双極性障害患者の自殺念慮、予測パターンは 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/08/23 自殺念慮は、双極性障害患者で頻繁に認められるが、その経過や経年変化はよくわかっていない。デンマーク・コペンハーゲン大学のOle Kohler-Forsberg氏らは、双極性障害患者の自殺念慮について、6ヵ月間の追跡調査を行った。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年7月20日号の報告。 Bipolar CHOICE研究では、双極性障害外来患者482例を、他の向精神薬を含む6ヵ月間のリチウムまたはクエチアピンベースの治療群に無作為に割り付けた。対象者は、Concise Health Risk Tracking scaleを用いて自殺念慮を9回調査した。自殺念慮の軌跡を経験的に特定するため、潜在成長混合モデル分析を行った。軌跡と潜在的な予測因子との関連を推定するため、多項ロジスティック回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・4つの異なる軌跡が同定された。 ・中程度の安定群(Moderate-Stable)は11.1%で、一定の自殺念慮により特徴づけられた。 ・中程度の非安定群(Moderate-Unstable)では、より変動的な自殺に関する持続的な思考を伴う割合が2.9%であった。 ・持続的に低い群(Persistent-low:20.8%)と持続的に非常に低い群(Persistent-very-low:65.1%)では、自殺念慮が低かった。 ・うつ病スコアの上昇と自殺企図歴は、中程度の安定群の予測因子であったが(有意ではない傾向)、無作為化治療ではその限りではなかった。 ・本研究の限界として、自殺念慮に対する特別な治療は含まれておらず、また自殺念慮は数年間続く可能性がある。 著者らは「双極性障害を有する成人外来患者10人に1人以上において、6ヵ月間の薬物治療中に自殺念慮の増加がある程度認められた。同定された予測因子は、臨床医が自殺念慮に対する治療が必要である患者を特定するのに役立つであろう。今後の研究において、薬理学的および非薬理学的な標的治療が、持続的な自殺念慮の経過を改善するかを調査する必要がある」としている。 ■関連記事 双極性障害患者の自殺、治療パターンを分析 双極性障害、リチウムは最良の選択か 双極性障害に対する抗うつ薬治療、その是非は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kohler-Forsberg O, et al. J Affect Disord. 2017 Jul 20. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 双極性障害とADHDは密接に関連している 疫学(頻度) (2013/01/30) 若者の自殺念慮に至る2つの経路とは? 医療一般 (2025/07/31) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 人工関節置換術後のVTE予防、アスピリン単独は有用か?/NEJM(2026/07/24) 既治療CLL/SLL、ピルトブルチニブ+VRでPFS改善(BRUIN CLL-322)/Lancet(2026/07/24) 新ガイドラインで変わり始めたうつ病治療/塩野義(2026/07/24) PCI実施の急性冠症候群患者、LDL-C40未満でMACEリスク最小化/CVIT(2026/07/24) 双極症の躁状態における白質の構造変化が判明(2026/07/24) 不規則な食事時間が老化を早める!?(2026/07/24) チルゼパチドvs.セマグルチド、日本における肥満症患者の体重減少効果は?(SURMOUNT-5サブ解析)(2026/07/24) 高用量DHAサプリ、認知機能低下の抑制効果示せず(2026/07/24) [ あわせて読みたい ] 第51回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2026/04/28) 専門医が総合診療を使って成長する秘訣――50代からの学び直しのコツを教育のプロに聞く【ReGeneral インタビュー】第6回(2026/03/27) ケースで学ぶ輸液オーダー(2026/03/18) 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28)