「GPS連携」も実装しているとのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.qlife.co.jp/news/100510qlife_news.pdf

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新規アンドロゲン受容体アンタゴニスト、去勢抵抗性前立腺がんで高い抗腫瘍効果と耐用性を確認

男性ホルモン阻害薬が無効となった去勢抵抗性の前立腺がんに対し、新規化合物MDV3100が高い抗腫瘍効果を示し、耐用性も良好であることが、アメリカ・スローンケタリング記念がんセンターのHoward I Scher氏らが実施した第I/II相試験で示された。MDV3100はアンドロゲン受容体へのアンドロゲンの結合を遮断し、リガンド-受容体複合体の核移行やコアクチベーター動員を阻害するアンドロゲン受容体アンタゴニストで、腫瘍細胞のアポトーシスを誘導し、アゴニストとしての活性は持たないという。去勢抵抗性前立腺がんはアンドロゲン-受容体シグナル伝達に依存して持続的に増殖するため、このシグナル伝達をターゲットとする新たな分子標的薬を用いた内分泌療法の開発が進められている。Lancet誌2010年4月24日号(オンライン版2010年4月15日号)掲載の報告。7種の用量を評価した第I/II相試験研究グループは、2007年7月~2008年12月までにアメリカの5施設から登録された進行性・転移性の去勢抵抗性前立腺がん140例を対象に、MDV3100の抗腫瘍効果および安全性を評価する第I/II相試験を実施した。各用量漸増群に3~6例を登録し、初回用量30mg/日を経口投与した。最終的に7つの用量群で検討が行われた(30mg群:3例、60mg群:27例、150mg群:28例、240mg群:29例、360mg群:28例、480mg群:22例、600mg群:3例)。主要評価項目はMDV3100の安全性および耐用性プロフィールの同定とし、最大耐用量(MTD)を確定することとした。MTDは240mg/日、良好な抗腫瘍効果と安全性、TTP中央値は47週すべての用量群で抗腫瘍効果が確認された。すなわち、78例(56%)で血清前立腺特異抗原(PSA)の50%以上の低下を認め、59例中13例(22%)で軟部組織病変に対する奏効が得られ、109例中61例(56%)で骨病変が安定化し、51例中25例(49%)で循環腫瘍細胞数が「不良」から「良好」に転換した。22例においてPET検査でアンドロゲン-受容体遮断の評価を行ったところ、60~480mg群においてアンドロゲン受容体の指標である18F-fluoro-5α-dihydrotestosterone(FDHT)結合の低下が示された。画像評価によるtime-to-progressionの中央値は47週(95%信頼区間:34週~未到達)であった。28日以上の治療を受けた患者のMTDは240mg/日であった。最も頻度の高いgrade 3/4の有害事象として用量依存性の疲労感が16例(11%)にみられたが、通常は減量によって回復した。著者は、「去勢抵抗性前立腺がんにおいて、MDV3100は有望な抗腫瘍効果を示した。この第I/II相試験の結果は、ヒトにおける前臨床試験の知見を確証するものであり、持続的なアンドロゲン-受容体シグナル伝達が去勢抵抗性前立腺がんの促進因子であることが示唆される」と結論している。なお、ドセタキセル治療歴のある進行前立腺がん患者を対象に、全生存期間をエンドポイントとしたMDV3100のプラセボ対照第III相試験がすでに開始されているという。(菅野守:医学ライター)

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新規糖尿病治療薬リラグルチドとシタグリプチン、血糖降下作用はどちらが優れるか?

