サイト内検索|page:1110

検索結果 合計:35228件 表示位置:22181 - 22200

22181.

地域の高齢者の健康寿命は果たして伸びているのか/Lancet

 英国65歳高齢者の平均余命は、男女ともに4年以上延長したものの、そのうち自立した状態で生活できる期間は、男性で36.3%、女性ではわずか4.8%にすぎないことが明らかにされた。平均して男性は2.4年間、女性は3.0年間、かなりの介護を必要とし、その大半は地域で暮らしているという。英国・ニューカッスル大学のAndrew Kingston氏らが、英国3地域の高齢者データベースに基づく、調査期間の異なる2つの試験CFAS(Cognitive Function and Ageing Studies)IとIIを比較して明らかにし、Lancet誌オンライン版2017年8月15日号で発表した。同国の高齢者世代の自立度が変わっているのかは、ほとんど明らかになっていなかったという。高齢者を4段階の自立度に分け、各段階の生存年数を予測 研究グループは、英国のケンブリッジシャー、ニューカッスル、ノッティンガムの3地域の一般診療所に登録されている65歳以上の高齢者について、1991年と2011年に行われた、認知機能と高齢化に関する試験「CFAS I」「CFAS II」の結果を比較した。 同試験では、被験者に聞き取り調査を行い、社会人口学的特性、認知状態、尿失禁の有無、日常生活動作(ADL)能力に関する自己報告などの情報が集められた。また、被験者の自立度について、24時間ケアを必要とする「高度要介護」、毎日ケアを必要とする「中等度要介護」、毎日はケアを必要としない「軽度要介護」、それ以外の「自立」の4段階のグループに分け、各群の有病率予測値を割り出した。また、各段階での生存年数については、サリバン法で算出した。 将来の社会的介護の需要予測として、各要介護度の年齢・性別による割合を、2014年の英国人口を基に算出して評価した。余命延長分のうち、自立期間は男性37%、女性5% 1991年から2011年にかけて、65歳以上の高齢者が「軽度要介護」で過ごす年数は、男性で1.7年(95%信頼区間[CI]:1.0~2.4)、女性で2.4年(同:1.8~3.1)、それぞれ増加した。「高度要介護」で過ごす年数も、男性で0.9年(同:0.2~1.7)、女性で1.3年(同:0.5~2.1)、それぞれ増加した。 1991年から2011年にかけて、65歳時点での男性の平均余命は4.7年、女性は4.1年、いずれも増加した。同増加分の期間のうち、男性は36.3%を「自立」で、36.3%を「軽度要介護」の状態で過ごす一方で、女性は58.0%を「軽度要介護」で過ごし、「自立」で過ごすのはわずか4.8%の期間であった。 また、「中等度要介護」「高度要介護」の状態で、介護施設に入所する人の割合がCFAS II試験結果の状況で継続すると仮定した場合、2025年までに、英国内で7万1,215ヵ所の介護施設の増加が必要になると試算された。

22182.

魔法ってないのかな?(解説:岡村毅氏)-718

 私たちの「こころ」や「意識」と呼ばれるものが形而上のものなのか、形而下のものなのかという問題はさておき、脳という電気活動の集合が関与していることは明らかであり、外部からの電気刺激が影響を与えるであろう。  本論文は、経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct-current stimulation以下tDCS)のうつ病に対する効果を抗うつ薬(SSRI)およびプラセボと比較した報告である。プラセボに比べると有意に効果はあるものの、SSRIに比べると弱いようだ。  はじめに述べておくと、tDCSはわが国の精神医学においては保険診療で認められていない。世界的にもまだ非常にマイナーな手法である。ただし、脳梗塞後の麻痺などでの臨床実績、体表に電極を置いて微弱な電流を流すだけという安全性を考えると、今後精神科領域で使われる可能性はないとは言えず、アンテナを張っている読者諸兄におかれては頭の隅に入れておいてもよいかもしれない。  少し突き放して書いたのは、「きっと誰も知らない、自分の主治医も知らない治療法があるのだ」とか「週刊誌に素晴らしい治療法が書いてあったのに自分の主治医は自分に隠しているのだ」とか、さまざまなことをおっしゃる患者さんがいるからで、この治療法は標準から離れた異端に飛びつく人に好かれそうだなあと感じたからである。  うつ病の治療法は、(1)精神療法、(2)環境調整、(3)薬物療法等に大きく分けられる。  ひどいうつ状態で、考えることも休むこともできない状態のときは、(3)薬物治療等は効果的である(こういうときに精神療法だけでいくというのは、患者さんにとっては大変つらいだろう)。ここには、SSRIをはじめとする新規抗うつ薬、経験値がないと使いにくいが効果も大きな古典的抗うつ薬、非定型抗精神病薬、気分安定薬、抗不安薬、漢方薬などが含まれる。(3)の中の極めて狭い領域に、電気的脳神経刺激としてmECT(modified electroconvulsive therapy)やrTMS(repetitive transcranial magnetic stimulation)が含まれる。前者は全身麻酔が必要だが効果は絶大、後者は外来でできるが高い機材が必要でまだ臨床実績が不十分という長短がある。ここに安価なtDCSが加わる可能性があるかもしれないということである。  会社でうつになった人のうつ状態を良くして会社に送り返しても、そこがブラック過ぎたらすぐに再発するだろう。さまざまな社会資源につなげるなど(2)環境調整は実は薬物治療よりも重要かもしれない。  そもそもうつ病になる過程には本人のものの見方・考え方が関わっている可能性も高いので、そこに働きかける(1)精神療法こそが、本人の幸せにつなげる精神医学の本質ともいえよう。  そういうわけで、本論文は偽tDCSを施行するなど妥当な方法論に基づいたきちんとした論文ではあるものの、臨床への影響は限定的だ。東京都西之島では噴火により新たな島が生成し、日本の面積がいくらか増大したというが、日本全体の面積と比べれば微々たるものであろう。臨床医としては、本論文はその程度(西之島分)のエビデンスの付与であるように個人的には思う。でもそれは価値があることなのだ。

22183.

