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統合失調症、双極性障害で新たに注目される「アデノシン作用」

 アデノシン・モジュレータ補助療法は、統合失調症の精神病理全般(とくに陽性症状)および双極性障害の躁病エピソードの治療において、より大きなベネフィットをもたらすことが示唆された。米国・ヴァンダービルト大学メディカルセンターのTomoya Hirota氏らがシステマティックレビューとメタ解析の結果、報告した。Schizophrenia Research誌2013年9月号の掲載報告。 アデノシンは現在、統合失調症の病態生理で注視されているドパミンとグルタミン酸と相互に作用することが報告されている。さらに、双極性障害患者にプリン作動性システムの病態生理学的変化をもたらすという新たな報告もなされていることから、Hirota氏らは本検討を行った。2013年4月25日までに発表されたPubMed、EMBASE、Cochrane Library databases、CINAHL、PsycINFOを検索し、統合失調症および双極性障害患者を対象にアデノシン・モジュレータ補助療法とプラセボを比較した無作為比較試験を選択した。主要評価項目は、陽性・陰性症状尺度(PANSS)、ヤング躁病評価尺度(YMRS)とし、リスク比と95%信頼区間、標準化平均差(SMD)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症(457例)に関する6試験、双極性障害(289例)に関する3試験の計9試験が解析に組み込まれた。・全体として、統合失調症において、アデノシン・モジュレータ補助療法によるPANSS総スコアがプラセボより優れていた(SMD:-1.07、p=0.01)。症状サブスケールでみると陽性尺度および総合精神病理評価尺度で優れており、陰性尺度では優位性はみられなかった。・個別にみるとアロプリノールは、統合失調症におけるあらゆる主要転帰尺度についてプラセボに対する優位性がみられなかった。・双極性障害におけるアデノシン・モジュレータに関するプールデータの解析からは、プラセボと比較して、YMRSスコアの有意な減少(SMD:-0.39、p=0.004)が示された。・本検討において、アデノシン・モジュレータ補助療法は、統合失調症の精神病理(とくに陽性症状)の治療と双極性障害の躁病治療に有益であることが示唆された。ただし解析に組み込まれた試験はサンプルサイズが限られており、有効性と忍容性の評価についてはさらに多くの研究が必要であることが示された。関連医療ニュース 精神疾患のグルタミン酸仮説は支持されるか 統合失調症の治療ターゲット、新たな遺伝要因を特定 双極Ⅰ型障害患者の症状発症に関連する“キヌレン酸”

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がん患者が思う“自分らしい”生活とは

 がん患者にとって“自分らしい”生活とは何だろうか。アストラゼネカは11日、「治療のゴール」「治療による後遺症・副作用が日常生活に与える影響」「医療従事者と患者さんの信頼関係・コミュニケーション」などについて、がん患者とその家族、医師、薬剤師、看護師を対象に調査を実施した結果をまとめて発表し、同日付で自社サイト『がんになっても』の新コンテンツとして掲載した。その結果、それぞれの立場で考える、がんの治療のゴールや、がんに罹患してからの生き方、生活に関する意識の違いなどが明らかになったという。 調査は2012年12月にインターネットにて行われた。「あなたらしい生活とは?」の問いに、日本国内のがんとかかわりのある患者とその家族、医療者1477人が回答した。 患者、家族別では、「自分のやりたいことができる/する」が患者では35%と第1位であり、家族も第2位(19%)であった。患者で第2位(21%)だった「普段通り・今と変わらない生活を送る」は、家族では最も多く23%が回答した。患者(20%)、家族(12%)ともに第3位は「治療主体・治る希望を持ち続ける」となった。 また、患者の疾患別に結果をみても、「自分のやりたいことができる/する」が、肺がん(35%)、乳がん(51%)、前立腺がん(27%)いずれも第1位であった。詳細はこちらプレスリリースがんになっても がんと向き合う1477人の描く「らしい生活」調査

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酒さは片頭痛持ちの女性に多い

 スイス・バーゼル大学病院のJulia Spoendlin氏らは、住民ベースコホート研究の結果、片頭痛を有する女性において、わずかだが酒さ発症のリスクの増大が観察されたことを報告した。とくに50歳以上の重度の片頭痛を有する女性でリスク増大が認められたという。酒さは一般によくみられる皮膚疾患であり、神経性炎症や神経血管性調節障害を伴う。片頭痛は、血管性変化と無菌性炎症を伴う。両疾患の関連は数十年にわたり示唆されているが、エビデンスは不足している。Journal of the American Academy of Dermatology誌2013年9月号(オンライン版2013年5月1日号)の掲載報告。 研究グループは本検討において、片頭痛と片頭痛薬のトリプタン(商品名:イミグランほか)、ならびに酒さの発症リスクとの関連について調べた。トリプタンは、血管収縮性および抗炎症作用を有するが、このクラスの薬剤による酒さへの潜在的影響については調べられていなかった。 そこで研究グループは、片頭痛またはトリプタン曝露と酒さ発症リスクとの関連について分析するため、英国のGeneral Practice Research Databaseを基に症例対照研究を行った。同データベースから1995~2009年の酒さ患者を特定し(症例群)、1症例につき1人の非酒さ対照被検者を適合し、多変量条件付きロジスティック回帰分析法を用いて、症例群と対照群の、初回酒さ診断前の片頭痛有病率とトリプタン曝露について比較した。 主な結果は以下のとおり。・症例群5万3,927例、対照群5万3,927例のうち女性の被験者において、全体的にわずかだが酒さと片頭痛の関連が認められた(補正後オッズ比:1.22、95%信頼区間[CI]:1.16~1.29)。男性では両者の関連はみられなかった。・同関連は、50~59歳の女性の片頭痛患者において、やや関連性が明確であった(同:1.36、1.21~1.53)。・また、トリプタン服用女性においても、年齢が高くなるほどわずかだがリスクの増大が認められた。オッズ比は、60歳以上の女性が最も高く、1.66(95%CI:1.30~2.10)であった。・本検討は、後向きの症例対照研究であり、特定のバイアスおよび交絡の程度を除外できない点で限界があった。・以上から著者は、「女性の片頭痛患者において、酒さを呈するリスクがわずかだが増大することが認められた。とくに50歳以上の重度の片頭痛女性患者にみられた」と報告した。

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古くて新しい薬コルヒチン、急性心膜炎の頻発・再発リスクを半減/NEJM

