サイト内検索|page:1076

検索結果 合計:36084件 表示位置:21501 - 21520

21501.

思春期の双極I型障害における睡眠変動と衝動性の関連

 睡眠障害と衝動性は、双極性障害(BD)の経過を予測する重要な因子である。睡眠障害は衝動性を強めることが示唆されており、これら2つの要因が、BDにおいてどのような相互作用を有するかについての研究は、あまり行われていない。思春期は、BD発症において非常に重要な時期であり、衝動性の増大や実質的な睡眠の変化と関連することが多い。米国・スタンフォード大学のAnda Gershon氏らは、睡眠障害が思春期の衝動性を高めること、その作用がBD患者においてより顕著であるとの仮説の検証を試みた。Bipolar disorders誌オンライン版2018年5月20日号の報告。 対象は、13~19歳の双極I型障害(BD-I)患者33例(平均年齢:16.2±1.66歳、女性:54.5%)と健常対照群26例(平均年齢:15.5±1.45歳、女性:55.6%)で、過去1週間の就寝時刻、起床時刻、睡眠時間を就学日と週末に分けて報告し、衝動性に関する自己報告アンケートを完了した。衝動性に対する睡眠の影響およびBD患者での影響について、ステップワイズ回帰分析を用いて調査した。 主な結果は以下のとおり。・思春期のBD患者では、対照群と比較し、有意に高い衝動性、より遅い起床時刻、起床時刻の変動、就学日の就寝時刻や睡眠時間の変動が認められた。・思春期のBD患者における、就学日と週末の睡眠時間のより大きな変動は、対照群と比較し、衝動性との有意な関連が認められた。 著者らは「本検討より、思春期のBD患者の衝動性に対し、睡眠は重要な影響を及ぼすことが示唆された。睡眠の習慣を確立することが、思春期のBD患者にとって重要な治療目標となりうることを示すエビデンスは増加している」としている。■関連記事双極性障害で高率にみられる概日リズム睡眠障害:東医大境界性パーソナリティ障害の自殺リスク、ポイントは睡眠の改善か不眠症になりやすい食事の傾向

21502.

主観的な睡眠の質は認知症と関連せず

 睡眠と認知症リスクは関連しているが、主観的な睡眠の質との関連ははっきりしない。今回、オランダ・エラスムス医療センターのThom S. Lysen氏らがロッテルダム研究で検討したところ、主観的な睡眠の質の低さと認知症リスクの関連は認められなかったという。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2018年5月31日号に掲載。 本研究は集団ベースの前向き研究で、2002~06年に4,835人(平均年齢72歳、女性58%)に対して、睡眠の質を評価するために自宅でピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を含むインタビューを行った。2015年まで、参加者自身のスクリーニングや医療記録の継続的モニタリングを通して、認知症の発症について追跡調査を行った。年齢、性別、教育、喫煙、雇用状況、コーヒー摂取、飲酒、日常生活動作、心血管リスク因子、不安、うつ症状、認知力、いびきについて調整し、Cox回帰モデルを用いて睡眠の質と認知症リスクの関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・4万1,385人年(平均8.5年)の間に、420人が認知症を発症し、そのうち320人がアルツハイマー病であった。・より低い主観的な睡眠の質は、認知症全体のリスク(PSQIスコアのSD増加当たりのハザード比[HR]:0.91、95%信頼区間[CI]:0.82~1.02)およびアルツハイマー病のリスク(HR:0.92、95%CI:0.81~1.05)と関連していなかった。・PSQIの個々の要素についても、認知症と関連していなかった。

21503.

吸入薬の使い方、効果発現の要は舌を下げること

 気管支喘息治療の根幹はステロイド薬を中心とした吸入薬であり、正しい吸入操作を行うことが必要不可欠である。今回、藤田保健衛生大学の堀口 高彦氏らは、吸入デバイスの操作だけでなく、目に見えない口腔内の状況、とくに舌に焦点を当て、吸入薬使用時の望ましい舌の位置について検討を行った。その結果、舌を下げて吸入薬の通り道をつくることで、より多くの薬剤が咽頭に到達し、気管方向に流入していく様子が確認できた。舌が吸入薬の流入経路の妨げにならないよう、舌と舌根をなるべく下げ、喉の奥を広げるよう患者に指導することが望ましい。今回の結果は、The journal of allergy and clinical immunology:In practice誌2018年5~6月号に掲載された。吸入薬は舌を下げたほうが有意に多くの粉末が咽頭領域に達する 本研究では、28~41歳の健康な非喘息のボランティア6人(男女各3人)を対象とした試験が行われた。プラセボがセットされた粉末吸入器(DPI:Dry Powder Inhaler)とエアゾール吸入器(pMDI:pressurized Metered Dose Inhaler)を用い、吸入する際に意識して舌を下げない場合と、吸入口の下に舌を入れ、舌を下げて喉の奥を広げるようにした場合の、気管への薬剤流入量の違いを内視鏡を用いて撮影した。撮影した動画から、最も多くの粉末もしくはエアロゾルが流入した静止画を抽出し、DPIでは粉末の量を、pMDIではエアロゾルの濃度を画像解析で比較した。 吸入薬使用時の望ましい舌の位置について検討した主な結果は以下のとおり。・DPI使用例において、選択された画像全体で粉末が占める割合は、舌を下げたとき60.7%だったのに対し、舌を下げていないときは17.4%だった。・DPI全使用例において、舌を下げたほうが有意に多くの粉末が咽頭領域に達した(p=0.0116)。・pMDI使用例において、選択された画像でエアロゾル濃度を示す平均ピクセル強度は、舌を下げたとき255だったのに対し、舌を下げていないときは154だった。・pMDI全使用例において、舌を下げたほうが有意に多くのエアロゾルが咽頭領域に達した(p=0.00165)。外来で患者に「ホー」吸入を説明する方法(1)「ホー」と歌うつもりで舌を下げてもらう。  舌と舌の根元を下げ、喉の奥の広がりを感じることができる。(2)息を十分に吐いた後、大きく息を吸って、気流が喉の奥(咽頭の後壁)に当たるのを感じたか患者に確認する。感じない場合は、繰り返し練習してもらう。(3)吸入練習器で音が鳴るか実践してもらう。 患者がこの技法を習得できれば、気管内への薬の送達が改善され、吸入薬の有効性を最大限に高めることができる。医療者は、外から見えない口腔内の状況まで考慮する必要があると考える。■関連記事吸入薬使い方ガイド

21504.

