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異時性胃がんの予防に対するピロリ除菌治療(解説:上村直実氏)-834

 ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染と胃がんとの関連については、胃がん患者の99%が感染陽性ないしは感染の既往者であり、未感染者に胃がんが発症することは非常にまれであることが確認されている。一方、H. pylori感染者に対する除菌による胃がん予防効果は完全ではなく、最近の診療現場では頻繁に除菌後胃がんに遭遇するようになっている。 最も胃がんのリスクが高い早期胃がん内視鏡的切除後の胃粘膜における除菌による異時性胃がんの抑制効果については、最初に日本人を対象とした非RCT1)が1997年に報告され、2008年のオープンラベルRCT2)により有意な抑制効果が再確認された。その後、これに相反して有意な胃がん抑制効果を認めないコホート研究3)などの結果も報告されていたが、報告されていたRCTを用いたメタ解析4)により有意な抑制効果を認めた結果、除菌による抑制効果は確かにあるものの完全ではないという意見が世界のコンセンサスに達している。 今回、韓国で行われた早期胃がんの内視鏡的切除後の除菌治療による異時性胃がんの有意な抑制効果を示すRCTがNEJM誌に報告された。最初に同様の成績を報告した筆者からすると、本研究結果が新規性にやや欠ける点や単一施設における研究であるにもかかわらずNEJM誌に掲載されたのは、従来のエビデンスと異なる研究デザインすなわちプラセボ対照の無作為化比較試験であったからと思われた。ほぼ世界的なコンセンサスが得られている結論を科学的に十分な研究デザインにより再確認できた点が評価されたものと推測された。 H. pylori感染胃炎に対する除菌治療が世界で唯一保険適用となっている日本では、今後、除菌された胃粘膜にさえ発症する胃がんの中でも進行の速いタイプの胃がん(未分化型胃がん)の特徴や発症過程を解明することが喫緊の課題となっている。

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オラパリブの乳がんコンパニオン診断プログラムが国内承認

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は3月29日、ミリアド ジェネティック ラボラトリーズ,インク(本社:アメリカ合衆国ユタ州ソルトレークシティ)が、オラパリブ(商品名:リムパーザ)の乳がん患者への適応判定のコンパニオン診断プログラムとして、「BRACAnalysis診断システム」の外国製造医療機器としての国内における製造販売承認を取得したと発表。オラパリブの「BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がん」の適応については、アストラゼネカが国内承認申請中。 BRACAnalysis診断システムは、患者から採取した全血検体を用いてBRCA1またはBRCA2遺伝子のバリアントを検出する。検出されたバリアントは、「病的変異」、「病的変異疑い」、「臨床的意義不明のバリアント(VUS)」、「遺伝子多型の可能性」または「遺伝子多型」の5つのカテゴリーのいずれかに分類された後、医療従事者宛に判定結果が送付される。

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第44回

第44回:CKD(慢性腎臓病)の評価方法監修:表題翻訳プロジェクト監訳チーム 2002 年に米国で提唱されたChronic Kidney Disease(慢性腎臓病:CKD)の概念は、現在、世界中に普及し、日常の外来でも多く遭遇します。厚生労働省「平成26年患者調査の概況」によると、国内のCKD総患者数は29万6,000人(男性18万5,000人、女性11万人)とされています。 今回は、CKDの検出や初期評価に関してまとめましたので、参考にしてみて下さい。なお、国内では「CKD診療ガイド」1)や「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」2)が上梓されています。この機会にぜひ併せてご覧ください。 以下、American family physician 2017年12月15日号3)より【CKD定義・重症度分類】本邦指針では、下記の定義が定められている1)。(1)尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか。とくに、0.15 g/gCr 以上の蛋白尿(30 mg/gCr 以上のAlb尿)の存在が重要(2)GFR<60 mL/分/1.73 m2(1)、(2)のいずれか、または両方が3 ヵ月以上持続する。CKDの重症度分類に関しては、2012年KDIGO(Kidney Disease Improving Global Outcomes)において、従来の糸球体濾過量(GFR)のみによる病期分類がGFR と尿蛋白Alb尿を組合せた形式となり、著聞されている通りです。【CKD評価時のClinical recommendation】CKD評価時のClinical recommendationとしては、下記の項目が挙げられている。なお、Evidence RatingはいずれもC(=consensus, disease oriented evidence, usual practice, expert opinion, or case series)である。GFRの初期評価には、血清Cre値と血清Cre値を用いたeGFRを用いるべきである。CKD患者の初期評価における早朝スポット尿のAlb/Cre比は、タンパク尿評価よりも好ましい。血中シスタチンCは、血清Cre値が上昇しているが、既知のCKD、危険因子、Alb尿症も有しない患者において、GFRの減少が偽陽性かどうかを決めるときに測定すべきである。CKDは、eGFRおよびAlb尿症の程度を用いて分類されるべきである。CKDを有する患者は、少なくとも年一回、血清Hb値を測定すべきであり、CKDの重症度でその頻度を増す。骨密度のルーチン評価は、結果が不正確である可能性があるため、eGFR<45mL /分/1.73m2の患者では行わない。ステージ3a~5の CKD(eGFR<45mL /分/1.73m2)の患者評価には、血清Ca、P、副甲状腺ホルモン、ALPおよび25‐ヒドロキシビタミンD値の測定が含まれるべきである。【CKDを疑う際の初期診断アプローチ】下記の表を参考に、CKDのリスクや病因を評価する。※本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) 社団法人 日本腎臓学会編「CKD診療ガイド2012」 2) 社団法人 日本腎臓学会編「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」 3) Gaitonde DY, et al. Am Fam Physician. 2017 Dec 15.