メトホルミン単独では血糖値が十分にコントロールされない2型糖尿病患者において、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬リラグルチド(商品名:ビクトーザ)は、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬シタグリプチン(同:ジャヌビア、グラクティブ)に比べ糖化ヘモグロビン(HbA1c)の低下作用が優れることが、アメリカVermont大学医学部のRichard E Pratley氏らが実施した無作為化試験で示された。近年、2型糖尿病ではインクレチン系をターゲットとした治療が重要とされ、主なインクレチンホルモンとしてGLP-1とグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)が挙げられる。GLP-1受容体作動薬がGLP-1の薬理活性を増強するのに対し、DPP-4阻害薬は内因性のGLP-1とGIPの濃度を上昇させるという。Lancet誌2010年4月24日号掲載の報告。13ヵ国158施設が参加したオープンラベル無作為化試験研究グループは、メトホルミン単独では適切な血糖値が達成されない2型糖尿病患者を対象に、メトホルミンの補助療法としてのリラグルチドとシタグリプチンの効果および安全性を評価するオープンラベル無作為化試験を行った。2008年6月~2009年6月までに、ヨーロッパ11ヵ国、アメリカ、カナダの158施設から、メトホルミン≧1,500mg/日を3ヵ月以上投与してもHbA1c 7.5~10.0%と十分な血糖コントロールが得られない18~80歳の2型糖尿病患者665例が登録された。これらの患者が、リラグルチド1.2mg/日を皮下投与する群(225例)、同1.8mg/日を皮下投与する群(221例)あるいはシタグリプチン100mg/日を経口投与する群(219例)に無作為に割り付けられ、26週間の治療が行われた。主要評価項目はベースラインから26週までのHbA1cの変化とし、両薬剤の有効性の非劣性解析とともに優位性解析を行った。リラグルチド群でHbA1cが有意に低下、低血糖リスクは最小限リラグルチド群のうち7例(1.2mg群4例、1.8mg群3例)が実際には治療を受けなかったため解析から除外された。ベースライン時の平均HbA1cはリラグルチド1.2mg群が8.4%、1.8mg群が8.4%、シタグリプチン群が8.5%であり、全体では8.5%であった。優位性解析では、ベースラインからのHbA1cの低下はシタグリプチン群が0.9%であったのに対し、リラグルチド1.2mg群は1.24%、1.8mg群は1.50%であった。リラグルチド1.2mg群とシタグリプチン群の差は0.34%(p<0.0001)、1.8mg群とシタグリプチン群の差は0.60%(p<0.0001)であり、いずれもリラグルチド群が有意に優れた。2つのリラグルチド群間にも有意差を認めた(p<0.0013)。吐き気が、シタグリプチン群の5%(10例)に比べリラグルチド1.2mg群は21%(46例)、1.8mg群は27%(59例)と多くみられた。いずれの群でも、軽度の低血糖が約5%の患者に認められた。著者は、「リラグルチドはシタグリプチンに比べHbA1cの低下作用が優れ、低血糖のリスクも最小限で良好な耐用性を示した」と結論し、「これらの知見により、リラグルチドはメトホルミンとの併用において有効なGLP-1受容体作動薬として使用できる」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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心血管リスクを有する耐糖能異常患者への速効型インスリン分泌促進薬:NAVIGATOR研究

経口糖尿病薬の1つ、速効型インスリン分泌促進薬ナテグリニド(商品名:スターシス、ファスティック)について、心血管疾患あるいは心血管リスクを有する耐糖能異常患者の糖尿病発症や心血管イベントを抑制しないとの報告が、NAVIGATOR研究グループによって発表された。同種の研究はこれまで行われておらず、本報告は追跡期間約5年、9,300名余を対象とした2×2二重盲検無作為化臨床試験により明らかにされた。NEJM誌2010年4月22日号(オンライン版2010年3月14日号)掲載より。9,306例をプラセボとの比較で中央値5.0年追跡NAVIGATOR(Nateglinide and Valsartan in Impaired Glucose Tolerance Outcomes Research)研究グループは、耐糖能異常と心血管疾患または心血管リスク因子を有する9,306例を対象に、2×2二重盲検無作為化臨床試験を行った。被験者は全員、生活習慣改善プログラムを受ける一方、ナテグリニド(最大60mgを1日3回)かプラセボ投与を受け、さらにそれぞれバルサルタン(商品名:ディオバン)またはプラセボの併用投与を受け、糖尿病の発症について、中央値5.0年追跡された。生存については中央値6.5年追跡された。解析ではナテグリニドの効果について、糖尿病の発症、中核の心血管転帰(心血管死,非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、心不全による入院の複合)、広範な心血管転帰(中核の複合心血管転帰の各要素、不安定狭心症による入院、動脈血行再建の複合)の3つの共通主要転帰の発生を評価した。糖尿病発症、心血管転帰発生に有意な低下認められず多重検定補正後、ナテグリニド群(4,645例)はプラセボ群(4,661例)と比べて、3つの共通主要転帰の発生を、いずれも有意に低下しなかった。糖尿病の累積発症率は、ナテグリニド群36%、プラセボ群34%(ハザード比:1.07、95%信頼区間:1.00~1.15、P=0.05)、中核の複合心血管転帰の発生率は7.9%、8.3%(同:0.94、:0.82~1.09、P=0.43)、広範な複合心血管転帰の発生率は14.2%、15.2%(同:0.93、0.83~1.03、P=0.16)だった。一方で、ナテグリニド群では低血糖リスクの増加がみられた。(医療ライター:武藤まき)

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壊死性膵炎患者、低侵襲ステップアップアプローチで標準法よりも転帰改善