「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」5年ぶりの改訂

CKD診療ガイドラインが全面改訂 日本腎臓学会は6月、5年ぶりの改訂となる「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」を発行した。今回は専門医だけではなく、かかりつけ医や非専門医の利用を想定して制作されており、全面改訂する際に「CKD診療ガイド2012」と「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」を一元化させている。 前回同様、全章がクリニカルクエスチョン(CQ)形式の構成。CKD診療ガイドライン2018の主な改訂ポイントとして“STOP-DKD宣言”で注目を集めた、糖尿病性腎臓病(DKD)が章立てられているほか、高血圧・心血管疾患(CVD)、高齢者CKDについても詳しく取り上げられている。CKD診療ガイドラインの役割 本ガイドラインはすべての重症度のCKD患者を対象とし、診療上で問題となる小児CKDの特徴と対処法、CKD患者の妊娠時についても簡潔に記載されている。ただし、末期腎不全(ESKD)に達した維持透析患者や急性腎障害(AKI)患者は除外されているため、必要に応じて他のガイドラインを参照する必要がある。本来であれば病診連携が必要とされる疾患だが、本ガイドラインは専門医が不在とする地域での、かかりつけ医によるCKD診療のサポートに配慮した構成となっている。CKD診療ガイドライン2018では75歳以上は150/90mmHg未満を推奨 CKD診療ガイドライン第4章の「高血圧・CVD」では、血圧基準値を「糖尿病の有無」「尿蛋白の有無(軽度尿蛋白[0.15g/gCr]以上を尿蛋白ありと判定)」「年齢(75歳で区分)」の3つのポイントで定めている。・75歳未満の場合 CKDステージを問わず、糖尿病および尿蛋白の有無で判定 糖尿病なし:尿蛋白(-)140/90mmHg未満、尿蛋白(+)130/80mmHg未満 糖尿病あり:尿蛋白(+)130/80mmHg未満・75歳以上の場合 糖尿病、尿蛋白の有無にかかわらず150/90mmHg未満 起立性低血圧やAKIなどの有害事象がなければ、140/90mmHg未満への降圧を目指すが、80歳以上の120/60mmHg以下での管理において、Jカーブ現象が見られたという研究報告もあることから過降圧への注意も提案されている。CKD診療ガイドライン2018では高齢者への対応に変化 CKD診療ガイドライン第12章「高齢者CKD」では、高齢者CKDの年齢が“75歳以上”と改訂されており、これは2017年に日本老年学会・日本老年医学会 高齢者に関する定義検討ワーキンググループ において、「75歳以上を高齢者」と定義付けたことが反映されている。また、同章にはフレイルに対する介入のCQが盛り込まれており、これは厚生労働省が今年度より本格実施を始めた「高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進」に沿った改訂であることが伺える。DKDの推奨検査項目と管理目標値 CKD診療ガイドライン第16章「糖尿病性腎臓病(DKD)」では4つのCQが挙げられており、「尿アルブミン尿の測定」「浮腫を伴うDKDへのループ利尿薬投与」「HbA1c7.0%未満」「集約的治療」を推奨している。とくに血管合併症の発症・進行抑制ならびに総死亡率抑制のために集約的治療が重要とされ、以下の管理目標値を推奨としている。・BMI 22(生活習慣の修正[適切な体重管理、運動、禁煙、塩分制限食など])・HbA1c7.0%未満(現行のガイドラインで推奨されている血糖)・収縮期血圧130mmHg未満かつ拡張期血圧80mmHg未満・LDLコレステロール120mg/dl、HDLコレステロール40mg/dl、中性脂肪150mg/dl未満(早朝空腹時) ただし、「多因子の厳格な治療を推奨することで、投与薬剤数の増加や薬剤に関連する低血糖、過降圧、浮腫、高カリウム血症などのリスクが高まることにも注意が必要であり、適切なモニタリングと患者背景や生活環境を十分に勘案するように」といった注意事項も明記されている。PKD病診連携の架け橋に 常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)は透析導入原因の第4位となる疾患であるが、指定難病のため腎臓専門医・専門医療機関への紹介が必要となる。CKD診療ガイドライン第17章-3には、かかりつけ医による診療ポイントとして「脳動脈瘤」「トルバプタンによる治療」「血圧管理」について記載されているが、詳細については「エビデンスに基づく多発性嚢胞腎(PKD)診療ガイドライン2017」を参照とされている。今後の方針 今後の方針として「同改訂委員会が継続しメディカルスタッフや患者を利用者に想定したCKD療養ガイド2018を作成、出版する」と記され、医療者と患者が一体となって治療に取り組むことで、透析導入予防や医療費抑制につながることが期待される。

21505.

メガファーマスポンサーの臨床試験は結果公表率が高い?/BMJ

 臨床試験のデザインと結果の公表は、疾患領域だけではなく資金提供組織のタイプや規模によっても大きく異なるという。英国・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのMagdalena Zwierzyna氏らが、資金提供組織と専門領域別に臨床試験の実施状況、デザインの特性および公表(dissemination)について調査した記述分析の結果を報告した。登録された臨床試験であっても、試験デザインが最適でなかったり、結果の公開が遅れることはよくあり、全試験のほぼ半数が試験完遂後何年も公表されないままである。現在、さまざまな組織が臨床試験に資金提供を行っており、報告される割合やその他の研究の質は、資金提供組織のタイプによって異なる可能性が指摘されていた。BMJ誌2018年6月6日号掲載の報告。Clinicaltrials.govに登録された臨床試験計4万5,000件を検証 研究グループは、Clinicaltrials.govにおける試験のプロトコール情報、PubMedにおける試験結果に関する学術論文のメタデータ、Scimago Journal & Country Rankのデータベースにおける関連学術誌の品質測定法を用い、2006年1月以降2015年7月以前に完了した全臨床試験相にわたる無作為化試験および非無作為化試験で、分子標的治療、生物学的製剤、アジュバントおよびワクチンを評価した計4万5,620件について記述的分析を行った。大企業やNIHから資金提供を受けた臨床試験、結果の公表率は約6~7割 企業は非営利組織に比べ大規模な国際共同無作為化試験に資金提供しているようであったが、時間とともに資金提供する試験方法に差はみられなくなった。試験を完遂した有効性評価試験(第II~IV相試験)2万7,835件のうち、結果が公表されていたのは1万5,084件(54.2%)であった。 企業は非営利組織よりも試験結果を公表する可能性が高く(59.3%[1万444/1万7,627件]vs.45.3%[4,555/1万66件])、大規模製薬会社は小規模の製薬会社よりも公表率が高かった(66.7%[7,681/1万1,508件]vs.45.2%[2,763/6,119件])。また、米国国立衛生研究所(NIH)から資金提供を受けた試験は、他の非営利組織から資金提供を受けた試験よりも公表率が高かった(60.0%[1,451/2,417件]vs.40.6%[3,104/7,649件])。 大規模製薬会社ならびにNIHから資金提供を受けた試験の結果は、非営利組織から資金提供を受けた試験と比較して、Clinicaltrials.govに掲載されていることが多く、主に学術論文として公表されていた。無作為化試験は非無作為化試験に比べ学術雑誌で公表される可能性が高く(34.9%[6,985/19,711件])vs.18.2%[1,408/7,748件])、学術雑誌で発表される割合は腫瘍学で20%、自己免疫疾患では42%と、疾患領域によって差異があった。 なお著者は、Clinicaltrials.govに登録された臨床試験に限定していること、登録ミスや不適切な登録・不明確な用語といったデータの質に関する要因がある可能性を、研究の限界として挙げている。

21506.