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13)ツイストヘラー(アズマネックス)【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ツイストヘラー(アズマネックス)の吸入手順を解説します。手順としては、吸入器を垂直に立てて持ち、フタを時計周りと反対の方向にひねり、開ける→残量カウンターの表示が1つ減ったのを確認→空気口を塞がないように、下の回転グリップを持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤の定着をはかる→鼻からゆっくり息を吐く(2回目の指示あればフタを一度閉じて同じ動作を繰り返す)→吸入が終わったら、吸入口を清浄して、フタを閉める(「カチッ」と音がするまで確実に閉める)→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイントカウンターの残量がゼロになるとキャップはロックされ、開かなくなりますフタを開けると1回分の薬剤用意されるので、余計な開け閉めはしないようにしましょうフタを開けるときは、かならず垂直に立てて開けましょう吸入に自信がない場合は、トレーナーを使用して、医師に確認をしてもらいましょう1度開封した吸入器の使用期限は3ヵ月です(3ヵ月経過したら新しい吸入器を使用しましょう)●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ツイストヘラー(アズマネックス)。

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日本のPCI患者のDAPT期間。リアルワールドでは6ヵ月?/日本循環器学会

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)における適正な抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の適正な期間は明らかになっていない。福岡山王病院 循環器センターの横井宏佳氏が、2018年3月23〜25日に大阪で開催された第82回日本循環器学会学術集会Late Breaking Cohort Studiesにて、リアルワールドデータを解析した日本人患者のDAPT継続期間とアウトカムの疫学研究を発表した。 この研究では、多数のDPC病院から成る、メディカルデータビジョン社のデータベースソースを使用した。2012年4月〜2013年6月までに登録された614万以上のデータのうちCADの診断がついた34万例以上から、登録基準に合致した7,473例が解析対象になった DAPT継続している患者の割合は、6ヵ月で63.4%、12ヵ月で41.9%であった。3ヵ月ランドマーク解析による虚血イベント(死亡、心筋梗塞、脳卒中)は、DAPT継続3ヵ月未満17.8%、3ヵ月以上9.7%であった(p=0.001)。6ヵ月ランドマーク解析による虚血イベントは、DAPT継続6ヵ月未満17.8%、6ヵ月以上9.7%であった(p=0.002)。12ヵ月ランドマーク解析による虚血イベントは、DAPT継続12ヵ月未満8.1%、12ヵ月以上5.9%であった(p=0.242)。継続期間6ヵ月まではShort DAPTよりもLong DAPTで有意にイベントが少ないという結果となった。

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抗VEGF薬、全身性有害事象リスクの増加はなし

 フランス・Bretonneau HospitalのMarie Thulliez氏らは、滲出型加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫または網膜静脈閉塞患者において、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬硝子体内注射と全身性有害事象との関連を評価するため、それらを検討したシステマティックレビューおよびメタ解析について要約を行った。「抗VEGF療法は全身性有害事象のリスクを増加することはない。しかし、出血リスクの高い加齢黄斑変性の高齢患者に、ラニビズマブを投与する際には注意をすることが望ましい」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2018年3月22日号掲載の報告。 研究グループは、PubMedおよびCochrane Central Register of Controlled Trialsデータベースを用い、システマティックレビューおよびメタ解析を検索し、抗VEGF療法と各システマティックレビューで報告された結果についてまとめた。 システマティックレビューの質は、PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)チェックリストおよびAMSTAR(A Measurement Tool to Assess Systematic Reviews)チェックリストver.1を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・2011年1月1日~2016年6月30日に発表された21報のシステマティックレビューについて検討した。・21報中11報が、主要評価項目として全身性有害事象について解析していた。・PRISMA(27項目)およびAMSTARスコア(0~11)の中央値(四分位範囲)は、それぞれ23(15~27)および8(5~11)であったが、5報はPRISMAが20未満、AMSTARスコアが7未満であった。・すべてのレビューは、それらに組み込んでいる研究の方法論的なバイアスリスクを客観的なスケールで評価していた。最もよく用いられていたのは、Cochrane Risk of Bias Toolであった(21報中16報、76%)。・抗VEGF薬は対照と比較し、全身性有害事象のリスクを増加させなかった。また、抗VEGF薬の月1回の計画投与と必要時投与との比較でも同様であった。・最新の網羅的に行われたレビューでは、ベバシズマブはラニビズマブと比較し全身性有害事象のリスク増加と関連していなかったが、ラニビズマブは対照と比較して、加齢黄斑変性患者における非眼性出血リスクの増大と関連している可能性が示された。

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認知症発症に対するアルコール使用障害の影響に関するコホート研究

 認知症は、60歳以上の5~7%に影響を及ぼす一般的な症状であり、世界的に60歳以上の人々にとって主要な障害の原因となっている。フランス・国立保健医学研究所(INSERM)のMichael Schwarzinger氏らは、若年性認知症(65歳未満)に焦点を当て、アルコール使用障害と認知症リスクとの関連について検討を行った。The Lancet Public health誌2018年3月号の報告。 2008~13年のフランス都市部における20歳以上の成人入院患者を対象とした、退院コホート研究を分析した。主要曝露はアルコール使用障害、主要アウトカムは認知症とした。いずれもICD-10(国際疾病分類第10版)診断コードで定義した。若年性認知症は、2008~13年における一般的な症例より研究を行った。認知症発症に対するアルコール使用障害および他の危険因子との関連性は、2008~10年に認知症の記録がなく2011~13年に入院した患者において、多変量Coxモデルを用いて分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・2008~13年に退院した3,162万4,156例のうち110万9,343例が認知症と診断され、分析に含まれた。・若年性認知症者5万7,353例(5.2%)のうち大部分は、アルコール関連疾患がある(2万2,338例、38.9%)、またはアルコール使用障害の診断が追加されたケース(1万115例、17.6%)であった。・アルコール使用障害は、認知症発症の最も強い修正可能なリスクファクターであり、調整ハザード比(aHR)は、女性で3.34(95%CI:3.28~3.41)、男性で3.36(95%CI:3.31~3.41)であった。・認知症症例の定義(アルツハイマー病を含む)または高齢の研究対象集団における感度分析で、アルコール使用障害は、男女ともに認知症発症と関連したままであった(aHR:1.7超)。・アルコール使用障害は、認知症発症の他のすべてのリスクファクターと有意な関連が認められた(すべてp<0.0001)。 著者らは「アルコール使用障害は、すべてのタイプの認知症、とくに若年性認知症発症の主要なリスクファクターであった。そのため、重度の飲酒をスクリーニングすることは、定期的な医療の一部であり、必要に応じて介入や治療を行うべきである。さらに、一般住民の重度の飲酒を減らすためにも、他のアルコール政策を考慮する必要がある」としている。■関連記事うつ病とアルコールとの関係:2014年英国調査よりお酒はうつ病リスク増加にも関連日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学