 急性心膜炎に対し、アスピリンなどによる従来抗炎症療法に加えてコルヒチンを投与すると、頻発性・再発性心膜炎の発生リスクは半減することが明らかになった。症状持続率や入院率も、コルヒチン投与により大幅に減少することが示された。イタリア・マリア・ビットリア病院のMassimo Imazio氏らが、急性心膜炎の患者240例を対象に行った無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。コルヒチンは痛風の古典的な治療薬だが、近年、再発性心膜炎に有効であることが示され推奨されている。急性心膜炎に対する効果も支持する報告がされているが確定的データはなかった。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。コルヒチン0.5mgを1日1~2回投与 研究グループは、急性心膜炎患者240例を無作為に1対1の割合で2群に分け、一方には従来のアスピリンまたはイブプロフェンによる抗炎症療法に加えコルヒチンを投与し(120例、体重70kg超は3ヵ月間0.5mgを1日2回、体重70kg以下は0.5mgを1日1回)、もう一方にはプラセボを投与した(120例、従来抗炎症療法のみ)。 被験者は全員、18ヵ月間以上追跡を受けることとし、あらかじめ計画した定期受診(1週、1、3、6、12ヵ月、その後は試験終了まで6ヵ月に1回)にて評価を受けた。主要アウトカムは、頻発性または再発性心膜炎の発生で、副次アウトカムは72時間時点の症状継続、1週間以内の寛解、再発件数、最初の再発までの時間、疾患関連の入院などだった。72時間後の症状継続率や入院率は大幅減少、1週間時点の寛解率は増大 被験者は、平均年齢52.1±16.9歳、60%が男性だった。 結果、主要アウトカムの発生率は、プラセボ群が37.5%(45例)だったのに対し、コルヒチン群では16.7%(20例)と半減した(相対リスク減少:0.56、95%信頼区間:0.30~0.72、治療必要数[NNT]:4、p<0.001)。 72時間後の症状継続率も、プラセボ群40.0%に対しコルヒチン群19.2%と、およそ半分に減少した(p=0.001)。患者1人当たりの再発件数は、プラセボ群0.52に対しコルヒチン群は0.21(p=0.001)、入院率はそれぞれ14.2%と5.0%(p=0.02)だった。1週間時点の寛解率も、プラセボ群58.3%に対しコルヒチン群85.0%と有意に高かった(p<0.001)。 有害事象発生率や服用中止率は、両群で同等だった。重篤な有害事象の発生はなかった。

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肥満、メタボと健康に関する記事 まとめ

 肥満は心疾患や脳血管疾患、糖尿病のリスクが高くなるだけでなく、上肢痛や喘息を引き起こしやすいというデータもあるようだ。医学誌にもたびたび論文が掲載されているが、今回はそれらに関する記事をまとめて紹介する。母乳での哺乳で学童期の肥満リスクが低下~全国縦断調査データより これまでの研究では母乳での哺乳が子供の肥満を予防することが示唆されているが、社会経済的な状況や子供の生活習慣による交絡の可能性があるため、決定的なエビデンスはない。また、これまではほとんどが欧米先進国の子供での研究であったため、他の対象における研究が待たれている。岡山大学の山川路代氏らは、日本における母乳での哺乳と学童期の過体重・肥満との関連について、潜在的な交絡因子を調整して検討し、その結果をJAMA pediatrics誌オンライン版2013年8月12日号に報告した。http://www.carenet.com/news/general/carenet/35907メタボは上肢痛のリスク因子か 内臓脂肪は上肢痛のリスク因子であるようだ。フィンランド労働衛生研究所のTapio Vehmas氏らが、コホート研究の結果、報告した。結果を踏まえて著者は、「さらなる研究にて、そのメカニズムを解明し、減量が疼痛管理に有用かどうかを明らかにすることが必要だ」とまとめている。Pain Medicine誌2013年7月号(オンライン版2013年5月3日号)の掲載報告。http://www.carenet.com/news/general/carenet/35872肥満期間が長いと冠動脈心疾患リスクは増大する?/JAMA 若年期から肥満がみられ肥満期間が長いほど、冠動脈石灰化(CAC)が促進され、中年期の冠動脈心疾患リスクの増大につながることが、米国・国立心肺血液研究所(NHLBI)のJared P Reis氏らの検討で示された。米国では過去30年間に肥満率が成人で2倍、青少年では3倍に上昇しており、若年の肥満者ほど生涯を通じて過剰な脂肪蓄積の累積量が多く、肥満期間が長くなるが、肥満の長期的な転帰に関する研究は少ないという。また、脂肪の蓄積量にかかわらず、全身肥満の期間が長期化するほど糖尿病罹患率や死亡率が上昇することが示されているが、肥満期間が動脈硬化の発症や進展に及ぼす影響については、これまで検討されていなかった。JAMA誌2013年7月17日号掲載の報告。http://www.carenet.com/news/journal/carenet/35682メタボリックシンドローム患者は喘息を発症しやすいのか? メタボリックシンドロームや、その診断項目である基準以上の腹囲や高血糖・糖尿病があると成人喘息発症のリスクが高くなることが、ノルウェー科学技術大学のBen Michael Brumpton氏らにより報告された。The European respiratory journal誌オンライン版2013年7月11日号の掲載報告。http://www.carenet.com/news/risk/carenet/35630アリピプラゾールと気分安定薬の併用、双極性障害患者の体重増加はどの程度? 双極I型障害(BPD)患者は多くの場合太りすぎか肥満であり、メタボリックシンドロームを合併している可能性が高い。いくつかのBPD治療薬では、体重増加や代謝パラメータの悪化が認められる。米国・ケースウエスタンリザーブ大学のDavid E. Kemp氏らは、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)と気分安定薬を併用した際のメタボリックシンドロームの発生率および代謝パラメーターの変化を調べた。Journal of affective disorders誌2013年5月15日号の報告。http://www.carenet.com/news/head/carenet/35009メタボ予防にコーヒーが有効か?―本邦での報告― 日本人において、コーヒーの消費量は、NCEP ATP III基準でメタボリックシンドロームと診断された場合の有病率と負の相関関係があることが、徳島大学大学院 高見栄喜氏らの研究で示された。Journal of Epidemiology誌オンライン版2012年10月6日付の報告。http://www.carenet.com/news/general/carenet/32383

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低線量CT画像上の肺結節のがん確率を正確に推定するモデル開発/NEJM

 低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する方法として、カナダ・バンクーバー総合病院のAnnette McWilliams氏らが開発した患者の背景因子や結節の特性に基づくモデルが有用なことが示された。低線量CTによる肺がんスクリーニングの主要課題は、陽性の定義および検出された肺結節の管理とされる。また、初回スクリーニングで20%以上に再検査を要する肺結節がみつかり、1万人に4.5人の割合で重篤な合併症が発現するとされ、全米肺検診試験(NLST)では外科的に切除された結節の25%が良性であったことから、結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する実用的なモデルの構築が求められている。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告。2つのデータセットを解析、すべての肺結節の転帰を追跡 研究グループは、低線量CTによる初回スクリーニングで検出された肺結節が、悪性腫瘍である確率またはフォローアップで悪性腫瘍であることが判明する確率を予測する因子を確立するために、地域住民ベースのコホート試験を行った。 低線量CTスクリーニングを受けた2つのコホートのデータを解析した。開発用データセットにはPan-Canadian Early Detection of Lung Cancer Study(PanCan)の参加者が含まれ、妥当性検証用データセットには米国国立がん研究所(NCI)の助成を受けBritish Columbia Cancer Agency(BCCA)が行った化学予防試験の参加者が含まれた。ベースラインの低線量CTスキャンで検出されたすべてのサイズの結節を追跡して最終的な転帰を確認した。 多変量ロジスティック回帰分析による2つの予測モデル、簡略モデルと完全モデルを構築し検討した。高齢、女性、結節の大きさ・部位・数などを予測因子とするモデルで高い的中能 PanCanのデータセットでは、1,871例に7,008個の結節がみつかり、そのうち102結節が悪性腫瘍であった。BCCAのデータセットでは、1,090例の5,021結節のうち42個が悪性腫瘍だった。結節を有する者のうち、がんと診断された者の割合は、PanCanが5.5%、BCCAは3.7%であった。 このモデルのがんの予測因子は、高齢、女性、肺がん家族歴、肺気腫、結節が大きい、結節の部位が上葉、一部充実型結節、結節数が少ない、棘形成などであった。 最終的な簡略および完全モデルは、きわめて良好な識別性とキャリブレーション(モデルと実際に観察された確率のマッチ度)を示した。妥当性検証用データセットではきわめて優れた予測的中能が達成され(ROC曲線下面積0.94以上)、臨床管理の決定が困難とされる10mm以下の結節でもROC曲線下面積が0.90を超えていた。 著者は、「患者の背景因子および結節の特性に基づく予測法は、ベースラインの低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に推定できると考えられる」と結論し、「再画像検査を行う前にリスクを正確に評価することは肺がんスクリーニングにおいて重要な意味を持つ。結節のリスク特異的なモデルは実臨床や公共保健医療の改善をもたらすと期待される」と指摘している。