新たな抗PD-1抗体、進行皮膚扁平上皮がんに奏効/NEJM

 進行皮膚扁平上皮がん患者において、抗PD-1抗体cemiplimabは、約半数の患者に奏効し、有害事象は免疫チェックポイント阻害薬で一般的にみられるものと同じであった。米国・テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターのMichael R. Migden氏らが、cemiplimabの有効性および安全性を検討した第I/II相臨床試験の結果を報告した。進行皮膚扁平上皮がんは、腫瘍の遺伝子変異量が高く疾患リスクは免疫抑制と強い関連があることから、免疫療法が奏効する可能性があり、cemiplimabの第I相用量漸増試験では、転移を有する皮膚扁平上皮がんに対する持続的かつ深い奏効が観察されていた。NEJM誌オンライン版2018年6月4日号掲載の報告。第I相および第II相試験を実施し、奏効率を評価 研究グループは2016年3月~2017年1月に、局所進行/転移を有する皮膚扁平上皮がん患者26例を対象に第I相拡大コホート試験を、2016年5月~2017年4月に、転移を有する皮膚扁平上皮がん患者59例を対象に第II相ピボタル試験を行った。両試験とも対象患者にcemiplimab 3mg/kgを2週間ごとに静脈内投与し、8週ごとに評価した。 第II相の主要評価項目は、独立中央判定委員会の評価による奏効率(intention-to-treat解析)であった。奏効率は第I相試験で50%、第II相試験で47% 第I相拡大コホート試験では、追跡期間中央値11.0ヵ月において、26例中13例で奏効が確認された(奏効率50%、95%信頼区間[CI]:30~70)。 第II相ピボタル試験では、追跡期間中央値7.9ヵ月において、59例中28例で奏効が確認された(奏効率47%、95%CI:34~61)。奏効例28例のうち、57%で奏効期間が6ヵ月を超え、82%で奏効が持続し、データカットオフ日までcemiplimabの投与が継続されていた。 第II相ピボタル試験においてみられた主な有害事象(発現率15%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、便秘、発疹であった。7%の患者が有害事象により投与を中止した。 なお、免疫不全状態の患者における有効性は検証できていない。現在、局所進行皮膚扁平上皮がん患者を対象にした第II相試験が進行中である。

21507.

ウエアラブル技術と遠隔コーチングを用いた家庭での運動療法は、末梢動脈疾患患者の6分間歩行距離を延ばさなかった(解説:佐田政隆氏)-872

 現在、循環器疾患患者の生命予後、生活の質を改善するうえで、心臓リハビリテーションが非常に注目されている。末梢動脈疾患患者においても、監視下の運動療法が歩行距離を延ばすことが報告され、ガイドラインでも推奨されている。しかし、そのためには頻回に医療機関に通院しないといけないが、それは遠方在住者や末梢動脈疾患患者にとってはしばしば困難なことである。 一方、家庭で運動療法が継続できれば、便利であり、現実的である。しかし、患者に家庭での運動療法を勧めても、実際には、1人もしくは家族のサポート下ではなかなかできずに、せっかく入院中に改善した心肺機能が、退院後、家庭に戻って低下していることを、心臓リハビリテーションの診療でよく経験する。 そこで、本研究では、現在話題のウエアラブル技術と電話によるコーチングによって、家庭での運動療法が効果的に行えるかどうかを調べている。200例の末梢動脈疾患患者を2群に分けた。99例は運動介入群で、最初の1ヵ月間は週1回の頻度で計4回、メディカルセンターで運動指導を受け、その後、ウエアラブル活動モニターを装着して家庭で歩行訓練を継続した。その間、週1回~月1回の頻度で電話によるコーチングを受けた。残りの101例はそのような介入を受けず通常ケア群であった。主要評価項目である9ヵ月後の6分間歩行距離の変化は、介入群が5.5mだったのに対し、通常ケアのほうは14.4mであり、介入による改善効果は認められなかった。9ヵ月後のPROMISの痛みの影響に関するスコアは、介入群で逆に悪化した。 介入群で良い結果が得られなかった原因としては、やはり、電話によるカウンセリング下の家庭での運動療法が、メディカルセンターでの直接顔を合わせた、手取り足取りの監視下運動ほど効果的でなかったためと思われる。今後、ICTの活用やより高度なウエアラブル装置の開発により、遠隔からの運動指導が効果的に行えるシステムの確立が期待される。

21508.

コードホワイト【Dr. 中島の 新・徒然草】(225)

二百二十五の段 コードホワイト今週の月曜日の朝、看護師さんたちとの間で出た話題は、あの悲惨な新幹線殺傷事件のニュースです。この事件が他人事と思えないのは、我々の働く病院の中でも起こり得ることであり、実際、酔っ払った患者さんに胸ぐらをつかまれるくらいのことは時々あるからです。我々の病院では、ERで何かあったらボタンを押せと言われています。そうすると警備員さんが駆けつけてくることになっていますが、その効果の程度は不明です。ある病院ではコードブルーならぬコードホワイトというのがあると聞きました。つまり、職員が危害を加えられそうになった場合に、応援を求めてコールするというものです。院内放送で「コードホワイト、コードホワイト、ER」というアナウンスがあると、その時点で手を空けることのできる者は一斉にERに集合します。あっという間に15人程度は集まるので、その人数に圧倒されて暴言暴力の主は戦意喪失してしまうのだそうです。時には逆効果になってしまい、「なんでこんなに大勢集まってくるんや! 俺が何したっちゅうねん!」と余計に激高する人もいるのだとか。ですから、このシステムにはまだまだ改良の余地がありますが、コードホワイトという手段があると分かっていれば、暴力的なトラブルに巻き込まれても職員が落ち着いて対応することができます。もちろんコードホワイトに関わるのは怖いし勘弁して欲しい、という人も少なくありません。そんなこともあってか、現場に1番乗りした人は周囲から称賛の目で見られるのだそうです。かつては、この病院、乱暴者が数多くやってきたので、コードホワイトも月に数件あったそうです。でも現在は落ち着いてきて、月に1件あるか無いかに減りました。トラブル発生時にいきなり110番するのも心理的ハードルが高いので、まずはコードホワイトで対応するというのも悪くはありません。もし事態がエスカレートするようなら、その時こそ警察に連絡すべきですね。職員の安心感につながるコードホワイトのようなシステムは、それぞれの病院でも持っておいても悪くないと思います。最後に1句トラブルは 人を集めて 鎮静化

21509.