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簡単な便秘対策は、トイレを我慢しない

 2018年3月27日、株式会社ツムラ後援による第4回Kampo Academiaプレスセミナーが都内において開催された。今回のテーマは「便秘における漢方薬の再認識」。セミナーでは、日常診療で見過ごされやすい便秘の機序、影響、治療での漢方薬の役割、対策についてレクチャーが行われた。思い当たる? 7~8人に1人は便秘症状 セミナーでは、中島 淳氏(横浜市立大学大学院医学研究科 肝胆膵消化器病学教室 主任教授)を講師に迎え、「~腸内環境は気になるけれど、“たかが便秘”と自己流の対策で悪化させていませんか?~便秘における漢方薬の再認識」をテーマに講演が行われた。 便秘の中でも、慢性の便秘は日本人の7~8人に1人は症状があるとされている(厚生労働省「平成25年(2013年)国民生活基礎調査」)。 そして、便秘とは、「排便回数の減少」と「排便困難症」が相まった病態であるとされ、ホルモンの関係から患者は女性で圧倒的に多い(ただし高齢になるにつれ性差は縮小)。長期間にわたり罹患し、治癒することは難しいとされる。その原因として、一番問題となるのは「便意の我慢」であり、そのほか間違えたダイエットや加齢による大腸運動の低下、薬剤によるものなどがあるという。 便秘が日常生活に及ぼす影響として、放置により疾患の原因となる可能性があり、便秘が続くと腸内環境はどんどん悪化する。また、便秘はQOLを下げるので、日常活動性や労働生産性の低下を招き、職場の欠勤率を上昇させるという報告もある。 慢性便秘症の分類には、「便秘型IBS」「機能性便秘」「薬剤性便秘」「症候性便秘」「器質性便秘」の5つがあり、薬剤性では抗うつ薬や抗コリン薬など、症候性では糖尿病、パーキンソン病など、器質性では大腸がん、炎症性腸疾患などに、とくに注意が必要だという。患者が満足する便秘治療とは 便秘の治療としては、かかりつけ医、消化器内科、胃腸科、肛門科、内科が主診療科となるが、「医療者の意識改革も必要であり、便秘の治療では、単に排便ができるようになるだけでなく、患者満足度の高い治療を行うことが重要」と中島氏は指摘する。たとえば、刺激性下剤により排便がされたとしても、水様便で下痢のままでは、患者満足度は低いままである。そうならないためには、「完全排便を目指す」「便形状の正常化(ブリストルスケールで“4”)」「初診で刺激性下剤を出さない」の3点に加え、便形状の聞き取りなどの外来でのフォローが重要だという。 現在、便秘で処方される治療薬としては、緩下剤(便をやわらかくし、排便促進作用)、刺激性下剤(腸を刺激し、強制的に排便させる作用)、漢方薬(体質や症状に合わせて選択できる)の3種類がある。緩下剤では、酸化マグネシウムがわが国では広く処方されているが、高マグネシウム血症への注意や併用注意薬の多さが短所であり、刺激性下剤であるセンノシドなどでは、連用することで習慣性、依存性が生じ、効果が低下することが指摘されている(海外では頓用で使用される)。 その点、漢方薬は、患者の安心感が高く、作用の強弱が選択でき、便秘周辺症状(腹部膨満など)にも対応できることで最近見直されているという。 具体的には、「大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)」「麻子仁丸(マシニンガン)」「潤腸湯(ジュンチョウトウ)」「桂枝加芍薬大黄湯(ケイシカシャクヤクダイオウトウ)」「防風通聖散(ボウフウツウショウサン)」「大建中湯(ダイケンチュウトウ)」の6種類が、便秘の治療で使われる代表的な漢方薬である。 各漢方薬の特徴として、次の点が挙げられる。「大黄甘草湯」は、比較的作用が強くエビデンスもあるが、高齢者には注意が必要である。「麻子仁丸」は、高齢者に適している。「潤腸湯」は効果がマイルドで軽症から中等症の患者や高齢者に適している。「桂枝加芍薬大黄湯」は、腹部膨満感や腹痛、ガス排出など便秘周辺症状にも効果がある。「防風通聖散」は、作用が弱いもののゆっくりと効果を発揮し、中高年に適している。「大建中湯」は、作用が弱いものの、下腹部の重さ、痛みなどの便秘周辺症状にも適している。「このように多種の漢方薬をうまく使いこなすことで、患者のさまざまな訴えに対応することができる。ただし、妊婦、産婦、授乳婦への投与について安全性が確立されていないので処方には慎重な判断が必要」と、同氏は注意を促す。便秘対策は生活習慣の改善と排便姿勢から 便秘対策としては、食物繊維・運動・水分不足といった生活習慣の是正が重要であり、子供のころからトイレを我慢しない行動も大事だという。また、排便の姿勢について、和式トイレのしゃがんだ姿勢が理想だが、洋式トイレが主流の現代では、前かがみ35度の前傾姿勢で排便するのが望ましいとしている。 まとめとして同氏は、「患者の半分以上が便秘治療に不満足の今、満足度の向上が必要である。自己流ではなく自分に適した対策のため、便秘は放置せずに医師に相談する。漢方薬を服用する際は、正しく理解して服用し、自己判断せずに専門医に処方してもらうことが大切だ」と語り、レクチャーを終えた。■参考日本東洋医学会漢方のお医者さん探し

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アテゾリズマブ併用療法、進行肺がん1次治療でOS有意差(IMpower150)

 F. ホフマン・ラ・ロシュ社は3月26日、第III相臨床試験IMpower150試験に関し、中間解析において主要評価項目の一つである全生存期間(OS)の延長が示され、進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療におけるアテゾリズマブ(商品名:テセントリク)とベバシズマブ、カルボプラチン、パクリタキセル(化学療法)の併用により、ベバシズマブ、カルボプラチン、パクリタキセルの併用に比べ、生存期間の延長が示されたことを発表した。OSの延長は、PD-L1発現状況によって層別化されたグループを含む、主要なサブグループに共通して認められた。アテゾリズマブとベバシズマブ、カルボプラチン、パクリタキセルの安全性は、これまで各薬剤で認められている安全性プロファイルと一致しており、本併用療法で新たな安全性のシグナルは確認されなかった。これらの成績は、今後開催されるがん関連学会で発表される予定。 IMpower150試験は、化学療法未施行のStageIV非扁平上皮NSCLC患者を対象に、アテゾリズマブとカルボプラチン、パクリタキセルの併用に、ベバシズマブを追加または追加しない場合の有効性と安全性を、カルボプラチンとパクリタキセル、ベバシズマブとの併用療法と比較検討した、オープンラベル無作為化多施設共同第III相臨床試験。主要評価項目は、ALKまたはEGFRの遺伝子変異患者を除くITT解析集団、ならびにT細胞活性調整因子(Teff)の遺伝子発現により層別化した集団におけるPFSおよびITT解析集団のOS。1,202例の患者を以下のA~C群に1:1:1の割合で無作為化し、各群の投与レジメンに従い3週に1回間隔で薬剤を投与した。A群:アテゾリズマブ(1,200mg)+カルボプラチン(AUC6)+パクリタキセル(200mg/m2)B群:アテゾリズマブ(1,200mg)+カルボプラチン(AUC6)+パクリタキセル(200mg/m2)+ベバシズマブ(15mg/kg)C群:カルボプラチン(AUC6)+パクリタキセル(200mg/m2)+ベバシズマブ(15mg/kg) アテゾリズマブは国内で、本年1月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺」の適応症において、承認を取得している。■関連記事atezolizumab併用療法、進行肺がん1次治療の第III相試験でPFSに有意差(IMpower150)/ESMO Immuno Oncology 2017アテゾリズマブ、小細胞肺がんのOS、PFS改善(IMpower133)/NEJM