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妊娠中のステロイド外用剤、胎児への影響

 イギリスで実施された、妊娠中の副腎皮質ステロイド外用剤塗布の母体曝露について、その影響を調査した後ろ向きコホート研究の結果が、台湾・長庚記念病院のChing-Chi Chi氏らによって報告された。 それによると、副腎皮質ステロイド外用剤塗布と、口唇口蓋裂、早産、胎児死亡、アプガースコア低値、分娩方法との間には相関がみられなかったこと、一方で、低出生体重に関しては、副腎皮質ステロイド外用剤の塗布量が関与することが示された。JAMA Dermatology誌オンライン版2013年9月4日号掲載の報告。 調査はイギリスの国民保健サービスが主導し、参加者は、副腎皮質ステロイド外用剤を塗布している妊婦2,658人と、塗布していない妊婦7,246人であった。 主要アウトカムは、口唇口蓋裂、低出生体重児、早産、胎児死亡、アプガースコア低値、分娩方法であった。 主な結果は以下のとおり。・一次解析において、副腎皮質ステロイド外用剤の塗布と主要アウトカムに相関はみられなかった。[口唇口蓋裂(調整後リスク比:1.85、95%CI:0.22~15.20、p=0.57)、低出生体重(同:0.97、同:0.78~1.19、p=0.75)、早産(同:1.20、同:0.73~1.96、p=0.48)、胎児死亡(1.07、同:0.56~2.05、p=0.84)、アプガースコア低値(同:0.84、同:0.54~1.31、p=0.45)、分娩方法(p=0.76)]・薬剤の力価による層別解析においても、顕著な相関はみられなかった。・予備解析において、potent/ very potentクラス※の副腎皮質ステロイドを、全妊娠期間中に300g超使用した場合、低出生体重が有意に増加した(同:7.74、同:1.49~40.11、p=0.02)。※副腎皮質ステロイド外用剤の強さを、強いものからVery Potent、Potent、Moderate、 Mildの4段階に分類。

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EUコホート試験、重症喘息の個別化治療に道

 9月9日ERS(European Respiratory Society:欧州呼吸器学会)Annual Congressにて、3万件以上のサンプルを集めた2つのコホート試験の結果が発表された。 喘息はcommon diseaseであるにもかかわらず、さまざまなタイプがあることはあまり知られていない。その中で、なぜ特定の患者がより重症な病状を呈するのかは専門医もわかっていない。こうした背景のもと、The EU-funded U-BIOPRED*プロジェクトは、より個別化した治療を開発することを目的に、それぞれの重症喘息患者がどのように異なるのか、将来的に疾患をサブグル-プに分けられるかについて研究している。 一つ目の試験の結果、成人および小児の重症喘息には、それぞれ共通の特徴があることがわかった。この試験から得られた主な知見は下記である。<成人> ・55%の重症喘息患者は定期的に経口ステロイドを服用しているにもかかわらず、軽症~中等症喘息患者に比べ、重度の気道閉塞を有している。 ・重症喘息患者は、高用量のステロイドを使用しているにもかかわらず、今なお増悪などの重度の症状を経験している。<小児> ・気道閉塞のレベルは、重症であっても軽症~中等症と同程度である。 ・重症グループでは、呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)レベルが高い。 当試験の筆頭著者であるDavid Gibeon氏は、「この初めての知見が、喘息患者に存在するサブグループの概要を示した。われわれが並行して行っている試験では、なぜより重症になるとより治療に反応しなくなるのかを、多くの異なる分子レベルで調べている。個々の喘息患者の治療と、より個別化したアプローチの開発に役立つであろう」と述べた。 二つ目のU-BIOPRED試験では、エレクトロニックノーズを用いて喘息患者の呼気サンプルを分析している。この調査の目的は従来の臨床的特徴ではなく、呼気の分子パターンで患者を分類することである。この試験では57例の患者の呼気サンプルから、重症患者の4つのサブグループの共通パターンを見つけることができた。 U-BIOPREDプロジェクトのリーダーPeter Sterk氏は、「この両方の試験から得られる知見は、われわれを重症喘息のより深い理解に一つ近づけた。このような条件の患者は増悪と症状を繰り返し、治療にもよく反応しないが、なぜこのようになるのかはわからない。このような方々の生活を改善するために、CTから喀痰、患者の遺伝子解析、気管支鏡の結果まで幅広いサンプルから、膨大な分析を開始して各々の患者の生物学的かつ臨床的な“指紋”を作る必要がある。U-BIOPREDプロジェクトは、このような患者の個別化医療の開発にわれわれを近づけるであろう」と述べている。*U-BIOPRED(Unbiased Biomarkers for the Prediction of Respiratory Disease):ヨーロッパにおける教育機関、製薬企業、患者団体の共同組織

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~プライマリ・ケアの疑問~  Dr.前野のスペシャリストにQ!【循環器編】