日本の急性期統合失調症患者に対するブレクスピプラゾールの有効性と安全性

 CNS薬理研究所の石郷岡 純氏らは、日本人急性期統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの有効性、安全性、忍容性について、プラセボと比較し、評価を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年5月18日号の報告。 日本における第II/III相試験として、6週間の多施設二重盲検プラセボ対照臨床試験を実施した。急性期統合失調症患者を対象に、ブレクスピプラゾール1、2、4mg/日またはプラセボ群にランダムに割り付けた。主要評価項目は、ベースラインから6週目におけるPANSS(陽性・陰性症状評価尺度)総スコアの変化量とした。 主な結果は以下のとおり。・ランダム化された459例において、プラセボと比較し、以下の変化が認められた。 ●ブレクスピプラゾール2mg/日群 有意な改善(治療差:-7.32、p=0.0124) ●ブレクスピプラゾール4mg/日群 改善(治療差:-3.86、p=0.1959) ●ブレクスピプラゾール1mg/日群 最も少ない変化(治療差:-0.63、p=0.8330)・ブレクスピプラゾール群において、発現率が5%以上およびプラセボと比較し2倍以上であった治療下で発現した有害事象(TEAE)は、嘔吐、血中プロラクチン上昇、下痢、悪心、う蝕であった。・ほとんどのTEAEの重症度は、軽度~中等度であった。・ブレクスピプラゾール群では、心電図パラメータ、体重、検査値、バイタルサインの臨床的に有意な変化は認められなかった。 著者らは「日本人成人の急性期統合失調症患者に対するブレクスピプラゾール治療は、有効かつ忍容性が良好であった」としている。■関連記事日本人統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの長期安全性・有効性に関する52週オープンラベル試験統合失調症の維持治療に対するブレクスピプラゾールの長期安全性評価研究新しいドパミン受容体パーシャルアゴニスト、ブレクスピプラゾール

21510.

EGFR変異肺がん1次治療、ゲフィチニブと化療併用でPFS、OSともに延長(NEJ009)/ASCO2018

 EGFR変異陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療においては、EGFR-TKIと化学療法を十分に使用することで、さらなる全生存期間(OS)の改善が期待できると考えられる。NEJ005試験では、ゲフィチニブとカルボプラチン+ペメトレキセドの併用が有効性を示した。とくに、両者の逐次使用に比べ、同時使用は、30.7ヵ月に対し、41.9ヵ月とOSを改善した。 未治療のEGFR変異陽性Stage IIIBおよびIV非扁平上皮NSCLCにおいて、ゲフィチニブと化学療法の併用とゲフィチニブ単剤治療を比較した第III相無作為化比較試験NEJ009の結果が、仙台厚生病院 中村 敦氏により、米国・シカゴにて開催された米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で発表された。・対象患者:未治療のEGFR変異陽性Stage IIIBおよびIVの非扁平上皮NSCLC・試験薬群:ゲフィチニブ+化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセド)→ゲフィチニブ+ペメトレキセド・対照群:ゲフィチニブ→プラチナベース化学療法・評価項目:複合主要評価項目はPFS1(初回治療によるPDまで)、PFS2(後治療による2度目のPDまで)、OS。副次評価項目は奏効率(ORR)、安全性、QOL。PFS2解析は、ゲフィチニブ単剤群のPFS2とゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群のPFS1で比較。 主な結果は以下のとおり。・登録患者は、ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群170例とゲフィチニブ単剤群172例に無作為に割り付けられた。・PFS1中央値は、ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群20.9ヵ月、ゲフィチニブ単剤群11.2ヵ月であった(HR:0.494、p<0.001)。・PFS2は、ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群20.9ヵ月、ゲフィチニブ単剤(→プラチナベース化学療法後治療)群20.7ヵ月であった(HR:0.966、p<0.774)。・OS中央値は、ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群52.2ヵ月、ゲフィチニブ単剤群38.8ヵ月であった(HR:0.685、p=0.013)。・PD1後の生存期間はゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群19.3ヵ月、ゲフィチニブ単剤群23.0ヵ月と、ゲフィチニブ単剤群ではプラチナベース化学療法を受けているにもかかわらず同等であった(HR:1.037、p=0.812)。・全有害事象発現率は、ゲフィチニブ+カルボプラチン+ペメトレキセド群95.9%、ゲフィチニブ単剤群98.3%。好中球減少、貧血、血小板減少といった血液毒性は併用群で多くみられた。■参考ASCO2018 Abstract※医師限定ASCO2018最新情報ピックアップDoctors’ Picksはこちら

21511.

RSV感染症はインフルエンザよりも怖い?

