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ゲームのやり過ぎは「うつ病」発症の原因か?!

 ここ10年の間にオンラインゲームは急速に広まり、それに伴うさまざまな問題に注目が集まっている。しかしながら、過度なオンラインゲームの利用が精神症状に与える影響に関する報告は多くない。Wei氏らはインターネット調査によりオンラインゲーマーの特性を明らかにし、オンラインゲーム利用時間と社会不安障害、うつ病との関係を検証した。BMC Psychiatry誌オンライン版2012年7月28日号の報告。 オンラインアンケートを作成し、人気のあるオンラインゲームのウェヴサイトに掲載した上で、調査に協力してくれるオンラインゲーマーを募った。アンケートでは、人口統計学的データ、インターネットとオンラインゲームの利用状況、うつ病・身体症状尺度(DSSS)、社会不安障害尺度(SPIN)、Chenインターネット依存スケール(CIAS)を調査した。主な結果は以下のとおり。・1ヵ月の調査でオンラインゲーマー722名(平均年齢:21.8±4.9歳)の調査が完了した。・調査協力者の内訳は、男性601名(83.2%)、女性121名(16.8%)であった。・オンラインゲーム利用時間の平均値は28.2±19.7時間/週であり、オンラインゲーム歴(r=0.245、p

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日本人薬物乱用者の自殺リスクファクターは「低年齢」「女性」

 世界各国で深刻な社会問題となっている薬物乱用。日本においても例外ではなく、とくに若年層を中心に薬物乱用が浸透しているのが現状である。また、自殺者が薬物乱用の問題を抱えていることも少なくないと言われている。国立精神・神経医療研究センター 松本氏らは、日本人薬物乱用者における自殺のリスクファクターと性別による違いを明らかにするため検討を行った。Psychiatry Clin Neurosci誌2012年8月号の報告。 2009年12月に薬物乱用による治療のため7つの専門病院を受診した薬物乱用者1,420名を対象に、自己申告によるアンケート調査を実施した。アンケート項目には年齢、性別、薬物の種類、うつ症状、自殺念慮が含まれた。自殺念慮と関連した因子の未調整および調整済みのオッズ比は性別ごとに算出された。主な結果は以下のとおり。・全体での多変量解析では、薬物乱用者の重篤な自殺念慮の危険因子は低年齢、女性、うつ症状であった。・性別ごとの多変量解析では、男性では低年齢とうつ症状、女性ではうつ症状が重篤な自殺念慮と関連していた。うつ症状は欧米諸国ならびに日本において薬物乱用者の自殺念慮の危険因子であるが、日本人薬物乱用者の重篤な自殺念慮には「低年齢」「女性」がより密接に関連していた。また、若い男性では女性と同様の特徴があると考えられる。関連医療ニュース ・気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ ・境界性人格障害患者の自殺予防のポイントはリハビリ

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下痢型過敏性腸症候群治療剤「YM060」口腔内崩壊錠、国内承認申請

アステラス製薬は8日、下痢型過敏性腸症候群治療剤「イリボー錠」の追加剤形として開発しているYM060(一般名:ラモセトロン塩酸塩)口腔内崩壊錠に関し、男性における下痢型過敏性腸症候群の効能・効果について厚生労働省に承認申請を行ったと発表した。YM060口腔内崩壊錠は、アステラス製薬の製剤技術の1つであるWOWTAB技術を適用した過敏性腸症候群治療剤。同剤は、口腔内の唾液で速やかに崩壊し、水なしでも服用が可能であるため、高齢者や嚥下機能が低下した患者、また、水分摂取を控えている患者にも有用であるなど、服用者の様々なニーズに対応できるという。イリボー錠は、同社によって創製されたセロトニン5-HT3受容体拮抗剤。セロトニンは、神経伝達物質の1つで、消化管の運動に大きく関係しており、ストレスなどによって遊離が促進されたセロトニンが、腸管神経に存在する5-HT3受容体を活性化することにより、消化管運動を亢進させ、便通異常を引き起こす。また、腸が受けた刺激によってもセロトニンが遊離し、求心性神経終末の5-HT3受容体に結合することで、脳に痛みを伝える。イリボー錠は、5-HT3受容体を選択的に阻害することで、消化管運動亢進に伴う便通異常(下痢・排便亢進)を改善するとともに、大腸痛覚伝達を抑制し、腹痛及び内臓知覚過敏を改善することが期待できるとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/-ym060.html