壊死性膵炎の患者に対し、低侵襲のステップアップアプローチを行うことで、従来の標準治療とされる開腹膵壊死部摘除術よりも、転帰が改善したことが報告された。ユトレヒト大学病院Hjalmar C. van Santvoort氏らオランダ国内7つの大学病院、12の教育病院が参加したオランダ膵炎研究グループによる多施設共同研究による。NEJM誌2010年4月22日号掲載より。無作為化試験で標準法と比較ステップアップアプローチとは、経皮的ドレナージを行った後、必要に応じて低侵襲の後腹膜膵壊死部摘除術を行うというもの。試験は、壊死組織感染の疑い・確認された壊死性膵炎患者88例を無作為に、開腹膵壊死部摘除術を第一に受ける群と、ステップアップアプローチを第一に受ける群に割り付け行われた。主要エンドポイントは、重大な合併症(多臓器不全・多発性全身性合併症の新規の発症、内臓穿孔・腸管皮膚瘻、出血)と死亡の複合だった。低侵襲ステップアップアプローチ群のリスク比0.57主要エンドポイント発生は、開腹膵壊死部摘除術群45例中31例(69%)、ステップアップアプローチ群43例中17例(40%)で、ステップアップアプローチ群の開腹膵壊死部摘除術群に対するリスク比は0.57(95%信頼区間:0.38~0.87、P=0.006)と、転帰が大きく改善することが示された。なお、ステップアップアプローチ群では、35%が経皮的ドレナージのみの施行だった。多臓器不全の新規発症頻度は、ステップアップアプローチ群は12%で、開腹膵壊死部摘除術群40%と比べてより低かった(P=0.002)。死亡率については両群で有意差は認められなかった(19%対16%、P=0.70)。その他、ステップアップアプローチ群の方が、腹壁瘢痕ヘルニアの発生率(7% 対 24%、P=0.03)、糖尿病の新規発症率(16%対38%、P=0.02)が低かった。(医療ライター:武藤まき)

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砂糖など添加甘味料の摂取が多いと脂質代謝異常リスク増加

砂糖など、カロリーのある甘味料の摂取量が多いと、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)値が低くなったり、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)値が高くなるなど、脂質代謝異常リスクが増加する傾向があるようだ。米国Emory大学のJean A. Welsh氏らが、6000人超の米国の成人を対象に行った調査で明らかにしたもので、JAMA誌2010年4月21日号で発表した。添加甘味料と脂質値についての研究は、これが初めてという。総カロリー摂取量に占める添加甘味料の割合で5群に分類同氏らは、1999~2006年の全米健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey: NHANES)の結果から、18歳以上の6,113人を対象に、添加甘味料の摂取量と脂質プロファイルについて、断面調査を行った。研究グループは被験者を、1日の総カロリー摂取量に占める添加甘味料の割合に応じて、5%未満(対照群)、5~10%未満、10~17.5%未満、17.5~25%未満、25%以上の、5群に分類した。被験者の総摂取カロリーに占める添加甘味料の割合の平均値は、15.8%だった。添加甘味料の割合増加に伴いHDL減少、トリグリセリドやLDLは増加、5群各群の、補正後平均HDL-C値はそれぞれ、58.7、57.5、53.7、51.0、47.7mg/dLと、添加甘味料の割合増加につれて減少傾向がみられた(線形傾向のp

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妊娠中の新型H1N1インフルエンザ発症、死亡率5%と高率

妊娠中に2009年流行の新型インフルエンザ(H1N1)に感染し発症した場合、死亡率は5%と高率であることがわかった。また、発症後2日以内に抗インフルエンザウイルス薬の服用を開始することで、入院リスクや死亡リスクは大幅に減少することも明らかになった。米国疾病対策センター(CDC)のAlicia M. Siston氏らが、妊娠中に新型インフルエンザを発症した800人弱について追跡し、明らかにしたもので、JAMA誌2010年4月21日号で発表した。入院した妊婦の22.6%がICU治療同研究グループは、2009年4~8月にかけて、新型インフルを発症した妊婦788人について、追跡調査を行った。そのうち、死亡したのは30人(5%)だった。また、病院に入院した509人中、集中治療室(ICU)での治療を受けたのは115人(入院患者の22.6%)だった。発症5日以降の抗インフルエンザ薬開始は、同2日以内に比べICU入室リスクが6倍新型インフル発症後、5日目以降に抗インフルエンザウイルス薬の服用を始めた人のICU入室率は56.9%と、同2日以内に始めた人の同9.4%に比べ、約6倍に上った(相対リスク:6.0、95%信頼区間:3.5~10.6)。発症後2日以内に同治療薬の服用を始めた219人のうち、死亡は1人にとどまった。CDCのH1N1インフルエンザ・サーベイを基に、2009年12月までに発症した妊婦、合わせて280人について調べたところ、うち死亡したのは56人だった。そのうち、妊娠第一期の死亡は4人(7.1%)、妊娠第二期は15人(26.8%)、妊娠第三期は36人(64.3%)だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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mixiアプリに『全国薬剤師力検定』登場

株式会社メディカルリソースは26日、国内最大規模のSNSサイトである「mixi」が提供するソーシャルアプリケーション「mixiアプリ」に、○×方式で薬剤や服薬指導について学習できる『全国薬剤師検定』のアプリ提供を、22日より開始したと発表した。mixiアプリ「全国薬剤師検定」は、薬の知識や服薬指導に関する厳選された質問が出題され、制限時間内に○×方式で回答していくもの。調剤薬局や病院などで働く薬剤師が現場でよく聞く内容のため、クイズを楽しみながらスキルアップが期待できるという。また、自己ベストを更新してマイミク同士でスコアを競い合うことも可能だ。詳細はこちらhttp://www.medical-res.co.jp/topics/2010/20100426a.html