ROS1肺がん治療薬と診断薬の承認にLC-SCRUM-Japanの研究成果

 国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜 斉、東京都中央区)は2017年8月18日、同センター東病院での多施設共同研究全国肺がん遺伝子診断ネットワークLC-SCRUM-Japan(研究代表者:同東病院、呼吸器内科長後藤功一氏)の成果および治療開発への貢献により、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能進行・再発非小細胞肺がん(ROS1肺がん)に対する治療薬として、分子標的薬クリゾチニブの適応拡大が承認されたと発表。あわせて、ROS1融合遺伝子検出の体外診断用医薬品(ROS1融合遺伝子検出キット)が、この治療におけるコンパニオン診断薬として承認された。 LC-SCRUM-Japanには全国240以上の診療施設が参加し、4,000例を超える肺がん患者の遺伝子スクリーニングが行われた。2013年9月から開始されたROS1肺がんに対するクリゾチニブの承認申請のための臨床試験には、LC-SCRUM-Japanの遺伝子スクリーニングで発見されたROS1肺がん患者が多数登録され、またその診断薬の開発には、これまでの遺伝子スクリーニングのデータが活用された。ROS1肺がんは非小細胞肺がんの1~2%という希少ながんにも関わらず、臨床試験の開始から4年で治療薬、および診断薬の承認に至ったことには、LC-SCRUM-Japan参加全施設が協力して行った大規模な遺伝子スクリーニングが大きく貢献した、としている。 この試験結果をもとに、わが国では、2017年5月にROS1肺がんに対する治療薬としてクリゾチニブの適応拡大が承認された。あわせて、ROS1融合遺伝子検出のための体外診断用医薬品OncoGuide AmoyDx ROS1融合遺伝子検出キットが、ROS1肺がんに対するクリゾチニブ治療のコンパニオン診断薬として承認された。■参考国立がん研究センタープレスリリース

22184.

循環器内科 米国臨床留学記 第23回

第23回 アメリカのモニター心電図事情 (Ziopatchなど)循環器の診断において、心電図、心エコーと並んで頻用されるモニター心電図ですが、その目的や用途に応じて使用するデバイスも変わってきます。今回は、アメリカで使用されているモニター心電図を紹介したいと思います。古くからあるHolter心電図はいまだ健在ですが、24~48時間とモニターできる期間が短く、患者はモニターの付け外しのために、その都度病院に来なければなりません。最近は、付け外しを自分で行うことが可能で、1週間以上の期間、心臓をモニターできるデバイスを用いる機会が増えています。その中でもZiopatchとMCOT(Mobile Cardiac Outpatient TelemetryTM)がよく使われています。Ziopatch は5cm×12.5cmの小さなデバイス(図1)で前胸部に張り付けるだけで2週間まで心電図がモニターできる優れたデバイスです。Ziopatchはサイズが小さく、患者自身で取り付けられるため、患者の自宅に郵送できます。モニター期間が終了すれば、患者自身でZiopatchの解析センターへ郵送してもらい、解析されたデータが医師の元に届くシステムです。(図1)心房細動や期外収縮の検知など、リアルタイムのモニターが必要でない場合、Ziopatchは非常に使いやすく感じます。逆に言えば、Ziopatchは“リアルタイム”のモニターができないので、モニター期間中に危険な徐脈や頻脈があっても、すぐには医師の元に報告が届きません。2週間のモニター期間が終了後、解析を受けて初めて知ることになるわけです。したがって、ハイリスクな徐脈または頻脈性不整脈を疑う時は、MCOTが必要となります。MCOTの代表的なものとしては、Cardionetが挙げられます。利点は、不整脈の検知がオンタイムでできることです。患者が基準を満たす頻脈、徐脈を生じると、すぐにセンターに情報が送られ、その情報は当直医などに届きます。当直の際には、夜間でもセンターから電話があり、「新たな心房細動が起きました」とか「3秒以上の心停止が検知されました」などといった情報がオンタイムで伝えられます。フェローの頃、当直中や夜間も含め、頻回に連絡が来るのは大変なこともありましたが、ハイリスクな不整脈が見つかった場合、すぐに患者に連絡して入院などの措置を取ることができるのはCardionetの利点です。またZiopatchやMCOTは、いずれも患者が症状のあるときに患者自身がボタンを押すことでイベントとして記録が可能です。日本でもおなじみのイベントモニターも、症候性のイベントを記録する目的として使用されます。患者が自ら購入できる比較的安価で便利なイベントモニターとしてAlivecorが挙げられます。Alivecorは医師が処方するのではなく、患者自身が購入し、心電図を好きな時に記録できます。100ドル以下で手に入り、iphoneに簡単に取り付けられます。これらのモニター心電図の中で最も長期間モニターが可能なのは、植込み型のループレコーダーです。米国では、Medtronic社のReveal Linqが頻用されています。Reveal Linqは日本でも承認されましたが、非常に小さく、手技も簡単なため、脳梗塞患者における心房細動の検知に対して積極的に植込まれています。これらのデバイスの長所、短所、費用などはMedscapeがまとめています。モニターをオーダーする際、患者の持つ保険で費用が変わってくるため、確認が必要です。例えば、Ziopatchをオーダーしたくても保険会社の許可が下りないといったことが起こりえます。この辺りも、アメリカならではというところです。

22185.

第4回 最適な脈拍数の求め方【できる!糖尿病の運動療法】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「糖尿病ネットワーク(http://www.dm-net.co.jp/)」の動画ページが開きます。■今回の内容前回学習した「脈拍数を利用した糖尿病の運動療法」をさらに進め、目標脈拍数と運動について学びます。脈拍数を運動強度の目安にして運動療法を行いますが、運動のやり始めと慣れてきたころは、体の感じ方も異なります。その変わり方を数値化し、基準にしてくれるのが最適脈拍数です。最適脈拍数は、年齢と安静時脈拍数と運動強度から算出します。すこし計算が必要なので理解のために何回も動画をご覧ください。詳しくは、上の画像をクリックして、3分間動画でご確認ください。そのまま患者さんへの指導に使える内容です。

22186.

PM2.5が高いと高濃度乳房になりやすい?