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がん患者のせん妄治療に有効な抗精神病薬は…

 入院がん患者ではせん妄を発症することは少なくない。せん妄の治療においては、しばしば抗精神病薬が用いられる。日本医科大学武蔵小杉病院 岸氏らは、非定型抗精神病薬であるリスペリドンのがん患者のせん妄に対する有効性を検証するとともに、重症度による評価を行った。Psychiatry Clin Neurosci誌オンライン版2012年8月号の報告。 対象はせん妄を発症し、精神科のコンサルテーションを受けたがん患者29例(平均年齢:68.9±12.5歳、男性69%)。リスペリドンは1日1回、経口投与(平均投与量:1.4±1.3㎎/日)を行った。標準化された定量的な尺度を用いて、試験開始前および終了後(7日目)の認知機能、せん妄、身体的な機能障害を評価した。主な結果は以下のとおり。・ルーチンの臨床処置におけるリスペリドン投与はせん妄治療に有効で、48%が反応、38%は寛解に至った。・せん妄の重症度は79%の患者で減少した。・せん妄の重症度の変化は、年齢、性別、一般的な認知機能障害、基礎疾患の重症度とは無関係であった。・リスペリドンは、興奮や知覚障害の変化に加え、ほかのせん妄症状にも効果的であった。 なお、国内におけるリスペリドンの効能・効果は「統合失調症」である(2012年7月末現在)。関連医療ニュース ・がん患者の悪夢に有効な治療法は? ・気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 ・せん妄対策に「光療法」が有効!

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ドネペジル「新たな抗血管新生治療」の選択肢となりうるか?

 ドネペジルは可逆的アセチルコリンエステラーゼ阻害薬であり、アルツハイマー病(AD)患者に使用される。最近の研究では、ドネペジル治療により末梢血単核球(PBMC)で炎症性サイトカインの産生を抑制することが報告されている。また、筋組織に由来する炎症性サイトカインが、下肢虚血モデルにおいて血管新生に重要な役割を果たすとの報告もある。九州大学 宮崎氏らは片側大腿動脈結紮にて作成した下肢虚血モデルマウスを用い、ドネペジルの虚血下肢での血管新生に及ぼす影響を検証した。Clin Sci (Lond)誌2012年8月号の報告。主な結果は以下のとおり。・2週間後の血流量回復とCD31陽性細胞の毛細血管密度は、コントロール群と比較してドネペジル群では有意に減少した。フィゾスチグミンでも同様に有意な減少がみられた。・ドネペジル群では、インターロイキン-1β(IL-1β)と血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現が減少した。・IL-1β筋肉内注射により、ドネペジルによって誘発されたVEGFダウンレギュレーションと抗血管新生作用が逆転した。・C2C12筋芽細胞における低酸素で誘導されるIL-1βの発現は、アセチルコリン、LY294002、PI3Kのプレインキュベーションよって阻害された。・ドネペジルは虚血下肢でAkt(プロテインキナーゼB:PI3K下流キナーゼ)のリン酸エステル化を阻害した。・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬によるコリン作動性刺激がPI3Kにより媒介されるIL-1β誘導抑制を通じて、VEGF発現の減少、血管新生を抑制することが示唆された。関連医療ニュース ・新たな選択肢か?!「抗精神病薬+COX-2阻害薬」自閉症の治療 ・せん妄対策に「光療法」が有効! ・検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム

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「第二世代抗精神病薬」長期投与の課題は…

 一般的に、抗精神病薬による代謝系の副作用は、第一世代抗精神病薬と比較し、第二世代抗精神病薬でより顕著に認められる。Schreiner氏らは代表的な第二世代抗精神病薬であるパリペリドンとオランザピンが、統合失調症患者の代謝系へ及ぼす影響と臨床効果を長期的に比較検討した。J Clin Psychopharmacol誌2012年8月号の報告。 統合失調症患者を対象とした6ヵ月間のオープンラベル多施設共同ランダム化並行群間比較試験。パリペリドン群(パリペリドンER錠を6-9㎎/日投与)239例、オランザピン群(オランザピン経口剤を10-15㎎/日投与)220例。主要評価項目は、インスリン抵抗性の指標であるTG/HDL比のベースラインからの平均変化量とした。その他の評価指標は、PANSSスコア、脂質とグルコース代謝の測定、体重とした。主な結果は以下のとおり。・両群ともに統合失調症症状の有意な改善が認められた(p

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メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速