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ワクチンは知っていても、そのワクチンで防げる病気は知らない? ―細菌性髄膜炎に対する意識調査より

ワイス株式会社は、去る4月24日の「世界髄膜炎デ―」に向けて、全国の5歳未満子どもを持つ母親を対象に細菌性髄膜炎に対する意識調査を行っていた。この調査は、細菌性髄膜炎や2つのワクチンの認知度などについて、5歳未満の子どもを持つ20代~40代の女性1,000人にインターネットでアンケートを実施したもの。調査時期は2010年4月。その結果、「細菌性髄膜炎という病気をご存知ですか?」という質問には、57%が“名前は聞いたことがある”と答えたという。「症状まで知っている」と答えた人は9%にとどまり、母親たちの間では、細菌性髄膜炎は聞いたことがあるがどのような病気かまではまだよく知られていない、という実態が浮かび上がった。また、細菌性髄膜炎を予防する2つのワクチン、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの認知について、「2つのワクチンとも知っている」あるいは「どちらかのワクチンを知っている」と答えた割合は約75%であった。年齢別でみると、子どもの年齢が2歳以下の母親では83%であるのに対し、3歳以上の子どもの母親では62%に留まり、年齢の低い子どもを持つ母親ほど、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンを知っている現状がわかった。同社は今回の調査から、4人に3人の母親はヒブワクチンあるいは小児用肺炎球菌ワクチンの名前は聞いたことがある一方で、「細菌性髄膜炎」という病名は聞いたことがあるものの、原因菌までは多くの母親が知らないという結果もあわせて考えると、ワクチンの名前を知っていても細菌性髄膜炎の予防という意識まで結びついていないのでは、と述べている。詳細はプレスリリースへhttp://www.wyeth.jp/news/2010/0423.asp

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高血圧診断・管理には日中自由行動下血圧

軽度高血圧の診断に24時間自由行動下血圧が基準値とされているが、その治療や、あるいは中等度~重度の高血圧診断には用いられていない。オーストラリアのベーカーIDI心臓・糖尿病研究所のGeoffrey A Head氏らは、高血圧の診断と治療のための、年齢・性別24時間自由行動下血圧基準値作成を、診察室血圧値と検討しながら試みた。BMJ誌2010年4月17日号(オンライン版2010年4月14日号)掲載の報告。8,529件分の24時間自由行動下血圧測定データを照合Head氏らは、オーストラリア6州、11の医療センターから、熟練スタッフにより測定された24時間自由行動下血圧のデータを有する8,529件分のデータを照合し、診察室血圧との比較検討が行われた。診察室血圧の評価では、被験者のうち医師測定データを有する1,593件分との比較検討も行われた。被験者8,529例は、4626例(54%)は女性、平均年齢56歳(SD:15)、BMIは28.9(同5.5)、診察室血圧(収縮期/拡張期)142/82mmHg(同19/12)だった。医師測定の診察室血圧は高すぎて、診断・管理指標として不適当熟練スタッフ測定の診察室血圧の平均血圧は、日中(7~23時)自由行動下血圧より6/3mmHg高く、また24時間自由行動下血圧より10/5mmHg高かった。一方で、医師測定の診察室血圧よりは9/7mmHg低かった。熟練スタッフ測定の日中自由行動下血圧は、診察室血圧の基準値140/90mmHgより4/3mmHg低くⅠ度(軽度)高血圧の基準値を下回り、正常血圧上限値130/80mmHgよりも2/2mmHg低く、蛋白尿を伴う場合の降圧目標値125/75mmHg値より1/1mmHg低かった。また自由行動下血圧は、男性よりも女性の方が1/2mmHg低く、若い人より65歳以上の高齢の人の方が3/1mmHg低かった。Head氏は「我々が行った試験の結果、日中自由行動下血圧の方が診察室血圧より有意に低かった。医師測定の診察室血圧は、その他熟練スタッフ測定の同値と比べて、かなり高値で、基準値として採用するのはふさわしくなかった」と述べ、「これら結果は、高血圧の診断や管理には、日中自由行動下血圧を用いることが適切であることを示すものである」と結論している。

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降圧薬+スタチンの降圧効果:PHYLLIS試験の2次解析