 マンモグラフィ乳腺密度は乳がんの強力な危険因子であるが、都市部と農村部の乳腺密度の違いにおける環境の影響についてはほとんどわかっていない。米国・フロリダ大学のLusine Yaghjyan氏らが集団ベースの大規模レジストリで調査したところ、きわめて高濃度乳房の女性は脂肪性乳房の女性に比べてPM2.5の曝露が多く、オゾンの曝露は少なかった。本研究から、PM2.5やオゾンへの曝露の違いでマンモグラフィ乳腺密度の地域差を部分的に説明できることが示唆された。Breast cancer research誌2017年4月6日号に掲載。 本研究の参加者は、Breast Cancer Surveillance Consortium(2001~09)においてイメージング施設でマンモグラフィ検診を受けた女性で、インデックスマンモグラムの前に自宅のzipコードがわかった40歳以上の女性27万9,967人。乳腺密度は、American College of RadiologyのBreast Imaging-Reporting and Data System(BI-RADS)の4カテゴリーによる乳腺密度分類を用いて評価した。米国環境保護庁の階層ベイズモデル(HBM)から米国の各グリッドのPM2.5およびオゾンの推定値(2001~08年)を入手した。大多数の女性(94%)で、マンモグラフィ検診日の前年の推定値が入手可能であった。 主な結果は以下のとおり。・きわめて高濃度乳房の女性は脂肪性乳房の女性に比べ、PM2.5(平均値)の曝露が多くオゾンは少なかった(それぞれ、8.97 vs.8.66μg/m3、33.70 vs.35.82ppb)。・回帰分析より、不均一高濃度乳房の女性は乳腺散在乳房の女性に比べ、PM 2.5への曝露が多い傾向がみられた(第1四分位に対する第4四分位のオッズ比[OR]:1.19、95%信頼区間[CI]:1.16~1.23)。・きわめて高濃度乳房の女性は乳腺散在乳房の女性に比べて、オゾンへの曝露が少ない傾向がみられた(第1四分位に対する第4四分位のOR:0.80、95%CI:0.73~0.87)。

22187.

双極性障害患者の自殺念慮、予測パターンは

 自殺念慮は、双極性障害患者で頻繁に認められるが、その経過や経年変化はよくわかっていない。デンマーク・コペンハーゲン大学のOle Kohler-Forsberg氏らは、双極性障害患者の自殺念慮について、6ヵ月間の追跡調査を行った。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年7月20日号の報告。 Bipolar CHOICE研究では、双極性障害外来患者482例を、他の向精神薬を含む6ヵ月間のリチウムまたはクエチアピンベースの治療群に無作為に割り付けた。対象者は、Concise Health Risk Tracking scaleを用いて自殺念慮を9回調査した。自殺念慮の軌跡を経験的に特定するため、潜在成長混合モデル分析を行った。軌跡と潜在的な予測因子との関連を推定するため、多項ロジスティック回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・4つの異なる軌跡が同定された。・中程度の安定群(Moderate-Stable)は11.1%で、一定の自殺念慮により特徴づけられた。・中程度の非安定群(Moderate-Unstable)では、より変動的な自殺に関する持続的な思考を伴う割合が2.9%であった。・持続的に低い群(Persistent-low:20.8%)と持続的に非常に低い群(Persistent-very-low:65.1%)では、自殺念慮が低かった。・うつ病スコアの上昇と自殺企図歴は、中程度の安定群の予測因子であったが(有意ではない傾向)、無作為化治療ではその限りではなかった。・本研究の限界として、自殺念慮に対する特別な治療は含まれておらず、また自殺念慮は数年間続く可能性がある。 著者らは「双極性障害を有する成人外来患者10人に1人以上において、6ヵ月間の薬物治療中に自殺念慮の増加がある程度認められた。同定された予測因子は、臨床医が自殺念慮に対する治療が必要である患者を特定するのに役立つであろう。今後の研究において、薬理学的および非薬理学的な標的治療が、持続的な自殺念慮の経過を改善するかを調査する必要がある」としている。■関連記事双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析双極性障害、リチウムは最良の選択か双極性障害に対する抗うつ薬治療、その是非は

22188.

悪性脳腫瘍に対するテモゾロミド療法の役割は?/Lancet

 新たに診断された1p/19q非欠失の退形成星細胞腫患者において、テモゾロミドアジュバント療法により、顕著な生存ベネフィットを得られることが、第III相無作為化非盲検試験「CATNON(EORTC study 26053-22054)」の中間解析として報告された。オランダ・エラスムスMCがん研究所のMartin J van den Bent氏らが、Lancet誌オンライン版2017年8月8日号で発表した。同患者に対するテモゾロミドによる化学療法は、1p/19q欠失の退形成星細胞腫よりも有効性は低く予後は不良とされているが、その役割は明確にはなっていなかった。放射線療法と併用またはアジュバント療法について評価 研究グループは、1p/19q非欠失の退形成星細胞腫成人患者における放射線療法と併用またはアジュバント療法として行うテモゾロミド化学療法を評価するため、2×2要因デザインを用いた検討を行った。適格患者は、18歳以上、1p/19q非欠失退形成星細胞腫を新規診断され、WHO全身状態スコアが0~2とした。 患者を、電子的EORTCウェブベースORTAシステムで、次の4群に1対1対1対1の割合で無作為に割り付けた。放射線治療(59.4Gy:1.8Gyずつの33分割)単独治療群、放射線治療+テモゾロミドアジュバント療法(1日目~5日目に150~200mg/m2投与を4週間サイクルで12回)群、放射線治療+テモゾロミド併用療法(75mg/m2/日)群、放射線治療+テモゾロミド併用+テモゾロミドアジュバント療法群。 主要エンドポイントは全生存率(OS)で、全身状態スコア(>0 vs.0)、年齢(50歳未満 vs.50歳以上)、1pヘテロ接合欠失(あり vs.なし)、オリゴデンドログリアの存在(あり vs.なし)、MGMT遺伝子プロモーター領域メチル化状態(メチル化 vs.メチル化していないが不明瞭または不明 vs.非メチル化)で補正を行いintention to treat解析を行った。 当初計画では、219例(41%)の死亡が発生した時点で中間解析を行い、有効性の帰無仮説を検証する予定であった(リジェクション閾値はp<0.0084)。アジュバント療法を行った群のOSに関するハザード比は0.65 2007年12月4日~2015年9月19日の間に、1,407例がスクリーニングを受け、748例が治療群に無作為に割り付けられていた。中間解析の条件に達したのは2015年5月。データをロックした同年8月31日時点で、登録完了していたのは745例(99%)であった。 追跡期間中央値は27ヵ月(95%信頼区間[CI]:25~30)。2015年5月31日までに、病勢進行は344例(46%)、死亡は221例(30%)であった。死亡の内訳は、テモゾロミドアジュバント療法を受けなかった群が129/372(35%)、受けた群は92/373(25%)であった。OSに関するハザード比(HR)は、テモゾロミドアジュバント療法を用いた群で0.65(99.145%CI:0.45~0.93、p=0.0014)であった。5年時点のOSは、テモゾロミドアジュバント療法を使用した群で55.9%(95%CI:47.2~63.8)、非使用群は44.1%(同:36.3~51.6)であった。 Grade3-4有害事象の発生は、テモゾロミド投与群に割り付けられた患者549例中8~12%で報告されたが、血液学的なものまたは可逆的な事象が主なものであった。 結果を踏まえて著者は、「さらなる分析で、テモゾロミド併用の役割と分子レベルの役割解明が必要である」と述べている。