 2018年6月7日、アッヴィ合同会社は、RSウイルス(RSV)感染症メディアセミナーを都内で開催した。RSV感染症は、2歳までにほぼ100%が初感染を経験するといわれており、乳幼児における呼吸器疾患の主な原因(肺炎の約50%、細気管支炎の50~90%)として報告されている。セミナーでは、「乳幼児の保護者は何を知らなければいけないか? 変動するRSウイルスの流行期とその課題と対策」をテーマに講演が行われた。 セミナーの後半には、愛児がRSV感染症に罹患した経験を持つ福田 萌氏(タレント)が、トークセッションに参加した。 2018年6月7日、アッヴィ合同会社は、RSウイルス(RSV)感染症メディアセミナーを都内で開催した。RSV感染症は、2歳までにほぼ100%が初感染を経験するといわれており、乳幼児における呼吸器疾患の主な原因(肺炎の約50%、細気管支炎の50~90%)として報告されている。セミナーでは、「乳幼児の保護者は何を知らなければいけないか? 変動するRSウイルスの流行期とその課題と対策」をテーマに講演が行われた。 セミナーの後半には、愛児がRSV感染症に罹患した経験を持つ福田 萌氏(タレント)が、トークセッションに参加した。RSV感染症の死亡リスクは麻疹の次に高い はじめに、木村 博一氏(群馬パース大学大学院 保健科学研究科 教授)が、「RSウイルス感染症の流行に関する最新の知見」について紹介を行った。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのRobin A. Weiss氏らの研究結果1)によると、RSV感染症の死亡リスクは麻疹の次に高く、インフルエンザよりも上に位置するという。RSV感染症は、乳幼児・高齢者には気管支炎や肺炎を起こすが、青年期や成人期には鼻風邪程度の症状が多いため、知らぬ間に高齢者施設などにウイルスを運び込み、集団感染につながる恐れがある。「高齢者の命の灯を消す病気」ともいわれ、乳幼児だけでなく、高齢者のリスクも考える必要がある。 また、RSV感染症の動向について、数年前から流行時期が早まっており、夏~秋にかけて患者数が増加する傾向が見られるが、地域によってかなり異なるという。以前の調査で、平均気温が26~28℃、湿度が79%以上でRSV感染患者が増加するという結果2)が得られたこともあり、今後の研究によって、流行の早期探知や予測が可能になるかもしれない。ハイリスク群には抗RSV抗体が保険適用になる 次に、山岸 敬幸氏(慶應義塾大学医学部 小児科 教授)が、「RSウイルス流行期変動による実臨床での影響」について、同社が行ったアンケート結果を交えて説明した。2歳未満の子供を持つ親1,800名に対するアンケートで、RSV感染症を「知っている」と答えた割合は50%にも満たなかった。また、RSV感染症を「知っている」「名前は聞いたことがある」と回答した親(1,518名)のうち、近年流行期が早まっていること、流行のタイミングには地域差があることに関して「知っている」と答えた親は、約30%にとどまった。 早産、先天性心疾患、ダウン症候群など、RSV感染症ハイリスク群に指定されている場合、抗RSV抗体であるパリビズマブ(商品名:シナジス)が保険適用となり、RSV流行期を通して月1回の筋肉内注射を打つことで、感染を予防することができる。流行期が早まっているRSV感染症の対応について、山岸氏は「RSV感染症に対する意識・認知度の向上と、感染予防策の徹底、そしてパリビズマブによる予防が重要である」と語った。RSV感染症への対応はインフルエンザと同じ 後半では、両演者と福田 萌氏によるトークセッションが行われた。 福田氏の第1子は、35週の早産だった。「医師からリスクの説明を受け、初めてRSV感染症の存在を知った」と語り、毎月パリビズマブの定期接種に通い、気を付けていたおかげで、RSV感染症にかからずに成長したと当時の苦労を振り返った。その後、第2子は正産期に生まれたため、とくに注意を受けなかったが、生後9ヵ月(昨年の10月)のときに高熱で病院にいったところ、RSV感染症と診断された。そのときの気持ちを聞かれた同氏は「意外だった。第1子のときは気を付けていたのに、(記憶から)抜けてしまっていた」と答えた。 RSV感染症は、リスクの高い低いに限らず、初期症状を見逃すと重症化する恐れがある。「感染症の流行を把握することは、医師が診断を行ううえで非常に重要である。医療者と保護者の双方で、情報を伝え合うことが早期診断につながる」と山岸氏は語った。最後に、木村氏は「2018年は、昨年と同様に夏季~秋季に流行すると予測されている。RSV感染症の予防や流行への対応は、家庭では手洗い、医療機関では標準予防策の徹底が第一だ」と強調した。RSV感染症の死亡リスクは麻疹の次に高い はじめに、木村 博一氏(群馬パース大学大学院 保健科学研究科 教授)が、「RSウイルス感染症の流行に関する最新の知見」について紹介を行った。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのRobin A. Weiss氏らの研究結果1)によると、RSV感染症の死亡リスクは麻疹の次に高く、インフルエンザよりも上に位置するという。RSV感染症は、乳幼児・高齢者には気管支炎や肺炎を起こすが、青年期や成人期には鼻風邪程度の症状が多いため、知らぬ間に高齢者施設などにウイルスを運び込み、集団感染につながる恐れがある。「高齢者の命の灯を消す病気」ともいわれ、乳幼児だけでなく、高齢者のリスクも考える必要がある。 また、RSV感染症の動向について、数年前から流行時期が早まっており、夏~秋にかけて患者数が増加する傾向が見られるが、地域によってかなり異なるという。以前の調査で、平均気温が26~28℃、湿度が79%以上でRSV感染患者が増加するという結果2)が得られたこともあり、今後の研究によって、流行の早期探知や予測が可能になるかもしれない。ハイリスク群には抗RSV抗体が保険適用になる 次に、山岸 敬幸氏(慶應義塾大学医学部 小児科 教授)が、「RSウイルス流行期変動による実臨床での影響」について、同社が行ったアンケート結果を交えて説明した。2歳未満の子供を持つ親1,800名に対するアンケートで、RSV感染症を「知っている」と答えた割合は50%にも満たなかった。また、RSV感染症を「知っている」「名前は聞いたことがある」と回答した親(1,518名)のうち、近年流行期が早まっていること、流行のタイミングには地域差があることに関して「知っている」と答えた親は、約30%にとどまった。 早産、先天性心疾患、ダウン症候群など、RSV感染症ハイリスク群に指定されている場合、抗RSV抗体であるパリビズマブ(商品名:シナジス)が保険適用となり、RSV流行期を通して月1回の筋肉内注射を打つことで、感染を予防することができる。流行期が早まっているRSV感染症の対応について、山岸氏は「RSV感染症に対する意識・認知度の向上と、感染予防策の徹底、そしてパリビズマブによる予防が重要である」と語った。RSV感染症への対応はインフルエンザと同じ 後半では、両演者と福田 萌氏によるトークセッションが行われた。 福田氏の第1子は、35週の早産だった。「医師からリスクの説明を受け、初めてRSV感染症の存在を知った」と語り、毎月パリビズマブの定期接種に通い、気を付けていたおかげで、RSV感染症にかからずに成長したと当時の苦労を振り返った。その後、第2子は正産期に生まれたため、とくに注意を受けなかったが、生後9ヵ月(昨年の10月)のときに高熱で病院にいったところ、RSV感染症と診断された。そのときの気持ちを聞かれた同氏は「意外だった。第1子のときは気を付けていたのに、(記憶から)抜けてしまっていた」と答えた。 RSV感染症は、リスクの高い低いに限らず、初期症状を見逃すと重症化する恐れがある。「感染症の流行を把握することは、医師が診断を行ううえで非常に重要である。医療者と保護者の双方で、情報を伝え合うことが早期診断につながる」と山岸氏は語った。最後に、木村氏は「2018年は、昨年と同様に夏季~秋季に流行すると予測されている。RSV感染症の予防や流行への対応は、家庭では手洗い、医療機関では標準予防策の徹底が第一だ」と強調した。■参考アッヴィ合同会社 RSウイルスから赤ちゃんを守ろう■関連記事入院をためらう親を納得させるセリフ~RSウイルス感染症

21512.