第1回「Q.救急外来でACSを見逃さないためには?」第2回「Q.拡張期血圧が高い…早朝血圧が高い…等々、どういう病態なのか?」第3回「Q.血圧の評価はどうすればいいのか?外来血圧?自宅で測ってもらう?」第4回「Q.降圧薬の選択がわからない。薬がありすぎる!」第5回「Q.胸痛でどこまで虚血性心疾患を疑うか?」第6回「Q.主訴が胸痛の患者さんにホルター心電図をつけたが症状が出ない。どうアプローチすべき?」第7回「Q.急性心筋梗塞のST上昇と早期再分極のST上昇の見分け方?」第8回「Q.これは絶対ACSという心電図所見はあるか?」第9回「Q.Poor r progression はどこまで精査しますか?」第10回「Q.小さいq波と異常Q波の鑑別は?」第11回「Q.虚血性心疾患例の安静時の心電図異常とは?」第12回「Q.ST-Tの異常は様々あるが、よく理解できない」第13回「Q.精査すべき脚ブロックとは?」第14回「Q.どこで判断する?精査に迷う心電図異常」第15回「Q.精査・治療の必要な心室期外収縮とは?」第16回「Q.抗不整脈薬使用の最近のトレンドは?」 あなたの悩みを5分で解決!一問一答Q&A番組!研修医、家庭医、総合医の疑問に、一問一答で回答する、1回5分のQ&A番組!「この診断で良かったのか?」「もっと検査をすべきだった?」「専門医に送るタイミングは?」プライマリ・ケア医から集めた循環器疾患の診察、検査、治療に関する16の質問を、番組MCの前野哲博先生が経験豊富なスペシャリスト・渡辺重行先生にぶつけます!第1回「Q.救急外来でACSを見逃さないためには?」1)胸部症状が定型的なのに心電図、CPK、トロポニンに異常が出ていないACS2)胸部症状以外の症状で来るACSでは見逃さないポイントとは何なのでしょうか?第2回「Q.拡張期血圧が高い…早朝血圧が高い…等々、どういう病態なのか?」血圧は何がどのように規定しているのか?DBP上昇のメカニズムなど病態ごとの血圧変動の特徴を復習しましょう。第3回「Q.血圧の評価はどうすればいいのか?外来血圧?自宅で測ってもらう?」測る度に、タイミングによって変動することも多い血圧。では一体いつ測ることが良い血圧評価につながるのでしょうか?心血管イベントと発症率や発症時間などのエビデンスを交え紐解いていきます。第4回「Q.降圧薬の選択がわからない。薬がありすぎる!」例えば、糖尿病患者に糖尿病の悪化や腎症の予防効果のあるRA系抑制薬を選択したが、降圧は今ひとつ…このような患者にはどうアプローチすべきか?2009年高血圧治療ガイドラインを復習しながら、推奨される選択薬や合剤、考え方を学びます。第5回「Q.胸痛でどこまで虚血性心疾患を疑うか?」患者さんに「胸が痛い」と言われるとドキッとする循環器非専門医の先生も多いと思います。そもそも主訴が胸痛の患者に見つかる器質的疾患はどれくらいなのでしょうか?また虚血性心疾患の兆候はどんなところにあるのでしょうか?第6回「Q.主訴が胸痛の患者さんにホルター心電図をつけたが症状が出ない。どうアプローチすべき?」主訴が胸痛の患者にホルター心電図で検査するも特異的な所見は見つからないケース。今後どうマネジメントすべきか?今回は病態からアプローチして、何が起こり、何の可能性があるのか、着目すべき点を学びます。第7回「Q.急性心筋梗塞のST上昇と早期再分極のST上昇の見分け方?」急性心筋梗塞の早期発見に欠かせない心電図。STの上昇に注目します。しかし、早期再分極を示す心電図でもSTの上昇、そしてJ波が表れます。症例心電図をとおして、急性心筋梗塞と早期再分極の見分け方を学びます。第8回「Q.これは絶対ACSという心電図所見はあるか?」渡辺先生曰く、「ACSで注意すべきはSTのわずかな上昇とT terminal inversion」。そのロジックを心筋梗塞の患者さんの心電図をみながら考えていきます。第9回「Q.Poor r progression はどこまで精査しますか?」 Poor r progression とはR波の伸びが足りないこと。R波が伸びない裏には重要な疾患が隠れているのでしょうか?またどの様な所見に注意すべきなのでしょうか?第10回「Q.小さいq波と異常Q波の鑑別は?」 異常Q波とは、幅が1mm(0.04秒)以上で深さがR波の1/4以上のQ波。特に注意すべきは1mmの幅があるかどうか、逆にいうと1mmに満たない心電図所見は正常とみてよいであろう。しかし、一見正常な所見に見えて、前下行枝狭窄である手がかりが隠れている。それは一体どんな所見なのでしょうか?第11回「Q.虚血性心疾患例の安静時の心電図異常とは?」循環器内科医は負荷心電図のⅡ、Ⅲ、aVFなどから虚血性心疾患を診断します。渡辺先生曰く「安静時の心電図所見から8割は陽性の兆候がみえる」とは渡辺先生。それはどんな所見なのでしょうか?注目はS−T波。第12回「Q.ST-Tの異常は様々あるが、よく理解できない」 STーTの異常は様々ですが、形をパターン認識することで診断がみえてくるようになります。今回はSTーT所見を大きく4つにわけ、パターンの特徴と症例をとおして見極めのコツを解説します。第13回「Q.精査すべき脚ブロックとは?」とくに自覚症状もないが健康診断や検診の心電図所見でみられる脚ブロック。ではこの脚ブロックを確認した場合どのようなコンサルティングが必要なのでしょうか?今回は心室の再分極、脱分極をおさらいしながら右脚ブロックと左脚ブロックの原理と対処を学んでいきます。第14回「Q.どこで判断する?精査に迷う心電図異常」前回の心電図所見が脚ブロックの場合の対応につづき、今回はどんな心電図所見を確認したらより精査が必要なのか考えていきます。健康診断で非特異的ST-T異常はよく見受けられますが、「他に疾患のない30歳女性」と「高血圧を有する45歳男性」ではその対応どうなるのでしょうか?第15回「Q.精査・治療の必要な心室期外収縮とは?」健康診断などでも見かけることも多い心室期外収縮。基本的には様子をみることで良いのですが、中には治療を要する重篤な疾患が隠れているケースもあります。渡辺先生が推奨する要コンサルティングのケースは3つです。1つは、心疾患ゆえに心室期外収縮を生じているとき。この判定は、心電図が正常なら心疾患なしと考えて良いということになります。残り2つはどんなケースでしょうか?一つずつ、確認していきましょう。第16回「Q.抗不整脈薬使用の最近のトレンドは?」様々にある抗不整脈薬ですが、プライマリ・ケア医が治療で使うにはどの薬がよいのでしょうか?衝撃的な試験結果となったCAST試験からPVC、SVPCに対して抗不整脈を投与する時代ではなくなりましたが、他の不整脈に対してはどうでしょうか。不整脈の種類ごとに現在本流になりつつある治療法(アブレーション、除細動器など)をふまえながら、抗不整脈薬の適応は、どのような不整脈の時なのか考えていきます。

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ガラス片による切創の縫合後にX線写真をとらなかったことが医療過誤と認定されたケース