22189.

世界の老眼人口、35歳以上で約11億人

 世界的に、失明/視力障害の年齢調整罹患率は減少しつつあるものの、人口増加と高齢化により失明/視力障害者数は著明に増加しており、加えて未矯正の老眼を有する人も非常に多いことが明らかとなった。英国・アングリア・ラスキン大学のRupert R A Bourne氏らによるメタ解析の結果で、「世界、地域、国、すべてのレベルで、視力障害を軽減する取り組みを拡大する必要がある」とまとめている。Lancet Global Health誌オンライン版2017年8月2日号掲載の報告。 研究グループは、世界および地域における失明/視力障害者数を推定することは、公衆衛生の政策を策定するうえで重要として、その推定数と、傾向および今後の予測を図るため、1980~2015年に発表された世界的な失明/視力障害に関連する地域住民ベースの研究について、システマティックレビューとメタ解析を行った。 階層モデルを用い、2015年における軽度視力障害(視力0.5~0.33)、中等度~重度視力障害(視力0.33~0.05)、失明(視力0.05未満)、および老眼(最良矯正遠見視力が0.5以上で、40cmでの近見視力がN6またはN8以下)の罹患率を、年齢、国および男女別に推定した。 主な結果は以下のとおり。・2015年の世界人口73億3,000万人のうち、失明/視力障害者数は次のように推定された。・失明者:3,600万人(80%不確定性区間[UI]:1,290~6,540万人)、粗罹患率0.48%(80%UI:0.17~0.87%)、女性の割合が56%。・中等度~重度視力障害者:2億1,660万人(80%UI:9,850~3億5,910万人)、粗罹患率2.95%(80%UI:1.34~4.89%)、女性が55%。・軽度視力障害者:1億8,850万人(80%UI:6,450~3億5,020万人)、粗罹患率2.57%(80%UI:0.88~4.77%)、女性が54%。・老眼人口は、35歳以上で10億9,470万人(80%UI:5億8,110~16億8,650万人)、50歳以上で6億6,670万人(80%UI:3億6,490~9億9,760万人)と推定された。・推定失明者数は、1990年の3,060万人(80%UI:990~5,730万人)から、2015年には3,600万人(80%UI:1,290~6,540万人)に、17.6%増加した。・この変化は、人口増加(38.4%)、人口増加による社会の高齢化(34.6%)および年齢別罹患率の減少(-36.7%)の3つの因子に起因していた。・中等度~重度視力障害者数も、1990年の1億5,990万人(80%UI:6,830~2億7,000万人)から、2015年には2億1,660万人(80%UI:9,850~3億5,910万人)に増加した。

22190.

デグルデクはグラルギンU100と比較して低血糖の発現リスクを低下(解説:小川 大輔 氏)-717

 先日このコラムでDEVOTE試験のコメントを執筆した。集めた資料を眺めていると、「DEVOTE試験でデグルデクが低血糖の発現を低下させることが証明された」という記事や専門家のコメントが多いことに気付いた。 確かに間違いではないのだが、本来この試験はFDAから心血管への安全性に対して懸念を示されたこともあり、心血管イベントの発現をグラルギンU100と比較した試験である。低血糖の発現は主要評価項目ではないし、論文を読めばすぐにわかることだが、アブストラクトの結語やディスカッションの結論に低血糖の発現に関する記載は一切ない。それなのに副次評価項目である低血糖ばかり取り上げられている。DEVOTE試験とまったく関連はないのだが、ふとPROactive試験1)を思い出したのは私だけだろうか。 一方、1型糖尿病患者を対象としたSWITCH 1試験と2型糖尿病患者を対象としたSWITCH 2試験は、いずれもデグルデクをグラルギンU100と比較した、主要評価項目が低血糖の発現件数の試験である。デグルデクまたはグラルギンU100に、ボーラスインスリンとしてインスリンアスパルト(SWITCH 1試験)または経口血糖降下薬(SWITCH 2試験)を併用する治療を、デグルデクとグラルギンU100をクロスオーバーして32週間ずつ、計64週間行われた。 その結果、SWITCH 1および2試験において、デグルデクはグラルギンU100と比較して、主要評価項目である治療維持期間における重大なまたは血糖値確定症候性低血糖の発現件数を有意に低下させた。また、全治療期間を通じても、デグルデクはグラルギンU100と比較して低血糖の発現件数を有意に低下させた。 このSWITCH試験でデグルデクとグラルギンU100をクロスオーバーして、デグルデクのほうが低血糖の頻度が少ないことが示された。では、もう1つの持続時間の長い持効型インスリンであるグラルギンU300とデグルデクを比較したらどうなるか。現時点ではSWITCH試験と同様の検討はなく、どちらがより低血糖の発現が少ないかは不明である。次はぜひ持続時間の長いインスリン同士、デグルデクとグラルギンU300をクロスオーバーして効果と低血糖を比較する試験を行ってほしい。

22191.