閉経前乳がん術後、卵巣機能抑制の上乗せ効果/NEJM

 閉経前の乳がん患者に対する内分泌療法では、タモキシフェン単独に比べ、タモキシフェン+卵巣機能抑制により、無病生存率と全生存率が改善することが示された。無病生存率はタモキシフェン単独に比べ、エキセメスタン+卵巣機能抑制でも改善が認められた。オーストラリア・Peter MacCallum Cancer CentreのPrudence A.Francis氏らが、閉経前乳がん患者への内分泌療法について行った2つの無作為化試験、SOFT試験とTEXT試験の最新の結果をまとめたもので、NEJM誌オンライン版2018年6月4日号で発表した。タモキシフェンとエキセメスタンの内分泌療法を5年間実施 SOFT試験では、閉経前乳がん患者を無作為に3群に分け、内分泌療法としてタモキシフェン、タモキシフェン+卵巣機能抑制、エキセメスタン+卵巣機能抑制をそれぞれ5年間実施した。また、TEXT試験では、閉経前乳がん患者を無作為に2群に分け、タモキシフェン+卵巣機能抑制とエキセメスタン+卵巣機能抑制をそれぞれ5年間実施した。無作為化については、化学療法の有無によって層別化した。 これまでに行われた両試験の分析では、タモキシフェン+卵巣機能抑制よりもエキセメスタン+卵巣機能抑制で、5年時の乳がん再発率が有意に低減したことが報告されている。今回Francis氏らは、2試験の最新の結果を報告した。8年無病生存率、タモキシフェン単独群78.9%、タモキシフェン+卵巣機能抑制群83.2% SOFT試験において8年無病生存率は、タモキシフェン単独群78.9%、タモキシフェン+卵巣機能抑制群83.2%、エキセメスタン+卵巣機能抑制群85.9%だった(タモキシフェン単独群対タモキシフェン+卵巣機能抑制群のp=0.009)。 8年全生存率は、タモキシフェン単独群91.5%、タモキシフェン+卵巣機能抑制群93.3%、エキセメスタン+卵巣機能抑制群92.1%だった(タモキシフェン単独群対タモキシフェン+卵巣機能抑制群のp=0.01)。また、化学療法後の閉経前乳がん患者の全生存率はそれぞれ85.1%、89.4%、87.2%だった。 化学療法を受けたHER2陰性患者の8年遠隔転移率は、エキセメスタン+卵巣機能抑制群がタモキシフェン+卵巣機能抑制群に比べ有意に低率だった(SOFT試験では7.0ポイント、TEXT試験では5.0ポイント)。 Grade3以上の有害事象は、タモキシフェン単独群で24.6%、タモキシフェン+卵巣機能抑制群で31.0%、エキセメスタン+卵巣機能抑制群で32.3%報告された。

21513.

80歳以上の収縮期血圧、死亡リスク最低は129mmHg/BMJ

 中国で行われたコミュニティベースの長期前向き試験で、80歳以上の超高齢者では、収縮期血圧値と全死因死亡リスクとの関連はUカーブを示し、収縮期血圧値が129mmHgで同リスクが最低であることが示された。中国疾病管理予防センターのYue-Bin Lv氏らが、同国22省に居住する80歳以上4,658例を対象に行った試験で明らかにし、BMJ誌2018年6月5日号で発表した。Uカーブの関連結果については、収縮期血圧値107~154mmHgを基準に、同値よりも高値では心血管死リスクの上昇が、低値では非心血管死リスクの上昇が関与している可能性があるという。著者は「今回の結果は、超高齢者では高血圧治療が再び重要になり、同年齢群のガイドラインを整備する重要性を強調するものである」とまとめている。3年間追跡し、血圧値などと死亡リスクの関連を検証 研究グループは2011~14年にかけて、80歳以上の4,658例を対象に、縦断的寿命調査を行った。被験者の平均年齢は92.1歳だった。 主要評価項目は、3年追跡時の全死因死亡率および死因別死亡率だった。血圧値や動脈圧などと、全死因死亡リスク、死因別リスクとの関連を検証した。収縮期血圧154mmHg超では心血管死リスクは1.5倍に 追跡期間中の死亡は1,997例だった。収縮期血圧値、平均動脈圧、脈圧と死亡率はUカーブの関連を示し、それぞれ143.5mmHg、101mmHg、66mmHgで最も死亡リスクが低かった。共変量補正後、収縮期血圧値のみで死亡率とのUカーブの関連が示され、129mmHgで最も死亡リスクが低かった。 129mmHgを基点に、収縮期血圧値が107mmHgより低値では全死因死亡リスクは減少した(ハザード比[HR]:75mmHgの1.47[95%信頼区間[CI]:1.01~2.17]から106mmHgの1.08[1.01~1.17]に低下)。一方、154mmHg超では、同値が上がるにつれて全死因死亡リスクの増大が認められた(HR:155mmHgの1.08[1.01~1.17]から190mmHgの1.27[1.02~1.58]に上昇)。 死因別分析では、収縮期血圧が中程度(107~154mmHg)に比べ、154mmHg超では心血管死リスクが増大した(補正後HR:1.51、95%CI:1.12~2.02)。一方で107mmHg未満では、非心血管死リスクの増大がみられた(同:1.58、1.26~1.98)。

21514.

ASCO2018肺がん会員聴講レポート

2018年6月1日から5日まで、米国シカゴにて開催された2018 ASCO Annual Meetingの情報をまとめました。会員現役ドクターによる聴講レポートおよびCareNet.comオリジナルのASCO2018 ニュースを紹介しています。現地シカゴからオンサイトレビューASCO2018肺がん関連ニュース現地シカゴからオンサイトレビュー会員聴講レポートレポーター紹介ASCO2018肺がん関連ニュースケアネットオリジナル肺がん関連のニュースです。今回は、2018年6月1日~5日開催のASCO2018から重要トピックを紹介します。

21515.