救急医療最終判決平成14年11月26日 札幌地方裁判所 判決概要割れたガラスで右手指の切創を受傷した男性。救急病院を受診して10数針の縫合処置を受けたのち、近医で縫合部位の抜糸が行われたが、受傷部位の疼痛や違和感を訴えなかったために、患部のX線撮影は施行されないまま治療は終了した。ところが、受傷から9年後にガラス片の残存が発覚し、別病院でガラス片の摘出手術が行われ、受傷後にX線撮影を行わなかったことをめぐって医事紛争へと発展した。詳細な経過経過平成3年2月15日午前4:30グラス(直径約7cm、高さ約8cmのクリスタル製)を右手に持ったまま床に転倒、右手に体重がかかってグラスが割れ、かなりの出血を来たしたため、右手にタオルを巻いて救急当番医を受診。担当医師は右第1指、第3指の切創に対し10数針の縫合処置を行ったが、明け方の受診でもあり、あえて患部のX線撮影は施行しなかった。2月16日受傷翌日に別病院を受診。右第1指、および第3指の縫合部位を消毒し、抗菌薬および伸縮包帯を処方した。右第2指については疼痛または違和感などの申告なし。ここでも患部のX線撮影は施行しなかった。2月22日右第3指の縫合部位の全抜糸、および第1指の縫合部位の半抜糸施行。2月25日右第1指の縫合部位の全抜糸施行、治療終了となった。 その後約9年間にわたって受傷部位に関連した症状なし。平成12年11月10日自動車を運転しようとハンドルを握った際に、右手の内側に何かが刺さったような感じを自覚。よくみると右第2指内側の付け根付近に堅いものがあり、そこに触れると鋭い痛みが走るようになる。11月13日別病院を受診し右手X線撮影の結果、右第2指にガラス片様のものがあることが発見された。12月4日右第2指ガラス片(幅約4mm、長さ約8mm)の摘出手術をうける。当事者の主張患者側(原告)の主張縫合処置を担当した救急病院の医師、およびその後創部の抜糸を担当した医師は、右手の切創が割れたガラスによるものであることを認識していたのであるから、右手にガラス片の残存がないかどうか確認するべき注意義務があった。ところが各医師は切創部位のX線撮影を行わなかったため、9年間もガラス片が発見されずに放置され、多大な精神的苦痛を受けた。病院側(被告)の主張右第2指のガラス片は、本件負傷の際に刺さって皮下に入り込んだものではなく、その後の機会に刺さって入り込んだものである。右第2指にガラス片があったとしても、診察当時その存在を疑わせるような事情はなかったため、X線撮影をする注意義務はない。ちなみに、異物の存在を疑わせるような事情がない場合にX線撮影をすることは、国民健康保険連合会における診療報酬の査定において過剰診療と指摘されるものでる。裁判所の判断本件は異物であるガラス片の存在を疑わせるような事情があったと認定できるので、「異物の存在を疑わせるような事情がない場合のX線撮影は国民健康保険連合会から過剰診療と指摘される」という、病院側の主張は採用できない。縫合部位の消毒・抜糸を担当した医師としては、受傷直後に縫合処置を行った前医を信頼し、かつ患者の負担を避けるため改めてそのX線写真撮影をしなくてもよいという考え方もあるが、前医においてX線撮影をしていなければ、ガラス片を確認するためにX線撮影をする注意義務があった。本件では担当した医師がいずれも、受傷部位のX線撮影を行うという注意義務を果たさなかったために、9年間にわたって体内にガラス片が残存するという事態となったので、精神的苦痛に対する慰謝料を支払うべきである。原告側合計281万円の請求に対し、合計44万円の判決考察明け方5:00頃の救急外来に、割れたコップのガラスで右手を切った患者が来院したので、10数針の縫合処置を行なったというケースです。当然のことながら、十分な消毒、局所麻酔ののち、縫合する部位にガラス片が残っていないかどうかを肉眼で確認したうえで、創痕が残らないように丁寧に縫合したと思われます。そして、午前5:00頃の時間外診察ということもあり、あえて(緊急で)患部のX線撮影をすることはないと判断し、もし経過中に疼痛や違和感があれば、その時点で対応するという方針であったと考えられます。ところが、患者は自らの都合で、縫合処置を行った病院ではなく別病院に通院を開始し、とくに疼痛を申告することもなく、抜糸が行われて治療終了となりました。このような状況で、たった1回だけの診察・縫合処置を行った初診時の医師に対し、「手の外傷でX線撮影を行わないのは医療過誤である」とするのは、少々行き過ぎのような判決に思えてなりません。前医から治療を引き継いで抜糸を担当した医師にしても、合計3回の通院治療は縫合した部分の経過観察が主たる目的であり、受傷部位の疼痛や感覚障害などの申告がない限り、あらためてX線撮影を指示することはないというのが、現場の医師の認識ではないでしょうか。確かに、米国手の外科学会編の「手の診察マニュアル」のような医学書レベルでは、「手の切創の診察をする場合には、正面・側面・斜位のX線写真を必ずとっておく。ガラス片は、X線に写り、みつかることがある。しかし、木片やプラスチックや、時にはガラスも写らないことがあるので注意を要する」という記載があります。しかし実際の臨床現場では、とくに痛みや違和感の申告がなければ、あえてX線写真までは撮影しないこともあるのではないでしょうか。もしフロントガラスが割れるような交通事故であれば、鉛入りのガラスがX線写真にも写るので、X線写真を撮ってみようか、という判断にもつながると思います。ところが上記医学書にも「時にはガラスも写らないことがあるので注意を要する」という記載があるように、X線撮影によってすべてのガラス片が確認できるわけではありません。結局のところ、医療現場にたずさわる医師と、医学書などの書証からしか医療の世界を垣間見ることのできない法律家との間に、埋めることのできない認識の相違があるため、このような判決に至ったと考えられます。そして、今後同じような医事紛争に巻き込まれないためには、やはり医学書通りに「手の切創の診察をする場合には、正面・側面・斜位のX線写真を必ずとっておく」という姿勢で臨まざるを得ないように思います。救急医療

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てんかんにVNSは有効、長期発作抑制効果も

 現在、12歳以上のてんかん部分発作に対する補助療法として承認されている迷走神経刺激療法(VNS)。Aurora Epilepsy CenterのGeorge L. Morris III氏らは、VNSに関する一連のエビデンスを評価した。その結果、VNSは小児の発作、レノックス・ガストー症候群(LGS)関連発作、成人てんかんの気分障害の改善に効果が期待できること、また治療継続により発作抑制効果が高まることが示唆され、これらをエビデンスレベルCとして推奨した。Neurology誌オンライン版2013年8月28日号の掲載報告。 本研究では、VNSの有効性と安全性に関する1999年以降のエビデンスを評価することを目的とした。文献レビューを行い代表的な試験を選出し、米国神経学会(American Academy of Neurology)のevidence-based methodologyに従って分類した。 主な結果は以下のとおり。・VNSにより、部分てんかんまたは全般てんかんを有する小児470例の55%(95%信頼区間[CI]:50~59%)において、50%超の発作減少が認められた(13試験:Class III)。・VNSにより、LGSを有する患者113例の55%(95%CI:46~64%)において、50%超の発作減少が認められた(4試験:Class III)。・VNS装置の植込手術後1~5年の間に、発作が50%以上減少する患者の割合が7%増加した(2試験:Class III)。・成人てんかん患者31例において、VNSにより気分障害の指標であるstandard mood scaleの有意な改善が認められた(2試験:Class III)。・小児におけるVNS植込手術部位の感染リスクは、成人に比べ増加した(オッズ比:3.4、95%CI:1.0~11.2)。・VNSは、小児の発作(部分および全般)、LGS関連発作、成人てんかんの気分障害に対して有効な可能性がある。・VNSにより長期の発作抑制効果が期待される。・以上のことから、次の推奨が示された。「VNSは、小児の発作、LGS関連発作、成人てんかんの気分障害の改善に考慮されうる」(Level C)「VNSは長期発作抑制効果が期待できる」(Level C)「小児に対するVNS植込手術後は、局所感染を注意深くモニターすべきである」関連医療ニュース 難治性の部分発作を有する日本人てんかん患者へのLEV追加の有用性は?/a> 抗てんかん薬レベチラセタム、日本人小児に対する推奨量の妥当性を検証 セロトニンが重要な役割を果たす!うつ病合併側頭葉てんかん