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前立腺がんの診断にMRI標的生検が有用/NEJM

 臨床的に前立腺がんのリスクを有する生検未施行の男性の診断では、生検の前にMRIでリスク評価を行い、がん病変が陽性の場合に標的を絞って生検を行う方法(MRI標的[狙撃]生検)が、従来の標準的な経直腸的超音波(TRUS)ガイド下生検よりも有益であることが、英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのVeeru Kasivisvanathan氏らが行ったPRECISION試験で示された。研究の成果は、NEJMオンライン版2018年3月19日号に掲載された。標準的な10~12コアのTRUSガイド下生検は、高Grade(臨床的に意義のある)前立腺がんを過少に検出し、低Grade(臨床的に意義のない)がんを過剰に検出する可能性が指摘されている。一方、マルチパラメトリックMRIは、結果が陰性の場合は生検を回避するトリアージ検査として用いられ、陽性の場合は前立腺の異常領域を標的に生検が行える。MRI標的生検は標準的生検に比べ、臨床的に意義のあるがんの検出率が同等またはそれ以上とする報告のほか、臨床的に意義のないがんの検出率は低いとの報告がある。前立腺がん診断におけるMRI標的生検の非劣性を検証 PRECISIONは、前立腺がんが疑われる男性の前立腺がん診断における、MRI標的生検のTRUSガイド下生検に対する非劣性を検証する多施設共同無作為化試験である(英国国立健康研究所[NIHR]などの助成による)。 対象は、前立腺生検を受けたことがなく、PSA上昇または直腸指診の異常所見、あるいはこれら双方により前立腺がんが疑われた男性であった。 被験者は、MRI標的生検または標準的TRUSガイド下生検を受ける群に無作為に割り付けられた。MRI標的生検群は、MRIで前立腺がんが示唆された場合に標的生検を受け、示唆されない場合は生検が提示されなかった。標準的生検群は、10~12コアのTRUSガイド下生検を受けた。 主要アウトカムは、臨床的に意義のあるがんの診断を受けた男性の割合とし、副次アウトカムには、臨床的に意義のないがんの診断を受けた男性の割合などが含まれた。95%信頼区間(CI)の下限値が-5ポイントより大きい場合に非劣性とし、0より大きい場合には優越性ありと判定することとした。 2016年2月~2017年8月の期間に、試験に参加した11ヵ国25施設のうち23施設で500例が登録され、MRI標的生検群に252例、標準的生検群には248例が割り付けられた。前立腺がん診断のための生検を28%で回避、検出率の優越性を確認 ベースラインの平均年齢は、MRI標的生検群が64.4±7.5歳、標準的生検群は64.5±8.0歳であり、PSA中央値はそれぞれ6.75ng/mL(IQR:5.16~9.35)、6.50ng/mL(5.14~8.65)、前立腺がんの家族歴ありは19%、16%、直腸指診異常所見ありは14%、15%だった。MRI標的生検群のうち71例(28%)で前立腺がんが示唆されず、これらの男性は生検を受けなかった。 臨床的に意義のあるがんの検出率は、MRI標的生検群が38%(95/252例)であったのに対し、標準的生検群は26%(64/248例)であった(補正後群間差:12ポイント、95%CI:4~20、p=0.005)。MRI標的生検群は標準的生検群に対し非劣性であり、95%CIはMRI標的生検群の優越性を示すものであった。 臨床的に意義のないがんの検出率は、MRI標的生検群が9%(23例)であり、標準的生検群の22%(55例)に比べて低かった(補正後群間差:-13ポイント、95%CI:-19~-7、p<0.001)。 最大コア腫瘍長(maximum cancer core length)は、MRI標的生検群が7.8±4.1mm、標準的生検群は6.5±4.5mmであった(補正後群間差:1.0mm、95%CI:0.0~2.1、p=0.053)。また、がんが陽性であったコアの割合は、MRI標的生検群が44%(422/967本)、標準的生検群は18%(515/2,788本)だった。 著者は、「医療経済学的な観点からは、MRI標的生検は臨床的に意義のあるがんを早期に検出し、意義のないがんの検出や生検の反復を抑制することで医療費を削減する可能性があり、また長期的に費用対効果が優れることを示唆する研究もある」と指摘している。

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心不全ガイドラインを統合·改訂(後編)~日本循環器学会/日本心不全学会

 3月24日、日本循環器学会/日本心不全学会が、新たな心不全診療ガイドラインを公表した。本ガイドラインの主要な改訂ポイントを2回にわたってお伝えする。今回は後編。(前編はこちら)新たな心不全ガイドラインは診断フローチャートを簡略化 慢性心不全診断のフローチャートは、2010年版ガイドラインから大幅に簡略化された。基本的には欧州心臓病学会(ESC)の2016年版ガイドライン(Ponikowski P, et al. Eur Heart J.2016;37:2129-2200)を下敷きとしながらも、わが国の実態を踏まえ、画像診断を重視するチャートになっている。急性心不全治療のフローチャートも新規作成 「時間経過と病態を踏まえた急性心不全治療フローチャート」や、「重症心不全に対する補助人口心臓治療のアルゴリズム」の作成、「併存症の病態と治療」に関する記載の充実も新たな心不全診療ガイドラインの主要な改訂ポイントのひとつである。併存症は、心房細動、心室不整脈、徐脈性不整脈、冠動脈疾患、弁膜症、高血圧、糖尿病、CKD・心腎症候群、高尿酸血症・痛風、COPD・喘息、貧血、睡眠呼吸障害について記載されている。心不全合併高血圧には、4種薬剤が推奨クラスI、エビデンスレベルA 新たな心不全診療ガイドラインでは、高血圧を合併したHFrEFに対する薬物治療は、ACE阻害薬、ARB(ACE阻害薬に忍容性のない患者に対する投与)、β遮断薬、MRA(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)の[推奨クラス、エビデンスレベル]が[I、A]、利尿薬が同上[I、B]、カルシウム拮抗薬が同上[IIa、B]とされた。なお、長時間作用型のジヒドロピリジン系以外のカルシウム拮抗薬は陰性変力作用のため使用を避けるべきと注記されている。 高血圧を合併したHFpEFに対する治療は、適切な血圧管理が同上[I、B]、基礎疾患の探索と治療が同上[I、C]とされた。心不全合併糖尿病には、包括的アプローチとSGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、カナグリフロジン)を推奨 心不全を合併した糖尿病に対する治療は、食事や運動など一般的な生活習慣の改善も含めた包括的アプローチが同上[I、A]、SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、カナグリフロジン)が同上[IIa、A]、チアゾリジン薬が同上[III、A]とされた。CKD合併心不全は、CKDステージで推奨レベルが異なる CKD合併心不全に対する薬物治療は、CKDステージ3とステージ4~5に分けて記載されている。 CKDステージ3においては、β遮断薬、ACE阻害薬、MRAが同上[I、A]、ARBが同上[I、B]、ループ利尿薬が同上[I、C]となっている。CKDステージ4~5においては、β遮断薬が同上[IIa、B]、ACE阻害薬が同上[IIb、B]、ARB、MRAが同上[IIb、C]、ループ利尿薬が同上[IIa、C]とされた。新たな心不全ガイドラインでは血清尿酸値にも注目 心不全を伴う高尿酸血症の管理においては、血清尿酸値の心不全の予後マーカーとしての利用が[IIa、B]、心不全患者における高尿酸血症への治療介入が[IIb、B]とされた。国内未承認の治療法も参考までに紹介 海外ではすでに臨床応用されているにもかかわらず、国内では未承認の治療薬やデバイスがある。ARB/NEP阻害薬(ARNI)や、Ifチャネル阻害薬などだ。これらの薬剤は「今後期待される治療」という章で、開発中の治療と並び紹介されている。