発症時間不明の脳梗塞、MRIミスマッチを根拠とするrt-PA静注療法で転帰改善か(中川原譲二氏)-871

 現行ガイドラインの下では、アルテプラーゼ静脈療法は、発症から4.5時間未満であることが確認された急性脳梗塞だけに施行されている。ドイツ・ハンブルク・エッペンドルフ大学医療センターのGotz Thomalla氏らは、発症時間が不明だが、MRIによって発症が直近の脳梗塞と示唆された患者について、アルテプラーゼ静脈療法にベネフィットがあるかを検討した(多施設共同無作為化二重盲険プラセボ対照試験「WAKE-UP試験」)。その結果、発症時間不明の急性脳卒中患者において、脳虚血領域のMRIによる拡散強調画像(DWI)とFLAIR画像のミスマッチを根拠に行ったアルテプラーゼ静脈療法は、プラセボ投与と比べて、90日時点の機能的転帰は有意に良好であることが示された。ただし、頭蓋内出血は数的には多く認められた(NEJM誌オンライン版2018年5月16日号)。MRIミスマッチを根拠に介入、90日時点の機能的転帰を評価 研究グループは、ヨーロッパの8ヵ国で発症時間が不明の脳卒中患者を集め、アルテプラーゼ静脈内投与群またはプラセボ群に無作為に割り付けた。すべての患者についてMRIが施行され、DWIで虚血病変が認められるが、FLAIR画像では明らかな高信号域(hyperintensity)が認められず、脳卒中発症がおそらく4.5時間未満と示唆された。なお、被験者のうち、血栓除去術が予定されていた患者は除外した。主要評価項目は、修正Rankinスケール(mRS)による90日時点の神経学的障害スコア(0[障害なし]~6[死亡])が、0または1で定義される良好な転帰とした。副次評価項目は、シフト解析による、アルテプラーゼ群がプラセボ群よりも、mRSのスコアを低下させる尤度とした。治療群で機能的アウトカムは有意に改善、一方で死亡・頭蓋内出血例が上昇 試験は、当初800例を見込んでいたが、無作為化を受けた503例(アルテプラーゼ群254例、プラセボ群249例)の登録時点で、試験継続の資金調達が困難と予想され早期に中止となった。90日時点で転帰良好であった患者は、アルテプラーゼ群131/246例(53.3%)、プラセボ群102/244例(41.8%)であった(補正後オッズ比:1.61、95%信頼区[CI]:1.09~2.36、p=0.02)。90日時点のmRSスコアの中央値は、アルテプラーゼ群1、プラセボ群2であった(補正後共通オッズ比:1.62、95%CI:1.17~2.23、p=0.003)。一方で、死亡は、アルテプラーゼ群10例(4.1%)、プラセボ群3例(1.2%)が報告された(オッズ比:3.38、95%CI:0.92~12.52、p=0.07)。また症候性頭蓋内出血は、アルテプラーゼ群2.0%、プラセボ群0.4%で認められた(オッズ比:4.95、95%CI:0.57~42.87、p=0.15)。アルテプラーゼ静脈療法の治療根拠にtissue-baseの適応が加わる 現行のアルテプラーゼ静脈療法は、当初は発症から3時間未満であることが確認された急性脳梗塞だけが適応とされ(NINDS trial、1995年)、その後、time windowが発症から4.5時間未満まで延長された(ECASS III trial、2008年)。すなわち、アルテプラーゼ静脈療法については、time-baseの適応基準のみが確立されてきた。これに対して、今回の研究は、発症時間が不明であっても、MRIでDWIとFLAIR画像のミスマッチが見られる症例では、アルテプラーゼ静脈療法が有効であることが示され、tissue-baseの適応基準が加わったことになる。脳梗塞の成立には、発症からの時間と虚血組織の残存脳血流が関与することは言うまでもない。DWIとFLAIR画像のミスマッチは、発症からの時間が間もないことを反映する。しかし、残存脳血流がきわめて乏しい症例のDWIでは高信号病変(不可逆病変)がただちに出現するが、FLAIR画像では高信号病変の出現に時間がかかる。急性期のFLAIR画像に高信号病変が見られないことは、必ずしも組織の不可逆的変化の程度を反映しない。本研究におけるアルテプラーゼ群の死亡や症候性頭蓋内出血の増加が、FLAIR画像に高信号病変が見られない重症脳虚血症例に対するtime window外の治療開始を反映している可能性があることを考慮する必要がある。

21516.

私流、最適な不動産投資【医師のためのお金の話】第9回

私流、最適な不動産投資こんにちは、自由気ままな整形外科医です。前回は、不動産投資の目的によって、最適な不動産投資手法を選択する必要があることについてお話ししました。「いきなり不動産投資の目的を明確にしろと言われても、そんなことは考えたこともないし、なかなか具体的に連想することができないなぁ…」と、実際には、このように感じる方が大半ではないでしょうか。それでは参考までに、私がどのような不動産投資の目的で手法を選択しているのかをご紹介しましょう。当初は売却益(キャピタルゲイン)が目的私は2004年から不動産投資を開始したのですが、その主な理由として、2006年ごろにメガバンクの一角である某銀行が、融資方針を従来の積算法から収益還元法に大転換したことが挙げられます。収益還元法とは不動産の収益性に着目した評価方法であり、その不動産から将来的に生み出される価値を現在価値に割り引いて不動産価格を決定します。たとえば、1年間の収益が1,000万円、経費が200万円、還元利回りが10%と査定される不動産があったと仮定します。この場合、不動産価格は下記のように評価されます。不動産価格=(1,000万円-200万円)÷0.10=8,000万円不動産価格が8,000万円と評価されているため、某メガバンクは借主の属性に関係なく、物件の評価価格のみでフルローンを連発していました。わずか2年間でしたが、私のような資金を持たざる者にもチャンスの窓が開いたのです。この波に乗って、郊外立地の「表面上は」評価価格の高い1棟マンションを購入しました。実際には空室に悩まされて苦しい賃貸経営でしたが、2013年以降のアベノミクスで不動産市場が高騰したおかげで売却。大きな売却益(キャピタルゲイン)を得ることができました。現在のメインは賃料収入(インカムゲイン)が目的2013~16年は、売却益を明確に意識して5物件を売却しました。郊外立地の物件を売却する一方で、手元には都市中心部立地の物件を温存しました。私はドミナント戦略(チェーンストアなどが地域を絞って集中的に出店する経営戦略のこと)を採っているため、半径数kmのエリア内に、1棟マンション、コインパーキング、宿泊施設、月極駐車場など、雑多な物件を所有しています。そして、これらの物件群は、賃料収入(インカムゲイン)目的で所有しています。不動産は立地が良いと、空室に悩まされる可能性が低くなります。賃貸不動産投資の最大のリスクは空室率の上昇なので、この点をクリアできると、不動産投資の自動運転化が近付いてきます。自分の時間や労働力を投入しなくても自動的に入ってくる賃料収入は、人生における大きな選択や決断をする際の大きなセーフティーネットになります。賃料収入を目的にすることは、人生の選択肢の幅を広げ、チャンスを得るための大きな武器になるのです。サブで個人所得税の節税対策前述した賃料収入目的の不動産は、すべて法人名義で所有しています。その一方で、私は勤務医という給与所得者でもあるため、個人所得税や住民税の節税も考えなければなりません。これにうってつけなのが「築古木造戸建を利用した節税法」です。減価償却費や経費を給与所得と損益通算することで、圧倒的な節税効果を生むことができます。とくに、年間個人所得が高ければ高いほど、節税効果が大きくなることが魅力です。世間ではふるさと納税がはやっています。しかし、築古木造戸建で得ることのできる経済的メリットは、ふるさと納税よりもゼロが一桁多いのです!目的を達成する最適の不動産投資を考えよう繰り返しますが、将来の夢や現在の状況に即して、不動産投資の目的を考えるとよいでしょう。不動産投資そのものは目的ではなく、あくまで目的を達成するための手段にすぎません。個々の置かれている状況は千差万別ですから、私の例も参考にしながら、先生方の人生の目的を達成するために、最適の不動産投資を考えてみてはいかがでしょう。

21517.

第5回 地域連携室とつながっています【はらこしなみの在宅訪問日誌】

在宅訪問専任薬剤師のはらこし なみです。担当ケアマネがいない方への訪問指示をもらう先日から、A病院受診の方と契約し訪問しています。要支援ですが、介護サービスを利用していないため、担当ケアマネさんがいません。高齢者専用住宅に入居されており、そこのスタッフさんから相談がありました。息子さんは医薬業界の方だとか・・じいちゃん、お薬は持ってきてもらえるんだよ!と言われたそうです。A病院には地域連携室があり、そちらに連絡するとスムーズに話が進みました。月1回診療情報提供書をもらうこと、報告書の送付は直接医師に、などとともに医師の訪問指示を確認。薬局の書式を見たい、と言われたので「診療情報提供書・訪問依頼書」をFAXしました。人工呼吸器と腸ろうのALS患者さんを担当します話は変わって...。ALSの患者さんが自宅に戻る方向で調整が進んでいます。お薬をお届けする予定です。人工呼吸器を装着し、腸ろう...なかなか目にすることがありません。誤解を恐れずに言えば、とっても不安です...!!病院主催の緩和ケア勉強会で、この患者さんの話になりました。専門用語が飛び交う中、訪問看護師さんが「人工呼吸器を扱ったことがないので...」と発言し、(わたしもです!)と心の中で叫びました。「じゃ、勉強会したら?」と先生。勉強会への参加をお願いしました。気管切開の方を訪問しています訪問しているBさんは気管切開し、カニューレを装着しています。スピーチバルブを装着して喉のふるえで、音にします。私は全然聞き取れません(涙)Cさんも気管切開されており、訪問看護師さんがカニューレ交換をされますが、うぐぐ~ごぼ、ヒュー、ズボッ...。ゴメンナサイ、怖くて見ていられませんでした(涙)

21518.