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機械弁患者にはダビガトランよりワルファリン/NEJM

 人工心臓弁置換術を行った人に対し、ダビガトラン(商品名:プラザキサ)投与はワルファリン(同:ワーファリンほか)投与に比べ、血栓塞栓症・出血イベントリスクが増大することが明らかになった。カナダ・マックマスター大学のJohn W. Eikelboom氏らがダビガトラン用量検証のための第2相臨床試験を行った結果、報告した。ダビガトランは心房細動患者においてワルファリンに代わる選択肢になることが示されている。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。被験者を2対1に無作為化、ダビガトランとワルファリンをそれぞれ投与 研究グループは、3ヵ月以上前または7日以内に、大動脈弁または僧帽弁置換術を行った患者を対象に、ダビガトランの用量検証のための第2相臨床試験を行った。試験は10ヵ国39施設において被験者を無作為に2対1の割合で割り付け、ダビガトランとワルファリンをそれぞれ投与して行われた。 ダビガトラン投与量については、被験者の腎機能に応じて、初期投与量150、220、300mgを、いずれも1日2回投与した。また、ダビガトラン投与量について血中濃度が50ng/mL以上になるよう調整した。ワルファリン投与量については、国際標準化比(INR)を血栓塞栓症リスクに応じて2~3、2.5~3.5となるよう調整した。 主要エンドポイントは、ダビガトランのトラフ血漿中濃度だった。ダビガトラン群の血栓塞栓症・出血イベントリスクが増大 試験は、ダビガトラン群の血栓塞栓症と出血イベントが過剰に発生したことを受けて、被験者252例(ダビガトラン群168例、ワルファリン群84例)を登録後、早期中止となった。 解析の結果、ダビガトラン群のうち用量調整や投与中止が必要だった人は、162例中52例(32%)だった。虚血性または不特定の脳卒中の発生は、ダビガトラン群9例(5%)に対し、ワルファリン群ではなかった。 重大出血の発生は、ダビガトラン群7例(4%)に対し、ワルファリン群は2例(2%)だった(p=0.48)。なお重大出血を呈した両群の患者全員に、心膜出血が認められた。あらゆる出血の発生は、ダビガトラン群45例(27%)、ワルファリン群10例(12%)だった(ハザード比:2.45、95%信頼区間:1.23~4.86、p=0.01)。 これらの結果を踏まえて著者は、「ダビガトランは、人工心臓弁置換術を受けた患者において、血栓塞栓症予防に関する有効性がワルファリンと同様ではなく、また出血リスクを増大することが示された」と結論している。

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高齢の皮膚疾患患者におけるうつ病の有病率とリスク因子は

 皮膚疾患は、他の慢性疾患の罹患やそれに伴う精神的苦痛と同様に、高齢者におけるうつ病の原因のひとつとなることがある。韓国・カトリック大学校のEun Kyung Kim氏らは、高齢皮膚疾患患者のうつ病の有病率と、そのリスク因子を特定するため、調査を実施した。 その結果、高齢の皮膚疾患患者におけるうつ病の有病率は一般集団より顕著に高率であること、身体の健康、教育レベル、併存疾患の存在がリスク因子であることを報告した(Annals of dermatology誌2013年8月25日掲載報告)。 調査の対象は60歳以上の皮膚疾患患者。高齢者うつ病評価尺度(GDS:The Geriatric Depression Scale )による質問票を用い、うつ病の判定を実施した。さらに、人口統計学的情報や病歴を収集した。 主な結果は以下のとおり。・GDS質問票を完遂したのは313例であった。そのうち男性が39.94%、平均年齢は69.04歳、平均罹患期間は3.23年であった。・高齢皮膚疾患患者の平均GDSスコアは、30点満点中12.35点であり、皮膚疾患は、全体としてうつ病に有意な影響を及ぼしていた(χ2=177.13、p<0.0001)・高齢皮膚疾患患者のうち、中等度~重度のうつ病と評されるGDSスコア10点以上であったのは62.3%であった。一方、一般集団でGDSスコア10点以上であったのは、22.22%であった。・単変量解析によると、高齢皮膚疾患患者のうつ病のリスク因子は、身体の健康、教育レベル、併存疾患の存在であった。・しかし、うつ病の独立した予測因子となる人口統計学的変数および疾患関連の変数を特定するまでには至らなかった。

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喘息は肺血栓塞栓症のリスクになるのか?

 喘息患者では肺血栓塞栓症のリスクが増加することが台中病院のWei-Sheng Chung氏らにより報告された。European Respiratory journal誌オンライン版2013年8月29日号の掲載報告。 これまで喘息と肺血栓塞栓症の関係についての研究はあまりなかった。このため、全国的なコホート研究により、これらの関係を検討した。 対象は一般市民の中から、2002年~2008年に新たに喘息と診断された3万1,356例と喘息のない12万5,157例をランダムに選定した(国民健康保険研究データベースを用いて、年齢、性別、指標とした年により調整)。 両群のコホートは肺血栓塞栓症の発症頻度を測定することを目的とし、2010年末までフォローアップした。喘息の有無による肺血栓塞栓症のハザード比をCox比例ハザード回帰分析により検討した。 それぞれ、18万6,182人年の喘息患者と74万3,374人年の喘息のない人々をフォローアップした。喘息患者のコホートでは、喘息のないコホートと比べて、肺血栓塞栓症のハザード比が3.24であった(年齢、性別、併存症やエストロゲンの補充により調整)。また、肺血栓塞栓症のリスクは喘息の増悪頻度や喘息による入院頻度が多い群で有意に増加することもわかった。

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脊椎手術研究の有害事象報告、4割にバイアス

 最近、企業主導型の脊椎手術研究における報告記事について、有害事象の報告に関する懸念が生じている。対策として独立した臨床事象判定委員会(CEC)による評価が行われることがあるが、これまで、有害事象の報告にどの程度研究者バイアスが存在しているか、CECがバイアス削減にどう影響するかを検討した報告はなかった。米国・アルバート・アインシュタイン医科大学のJoshua D Auerbach氏らは、脊柱管狭窄症および脊椎すべり症の治療に用いられるデバイスの臨床試験においてこの問題に取り組んだ。その結果、治験担当医が報告した有害事象の約4割がCECでは重症度や治療との関連性が高まるほうへ再判定されたことを明らかにした。著者は「治療デバイスの安全性の正確な評価を促すことから、臨床試験にはCECが必要である」とまとめている。Journal of Bone & Joint Surgery誌2013年8月21日の掲載報告。 脊柱管狭窄症および脊椎すべり症患者を対象に、非固定式の脊椎インプラントであるcoflex(Paradigm Spine社)の有効性および安全性について、腰椎固定術と比較した前向き無作為化対照試験(治験用医療機器に対する適用免除試験として実施)が行われた。 治験担当医による有害事象の重症度判定(軽度、中度、重度)ならびに手術/デバイスとの関連性判定(関係なし、たぶん関係なし、関係があるかもしれない、たぶん関係あり、明らかに関係あり)を、3人の脊椎外科医で構成される独立したCECにおいて再評価した。 主な結果は以下のとおり。・CECにおいて、報告された有害事象1,055件中394件(37.3%)の判定が見直された。・再判定された有害事象の割合は、coflex群と固定術群で類似していた(37.9% vs 36.0%、p=0.56)。・再判定は、有害事象の重症度が上がる可能性が5.3倍高かった(95%信頼区間[CI]:2.6~10.7)。・同様の傾向は、手術あるいはデバイスとの関連性においてもみられ、それぞれ7.3倍(95%CI:5.1~10.6)および11.6倍(同:7.5~18.8)であった。・企業と治験担当医の経済的利害関係は、有害事象の再判定にほとんど影響しなかった。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは?・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!?