 注意欠陥多動性障害(ADHD)患者は一般人と比較して喫煙率が高く、低年齢から喫煙を開始しており、禁煙が困難な場合が多い。そして、メチルフェニデートを使用することで喫煙の増加が短期的にみられることも、実験データから明らかになっている。しかし、長期的な影響に関してはまだわかっていない。Bron氏らは、メチルフェニデートにナイーブなADHD患者に対するメチルフェニデートの使用が、喫煙に与える短・長期的な影響、およびニコチンへの欲求に与える影響に関して調査を行った。Eur Neuropsychopharmacol誌オンライン版2012年7月17日号の報告。 対象はメチルフェニデートにナイーブなADHD患者325例。対象患者はベースライン時、メチルフェニデートによる治療開始後2週間目、3ヵ月目に喫煙に関する質問票(SQ)を記入した。SQの質問項目には、人口統計学的な属性データ、たばこの消費、ニコチンへの欲求、生活でのイベント、精神科診断、薬の使用が含まれていた。主な結果は以下のとおり。・ADHD患者におけるベースライン時の喫煙率は一般人の2倍であった(50.2% vs 25.6%、p

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南相馬市の優しい人々のこと

雲雀ヶ丘病院堀 有伸2012年8月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。筆者は、今年の4月から志願して福島県南相馬市にある精神科単科の雲雀ヶ丘病院の常勤医になりました。震災前のこちらの病院では4病棟が稼働し、定床は250人強でした。現在は60床の閉鎖病棟が一つのみ再開されていて、ここが福島県の相双地区で唯一の入院できる精神科病棟となっています。常勤医は3人のみで、各方面からさまざまなご支援をいただいておりますが、厳しい勤務体制が続いています。こちらでの生活がもうすぐ4カ月となります。皆様は原発事故による放射能の影響を最初に連想されるかもしれません。もちろんそのことの不安がない訳ではありませんが、差し迫って感じるのは交通の不便さと住宅事情の悪さです。唯一の鉄道であった常磐線や、南へ向かう道路は原発事故のために断ち切られています。福島市に向かうには自動車を利用しなければなりません。カーブの多い山道を超えて1時間半から2時間かかります。公共交通機関は、2つの会社が運行するそれぞれ1日4本のバスだけになります。余暇などを楽しむ場合には、仙台を目指す方もたくさんおられます。住宅難も深刻です。私も勤務して最初の20日ほどは住まいが見つからず、ビジネスホテル住まいで、そこも毎日ホテル内で部屋を移動する状況でした。病院の昔からの職員の中にも仮設住宅や借り上げ住宅に暮らしている人が少なくないので、不満が言えるような状況ではありません。何とか病院がアパートを借りてくれましたが、そこは市内でも放射線量の高い地域でした。慣れない土地の単身生活で心細かったのですが、身に沁みたのはこちらの人々の気持ちの暖かさです。南相馬市の人々は本当に優しく、世話好きの方が多いのです。みんな気さくにいろいろと話しかけてくれます。しかし、そんな所で耳にする震災に関連した物語にも、驚くような話が少なくありませんでした。例えば、病棟でみんなが「あ~釣りに行きたい」と話しています。その中の誰かが、「あの家は津波で釣りの道具ごと流されたから諦めがつくだろうけど、うちは道具が残っているんだよね」と言っています。別の誰かは、「この前、はじめてお金を出してヒラメを買っちゃったよ」とつぶやいていました。その数日後に別の所で、「ヒラメをさばいたら、人の髪や爪が出てきたんだよ。そうしたら、もうヒラメを見るのも怖くなっちゃった」という話を聞きました。※注 現在、この地域で地元の方が自分で魚を釣ってそれを食べるということは、基本的に行われておりません。哀しさにあふれても仕方のない土地なのに、人々は明るく我慢強いのです。ボランティアなどでこの土地に来ている方々からも、逆に自分たちが土地の人々に癒されたという話を聞くことが少なくありません。海山の恵みに感謝し、きちんと土地と向かい合いながら皆さんが暮らしてきた様子が感じられました。こちらでの勤務が始まってしばらくした段階で、病院の中で他の職員に守られながら居心地良く過ごしている自分に気がついて驚いたことがありました。そして同時に、精神科医泣かせの土地かもしれないとも感じました。皆さん、精神科への通院や服薬を潔とされません。市内には潜在的な精神症状の保持者がたくさんいると予想されるのにも関わらず、なかなか外来を訪れる方が増えないもどかしい思いも持っております。今年の5月28日、警戒区域内の自宅を一時帰宅した男性が自殺を遂げ、現地の人々に強い衝撃を与えました。伝えられている所によると、遺書はなかったものの、今までの商売を継続できなくなったことを日頃から家族に嘆いていたそうです。普段、いろいろな悲しみを呑み込んで何とか暮らしていた方が、一時帰宅という形で失われてしまったものの現実に触れた時に、何かが起こってしまったのかもしれません。地元の保健センターの仲介で、私たちには仮設住宅や借り上げ住宅を訪問する機会が与えられています。ある仮設住宅の集会場でうつ病について説明させていただいたのですが、その時にこんなお話をうかがいました。ある女性がとても精神的につらくなり、市内の心療内科で睡眠薬を処方してもらい、そのおかげで夜に眠れるようになったそうです。しかし仮設住宅の防音は不十分です。その方は睡眠薬で深く眠った結果として、隣人からいびきについて責められてしまいました。それでも相手に不満を述べることもなく、かえって気持ちの余裕をなくしている相手のことを心配されていました。「うつ病」について語る私に対して、決して責めるのではなかったのですが、「先生、申し訳ないのですけど、先生のお話を聞いても私たちのつらいのは解決しないんです」と声をかけてくれた方もおられました。私は悟りました。今までのように病院や診療所の中に座って待っている精神科医療では、この土地の問題には対応できないことを。土地に根づいた生活をしていた方々が、その培ってきた人間関係から引き剥がされました。孤立や混乱、時には対立がある中で、将来の見通しが立たないまま、不自由な生活が長期化しています。どこかで人々の気持ちが折れてしまうのではないかと、多くの人が心配をしています。それでも南相馬市には、自分のことを二の次にして周囲の世話を焼いてくれる人が少なくありません。例えば、より原発に近い地域にもともとお住まいで、現在避難中の方々の一部を受け入れているのも、南相馬市です。福島第一原発の廃炉のための作業が行われていますが、こちらにも当然多くの貢献を行っています。ある意味では、この土地の人々の努力と犠牲の恩恵に、日本全体が浴しているわけです。そして、私たち外部からの「支援者」の世話を焼いてくれているのも、南相馬市の方々です。この南相馬市の人々が我慢強く優しいのに甘えて、周囲が負担を押し付けるばかりで、その苦難が適切に省みられないのだとしたら、それは正当なこととは思えないのです。まだまだ分からないことばかりですが、こちらでの診療活動を続けて行くつもりです。若輩者ですから、皆様からのご指導ご鞭撻をいただけますことを、お願い申し上げる次第です。