スタチンは、血清コレステロールの低減、また特異的(多面的)と思われる保護作用で心血管予防に寄与する。一方でいくつかの試験で、降圧効果も発揮するとの報告があるが、付加的防御機構として公表するには、試験に方法論的な限界があるともされている。そこでイタリア・Milano-Bicocca大学臨床・予防医学部門のGiuseppe Mancia氏ら研究グループは、以前に報告したスタチン併用による頸動脈の内膜-中膜厚の進行抑制を検討した試験PHYLLISから、24時間自由行動下血圧を基にした2次解析を行い、スタチンに付加的な降圧効果が認められるかを検討した。BMJ誌2010年4月17日号(オンライン版2010年3月25日号)掲載より。高血圧と脂質異常症を有する508例を対象に、無作為化プラセボ対照二重盲検試験PHYLLIS(Plaque Hypertension Lipid-Lowering Italian Study)は、無作為化プラセボ対照二重盲検試験で、イタリアの13病院から軽度高血圧と脂質異常症を有する、45~70歳の患者508例が参加し行われた。被験者は、降圧治療にスタチンを追加し併用投与する群(スタチン併用群)、また追加投与しない群(降圧薬単独群)に無作為化された。降圧療法は、ヒドロクロロチアジド(商品名:ニュートライド)25mgを1日1回、もしくはfosinopril 20mgを1日1回にて、スタチン追加併用投与はプラバスタチン(同:メバロチン)40mgを1日1回で行われた。被験者の平均治療期間は2.6年。本解析では、その間の年1回の診察室血圧、自由行動下血圧を主要評価項目とした。スタチン併用にさらなる降圧効果認められず結果、降圧薬単独群(254例、総コレステロールの低下はわずかだった)、スタチン併用群(253例、総コレステロールとLDLコレステロールは顕著に持続的に減少)の両群とも、診察血圧はクリアカットに持続的に収縮期および拡張期とも降圧が図られていた。24時間血圧、日中・夜間血圧についても同様だった。降圧はスタチン併用群の方が、やや劣った。しかし期間中の両群間の差は、1.9mmHg(95%信頼区間:-0.6~4.3、P=0.13)を上回ることはなかった。Mancia氏は「24時間自由行動下血圧を基に解析した結果、スタチン追加併用に、さらなる降圧効果は認められなかった」と結論している。

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ベーリンガーインゲルハイム、2009年業績発表 ―日本ベーリンガーインゲルハイム、新規医薬品の上市も視野に―

 2010年4月27日、東京アーバンネット大手町ビルにて、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社経営陣による2009年業績発表記者会見が行われた。  ベーリンガーインゲルハイム(本社:ドイツ)の2009年売上高は127億ユーロ(約1兆6,600億円、前年比9.7%増)となり、堅調な成長を示した。全体売上高の約50%を医療用医薬品の主要4製剤(スピリーバ、FLOMAX、ミカルディス、ビ・シフロール)の売上が担っている。 代表取締役会長兼社長のDr.トーマス・ハイル氏は、「今後の成長発展のために、研究開発にはさらなる投資を行い、将来の成功を担保していく」と話した。2010年の展望としては、ブロックバスターの米国における特許切れや研究開発費の増加のため、売上高は2009年と同水準になる見込みを示した。  日本ベーリンガー社としては、売上高は2009年では1,615億円(営業利益51.2億円、経常利益75.3億円、純利益64.8億円)となり、前年比2%の伸びを示した。また、エスエス製薬の完全子会社化が成立しており、日本ベーリンガーとエスエス製薬のシナジーを強化するとの方針を示した。 今後の成長の鍵となる新薬の開発状況については、「日本においては、スピリーバレスピマットが来月に発売を控えているほか、抗凝固・血栓塞栓症予防薬のダビガトラン エテキシラートや、DPP-4阻害薬であるリナグリプチンも順調に開発が進んでいる。特にダビガトランについては、1962年のワルファリン発売以来、約50年ぶりの新世代経口抗凝固薬(直接トロンビン阻害剤)として、抗凝固治療の医療ニーズを満たす薬剤として期待されている。」と医薬開発本部長Dr.トーマス・クーナー氏は語った。 日本ベーリンガー社は2010年4月に新卒の新入社員を150名採用。今後も人材育成に力を入れていく。

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ワクチンで予防できる唯一のがん?