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成人における抗うつ薬使用と副作用リスクに関するコホート研究

 抗うつ薬は、若年および中年成人に対し最も一般的に処方される薬剤の1つであるが、この年齢層における一連の有害なアウトカムについての安全性に関する情報は、あまり多くない。英国・ノッティンガム大学のCarol Coupland氏らは、うつ病と診断された20~64歳における抗うつ薬治療と有害なアウトカムとの関連を評価するため、検討を行った。BMC medicine誌2018年3月8日号の報告。 QResearchプライマリケアデータベースに登録されている英国全体の20~64歳の患者23万8,963例を対象にコホート研究を実施した。うつ病の初回診断を受けた患者だけが含まれた。アウトカムは、フォローアップ中に記録された転倒、骨折、上部消化管出血、道路交通事故、薬物治療による副作用、全死因死亡とした。潜在的な交絡変数で調整された抗うつ薬曝露に関連するハザード比を推定するため、Cox比例ハザードモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・5年間のフォローアップ期間中におけるアウトカムは、転倒4,651例、骨折4,796例、上部消化管出血1,066例、道路交通事故3,690例、薬物治療による副作用1,058例、死亡3,181例であった。・抗うつ薬を使用しなかった期間と比較し、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI、調整ハザード比[aHR]:1.30、95%CI:1.21~1.39)および他の抗うつ薬(aHR:1.28、95%CI:1.11~1.48)を使用した場合、骨折の割合が有意に増加した。・すべての抗うつ薬において、転倒の割合の有意な増加と関連が認められた。・SSRIと比較し、三環系および関連する抗うつ薬(aHR:1.54、95%CI:1.25~1.88)、他の抗うつ薬(aHR:1.61、95%CI:1.22~2.12)を使用した場合、副作用の割合が有意に高かった。・トラゾドンは、上部消化管出血リスク増加と有意な関連が認められた。・全死因死亡率は、SSRIと比較し、5年以上の三環系および関連する抗うつ薬(aHR:1.39、95%CI:1.22~1.59)、他の抗うつ薬(aHR:1.26、95%CI:1.08~1.47)で有意に高く、85日以上SSRI治療を行った後に減少した。・ミルタザピンは、1年および5年間のフォローアップにおいて、死亡率上昇と有意な関連が認められた。 著者らは「SSRIは、三環系および関連する抗うつ薬よりも骨折の割合が高かったが、他の抗うつ薬よりも死亡率および薬物治療による副作用の割合が低かった。ミルタザピンと死亡率との関連については、さらなる調査が必要である。抗うつ薬治療を決定する際には、これらのリスクを患者ごとに慎重に考慮し、潜在的なベネフィットとのバランスをとる必要がある」としている。■関連記事うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は韓国人うつ病患者における3種類の抗うつ薬の6週間ランダム化比較試験高齢者に不向きな抗うつ薬の使用とその後の認知症リスクとの関連

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DPP-4阻害薬で炎症性腸疾患リスク増大/BMJ

 2型糖尿病患者においてDPP-4阻害薬は、炎症性腸疾患(IBD)のリスク増大と関連することが、カナダ・Jewish General HospitalのDevin Abrahami氏らによる住民コホート研究の結果、明らかにされた。著者は「結果について再現性があるのかを確認する必要があるが、医師はこうした関連の可能性があるということを念頭に置くべきであろう」と指摘している。IBDのような自己免疫疾患における、DPP-4酵素が及ぼす影響は解明されていない。しかし、低濃度のDPP-4酵素がIBDの疾患活動度を高めることは知られている。これまで、DPP-4阻害薬とIBD発症との関連を検討した観察研究は行われていなかったという。BMJ誌2018年3月21日号掲載の報告。英国14万1,170例の住民コホート研究 研究グループは、2型糖尿病患者において、DPP-4阻害薬の使用がIBD発症と関連しているかを、住民コホート研究にて評価した。 700ヵ所以上の一般診療所(GP)が関与している英国の医療関連データベース(UK Clinical Practice Research Datalink)を用いて、2007年1月1日~2016年12月31日の間に抗糖尿病薬の服用を開始し、2017年6月30日までフォローアップが行われていた、18歳以上の14万1,170例について検討した。 主要評価項目は、DPP-4阻害薬使用と関連したIBD発症の補正後ハザード比で、使用について全体的な評価と、累積使用期間ごと、および使用開始からの期間別に、時間依存的Cox比例ハザードモデルを使用して推定評価した。DPP-4阻害薬の使用(単独または他の抗糖尿病薬と併用)は時変変数(time varying variable)としてモデル化し、他の抗糖尿病薬の使用と比較、また、6ヵ月の遅延曝露を用いてIBDの潜在性と診断遅延について明確にした。他の抗糖尿病薬と比較して発症リスクは1.75倍、3~4年使用後がピークで2.90倍 追跡期間55万2,413人年に、208例のIBDイベントが発生した(粗発生率:10万人年当たり37.7[95%信頼区間[CI]:32.7~43.1])。 全体として、DPP-4阻害薬の使用とIBDのリスク増大との関連が認められた(10万人年当たりDPP-4阻害薬使用群53.4 vs.他の抗糖尿病薬使用群34.5、HR:1.75[95%CI:1.22~2.49])。HRは、使用期間が長いほど段階的に上昇し、3~4年使用後にピークに達し(HR:2.90、95%CI:1.31~6.41)、4年超になると低下が認められた(1.45、0.44~4.76)。 同様のパターンは、DPP-4阻害薬使用開始からの期間で評価した場合にも観察された。また複数行った感度解析でも、一貫した所見が認められた。