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難治性うつ病に対するアプローチ「SSRI+非定型抗精神病薬」

 うつ病患者のうち、抗うつ薬が奏効するのはわずか2/3程度であり、治療に難渋することも少なくない。近年、抗うつ薬に非定型抗精神病薬を併用するうつ病の薬物治療は、効果的かつ高い忍容性が認められるといわれている。産業医科大学 吉村氏らは難治性うつ病患者におけるSSRIとアリピプラゾールとの併用による有効性を検討した。Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry誌オンライン版2012年7月17日号の報告。 対象は、少なくとも2種類以上の抗うつ薬による治療が奏功しなかった大うつ病患者24例(DSM-Ⅳ基準を満たす、男:女=9:13、年齢28~66歳[平均±SD=39±12])。対象患者に対しパロキセチン(11例)またはセルトラリン(13例)を4週間投与し、その後HAMD17スコア減少率が50%以下であった患者に対し、アリピプラゾール併用を4週間行った。主な結果は以下のとおり。・SSRI単独療法と比較し、アリピプラゾール併用療法はHAMD17スコアを低下させた。・パロキセチン+アリピプラゾール群とセルトラリン+アリピプラゾール群におけるHAMD17スコアの変化量には、有意な差は認められなかった。・難治性うつ病に対する薬物治療として、パロキセチンまたはセルトラリンにアリピプラゾールを併用することは効果的かつ良好な忍容性が認められる。 なお、国内におけるアリピプラゾールの効能・効果は「統合失調症」「双極性障害における躁症状の改善」である(2012年7月末現在)。関連医療ニュース ・うつ病治療“次の一手”は?SSRI増量 or SNRI切替 ・うつ病治療におけるNaSSA+SNRIの薬理学的メリット ・PETでみるアリピプラゾール「なぜ、EPSが少ないのか」

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持効性注射剤のメリットは?アドヒアランスだけではなかった

 画像研究や死後脳研究などから, 統合失調症患者では前頭葉皮質内のミエリン形成の異常が多く認められる。ミエリンは、軸索伸長の阻害や神経可塑性に関わることで適切な神経ネットワークの構築に関与すると考えられている。 これまでのMRI研究では、統合失調症に対する抗精神病薬による治療において、初期段階で前頭皮質内のミエリンが増加し、その後、慢性期になるとすぐに減少することが示唆されている。慢性期統合失調症患者のミエリン減少は服薬アドヒアランス低下や薬物動態が関与しており、持効性注射製剤により改善する可能性もある。Bartzokis氏らは持効性注射製剤のミエリン形成に及ぼす影響を検討した。Schizophr Res誌オンライン版2012年7月16日号の報告。 初発統合失調症患者をリスペリドン持効性注射剤投与群(RLAI群)9名、リスペリドン経口剤投与群(RisO群)13名に無作為に割り付け、6ヵ月後の健常者(12名)との比較にて評価を行った。主要評価項目は、前頭葉皮質内のミエリンの変化量とした。ミエリン量はMRI画像による回転回復法(IR)、プロトン密度(PD)で評価した。また、服薬アドヒアランスを追跡調査した。主な結果は以下のとおり。・健常者と比較し、RLAI群ではミエリン量は有意に増加したが(p=0.005)、RisO群では有意な変化は認められなかった(p=0.39)。・両群における治療効果の差は、有意傾向であった(p=0.093)。・RLAI群は服薬アドヒアランスが良好であり、より多いミエリン量の増加が認められた(カイ二乗検定:p