【GET!ザ・トレンド】日本発のエビデンスを量産する:日本臨床疫学会

EBMのよりいっそうの発展、日本発のエビデンスの量産を目指す日本臨床疫学会の第1回年次学術大会が、2017年9月30日~10月1日に開催される。第1回大会長の東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻臨床疫学・経済学教授の康永秀生氏に臨床研究の重要性について聞いた。本邦の臨床研究の現状と問題点について教えていただけますか日本の臨床研究は、米国や英国に比べて立ち遅れているといえます。これには日本の医学の歴史的背景も関与しています。日本の医学は明治以降ドイツから輸入されましたが、ドイツの医学教育は基礎実験重視でした。その流れは現在も続き、臨床の研究室でも、基礎実験研究で博士論文を書くことがほとんどという状況です。2000年代に入り、米国発のEBMの概念が日本に普及し、臨床研究が重要視され始めました。しかし、日本ではEBM研究をどのように実践していくのか、EBMの基となる臨床研究をどうやっていくのか、臨床研究の教育の担い手が育っていませんでした。そのため、日本人対象の日本発のエビデンスはいまだに少なく、海外エビデンスに依存して日常臨床を実践しなければならないという現状です。これが日本の医療が直面する問題だと思います。日本臨床疫学会を設立した背景はどのようなものですか?医学部の教育カリキュラムの中で臨床研究に割ける時間はほとんどありません。とはいえ、臨床研究は、実臨床の試行錯誤の中から出てくるクリニカルクエスチョンから始まりますので、卒業後に行うほうが適しています。そういう意味でも、臨床研究の教育は、大学院が行うべきものだといえます。しかし、教育を担うべき公衆衛生大学院(SPH:School of Public Health)を有する医学部はほんの一部であり、受け皿としては不足しています。また、臨床を離れて授業料を払いながら学ぶのは負担が大き過ぎます。大学院教育のような濃密なカリキュラムでなく、診療の休みにじっくり勉強するような受け皿が必要です。それには、学会という受け皿を作り、研究者のすそ野を広げることが必要となります。そのような経緯で、福原俊一先生を代表理事として、国内の臨床疫学者を中心に「日本臨床疫学会」を設立しました。学会のキャッチフレーズは「臨床研究で医療を元気にする」です。EBMのよりいっそうの発展、日本発のエビデンスの量産を目指しています。臨床研究を実践したいという人すべてを受け入れる、この大きなコンセプトの下、診療科横断的な医師、そして看護師、薬剤師、理学療法士などのメディカルスタッフなど幅広い方々が参加されています。臨床疫学会は、本年、第1回学術大会を開催されますね。私が大会長となり、本年の9月30日~10月1日に第1回の学術集会を開催します。大会テーマは、「天地開闢」。無に近い日本の臨床研究に新たなものを作り出していく、という想いを込めています。大会では、日本の臨床研究の第一人者がそろい、教育的セッションを中心に行います。臨床研究と臨床試験を同じものだと勘違いされている方が多いのですが、介入試験である臨床試験は臨床研究の1割程度に過ぎず、残りの9割は観察研究です。従来、臨床研究はRCTなどの臨床試験に重点が置かれていましたが、若手の先生方が最初に取り組むべきは、多くの資金を必要とする臨床試験よりも、観察研究でしょう。診療録、電子カルテ、レセプトなど自分が手に入るデータベースを用いてアイデアをひねり、研究デザインを考え、統計手法を使って解析し、論文化する、という観察研究のプロセスを、学会を通して学んでいただきたいと思います。現実には臨床疫学や統計学を苦手としている臨床の先生方はまだ多いようですね?臨床疫学、統計学のハードルが高いと感じている臨床の先生方は多いようです。しかし、これらはきちんと学習する機会があれば必ず習得できるものです。ただ、教科書や、座学の教育で身に付けることは難しく、インタラクティブな教育が必要になります。今回の学術大会でも、チューター指導の下、実際のデータを使って統計ソフトの使い方や統計手法のロジックを学ぶ、参加型の統計学教育セッションや、参加者自身がテーマを考え、研究方法を練り上げていく、研究実践ワークショップを企画しています。臨床研究の発展には、大学院での教育の充実に加え、学会などを通じて、臨床家が日常臨床を行いながら習得できる卒後教育プログラムの提供が重要だと思います。こうした積み重ねが日本発の良質なエビデンスを量産できる日を生むのだと思います。1)日本臨床疫学会 第1回年次学術大会■関連記事来たれ!リサーチ・マインドを持つ医療者…日本臨床疫学会 第1回大会開催

22192.

005)平坦化したい【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第5回 平坦化したい天候・気候の影響を受けやすい皮膚科外来。この夏も、涼しい日が続いた後は、外来が空いていて、「夏なのに!」と不安になりました(夏は皮膚科の繁忙期)。そうかと思えば、翌週の猛暑日には、ひさびさの激混み外来!致し方ないことではありますが、なるべく外来の忙しさも平坦であってくれれば、「日々の労力も同じくらいで済むのになぁ~」と思ってしまうのでした。ここで、デルぽん的「この夏の皮膚科外来疾患トップ5」を発表しま~す☆第1位 汗疹第2位 蕁麻疹第3位 伝染性膿痂疹第4位 伝染性軟属腫第5位 虫刺症だいたい例年通りですが、今年は蜂の被害が多かったような印象です。今のところヒアリはお見かけしておりません~。以上、秋の涼しさが待ち遠しい皮膚科外来からお送りしました!

22193.