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進行性腎細胞がんの1次治療、ニボルマブとイピリムマブ併用が有効/NEJM

 未治療の中等度~高リスク進行性淡明細胞型腎細胞がん患者の治療では、ニボルマブ+イピリムマブ併用により、従来の標準治療であるスニチニブに比べ全生存期間が延長し、客観的奏効率が改善されることが、米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのRobert J. Motzer氏らが行った「CheckMate 214試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2018年3月21日号に掲載された。進行性腎細胞がんの約75%が中等度~高リスク病変であり、低リスク病変に比べアウトカムが不良である。本併用レジメンの第I相試験では、未治療および既治療の進行性腎細胞がん患者において、良好な抗腫瘍活性を発揮することが報告されている。中等度~高リスク例で3つの主要エンドポイントを評価 CheckMate 214は、未治療の進行性淡明細胞型腎細胞がん患者におけるニボルマブ+イピリムマブ併用の有用性を、スニチニブと比較する非盲検無作為化第III相試験である(Bristol-Myers Squibb社とOno Pharmaceutical社の助成による)。 年齢18歳以上、カルノフスキーの一般全身状態スコア(0~100点、点数が低いほど機能障害が重度)≧70点の患者が、導入療法としてニボルマブ(3mg/kg)+イピリムマブ(1mg/kg)を3週ごとに4回静脈内投与した後、維持療法としてニボルマブ(3mg/kg)を2週ごとに投与する群、またはスニチニブ(50mg)を1サイクル6週として、1日1回(4週間)経口投与し休薬(2週間)する群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは3つで、IMDC分類で中等度~高リスクの患者における全生存期間(α水準:0.04)、客観的奏効率(0.001)、無増悪生存期間(0.009)であった。 2014年10月~2016年2月の期間に、日本を含む28ヵ国175施設で1,096例が無作為化を受けた。併用群550例、スニチニブ群546例であり、そのうち中等度~高リスクの患者はそれぞれ425例、422例であった。死亡リスクが37%減少、9%で完全奏効 ベースラインの年齢中央値は併用群が62歳、スニチニブ群も62歳、中等度~高リスク例はそれぞれ62歳、61歳であり、男性は75%と72%、74%と71%であった。 フォローアップ期間中央値25.2ヵ月時における中等度~高リスク例の18ヵ月全生存率は、併用群が75%(95%信頼区間[CI]:70~78)、スニチニブ群は60%(55~65)で、全生存期間中央値はそれぞれ未到達、26.0ヵ月であり、死亡のハザード比(HR)は0.63と、併用群が有意に良好であった(p<0.001)。 また、中等度~高リスク例の客観的奏効率は併用群が42%と、スニチニブ群の27%に比べ有意に高く(p<0.001)、このうち完全奏効率(探索的解析)は9%、1%(p<0.001)であり、有意差が認められた。 一方、中等度~高リスク例の無増悪生存期間中央値は、併用群が11.6ヵ月、スニチニブ群は8.4ヵ月(HR:0.82、p=0.03)と、事前に規定された有意水準の閾値(0.009)を上回り、有意差を認めなかった。 治療を受けた全患者(1,082例)における治療関連有害事象の発現率は、併用群が93%(509/547例)、スニチニブ群は97%(521/535例)で、そのうちGrade3/4はそれぞれ46%(250例)、63%(335例)であった。治療中止の原因となった治療関連有害事象の発現率は、併用群が22%(118例)、標準治療群は12%(63例)、治療関連死はそれぞれ8例、4例であった。 併用群のうち436例に治療関連の免疫系を介する有害事象(皮膚、内分泌、消化器、肺、肝、腎)が認められ、152例(35%)が高用量グルココルチコイドの投与を受けた。 著者は、「ニボルマブ+イピリムマブ併用療法は、主要エンドポイント3つのうち2つを達成し、死亡リスクを37%減少させ、スニチニブ療法を上回る生存ベネフィットを示した」とまとめている。

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降圧治療における家庭血圧測定の有効性(解説:石川讓治氏)-833

 家庭血圧が外来血圧よりも優れた高血圧性臓器障害や心血管イベントの予測因子であることが多くの疫学研究において報告されているが、家庭血圧を指標とした降圧治療が、外来血圧を指標とした血圧治療よりも優れていることを示した報告はない。Staessenらは同じ血圧レベルと目標値として降圧治療を行った場合、外来血圧を指標とした降圧治療の方が家庭血圧を指標とした降圧治療よりも、24時間自由行動下血圧レベルが低値であったことを報告しており、必ずしも家庭血圧を指標とした降圧治療が厳格な血圧コントロールとはならないと考えられてきた。しかし、過去の疫学研究において、外来血圧は家庭血圧よりやや高めになる傾向があることが報告されており、多くの高血圧治療ガイドラインにおいては外来血圧140/90mmHgに相当するのが家庭血圧135/85mmHgであると考えられている。そのため、Staessenら1)の研究結果を実際の臨床に当てはめるには困難があった。 TASMINH4研究では2)、現在の高血圧治療ガイドラインに沿った降圧レベルを目標として、遠隔モニタリングを用いた家庭血圧測定、自己による家庭血圧測定、通常の外来血圧測定の3群に無作為割り付けして、外来血圧値を比較している。12ヵ月後の外来収縮期血圧は、通常外来血圧測定群と比較して、遠隔モニタリングを用いた家庭血圧測定群で4.7mmHg、自己家庭血圧測定群で3.5mmHg低値であった。この差に起因する因子として、追加された降圧薬の数が有意に遠隔モニタリングによる家庭血圧測定群および自己家庭血圧測定群に多かったことが起因しており、家庭血圧を指標とした方が医師患者ともに、躊躇なく降圧薬を増量できていた。遠隔モニタリングによる家庭血圧測定群では、定期的に家庭血圧値がウェブサイトでグラフ表示され、目標血圧よりも高ければ、テキストメールで患者に受診が促されている。また自己家庭血圧測定群においても、1ヵ月に1回封筒で血圧値を記入して医師に郵送し、目標血圧よりも高ければ患者に受診が勧められている。本研究におけるアウトカムが、24時間自由行動下血圧ではなく、介入対象である外来血圧値であることが本研究における結果の解釈を難しくさせているが、受診回数は各群で有意差なく、家庭血圧測定は複数日、複数回の“平均血圧値”であり、偶然の外来血圧上昇ではないとの判断が速やかに降圧薬を増量することの動機付けになっているものと思われる3)。遠隔モニタリングを用いた家庭血圧測定群と自己家庭血圧測定群では有意差は認められなかった。 TASMINH4研究対象者2)は平均66.9歳で、起立性低血圧、認知症、心房細動、慢性腎臓病の患者が除外されており、本研究の結果を家庭血圧測定が困難となる高齢者に当てはめることは困難である。正確な外来血圧測定を行えば、外来血圧が家庭血圧よりも低い値になることが報告されている4)。家庭血圧測定同様に、正確な外来血圧の測定も重要であることは、本研究の外来血圧がアウトカムであることよりも明らかである。