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「炭水化物」中心の食生活は認知症リスクを高める可能性あり

 食生活は生活習慣病の発症に関与するだけでなく、認知症の発症にも影響を及ぼすといわれている。では、どのような食生活が認知症リスクを高めるのか。Roberts氏らはカロリー摂取と認知症との関係を検討した。J Alzheimers Dis誌オンライン版2012年7月17日号の報告。 高齢者(年齢中央値:79.5歳)を対象とした集団ベースの前向きコホート研究により、毎日の総カロリーにおける主要な栄養素の割合と軽度認知障害(MCI)または認知症の発症との関係を調査した。追跡期間の中央値は3.7年(四分位数間範囲:2.5-3.9)。認知機能はベースラインおよび15ヵ月ごとの臨床認知機能評価法(CDR)スケール、神経学的評価、神経心理学テストにより評価した。カロリー摂取については、試験開始前に128項目に及ぶ食物に関するアンケートを実施し、1日の総カロリーや主栄養素摂取量を既成のデータベースを用い算出した。主栄養素摂取量は1日総カロリー当たりのタンパク質、炭水化物、総脂質の割合として計算された。主な結果は以下のとおり。・試験開始前に認知機能が正常であった937名のうち、200名はMCIまたは認知症であると診断された。・MCIまたは認知症のリスクは、炭水化物の摂取割合が高い方で上昇し(上位四分位ハザード比:1.89、95%信頼区間:[1.17~3.06]、p=0.004)、脂質の摂取割合が高い方(0.56 [0.34~0.91]、p=0.03)やタンパク質の摂取割合が高い方(0.79 [0.52~1.20]、p=0.03)では減少した。・炭水化物からのカロリー摂取率が高く、脂質およびタンパク質からの摂取率が低い高齢者では、MCIまたは認知症の発症リスクが増加する可能性が示唆された。関連医療ニュース ・認知症を予防するには「体を動かすべき」 ・なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか? ・うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効?

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認知症を予防するには「体を動かすべき」

 超高齢社会に突入したわが国において、認知症の予防は重要な課題である。認知症予防に有効だと考えられている1つの方法に「運動」がある。Bowen氏は運動を行うことで認知症リスクに影響を与えるか否かを検証し、Am J Health Promot誌2012年7月号で報告した。 本研究は、HRSの身体活動に関するデータとADAMSの認知アウトカムデータを使用したプロスペクティブ研究(HRS:Health and Retirement Study、ADAMS:Aging, Demographics, and Memory Study)。対象は、3~7年間の身体活動に関する情報を有する認知症を発症していない71歳以上の高齢者808名である。身体活動はエアロビクス、スポーツ、サイクリング、重労働の家事などの活発な身体活動を週3回以上実施しているかどうかで評価した。認知症の診断は、専門医(神経心理学者、神経科医、老年科医、老年精神医学科医など)による神経心理学的テストにより評価した。分析には、人口統計学的特性などの因子を調整するためロジスティック回帰分析モデルを用いた。主な結果は以下のとおり。・認知症リスクと活発な身体活動には顕著な関係が認められた。・最終的には、活発な身体活動を行っていた高齢者では認知症と診断されるリスクが21%低くなると考えられる(p≦0.05)。・活発な身体活動は、認知症リスク低下の独立した危険因子の可能性がある。関連医療ニュース ・認知症予防のポイント!MCIへのアプローチ ・アルツハイマーの予防にスタチン!? ・なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか?