認知スペクトラム障害、入院患者の有病率と死亡率

 入院中の高齢者では、さまざまな認知機能障害が一般的にみられるが、これまでの研究では高度に選択された群の単一条件に焦点を当てており、アウトカムとの関連性を調査することはまれであった。英国・スターリング大学のEmma L. Reynish氏らは、65歳以上の救急入院患者を対象とした大規模で非選択的なコホート研究において、認知機能障害の有病率およびアウトカムを調査した。BMC medicine誌2017年7月27日号の報告。 対象は、2012年1月~2013年6月までに総合病院急性期病棟へ入院し、構造化された専門看護師による評価を受けた65歳以上の患者1万14例。せん妄、既知の認知症、Abbreviated Mental Test(AMT)スコア10点中8点未満の組み合わせを「認知スペクトラム障害(CSD)」と定義した。入院期間、死亡率、再入院に関するデータとアウトカムとの関連性を検討した。 主な結果は以下のとおり。・CSDは、65歳以上の全入院患者の38.5%で認められ、85歳以上では半数以上であった。・内訳は、せん妄のみ16.7%、既知の認知症に併発したせん妄7.9%、既知の認知症のみ9.4%、不特定の認知機能障害(AMTスコア8点未満、せん妄なし、既知の認知症なし)4.5%であった。・認知症患者の45.8%は、せん妄を併発していた。・CSD患者は、非CSD患者と比較し、アウトカムが悪化していた(入院期間:25.0日 vs.11.8日、30日死亡率:13.6% vs.9.0%、1年死亡率:40.0% vs.26.0%、1年死亡または再入院:62.4% vs.51.5%、いずれもp<0.01)。・CSDタイプによる差は比較的小さかったが、認知症にせん妄を併発した患者では入院期間が最も長く、認知症患者の1年死亡率は最も高かった。 著者らは「CSDは高齢入院患者では一般的に認められ、アウトカムの悪化とかなり関連しており、CSDのタイプによる差はほとんどない。医療システムは、医療における緊急事態とみなされたCSD高齢患者のケア手法を体系的に検討し開発すべきであり、認知症もしくはせん妄だけといったような特定の症状にのみ焦点を当てることは避けるべきである」としている。■関連記事せん妄に対する薬物治療、日本の専門家はどう考えているかせん妄ケアの重要性、死亡率への影響を検証アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の安全性、専門家による評価

22194.

暑さ寒さで心血管死リスクはどの程度上昇するか

 暑さや寒さへの曝露が心血管死亡リスクにどの程度影響しているのかについて、テヘラン医科大学のMohammad Taghi Moghadamniaらが系統的レビューとメタ解析で調べた。PeerJ誌2017年8月4日号に掲載。 本研究では、Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses (PRISMA)ガイドラインの優先報告項目に基づいて系統的レビューとメタ解析を行った。著者らは、MEDLINE、Web of Science、Scopusデータベースで、気温と心血管死亡率に関する2000年1月~2015年末の研究を検索し、統合された短期的効果の大きさについて、高温曝露と寒冷曝露で別々に計算した。また、メタ回帰により、緯度、経度、曝露から死亡までのlag(日)、年平均気温について、それぞれの単位当たりの変化による気温と心血管死亡率の用量反応関係を評価した。 主な結果は以下のとおり。・タイトル・抄録・全文を審査し、計26報のメタ解析を行った。・心血管死亡率は、寒冷曝露で5%(相対危険度[RR]:1.055、95%信頼区間[CI]:1.050~1.060)、高温曝露で1.3%(RR:1.013、95%CI:1.011~1.015)増加した。・男性の心血管死リスクに対する寒冷および高温曝露の短期的影響は、それぞれ3.8%(RR:1.038、95%CI:1.034~1.043)、1.1%(RR:1.011、95%CI:1.009~1.013)であった。・女性の心血管死リスクに対する寒冷および高温暴露の短期の影響は、それぞれ4.1%(RR:1.041、95%CI:1.037~1.045)、1.4%(RR:1.014、95%CI:1.011~1.017)であった。・高齢者では、高温および寒冷の曝露で心血管死リスクの増加はそれぞれ8.1%、6%であった。・lagについては、寒冷曝露での心血管死リスクは14日で最大(RR:1.09、95%CI:1.07~1.010)であり、高温曝露では7日で最大(RR:1.14、95%CI:1.09~1.17)であった。・寒冷暴露では、緯度・経度と心血管死リスクの間に有意な用量反応関係がみられ、緯度および経度が1度上がるごとに、それぞれ心血管死リスクが0.02%(95%CI:0.006~0.035)、0.007%(95%CI:0.0003~0.014)、有意に上昇した。・高温曝露では、緯度が上がるにつれて心血管死リスクが増加した(0.07%、95%CI:0.0008~0.124)。

22195.

抗PD-1/PD-L1抗体治療で白髪もよみがえる?

 スペインの研究グループが、抗PD-1/PD-L1抗体による皮膚有害事象の研究中に毛髪再色素化の現象を発見し、JAMA Dermatology誌2017年7月12日号で報告した。免疫チェックポイント阻害薬による発疹、白斑、そう痒症などの皮膚関連事象発生は報告されているが、毛髪再色素化の報告は初めて。また、メラノーマ治療で報告されている皮膚や毛髪の脱色(白斑様)とは相反する作用である。 スペインUniversitari Germans Trias i Pujol病院のNaelia Rivera氏らの報告によれば、抗PD-1/PD-L1抗体の前向き試験に登録された、肺がん患者52例中、14例(男性13例、女性1例、平均年齢64.9歳)で、以前の髪色への再色素化が確認された。この再色素化は、びまん性の色素化、あるいは白髪中への黒斑として現れている。また、同有害事象の発現患者では、14例中13例がPRかSDと、良好な臨床効果を示して治療継続されていることから、同有害事象が良好な反応の指標である可能性も示唆している。14例の免疫チェックポイント阻害薬の内訳は、ニボルマブ12例、ペムブロリズマブ1例、atezolizumab1例である。 しかし、同試験は進行中であり、統計的な分析も行われていない。毛髪再色素化については、患者の古い写真とフォローアップ中に撮った最近の写真を比較することによって観察しているが、ヘアカラーによる髪染めにまつわる適切な質問が行われていない点などを指摘する懐疑的な研究者もいるようである。

22196.