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スペインにおける妊娠中の抗てんかん薬使用に関する比較研究

 妊娠中の抗てんかん薬処方パターンは、変化してきているが、スペインでどの程度の変化が起こっているかは、よくわかっていない。妊娠中の発作をコントロールするための新薬の有効性は重要であり、長年にもわたり医師がこれらの新薬を使ってきたことによって、その処方パターンは変化している可能性がある。スペイン・Hospital Mutua de TerrassaのM. Martinez Ferri氏らは、これらの疑問を評価するため、12年にわたって収集したスペインEURAPレジストリの結果を報告した。Neurologia誌2018年3月号の報告。 インフォームドコンセントに署名した後、患者はレジストリに登録され、妊娠初期、妊娠第2期、第3期の終わり、出産後、出産1年後に評価が行われた。抗てんかん薬、てんかんの種類、妊娠1期当たりおよび妊娠期間中全体での発作頻度、妊娠中の発作のない頻度、先天性奇形の頻度について分析を行った。2001年6月~2007年10月(前期)と2008年1月~2015年5月(後期)のデータの比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・前期より304報、後期より127報の単剤療法の文献について比較を行った。・カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールの使用が減少し、レベチラセタムの使用が明らかに増加した。また、バルプロ酸の使用がわずかに減少し、ラモトリギンおよびoxcarbazepineの使用がわずかに増加した。・カルバマゼピンおよびバルプロ酸で治療したてんかんの種類に変化は認められなかったが、後期においてラモトリギンで治療した全般てんかん症例は少なかった。・この傾向は、発作頻度の有意な変化とは関連が認められず、妊娠第3期における新規発作に対するより良いコントロールと関連が認められた。・発作コントロールに関して、レベチラセタムは、カルバマゼピンやバルプロ酸と同等であり、ラモトリギンよりも有効であった。・全般てんかんは、レベチラセタムで治療された症例の64%を占めていた。 著者らは「スペインにおける妊娠中の抗てんかん薬処方パターンは変化しており、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールの使用が減少していた。全般てんかんに対するラモトリギン使用が少ないため、この変化はてんかんの種類の影響を受けている。レベチラセタムは、古典的な抗てんかん薬と同様の発作コントロールを示し、ラモトリギンよりも効果的かつ良好であった」としている。■関連記事妊娠可能年齢のてんかん女性にはレベチラセタム単独療法がより安全「妊娠、抗てんかん薬」検索結果は患者に役立つか?新規抗てんかん薬の催奇形性リスクは

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ニキビ治療はコメドの段階から

 マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役社長:高木幸一)は、ニキビが日常生活に与える影響やニキビの初期段階「コメド」の認知度を測ることを目的として、全国47都道府県のニキビ・吹き出物が現在ある、もしくは過去に出来た経験のある10~30代の男女9,682人(各都道府県206人)を対象に、インターネット調査1)を実施した。10年以上ニキビに悩む人も 「ニキビに悩んでいる(いた)」と回答した人は9割(92.6%)を超え、そのうち10年以上悩んでいると回答した人は5人に1人(23.2%)にのぼった。「ニキビにより外出頻度が減る」と回答した人は3割以上(32.8%)、「ニキビがあると集中度合が減る」と回答した人は半数近く(47.4%)と、日常生活に影響を及ぼす実態が明らかになった。白いニキビ(コメド)はニキビの初期段階 よくできるニキビの種類に「白いニキビ(肌の表面がぶつぶつ・ざらざらした状態)」と回答した割合は43.4%であった。白いニキビは、皮膚科で「コメド」と呼ばれ、古い角質や角栓が毛穴に詰まったり、性ホルモンの影響で皮脂分泌が過剰になったりして、皮脂が毛穴にたまった状態である。放っておくと炎症を起こしたニキビになる可能性がある。しかし、白いニキビがニキビの初期段階である「コメド」であることを知っていた人は、全体の10.5%にとどまった。現在は「コメド」の治療ができる ニキビがあっても皮膚科を受診する人は1割にすぎない。ニキビを皮膚の病気としてとらえていないため、症状がひどくなるまで放置してしまいがちである。従来のニキビ治療は、抗生物質を使った炎症への対処が中心であったが、現在は初期段階である「コメド」の治療ができるようになった。ニキビの再発や瘢痕を予防するには、炎症を起こす前の「コメド」の段階から医療機関を受診し、治療を行うことが重要である。「たかがニキビ」ではなく、早期から適切な治療を マルホ株式会社では、ニキビやニキビの初期段階である「コメド」の正しい理解と対処のために、ニキビで皮膚科を受診中の患者、ニキビに悩む20~30代女性・学生・その保護者に向けて、ニキビ情報ウェブサイト「ニキビ一緒に治そう Project」などで情報提供を行っている。「たかがニキビ」ではなく、きちんと治療意識を持ち適切な治療を受けることで、ニキビに悩む患者が減少することを願う。■アンケート概要1)「ニキビに関する意識と実態47都道府県調査」  調査期間:2017年9月22日~10月2日  調査対象:47都道府県9,682人      (ニキビ・吹き出物経験者10~30代の男女/各都道府県206人)  調査方法:インターネットアンケート調査

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心不全ガイドラインを統合·改訂(前編)~日本循環器学会/日本心不全学会