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新たな選択肢か?!「抗精神病薬+COX-2阻害薬」自閉症の治療 

 社会性やコミュニケーション能力に問題が生じる発達障害の一種である自閉症。日本の推定患者数は36万人ともいわれている。自閉症の発症メカニズムは明らかになっていないが、炎症性の反応異常と関係していると考えられている。Asadabadi氏らは自閉症患者に対するCOX-2阻害薬であるセレコキシブの使用が、補助療法として有用であるかをランダム化二重盲検プラセボ対照試験にて検討した。Psychopharmacology (Berl)誌オンライン版2012年7月11日号の報告。 小児の外来自閉症患者40例を対象にプラセボ群(リスペリドン+プラセボ投与)とセレコキシブ群(リスペリドン+セレコキシブ投与)に無作為に割り付け、10週間の治療を行った。リスペリドンは3mg/日、セレコキシブは300mg/日を投与した。主要評価項目は異常行動チェックリスト(ABC-C)のサブスケールのうち興奮の変化とした。ABC-Cスケールは試験開始前および2、4、6、10週目に測定した。主な結果は以下のとおり。・各サブスケールにおける時間と治療の相互作用は、興奮(F[1.658、63.021]=13.580、 p

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太る!境界性人格障害「MetS有病率2倍」

 境界性人格障害(BPD)患者は拒食症や過食症といった摂食障害を併発することが少なくない。そして、摂食障害はメタボリックシンドローム(MetS)と関係しており、将来の2型糖尿病や冠動脈疾患の発症に影響を及ぼすと考えられる。Kahl氏らはBPD患者のMetS有病率やリスクファクターを検討した。Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci誌オンライン版2012年7月10日号の報告。対象は、DSM-Ⅳ診断基準を満たすBPD患者135名(コントロール群:プライマリケア患者1,009名)。MetSの頻度はAHA/NHLBI基準を用いた。主な結果は以下のとおり。・BPD患者におけるMetS有病率は、コントロール群と比較し2倍以上高かった(23.3% : 10.6% 、p