2010年4月22日、星陵会館(東京都千代田区)において自民党ワクチン政策に関する議員連盟主催の「子宮頸がんを撲滅するためのワクチン普及に向けたシンポジウム」が開催された。自治医科大学附属さいたま医療センター産科婦人科教授の今野良氏は基調講演に登壇し、子宮頸がんの病態、ワクチンによる予防とその普及における問題点について語った。今野氏はまず、わが国における子宮頸がんを取り巻く状況を話題とした。子宮頸がんは検診などで早期に発見できれば、前がん病変である異形成の段階(0期)で円錐切除術を行って妊孕性を保つことや、子宮全摘術、場合によっては円錐切除術により根治が可能である。子宮頸がんのリスクファクターには免疫低下状態や喫煙などがあるが、検診を受けないことも問題である。30年前、日本は子宮頸がん検診の先進国であったが、現在の受診率は欧米と比較すると極めて低い。検診受診率が常に低い国では子宮頸がん発生率が年齢とともに増加する傾向があるが、現在のわが国の発生ピークはおよそ35歳であり、30年前の受診率の高さが40代以上の女性における発生率の低さに寄与しているのだろうとのことである。また、20~30代の発生率上昇に伴い、死亡率も上昇傾向にある。一方、子宮頸がんの自然史はかなり解明されており、発生原因の多くはヒトパピローマウイルス(HPV)感染によることがすでに明らかとなっている。HPVは性交渉で感染し、女性の8割に感染歴があるとされるがほとんどは一過性であり、持続感染した場合に子宮頸がん発生のリスクとなる。タバコは肺がん発生のリスクを10倍高めるとされているが、ハイリスクのHPVである18型は子宮頸がんのリスクを500倍以上高めるという報告があり、がんの中でも抜きん出て相関が強いといえる。これらを踏まえ、初のがん特異的予防ワクチンとして、HPVワクチンが開発された。HPVのタイプは多様であり、現在のワクチンは子宮頸がんの原因として最も高頻度に発見されている16型と前述の18型の感染を予防するものである。このワクチンを性活動前の女性に接種したところ、約70%の子宮頸がん予防効果がみられた。加えて今野氏は、検診受診率の高い国では子宮頸がん発生率が低いというデータを示しながら、ワクチンによる一次予防(対象は11~14歳女児)と、二次予防としての定期的な検診で子宮頸がんはほぼ撲滅できると述べた。2009年4月のWHO Position Paperにおいては、「HPV関連疾患が公衆衛生上重要である」ことと「国家的なHPVワクチン組み込みを推奨する」ことが明記されている。また、わが国の12歳女児全員にワクチンを3回接種した場合の試算では、ワクチンの総費用は約210億円となる。対して、治療費は約170億円が節減でき、約230億円の労働損失額を加えると約400億円を抑えられ、全体では約190億円の費用削減となるため、医療経済的には便益がコストを上回るとのことである。今野氏は、国を上げて国民の意識を高めている事例として、イギリスでテレビ放送されている子宮頚がんワクチンの啓発コマーシャルを紹介し、本講演を終えた。(ケアネット 板坂 倫子)

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小児の非心原性の院外心停止、胸部圧迫に人工呼吸を併用する心肺蘇生が有効

院外で非心原性の原因で心停止をきたした子どもに対する処置として、胸部圧迫に人工呼吸を併用する従来の心肺蘇生(CPR)は、胸部圧迫のみのCPRに比べ神経学的予後が良好な生存の可能性を高めることが、京都大学保健管理センターの北村哲久氏らが実施したコホート試験で明らかとなった。アメリカ心臓協会(AHA)は、成人の院外心停止例にはその場に居合わせた目撃者による胸部圧迫のみのCPRを推奨しているが、子どもはその限りでない。これは、成人の心停止は心原性の場合が多く、従来型CPRと胸部圧迫のみのCPRに生存率の差はなく、また胸部圧迫単独の方が簡便であるのに対し、小児の心停止は心原性よりも呼吸器疾患(窒息、溺水など)を原因とする場合が多く、動物実験では呼吸器疾患による心停止には人工呼吸併用CPRの方が予後が良好なことが示されているためだ。Lancet誌2010年4月17日号(オンライン版2010年3月3日号)掲載の報告。種別、年齢、心停止の原因などでCPRの効果を比較する前向きコホート試験研究グループは、小児の院外心停止例に対するその場に居合わせた目撃者による処置として、胸部圧迫に人工呼吸を併用する従来型CPRと胸部圧迫のみのCPRの効果を比較する地域住民ベースのプロスペクティブなコホート試験を行った。2005年1月1日~2007年12月31日までに、院外で心停止をきたした17歳以下の小児5,170例が登録され、年齢、心停止の原因、目撃者の有無、CPRの種別などが記録された。主要評価項目は、院外心停止後1ヵ月の時点における良好な神経学的予後(Glasgow-Pittsburgh脳機能カテゴリーが1あるいは2)とした。1~17歳の非心原性心停止例の良好な予後率:従来型7.2%、胸部圧迫のみ1.6%全心停止例のうち、3,675例(71%)が非心原性、1,495例(29%)は心原性であった。居合わせた目撃者によって、1,551例(30%)に人工呼吸を併用する従来型CPRが施行され、888例(17%)は胸部圧迫のみのCPRを受けた。12例でCPRの種別が同定されなかった。CPRの有無別の解析では、良好な神経学的予後の割合は、居合わせた目撃者によるCPRを受けた小児が4.5%(110/2,439例)と、CPRを受けなかった小児の1.9%(53/2,719例)に比べ有意に高かった(補正オッズ比:2.59、95%信頼区間:1.81~3.71)。次に、年齢別(1歳未満の幼児、1~17歳の小児)、心停止の原因別(非心原性、心原性)の解析を行った。1~17歳の非心原性心停止例の良好な神経学的予後率は、居合わせた目撃者によるCPR施行例が5.1%(51/1,004例)と、CPR非施行例の1.5%(20/1,293例)に比べ有意に優れた(補正オッズ比:4.17、95%信頼区間:2.37~7.32)。CPRの種別では、従来型CPRの良好な予後率は7.2%(45/624例)と、胸部圧迫単独CPRの1.6%(6/380例)に比べ有意に優れた(補正オッズ比:5.54、95%信頼区間:2.52~16.99)。1~17歳の心原性心停止例においては、良好な神経学的予後率は居合わせた目撃者によるCPR施行例が9.5%(42/440例)と、CPR非施行例の4.1%(14/339例)に比べ有意に高値を示した(補正オッズ比:2.21、95%信頼区間:1.08~4.54)が、種別間の比較では従来型CPRが9.9%(28/282例)、胸部圧迫単独CPRは8.9%(14/158例)と差を認めなかった(補正オッズ比:1.20、95%信頼区間:0.55~2.66)。1~17歳の小児に比べ、1歳未満の幼児の院外心停止例の神経学的予後は、一様に不良であった[4.1%(127/3,076例)vs. 1.7%(36/2,082例)、補正オッズ比:1.60、95%信頼区間:1.07~2.36]。これらの結果から、著者は「院外で非心原性の心停止をきたした小児に対しては、居合わせた目撃者が胸部圧迫に人工呼吸を併用したCPRを行うのが好ましいアプローチである。心原性の心停止の場合は、従来型と胸部圧迫単独のCPRの効果は同等であった」と結論している。また、「医療従事者、安全監視員、教師、子どもを持つ家族など、小児の非心原性心停止に遭遇する機会の多い人々には2つのCPRの訓練を行うのがよいと考えられるが、一般市民には、従来型CPRに比べ、教える側、学ぶ側の双方にとって簡便な胸部圧迫のみのCPRの普及を図る方が、CPRがまったく行われない場合に比べれば望ましいと言えるだろう」と考察を加えている。(菅野守:医学ライター)