ベルソムラによる「せん妄予防」

 順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学の八田耕太郎氏らは、高齢救急患者における、就寝前に不眠症治療薬「ベルソムラ(一般名:スボレキサント)」投与によって、安全にせん妄を予防できることをJournal of Clinical Psychiatry誌に発表した。研究者らは本結果について、今まで実効性がなかったせん妄の療法に、薬物療法による新たなせん妄予防の道を拓いたもので、せん妄診療を治療から予防にパラダイムシフトさせる意義があるものとしている。ベルソムラ群はせん妄出現率が有意に低かった 研究グループは、ICUまたは一般病棟に入院する65~89歳の救急患者のうち、薬剤の経口摂取が可能で48時間以上の入院が見込まれる患者72例が対象に、ベルソムラ15mgを就寝前に1日1回3日間投与するベルソムラ群(n=36)と、プラセボを就寝前投与するプラセボ群(n=36)に封筒法で無作為に割り付け、せん妄の出現率について4日間観察した。 主な結果は下記のとおり。・DSM-IVに基づいてせん妄の出現を評価した結果、プラセボ群では17%の患者にせん妄が出現したのに対し、ベルソムラ群でせん妄を出現した患者はなく、ベルソムラ群はせん妄出現率がプラセボ群に比べ有意に低かった(p=0.025)。・日本語版せん妄評価尺度98年度改訂版(DRS-R-98-J)の睡眠覚醒サイクル障害(項目#1)評点の推移は、ベルソムラ群で低い傾向が観察された(p=0.053)。

22197.

同種HSCT後の気流低下、アジスロマイシンで抑制できるか/JAMA

 造血器腫瘍のため同種造血幹細胞移植(HSCT)を受けた患者において、アジスロマイシンの早期投与はプラセボ投与と比較して、気流低下(airflow decline)のない生存の達成は不良であったことが、多施設共同無作為化試験「ALLOZITHRO」の結果、示された。フランス・サン・ルイ病院のAnne Bergeron氏らがJAMA誌2017年8月8日号で報告した。同種HSCT後の閉塞性細気管支炎症候群は、罹患率および死亡率の増大と関連している。先行研究で、アジスロマイシンが、肺移植後の閉塞性細気管支炎症候群を減少する可能性が示唆されていた。プラセボ対照無作為化試験でアジスロマイシン250mgを週3回、2年間投与 アジスロマイシンの早期投与が、同種HSCT後の気流低下のない生存を改善するかどうかを調べたALLOZITHRO試験は、フランスの19大学の移植センターで行われた。被験者適格は、16歳以上で、造血器腫瘍のため同種HSCTを受けることになっており、移植前の肺機能検査結果が入手可能な患者とした。 研究グループは、2014年2月~2015年8月に被験者の登録を行い、移植前治療が開始された日に、アジスロマイシン250mgを週3回、2年間受ける群またはプラセボを同様に受ける群に無作為に割り付けた。最終フォローアップは2017年4月26日。 主要有効性エンドポイントは、無作為化後2年時点の気流低下のない生存とした。主な副次エンドポイントは、2年時点の全生存率および閉塞性細気管支炎症候群の発生率であった。 なお、試験は登録開始後13ヵ月で、独立データ・安全モニタリングボードが、予期しなかった造血器腫瘍の再発を無作為化群全体で複数アンバランスに検出。試験治療は2016年12月26日で中止となった。各エンドポイントのアウトカムは、プラセボ群より不良 無作為化を受けたのは480例(アジスロマイシン群243例、プラセボ群237例)で、465例(97%)が修正intention-to-treat解析に包含された(平均年齢52歳[SD 14]、女性75例[35%])。 データカットオフ時点で、104例(22%:アジスロマイシン群54例 vs.プラセボ群50例)で気流低下が認められた。死亡は138例(30%、アジスロマイシン群78例 vs.プラセボ群60例)であった。 2年気流低下のない生存率は、アジスロマイシン群32.8%(95%信頼区間[CI]:25.9~41.7)、プラセボ群41.3%(同:34.1~50.1)であった(補正前ハザード比[HR]:1.3、95%CI:1.02~1.70、p=0.03)。 閉塞性細気管支炎症候群を呈したのは22例(5%)で、うちアジスロマイシン群が15例(6%)、プラセボ群は7例(3%)であった(p=0.08)。また、アジスロマイシン群は死亡率が有意に高かった。2年生存率は同群56.6%(95%CI:50.2~63.7)に対しプラセボ群は70.1%(同:64.2~76.5)であった(補正前HR:1.5、95%CI:1.1~2.0、p=0.02)。 事後解析において、造血器腫瘍再発の2年累積発生率は、アジスロマイシン群33.5%(95%CI:27.3~39.7)に対しプラセボ群は22.3%(同:16.4~28.2)であった(補正前特異的発生のHR:1.7、95%CI:1.2~2.4、p=0.002)。 これらの結果を踏まえて著者は、「再発が認められ試験が早期終了となったため、結果は限定的である。再発に関連した有害性の可能性について、さらなる調査が必要だろう」と述べている。

22198.