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「接待見直し」、その後のMRとの関係

012年4月より公正競争規約の新運用基準により認められなくなったMRからの「接待」。さて新基準施行後、製薬企業やMRからのアプローチはどう変わったのか?"勉強会"や"講演会"が増えた?情報収集はインターネットで充分?病院と診療所、施設別での状況の違いも気になるところです。CareNet.comで2012年3月に実施した、見直し前の予想調査とも比較しながらご覧ください。結果概要はこちらコメントはこちら設問詳細製薬企業の「接待見直し」によるMRとの関係性についてお尋ねします。2012年4月より、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(医薬品公取協)による公正競争規約の新運用基準がスタートしました。これにより、営業担当の医薬情報担当者(MR)の医師との飲食においては参加者1人あたり3000~2万円と上限が定められ、2次会や接待ゴルフは禁じられました。「接待」の範囲を会議か、それに準じるものに限定し、医師との懇親の飲食は認めないことで、MR間の競争激化による過剰な接待に歯止めをかけるのが狙いとされています。そこで先生にお尋ねします。Q1. 新運用基準がスタートした4月以降、MRと面会する頻度はどのようになりましたか?特に変わらない全般的に増えた限定したMRとだけ面会するようになった全般的に減った4月以前からMRとは面会していないQ2. 「4月以前からMRとは面会していない」以外の方にお尋ねします。4月以降の製薬企業/MRからの働きかけおよびご自身の情報収集に関し、機会が増えたものがあれば全てお答え下さい。(複数回答可)院内での面会依頼勉強会の案内講演会での講演依頼研究会の支援製薬企業サイトからの情報収集第三者医療専門サイトからの情報収集特に変化はないその他チャネルからの情報収集(     )Q3. コメントをお願いします(今回の見直しを経てMR・製薬企業の対応・関係性で変化したこと/しなかったこと、提供される情報内容・質、"接待"に対するお考えなどどういったことでも結構です)アンケート結果Q1. 新運用基準がスタートした4月以降、MRと面会する頻度はどのようになりましたか?Q2. 「4月以前からMRとは面会していない」以外の方にお尋ねします。4月以降の製薬企業/MRからの働きかけおよびご自身の情報収集に関し、機会が増えたものがあれば全てお答え下さい。2012年7月6日(金)~8日(日)実施有効回答数:1,000件調査対象:CareNet.com医師会員結果概要見直し前「面会は減ると思う」13.1% → 見直し後「実際に減った」21.8% 新基準実施前の3月時調査で「4月以降どう考えるか」と尋ねたところ「特に変わらないと思う」とした医師は77.0%であったが、今回調査では67.2%と運用後の実際は約10ポイント減る結果となった。一方、「全般的に減った」とした医師は全体の21.8%であり、3月時調査に比べ約8ポイント増加。全体として、接待見直し前に医師が予想した状態と大幅なズレはないものの、面会頻度は多少下がっている傾向にあると見受けられる。施設別に見ると、国公立以外の病院では27.6%の医師が「減った」と回答(前回16.8%)。診療所医師では21.8%と、前回(10.2%)に比較し倍増した。製薬企業からのアプローチ内容、医師の6割以上「変化なし」MRと面会機会のある医師に対し、製薬企業・MRからの働きかけや、自らの情報収集スタイルに変化があったか尋ねたところ、62.7%の医師が「特に変化はない」と回答。働きかけのうち増えたものとして「勉強会案内」22.3%、「MRからの院内面会依頼」12.1%、「講演依頼」8.2%。一方、自ら医療専門サイトや製薬企業サイトを利用して情報収集する機会が増えたとする医師はそれぞれ5%程度。こうした医師からは「パソコンでも十分に知識を得られるので、MRとの接触は苦痛になった」といったコメントも寄せられた。CareNet.comの会員医師に尋ねてみたいテーマを募集中です。採用させて頂いた方へは300ポイント進呈!応募はこちらコメント抜粋 (一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「製薬会社が本腰をいれてよい製品をつくろうとがんばるつもりの接待禁止と考えているので 患者さんに良い薬のみをつかえるようになり MRさんに気を使わなくても良くなった。」(病院(国公立以外),30代,内科)「来院機会が減った様に思います。結果、面会数も減少し情報提供の時間も少ないと感じています」(病院(国公立以外),40代,内科)「製薬企業の収益などの実力を試されるのは、これからだと思います。効能の同一とされる薬は豊富に色んなメーカーにありますので。」(その他,40代,放射線科)「直接、MRから話を聞く機会はどんどん減っていくと思うので、将来的にはMRの人員削減及び製薬会社のホームページの有効活用をすれば情報収集は問題なく行えると思う。」(病院(国公立以外),30代,泌尿器科)「院内での説明会が増えた」(診療所,40代,整形外科)「接待まがいがなくなり、かえってすっきりした」(病院(国公立),50代,外科)「純粋に薬の情報収集以外に会う必要がなくなったので、必然的に面会回数は減少した。」(その他,50代,産婦人科)「企業間の公平性が保たれて良いのではないか。」(病院(国公立以外),30代,消化器科)「MRさんも話すことがなくて困っている様子」(病院(国公立以外),40代,泌尿器科)「講師謝礼の公表は講師の値踏みとなるであろう。」(病院(国公立以外),60代,心療内科)「現時点で、以前との変化はあまり感じていません。 不要な接待や訪問が減っていくのであれば、望ましい形態ではないかと思います。」(病院(国公立以外),30代,放射線科)「接待で医療の質が変わるのはおかしいと考えていましたので、このように規制がかかったことは良いことだと思います。」(病院(国公立以外),30代,外科)「接待はいらない。新薬等の情報提供がMRの仕事と考える。」(病院(国公立),40代,整形外科)「情報提供にはもともとあまり期待していない。人間関係が大切と思うが、MRも今時の若い人になってきてあまり付き合いたくなくなってきている。」(病院(国公立),60代,外科)「微々たる接待費を削るよりも、医師とのコミュニケーションが取れなくなったことの方がずっと問題は大きい。」(診療所,40代,眼科)「そこいら中で時を気にせず、やたら研究会・講演会が多すぎる。もう少し節度を持って出来ないものでしょうか?身体が持ちません。」(診療所,50代,整形外科)「面会することに対するモチベーションが減りました。」(病院(国公立以外),50代,外科)「元々、接待の良さで、その薬を使うかどうかは決めていないので、あまり影響はない。情報内容は変わらず。かえってpoorになった気もする。」(病院(国公立以外),30代,精神・神経科)「やたらと会議の名称をつけた食事会に変化した。」(病院(国公立),30代,泌尿器科)「顔がよく分らなくなった。」(病院(国公立以外),40代,外科)「処方薬剤に大きな変動が現れるであろうと予想している」(病院(国公立),40代,外科)「MRさんと話をする機会が激減した。時間を取ってゆっくりと話を聞いてほしいなら、宴席を設けるのも必要かと考える。薬剤師はよくて医師はダメ・・・というのも理不尽でしょう。」(診療所,40代,眼科)「接待は不要であると思う。しかし、勤務時間内に面会してまで製品を売り込まれるのは正直迷惑。きちんとした情報提供をできるMRでなければ営業ができなくなると思う。」(病院(国公立以外),20代,呼吸器科)「色々と制限した分話す機会がへっています。以前より個人的に親しい方は変わりないですが・・・」(病院(国公立以外),40代,内科)「飲食禁止による過剰反応で、コミュニケーションが悪化した例もありますし、余計に、社内勉強会と称した講演依頼が増えて、負担が増加しています。 何事も、限度問題だと思いますが、今の規制は厳し過ぎて、日本型のビジネスにとっては、マイナスだと思います。」(病院(国公立以外),50代,内科)「パソコンでも十分に知識を得られるので、MRとの接触は 苦痛になった。診察後に教科書通りの説明を聞いてもくたびれる。自分のノルマを消化するための訪問としか思われない。接待はすくなくともよいが、心の通った温かい折触はなくなった。医者も製薬会社にとってもマイナスとなった。」(診療所,60代,整形外科)「今後は自分自身で意識してより客観的な情報収集に努力しなければならないと思います。」(診療所,50代,産業医)「きちんと業務上の必要事項を伝達してくれるなら、接待は必要ない。」(病院(国公立以外),40代,内科)「MRからの薬剤に関する情報提供も極端に減。 接待は、皆無にすればよいと思う。 学会や研究会の共催などにお金を使えば十分。」(病院(国公立以外),40代,麻酔科)「接待そのもの、その中身が何であれほとんどなくなった。 情報量が格段に減少したと感じる。」(診療所,50代,産婦人科)「必要のない面会は減り、MRの提供する情報の質が向上したように感じます。」(病院(国公立以外),50代,腎臓内科)「接待禁止になろうがなるまいが、誠意のあるMRの姿勢は変わっていない。院内で逢うのに接待もないと思うが、口実にして訪問が少なくなった者が他社にはいる。」(診療所,60代,整形外科)「限られた時間内に、自社の薬の特徴等を、効率的に説明する技術を磨いて欲しい。」(診療所,40代,泌尿器科)「こちらも採用に関して厳格に採否できるようになった」(病院(国公立以外),40代,呼吸器科)「過剰な接待には反対ですが、臨床研究や打ち合わせであればどの社会でもあるのではないでしょうか。」(病院(国公立以外),50代,泌尿器科)「歓迎会 送別会の食事会がなくなった。」(病院(国公立),40代,外科)「ほぼ全社との接点が希薄になった。 お互いにとってデメリットが大きすぎると考える。」(病院(国公立以外),30代,腎臓内科)「以前から接待は大嫌いでMRに機嫌を取ってもらうような接待は受けるものかと考えていた。このため、患者さんにとって必要と思われる薬はMRからの接待など関係なしに使用していた。ところがこの事を良いことに接待などしなくてもどんどん使ってくれるから楽ちんと全く情報提供をしようとしなかったMRが多くいたことが残念。これから私のような人間の所には益々MRは近寄らず機嫌を取ることで薬を使ってもらえるDrの所にばかり訪問するのではないかと思われる。実際に今まで以上にMRの訪問機会が減り、その理由として以前に増して忙しくなって訪問の機会が減ったと言う人間が増えた。」(診療所,60代,内科)「医者の接待をやめた分、薬剤師や調剤薬局の接待をしているようなので、勝手にがんばってほしい。 講演会や勉強会の案内や、薬剤情報を置いたらさっさと帰ってほしい。」(病院(国公立以外),30代,精神・神経科)