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酒類価格の下限設定や安売り制限が、アルコール飲料による健康被害を低減する

アルコール飲料の最低価格を設定する施策および割引制限は、アルコール飲料の消費を抑制し、健康被害や医療費の低減をもたらすことが、イギリスSheffield大学のRobin C Purshouse氏らによる調査で明らかとなった。近年、多くの国ではアルコール飲料による健康被害が社会に及ぼす影響への関心が高まっており、公衆衛生学的な介入の効果に注目が集まっている。アルコール飲料の価格を設定する施策がアルコールによる健康被害の抑制に有効なことは知られているが、医療費や健康関連QOLに対する効果を飲用の程度別に検討した試験はほとんどないという。Lancet誌2010年4月17日号(オンライン版2010年3月24日号)掲載の報告。アルコール飲料価格が健康や医療経済に及ぼす影響を評価研究グループは、人口の種々のサブグループにおいて、アルコール飲料の価格設定や販売促進に関する施策が、健康や医療経済に及ぼす影響を評価した。アルコール飲料の消費に関するイギリスの家計調査(Expenditure and Food Survey:EFSおよびGeneral Household Survey:GHS)のデータを用い、18の価格施策を評価する疫学的数学モデルを構築した。計量経済分析(256の自己価格および交差価格の弾力性推定値)のデータを用い、アルコール飲料の消費に関する施策の効果を評価した。系統的レビューとメタ解析に基づいて、寄与割合(attributable fraction)から算出されたリスク関数(risk function)を適用し、死亡率および47の疾患の発症率に及ぼす消費変動の影響をモデル化した。パブやバーの酒類値上げは若者に有効人口のすべてのサブグループにおいて、アルコール飲料の一般価格の上昇によって消費量が低下し、医療費が抑制され、健康関連QOLが改善された。アルコール飲料価格の下限を設定する施策により、有害な量のアルコール飲料の飲用者ではこれらの良好な効果が維持されたが、適度な量の飲用者では効果が低下した。スーパーマーケットや酒類安売り店での販売の全面禁止は、消費量、医療費、健康関連QOLの改善に有効であったが、大型安売り店に限定して販売を禁止しても効果はなかった。パブやバーのアルコール飲料を値上げする施策は、特に18~24歳の若年成人の飲酒に対する改善効果が顕著であった。著者は、「最低価格を設定する施策および割引制限は、酒類への支出が多くアルコールによる健康被害が最も大きい人々において、アルコール飲料の消費を抑制し、健康被害や医療費を低減する」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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LDLコレステロールは総コレステロールを測定してFriedewaldの式による計算法で求める