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クッシング病〔CD : Cushing's disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義クッシング症候群は、副腎からの慢性的高コルチゾール血症に伴い、特異的・非特異的な症候を示す病態である。高コルチゾール血症の原因に副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が関与するか否かで、ACTH依存性と非依存性とに大別される。ACTH非依存性クッシング症候群では、ACTHとは無関係に副腎(腺腫、がん、過形成など)からコルチゾールが過剰産生される。ACTH依存性クッシング症候群のうち、異所(非下垂体)性ACTH産生腫瘍(肺小細胞がんやカルチノイドなど)からACTHが過剰分泌されるものを異所性ACTH症候群、ACTH産生下垂体腺腫からACTHが過剰分泌されるものをクッシング病(Cushing's disease:CD)と呼ぶ。■ 疫学わが国のクッシング症候群患者数は1,100~1,400人程度と推定されているが、その中で、CD患者は約40%程度を占めると考えられている。発症年齢は40~50代で、男女比は1:4程度である。■ 病因ACTH産生下垂体腺腫によるが、大部分(90%以上)は腫瘍径1 cm未満の微小腺腫である。ごくまれに、下垂体がんによる場合もある。■ 症状高コルチゾール血症に伴う特異的な症候としては、満月様顔貌、中心性肥満・水牛様脂肪沈着、皮膚線条、皮膚のひ薄化・皮下溢血や近位筋萎縮による筋力低下などがある。非特異的な徴候としては、高血圧、月経異常、ざ瘡(にきび)、多毛、浮腫、耐糖能異常や骨粗鬆症などが挙げられる(表)。一般検査では、好中球増多、リンパ球・好酸球減少、低カリウム血症、代謝性アルカローシス、高カルシウム尿症、高血糖、脂質異常症などを認める。■ 分類概念・定義の項を参照。■ 予後治療の項を参照。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)高コルチゾール血症に伴う主症候が存在し、早朝安静(30分)空腹時採血時の血中コルチゾール(および尿中遊離コルチゾール)が正常~高値を示す際に、クッシング症候群が疑われる。さらに、同時採血時の血中ACTHが正常~高値(おおむね10 pg/mL以上)の場合は、ACTH依存性クッシング症候群が疑われる(表)。次にACTH依存性を証明するためのスクリーニング検査を行う。(1)一晩少量(0.5 mg)デキサメタゾン抑制試験にて翌朝の血中コルチゾール値が5μg/dL以上を示し、さらに、(2)血中コルチゾール日内変動の欠如(深夜睡眠時の血中コルチゾール値が5μg/dL以上)、(3)DDAVP試験に対するACTH反応性(前値の1.5倍以上)の存在(例外:異所性ACTH症候群でも陽性例あり)、(4)深夜唾液中コルチゾール値(わが国ではあまり普及していない)高値(1)は必須で、さらに(2)~(4)のいずれかを満たす場合は、ACTH依存性クッシング症候群と考えられる。ここで、偽性クッシング症候群(うつ病・アルコール多飲)は除外される。次に、CDと異所性ACTH症候群との鑑別のための以下の確定診断検査を行う。(1)CRH試験に対するACTH反応性(前値の1.5倍以上)の存在(例外:下垂体がんや巨大腺腫の場合は反応性欠如例あり、一方、カルチノイドによる異所性ACTH症候群の場合は反応例あり)(2)一晩大量(8mg)デキサメタゾン抑制試験にて、翌朝の血中コルチゾール値の前値との比較で半分以下の抑制(例外:巨大腺腫や著明な高コルチゾール血症の場合は非抑制例あり、一方、カルチノイドによる異所性ACTH症候群の場合は抑制例あり)(3)MRI検査にて下垂体腫瘍の存在以上の3点が満たされれば、ほぼ確実であると診断される。しかしながら、CDは微小腺腫が多いことからMRIにて腫瘍が描出されない症例が少なからず存在する。その一方で、健常者でも約10%で下垂体偶発腫瘍が認められることから、CDの確実な診断のためにさらに次の検査も行う。(4)選択的静脈洞血サンプリング(海綿静脈洞または下錐体静脈洞)を施行する。血中ACTH値の中枢・末梢比が2以上(CRH刺激後は3以上)の場合は、CDと診断される。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 外科的療法CD治療の第一選択は、経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術(trans-sphenoidal surgery:TSS)であるが、手術による寛解率は60~90%と報告されている。完全に腫瘍が摘出されれば術後の血中ACTH・コルチゾール値は測定感度以下となり、ヒドロコルチゾンの補充が6ヵ月~2年間必要となる。術後の血中ACTH・コルチゾール値が高値の場合は腫瘍の残存が疑われ、正常範囲内の場合でも再燃する場合が多いために注意が必要である。術後の非寛解例・再発例は、各々10%程度存在すると考えられている。手術不能例や術後の残存腫瘍に対しては、ガンマナイフやサイバーナイフを用いた定位放射線照射を行う。効果発現までには長期間かかるため、薬物療法との併用が必要である。また、従来の通常分割外照射ほどではないが、長期的には下垂体機能低下症のリスクが存在する。■ 薬物療法薬物療法は、下垂体に作用するものと副腎に作用するものに大別される。1)下垂体に作用する薬剤下垂体腺腫に作用してACTH分泌を抑制する薬剤としては、ドパミン受容体作動薬[ブロモクリプチン(商品名:パーロデル)やカベルゴリン(同:カバサール)]、セロトニン受容体拮抗薬[シプロヘプタジン(同:ペリアクチン)]、持続性ソマトスタチンアナログ[オクトレオチド(同:サンドスタチンほか)]やバルプロ酸ナトリウム(同:デパケンほか)などが使用されるが、有効例は20%未満と少ない。2)副腎に作用する薬剤副腎に作用する薬剤としてはメチラポン(同:メトピロン)やミトタン(同:オペプリム)が用いられる。とくに11β‐水酸化酵素阻害薬であるメチラポンは、高コルチゾール血症を短時間で確実に低下させることから、術前例も含めて頻用される。以前、同薬剤は、診断薬としてのみ認可されていたが、2011年からは治療薬としても認可されている。ミトタンは80%以上の有効性が報告されているが、効果発現までの期間が長く、副腎皮質を不可逆的に破壊することから、使用には注意が必要である。初回のTSSで寛解した場合の予後は良好であるが、腫瘍残存例や再発例は、高コルチゾール血症に伴う感染症、高血圧、糖尿病、心血管イベントなどのため、長期予後は不良である。4 今後の展望CD患者の長期予後改善のためには、下垂体に作用する新規薬剤の開発・実用化が急務と考えられる。近年、5型ソマトスタチン受容体に親和性の高い新規ソマトスタチンアナログSOM230(pasireotide)が開発されたが、わが国では治験中であり、まだ使用開始となっていない。また、最近では、レチノイン酸の有効性も報告されており、今後の臨床応用が期待される。5 主たる診療科内分泌代謝内科、脳神経外科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)難病情報センター クッシング病(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)