自閉症スペクトラム障害児に即興音楽療法は有用か/JAMA

 自閉症スペクトラム障害(ASD)の小児の治療では、強化標準治療に即興音楽療法を追加しても症状の重症度は改善しないことが、ノルウェー・Uni ResearchのLucja Bieleninik氏らが行ったTIME-A試験で明らかとなった。研究の成果はJAMA誌2017年8月8日号に掲載された。音楽療法は、ASD患者の社会的相互作用(social interaction)、共同注意(joint attention)、親子関係を改善することが無作為化試験で示されている。即興音楽療法は、患児と訓練を受けた音楽療法士が自発的に歌ったり、演奏したり、体を動かすことで音楽を創造する患児中心のアプローチで、音楽療法士は患児の関心や行動、好奇心に着目してこれに従うことで社会コミュニケーション技法の発達を促す。9ヵ国が参加した国際的無作為化試験 本研究は、ASD児の総合的な社会コミュニケーション技法に及ぼす即興音楽療法の効果を評価する無作為化臨床試験である(Research Council of Norwayの助成による)。 対象は年齢4~6歳11ヵ月のASD児(国際疾病分類第10版[ICD-10]の判定基準に準拠)で、9ヵ国の10施設が参加した(アジアからは韓国が参加)。2011年11月~2015年11月に患者登録を行い、2012年1月~2016年11月にフォローアップを実施した。 被験者は、強化標準治療のみを行う群または強化標準治療+即興音楽療法を行う群に1対1の割合で無作為に割り付けられ、後者はさらに即興音楽療法を週3回行う群(高強度群)または週1回行う群(低強度群)に割り付けられた。治療期間は5ヵ月であった。 セッションは1回30分で、クリニック、幼稚園あるいは家庭で患児と30人の有資格の音楽療法士(女性が21人、平均年齢34.7歳[範囲:23~55歳]、音楽療法士としての平均経験年数7.3年[範囲:0~30年])が1対1で行った(可能な場合は家族も参加)。評価担当者には、個々の患者の割り付け情報が知らされなかった。 主要評価項目は5ヵ月時の症状の重症度とし、自閉症診断観察検査(Autism Diagnostic Observation Schedule:ADOS)のsocial affectスコア(0~27点、点数が高いほど重症度が高い、臨床的に意義のある最小変化量:1点)で評価した。2および12ヵ月時にも評価を行った。ほとんどの探索的副次評価項目にも有意差はなし 364例が登録され、強化標準治療群に182例が、即興音楽療法群にも182例(高強度群90例、低強度群92例)が割り付けられた。全体の平均年齢は5.4歳で、男児が83%を占めた。主要評価項目の解析は314例(86%)で行われた。 5ヵ月間で、即興音楽療法群は中央値で19回の音楽療法を受け、3回の両親へのカウンセリングが行われ、36回のその他の治療セッションを受けた。強化標準治療群は、両親へのカウンセリングが3回、他の治療セッションは45回であった。 ADOSの平均social affectスコアは、即興音楽療法群がベースラインの14.08点から5ヵ月時には13.23点に、強化標準治療群は13.49点から12.58点に改善し、両群に有意な差は認めなかった(平均差:0.06、95%信頼区間:-0.70~0.81、p=0.88)。即興音楽療法群の高強度群と低強度群にも有意差はみられなかった。 また、20項目の探索的副次評価項目のうち17項目には有意な差はなかった。2および12ヵ月時のsocial affectスコア、2、5、12ヵ月時の対人応答性尺度(Social Responsiveness Scale:SRS)の総スコアにも差はみられなかった。 著者は、「有意差を認めた数少ない探索的副次評価項目もその差は小さく、臨床的な意義はないと考えられた」としている。

22199.

抗凝固薬の中和薬:マッチポンプと言われないためには…(解説:後藤 信哉 氏)-715

 手術などの侵襲的介入時におけるヘパリンの抗凝固効果はプロタミンにより中和可能であり、経口抗凝固薬は外来通院中の症例が使用しているので、ワルファリンの抗凝固効果は新鮮凍結血漿により即座に、ビタミンKの追加により緩除に中和できることを知っていても、中和薬の必要性を強く感じる場合は少なかった。止血と血栓は裏腹の関係にあるので、急性期の血栓、止血の両者を管理する必要のある症例の多くは入院症例であり、その多くは調節可能な経静脈的抗凝固療法を受けていた。 モニタリングせずに使用する経口抗トロンビン、抗Xa薬(いわゆるNOACs、DOACs)は、血栓イベントリスクの高い機械弁、僧帽弁狭窄症では使われていない。緊急手術が必要な状態になった場合、重篤な出血が薬剤により惹起されたとき、薬剤投与を中止して止血できるまで、どの程度の時間が必要であるかがわからない。プロトロンビンを濃縮した血液製剤などを使うと直感的に止血を実感できる。本研究ではトロンビンの酵素作用を直接阻害するダビガトランに中和抗体を作用させれば、即座に抗トロンビン効果は消失することを示した。臨床的な止血効果をおそらく医師は現場で実感したと想定するが、臨床試験にて有効性を数値で示すことはできなかった。 血液凝固カスケードは液相の反応が広く知られるが、現実の血液凝固の重要部分は活性化血小板膜上にて起こる。Xaは血小板上のプロトロンビナーゼ複合体の形成に未知の複雑なメカニズムで作用するので、Xaのおとりではプロトロンビン時間が正常化しても血栓イベントは増えるような結果であった。ダビガトランの抗体の作用は、Xa阻害薬の中和薬よりは作用が直線的である。それでも、「抗凝固薬を不必要に多用して、自然歴ではない出血イベントを多発させ、抗凝固薬の中和薬を多用する」のは、マッチポンプ的で患者にも社会にも不利益をもたらす。抗Xa薬の中和薬よりは直線的だがダビガトラン抗体に価値があるのかどうか、現時点では筆者にもわからない。 放置すれば近未来ほぼ確実に血栓イベントが起こる症例に、抗凝固薬を限局的に使用する世界が筆者には効率的に思える。

22200.

169)意外と盲点!? ナッツ摂取の適正量【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者最近、ビールが美味しくて、つい飲み過ぎです。医師ハハハ。それは要注意ですね。つまみはどうされていますか?患者なんか健康に良いということでナッツを食べています。雑誌でコレステロールも下がるって書いてあったんで…。医師そうでしたか。どんなのを食べているんですか?(興味を持って質問)患者え~と、コンビニにお気に入りのミックスナッツがあるんです。このくらいの大きさので(80~100g)…。医師それだと500~600kcalくらいありそうですね。素焼きのアーモンド30gでLDLコレステロールは4mg/dL強下がるそうです。とくに効果があるのはアーモンドの皮の部分だそうです。ナッツは7つくらいが、ちょうど良いくらいかもしれませんね。患者えっ、それくらいしか下がらないんですか。それなら私、食べ過ぎですね。●ポイントナッツの健康効果について具体的に説明することで、患者の納得度が深まります1)Del Gobbo LC, et al. Am J Clin Nutr. 2015;102:1347-1356.2)Staniak HL, et al. Atherosclerosis. 2014;233:381-386.

検索結果 合計:35228件 表示位置:22181 - 22200