 日本動脈硬化学会は26日、「LDLコレステロール直接測定法に関する記者会見」において日常臨床でLDLコレステロール値を管理指標とすべきとした上で、LDLコレステロール値は総コレステロールを測定し、Friedewaldの式による計算法で求めるべきで、LDLコレステロール直接測定法は改良の必要があるとの声明を発表した。LDLコレステロールをFriedewaldの式による計算法で算出してみた Friedewaldの式によるLDLコレステロールの計算法は、総コレステロール(TC)値、HDLコレステロール(HDL-C)値、トリグリセリド(TG)値の3つの測定値から、LDLコレステロール(LDL-C)値を算出する。LDL-C=TC - HDL-C - TG/5 ここに2007年8月に健康診断で測定した私のデータがある(2008年度以降は、健康診断で総コレステロール値が測定されなくなった)。TC値205mg/dL、HDL-C値41mg/dL、LDL-C値(直接測定法)139mg/dL、TG値 147mg/dLとあまり誉められた健康状態ではない。Friedewaldの式による計算法よってLDLコレステロール値を算出してみると、135mg/dLと直接測定法の値とおおよそ一致している。総コレステロール値からLDLコレステロール値へ脂質管理指標が改訂 さて、総コレステロール値に取って代わったLDLコレステロール値であるが、2007年4月に日本動脈硬化学会が発表した『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年度版』では、脂質管理指標から総コレステロール値が外され、LDLコレステロール値による管理が色濃くなった。これ自体は、従来の誤解が是正される方向に導いた。そもそも総コレステロール値はLDL-C、HDL-C、VLDL-Cの総和であり、動脈硬化を惹起させるリポ蛋白(LDLなど)と、逆に抑制するリポ蛋白(HDLなど)が含まれている。そのため、総コレステロール値よりLDLコレステロール値を動脈硬化の危険因子とする方が科学的に妥当である。2007年の改訂ではこの点が色濃く映った。 同ガイドラインではLDLコレステロール値の算出方法について、本文中および診断基準の表の脚注に、「直接測定法あるいはFriedewaldの式による計算法で算出する」との旨が併記されており、「食後やTG値400mg/dL以上の時には直接法を用いてLDLコレステロール値を測定する」としている。Friedewaldの式によるLDLコレステロール計算法はTG値400mg/dL以上の症例では適用できないことが背景 LDLコレステロール直接測定法はわが国で1997年に開発され、98年には診療保険適用となり、現在7つのキットが使用可能である。しかし、これら7つは方法論の違いによりキット間でLDLコレステロール値にバラツキがあり、特に脂質異常症例、TGが高い場合においては「外れ値」を示すことが多い。場合によってLDLコレステロール直接測定法はキット間で30mg/dL以上の差が認められるということが明らかになった。一方、脂質異常症例ではLDLコレステロール標準測定法であるBQ法とのバリデーションが許容範囲を超えていることも報告された。Friedewaldの式によるLDLコレステロール計算法ではTG値400mg/dL以上の症例では適用できないことから直接測定法が勧められていたが、直接測定法も完全な解決策ではないことが見出された。LDLコレステロール値は直接測定法が79.3%で計算法は20.7% それでは臨床現場ではLDLコレステロール値をどのようにして求めているのか?弊社が2008年12月に行ったアンケート調査によると、高LDLコレステロール血症患者を1ヵ月に20名以上診察している医師の79.3%が直接法を用いており、Friedewaldの式による計算法を用いている医師は20.7%にとどまった(ケアネット調べ)。この結果を見る限り、臨床現場ではLDLコレステロール直接測定法が主流になっている。LDLコレステロール値は総コレステロール値を測定してFriedewaldの式による計算法で求める学会は次のことを推奨している。 ・日常臨床の場では、TC値、HDL-C値、TG値を測定し、Friedewaldの式による計算法よってLDLコレステロール値を求める。・食後に来院した患者については、空腹での再診を求める。・TG異常高値例では、リスク管理の指標としてnon-HDL-C値を参考とする(non-HDL-C=TC-HDL-C)。non-HDL-Cにおける管理目標値は「LDL-C値+30mg/dL」とする。 なお、学会は、LDLコレステロール直接測定法について、今後、標準化、精度管理・情報公開が必要であると述べている。合わせて、現在、LDLコレステロール直接測定法が推奨されている「特定健診」については、総コレステロール値を測定項目に加えることを強く要望していることを述べた。学会は「特定健診」における直接測定法の導入に関して標準化および情報公開を付帯条件に容認したが、なされないまま特定健診がスタートした。 我々は現在、患者指導支援ツールを開発している。このシステムは患者さんの診療情報をもとに、患者さんに最適な指導ツールを作成できるサービスではある。残念ながら、現在の開発版ではLDLコレステロール値についてFriedewaldの式による計算法が適用されていない。今回の発表を受け、Friedewaldの式による計算法を適用したものに変更を検討し、TC値、HDL-C値、TG値からFriedewaldの式によってLDLコレステロール値が自動計算できるようになる見通し。

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