世界のがん患者、10年で28%増加/JAMA Oncology

 世界におけるがん患者が2016年までの10年間で28%増加したことを、世界のがんの疾病負担を調査するGlobal Burden of Disease(GBD)studyの研究グループが報告した。一方、平均年齢調整死亡率は世界195の国や地域のうち143で減少したという。JAMA Oncology誌オンライン版2018年6月2日号に掲載。 本研究は、29のがん種について、195の国や地域における年齢・性別ごとのがん罹患率、死亡率、障害生存年数、損失生存年数、障害調整生命年(DALY)を評価。レベルと傾向は社会人口統計学的指標(SDI)別および経時的に分析された。罹患患者における変化は、疫学転換vs人口転換による変化で分類された。世界のがんの平均年齢調整罹患率は増加、平均年齢調整死亡率は減少 主な結果は以下のとおり。・2016年における世界のがん患者は1,720万例、死亡例は890万例であった。・がん患者は2006年から2016年の間に28%増加した。・高SDI諸国では最も増加が小さかった。・世界において、この変化に対する寄与割合は、人口の高齢化が17%、人口の増加が12%、年齢別比率の変化が-1%であった。・世界的に、男性における最も多いがんは前立腺がん(140万例)であった。・がん死亡およびDALYの主因は、気管・気管支・肺がん(死亡120万例、2,540万DALY)であった。・女性では、乳がんが最も多く(170万例)、がん死亡およびDALYの主因であった(死亡53万5,000例、1,490万DALY)。・2016年のがんによるDALYは、男女合わせて世界で2億1,320万DALYであった。・2006~16年において、世界のがん全体の平均年齢調整罹患率は195の国や地域のうち130の国や地域で増加し、平均年齢調整死亡率は195の国や地域のうち143の国や地域で減少した。 GBD studyの結果はすべて、下記サイトで見ることができる。https://vizhub.healthdata.org/gbd-compare/

21519.

ベンゾジアゼピン耐性アルコール離脱症状に対するケタミン補助療法

 ベンゾジアゼピン(BZD)治療抵抗性アルコール離脱は、利用可能な薬剤に関するエビデンスが限定的であるため、多くの施設において課題となっている。現在、アルコール離脱に対して、NMDA受容体アンタゴニストであるケタミンを用いた研究が報告されている。米国・Advocate Christ Medical CenterのPoorvi Shah氏らは、ICU(集中治療室)におけるBZD治療抵抗性アルコール離脱患者への、症状コントロールに対する補助的なケタミン持続点滴療法の効果およびロラゼパム静注の必要性について評価を行った。Journal of medical toxicology誌オンライン版2018年5月10日号の報告。 2012年8月~2014年8月に、ロラゼパム静注に補助的なケタミン療法を追加した重度のアルコール離脱患者を対象とし、レトロスペクティブレビューを行った。アウトカムは、症状コントロールまでの時間、ロラゼパム静注の必要性、ケタミンの初日および最大日の注入速度、ケタミンの副作用とした。 主な結果は以下のとおり。・分析に含まれた対象患者は、30例であった。・ロラゼパム静注開始後のケタミンの平均開始時間は、41.4時間であった。・すべての患者において、ケタミン開始後1時間以内に初期の症状コントロールが認められた。・ケタミンの注入速度中央値は、初日で0.75mg/kg/時、最大日で1.6mg/kg/時であった。・ケタミン開始後24時間で、ロラゼパムの注入速度の有意な低下が認められた(-4mg/時、p=0.01)。・中枢神経系の副作用が報告された患者はいなかった。・高血圧が2例で報告され、ケタミン関連の頻脈の報告はなかった。 著者らは「BZD治療抵抗性アルコール離脱患者に対するケタミン併用は、症状コントロールを可能とし、ロラゼパム静注の必要性を潜在的に減少させる可能性がある。BZD治療抵抗性アルコール離脱患者のための最適な投与量、開始時期、治療場所を決定するためには、さらなる研究が必要である。NMDA受容体を介するケタミンの作用機序は、BZD治療抵抗性アルコール離脱に対し有益である可能性がある」としている。■関連記事アルコール依存症治療に期待される抗てんかん薬不眠症とアルコール依存との関連アルコール摂取量削減のためのサービングサイズ変更効果

21520.

認知症リスクが高い睡眠時間は?~久山町研究

 日本人高齢者において、「睡眠時間5時間未満もしくは10時間以上」「睡眠薬の使用」が、認知症や死亡の危険因子であることが示唆された。九州大学の小原 知之氏らが久山町研究での調査結果をJournal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2018年6月6日号に報告。1日睡眠期間と認知症および死亡リスクとの関連を判定 本研究は前向きコホート研究で、対象は認知症でない60歳以上の地域在住日本人。自己申告による1日睡眠期間を、5群(5.0時間未満、5.0~6.9時間、7.0~7.9時間、8.0~9.9時間、10.0時間以上)に分類し、Cox比例ハザードモデルを用いて、1日睡眠期間と認知症および死亡リスクとの関連を判定した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中、294人が認知症を発症し、282人が死亡した。・認知症発症率および全死因死亡率は、1日睡眠時間が5.0~6.9時間の参加者に比べ、5.0時間未満および10.0時間以上の参加者で有意に高かった。これらの関連は、潜在的な交絡因子調整後も維持された。ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)は以下のとおり。 睡眠時間5.0時間未満  認知症 HR:2.64、95%CI:1.38~5.05  死亡  HR:2.29、95%CI:1.15~4.56 睡眠時間10時間以上  認知症 HR:2.23、95%CI:1.42~3.49  死亡  HR:1.67、95%CI:1.07~2.60・アルツハイマー病および血管性認知症でも、同様のU字型の関連が認められた。・睡眠薬の使用が認知症や死亡リスクに及ぼす影響を調べたところ、睡眠薬を使用している参加者は、睡眠薬を使用しない1日睡眠時間5.0~6.9時間の参加者に比べ、認知症リスクが1.66倍、死亡リスクは1.83倍であった。

検索結果 合計:36084件 表示位置:21501 - 21520