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急性期統合失調症、ハロペリドールの最適用量は

 急性期統合失調症患者に対し、ハロペリドールの最適な投与量はどの程度なのか。英国・NHS LothianのLorna Donnelly氏らは、この疑問を明らかにするため、無作為化比較試験に関する文献レビューを行った。その結果、>3~7.5mg/日において有効性に関する明確なベネフィットは示されなかったものの、7.5mg/日以上では錐体外路症状の発現を高めることが示されたと報告した。Cochrane Database Systematic Reviewsオンライン版2013年8月28日号の掲載報告。 ハロペリドールは、新規治療薬の有効性を評価する際に基準とされる、利用しやすい抗精神病薬である。研究グループは、急性期統合失調症に対するハロペリドールの最適な用量を明らかにすることを目的としてレビューを行った。2010年2月現在のCochrane Schizophrenia Group Trials Registerを基に、CINAHL、EMBASE、MEDLINE、PsycINFOを用いて検索を行った。急性期統合失調症に対し、ハロペリドール(非デポ製剤)の2用量以上を無作為化試験にて検討し、臨床的に意味のあるアウトカムが報告されている試験を選択した。妥当な選択を行うため、すべての引用を調査するとともに、引用サンプルについても独自に再調査した。議論で同意が得られなかったことについては解決を図り、疑問が残る場合はさらに調査するためフルテキストの文献を入手した。論文を取り寄せてから確実な再調査をし、全文の質を評価した後にデータを抽出した。解析は、intention-to-treat(ITT)にて行い、2つのデータに対するリスク比(RR)と95%信頼区間(CI)を算出した。早期の脱落例または追跡不能例はアウトカム不良とみなした。また、ITT解析における連続変数の平均差(MD)、last observation carried forward (LOCF)データを算出し、観察期間の50%以上が追跡不能であった例のデータは除外した。 主な結果は以下のとおり。・無作為化試験19件を選択し解析に組み込んだ。各試験に用いられた用量はすべて異なり19種類が比較検討されていた。・いずれの試験も再発率あるいはQOLの報告はなかった。1試験でハロペリドール低用量 (>1.5~3mg/日)と高用量の比較が行われていた。・標準低用量(>3~7.5mg/日)と標準高用量(>7.5~15mg/日)の比較検討(1試験、被験者48例)において、標準低用量を用いることによる有効性(臨床的に重要な全体的症状の改善)の低下は認められなかった(RR:1.09、95%CI:0.7~1.8、エビデンスの質きわめて低い)。・また、標準低用量(>3~7.5mg/日)と高用量(>15~35mg/日)との比較検討(2試験、81例)でも、標準低用量を用いることによる有効性の低下はみられなかった(RR:0.95、95%CI:0.8~1.2、エビデンスの質きわめて低い)。・ハロペリドール用量「>3~7.5mg/日」は、臨床的に有意な錐体外路の有害事象の発現が、高用量群に比べ低かった。…vs.標準高用量(2試験、64例、RR:0.12、95%CI:0.01~2.1、エビデンスの質きわめて低い)。…vs.高用量(3試験、144例、同:0.59、0.5~0.8、エビデンスの質きわめて低い)。…vs.超高用量(>35mg/日)(2試験、86例、同:0.70、0.5~1.1、エビデンスの質きわめて低い)。・その他の用量比較において、有意な相違は認められなかった。なお、特定の低用量において、臨床的に意味のある差異の検出力が不足していた。・いずれの結果も最終的な結論には至らなかった。母集団が小さく、試験期間が短期であり質的に限界があった。・以上を踏まえて著者は、「合併症のない急性期統合失調症患者に対するハロペリドール処方を7.5mg/日以上とすることに医師が慎重になること、また統合失調症患者がより高用量の服用を躊躇することは、容易に理解できる。低用量レジメンの有効性と忍容性(とくに>1.5~3mg/日)について、さらなる研究が必要である」とまとめている。関連医療ニュース 急性期精神疾患に対するベンゾジアゼピン系薬剤の使用をどう考える 統合失調症の急性増悪期、抗精神病薬の使用状況は?:国立精神・神経医療研究センター 抗精神病薬の等価換算は正しく行われているのか  担当者へのご意見箱はこちら

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重度狭窄部への予防的PCIが予後改善/NEJM

 ST上昇型急性心筋梗塞(STEMI)患者への救急時の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)において、梗塞部に加え重度狭窄部への予防的PCIを施行することは、重大心血管イベントリスクを有意に低下することが、英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のDavid S. Wald氏らによる無作為化試験PRAMIの結果、示された。これまで同患者における梗塞部へのPCI施行が予後を改善することは明らかであったが、予防的PCIの予後改善効果は不明であった。NEJM誌オンライン版2013年9月1日号掲載の報告より。予防的PCI群と非予防的PCI群を比較し予後改善を評価 PRAMI試験は2008~2013年の間、英国内5つの医療施設で行われた。465例のSTEMI(3例は左脚ブロック患者)で梗塞部PCIを受けた患者を登録し、予防的PCI群(234例)または非予防的PCI群(梗塞部のみにPCI施行、231例)に無作為に割り付けて行われた。 主要アウトカムは、心臓関連死・非致死的心筋梗塞・難治性狭心症の複合とし、intention-to-treat解析にて評価した。予防的PCI群の複合アウトカム発生ハザード比0.35 試験は2013年1月までに、データおよび安全性モニタリング委員会によって結果が確定的であるとみなされ、試験の早期中止が勧告された。平均追跡期間は23ヵ月であった。 同期間中の主要アウトカムの発生は、予防的PCI群21例に対し、非予防的PCI群は53例であった。イベント発生率に換算するとそれぞれ100患者当たり9例、23例の発生に相当した(予防的PCI群のハザード比:0.35、95%信頼区間[CI]:0.21~0.58、p<0.001)。 主要複合アウトカムの3つの死亡について個別にみると、心臓関連死亡は0.34(95%CI:0.11~1.08、p=0.07)、非致死的心筋梗塞0.32(同:0.13~0.75、p=0.009)、難治性狭心症0.35(同:0.18~0.69、p=0.002)だった。 これらの結果について、事前規定の5つの共変量(年齢、性、糖尿病の有無、梗塞部位、狭窄を有する冠動脈数)、試験施設の影響はなかった。

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禁煙補助具としての電子タバコの実力

 9月8日ERS(European Respiratory Society:欧州呼吸器学会)Annual Congressにて、初めての電子タバコとニコチンパッチの比較試験の結果が、ニュージーランド・オークランド大学のChris Bullen氏より発表された。 Bullen氏の研究チームは、657人の禁煙を希望する喫煙者を登録し、3つのグループに分けた。グループは13週電子タバコ(ニコチン含量16mg)を与えられた292人、13週ニコチンパッチを提供された292人、プラセボの電子タバコ(ニコチン含量 0)を提供された73人である。試験は13週、上記の禁煙補助具を用い、さらに3ヵ月間追跡した6ヵ月後の試験期間終了時に、参加者が禁煙を継続している否かを評価した。 結果、参加者の5.7%は禁煙を完遂していた。3つのグループの中でもっとも成功割合が高かったのは電子タバコで7.3%であった。ついで、ニコチンパッチグループは5.8%、プラセボグループは4.1%と続いた。また、電子タバコのグループは、禁煙に成功しなかった場合でも、57%の参加者においてタバコ消費量が減少した(ニコチンパッチグループ41%)。 Bullen氏は、「この試験は、電子タバコを禁煙補助具として評価する大きな基準となる。しかし、電子タバコの有効性や長期効果については不明な点も多く、今後はより大規模で長期間の試験の必要性に迫られている」と述べた。

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