 3月24日、日本循環器学会/日本心不全学会から新たな心不全診療ガイドラインが公表された。本ガイドラインは、11学会(日本循環器学会、日本心不全学会、日本胸部外科学会、日本高血圧学会、日本心エコー図学会、日本心臓血管外科学会、日本心臓病学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本超音波医学会、日本糖尿病学会、日本不整脈心電学会)、班員31名、協力員25名、外部評価員6名という巨大な組織により策定されたものである。 公表を受け、日本循環器学会学術集会(3月23~25日、大阪)では、ガイドライン作成班による報告セッションが組まれ、班長を務めた筒井裕之氏(九州大学)が説明した。講演内容を含め、本ガイドラインの主要な改訂ポイントを2回にわたってお伝えする。心不全の定義を明確化 まず、これまで不明確であった心不全の定義が明確化された。新しい定義は「なんらかの心臓機能障害、すなわち、心臓に器質的および/あるいは機能的異常が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群」というものである。 加えて、非医療従事者向けの定義も書き込まれた。「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です」というものである。心不全という疾患は不可逆性に進行し、命に関わる状態である点が明記されている。進行過程を4つのステージに区分。ステージごとの治療最適化を目指す 心不全が進行性の疾患である点も強調され、発症前から治療抵抗性に至るまでの過程が「A」から「D」の4ステージに分けられた(A:器質的心疾患がなく危険因子のあるステージ、B:器質的心疾患があるステージ、C:心不全症候のある(既往も含む)心不全ステージ、D:治療抵抗性心不全ステージ)。2001年に、米国ガイドラインが導入した捉え方である(Yancy CW, et al. Circulation.2013;128:e240)。また、ステージごとに治療目標が設定された。これにより、ステージごとに適切な治療が提供されることが期待されている。心不全発症前から積極介入。「予防」に注力 前回ガイドラインとの最大の違いは、まだ心不全を発症していないステージ「A」と「B」が治療対象となっている点である。心疾患危険因子のみを有する「ステージA」では、それら危険因子の管理により、心不全発症のリスク因子である器質的心疾患発症の「予防」を図り、虚血性心疾患や左室肥大など器質的病変が生じている「ステージB」では、心不全発症の「予防」が推奨されている。 このように新ガイドラインは、心不全の「発症予防」にも力をいれている。「心不全予防」という章も、「心不全治療の基本方針」の前に新設された。その中には、高血圧、冠動脈疾患、肥満・糖尿病、喫煙、アルコール、身体活動・運動の項が設定され、心血管病既往のある2型糖尿病患者に対するSGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、カナグリフロジン)が推奨クラスI、エビデンスレベルAとして推奨された理由が特筆されている。薬剤治療はEFの高低で3類型に分けて整理 心不全に対する治療の考え方も、大きく変わった。「ステージC」心不全例に対しては、左室収縮能(EF)に応じた治療の選択が推奨されるようになった。EF「40%未満」の「HFrEF」、「40-50」の「HFmrEF」、「50以上」の「HFpEF」ごとに治療方針は異なる(なお心不全の「分類」の項では、この3類型に、HFrEFから治療によりEFが40%以上に回復した「HFpEF improved、HFrecEF」という類型を加えた4類型が示されている)。 もっともHFpEFとHFmrEFに関しては、現時点では予後改善の確たるエビデンスがない。そのため、HFpEFに対しては「心不全症状を軽減させることを目的とした負荷軽減療法、心不全増悪に結びつく併存症に対する治療」が基本とされ、HFmrEFについては「この領域の心不全例でのデータはまだ確実なものがなく、今後の検討を要する」と記載するに留まっている。「緩和ケア」を初めて明記·詳述 心不全発症例に対する「緩和ケア」の推奨も、今回改訂の大きな目玉である。この「緩和ケア」に関し筒井氏は、同日夕方に行われたガイドライン記者会見において、「心不全患者への緩和ケアは終末期医療に限定されない」点を強調した。緩和ケアは「ステージC」の段階から推奨されている。つまり、病状末期の「ステージD」に限定されていない。これは心不全の進展はさまざまな因子に影響を受けるため個人差が大きく、「終末期」がいつ訪れるか予知が困難なためである。この点は、経過の予想が比較的容易ながん治療と大きく異なる。そのため心不全では、発症直後から緩和ケアを行うべきだというのが、新ガイドラインの立場である。

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細気管支炎乳児には高流量酸素療法が有用/NEJM

 集中治療室(ICU)以外で治療された細気管支炎乳児において、鼻カニューレを用いた高流量酸素療法(ネーザルハイフロー:NHF)は、標準酸素療法と比較すると、治療失敗による治療の段階的な増強を要する割合が有意に低下した。オーストラリア・Lady Cilento Children’s HospitalのDonna Franklin氏らが、細気管支炎乳児を対象とした多施設共同無作為化比較試験の結果を報告した。NHFは、有効性に関する質の高いエビデンスが限られているものの、細気管支炎乳児での使用が増加しているという。ICU以外におけるNHFの有効性は不明であった。NEJM誌2018年3月22日号掲載の報告。細気管支炎乳児約1,600例で、NHFと標準酸素療法を比較 研究グループは、オーストラリアおよびニュージーランドの、3次救急および地域病院17施設における救急診療部および小児入院病棟にて無作為化比較試験を実施した。対象は、酸素療法を必要とする細気管支炎の月齢12ヵ月未満乳児で、1,638例をNHF群と標準療法群に無作為に割り付けた。 NHF群では、流量2L/kg/分、酸素飽和度92~98%(施設によっては94~98%)を維持、標準療法群では、最大流量2L/分、酸素飽和度92~98%(施設によっては94~98%)を維持するよう、酸素を補給した。また、標準療法群では、治療失敗の基準を満たした場合はレスキューNHFを受けられることとした。 主要評価項目は、治療失敗(持続的頻脈、頻呼吸、低酸素血症および早期警告ツールで発せられた医学的所見、の4つのうち3つ以上を満たすことと定義)による治療の段階的な増強(呼吸補助の増加、またはICU入室)、副次評価項目はICU入室率(参加病院のICU入室、3次救急病院へ転院しICU入室を含む)、入院期間、ICU入室期間、酸素療法期間、挿管率、有害事象の発現率などであった。NHF群で治療失敗による治療の段階的な増強を要する患児が減少 解析対象は1,472例で、治療の段階的な増強を要した患児の割合は、NHF群12%(87/739例)、標準療法群23%(167/733例)で、NHF群が有意に少なかった(リスク差:-11ポイント、95%信頼区間[CI]:-15~-7、p<0.001)。両群で入院期間や酸素療法期間に有意差はなかった。 各群、気胸が1例(1%未満)発生した。標準療法群の治療失敗患児167例中102例(61%)はレスキューNHFが有効であったが、65例(39%)は無効のためICU入室となった。 なお、著者は研究の限界として、酸素補給の方法を盲検化できなかったこと、標準療法群ではレスキューNHFが医師の選択肢として認められていたことなどを挙げている。

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