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検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム

 統合失調症の病態メカニズムとして、近年注目されているグルタミン酸仮説。グルタミン酸仮説では、統合失調症における神経伝達機能の障害にはN-メチル‐D-アスパラギン酸(NMDA)受容体を介するグルタミン酸作動性シグナル伝達の異常が関与しており、このシグナル伝達の阻害が行動や認知機能に影響を及ぼすとしている。 統合失調症におけるグルタミン酸作動性機能の異常は、GluN2Bを含むNMDA受容体の発現が減少することが一因であると考えられている。Carty氏らは、統合失調症におけるGluN2Bのチロシン脱リン酸化酵素であるSTEP61の発現を動物実験により検証した。Transl Psychiatry誌オンライン版2012年7月10日号の報告。 精神異常発現薬MK-801とフェンサイクリジン(PCP)を投与したマウスを用い、死後脳の前帯状皮質と前頭前皮質背外側部のSTEP61レベルを測定した。主な結果は以下のとおり。・死後脳の前帯状皮質と前頭前皮質背外側部のSTEP61レベルは有意に高かった。・STEP61の蓄積は、ユビキチンプロテアソームシステム(通常、STEP61を低下させる)の異常によるものである。・PCPの急性および慢性的な投与を受けたSTEPノックアウトマウスでは、行動や認知機能への影響が低かったことから、統合失調症ではSTEP61レベル増加が関与していることが示唆された。・定型および非定型抗精神病薬の慢性的な投与を受けたマウスでは、プロテインキナーゼAリン酸化とSTEP61の不活化がみられ、その結果GluN1/GluN2B受容体の発現が増加した。・統合失調症の病態にはSTEP61の蓄積が関与している可能性が示唆された。関連医療ニュース ・統合失調症の病態にメラトニンが関与?! ・厚労省も新制度義務化:精神疾患患者「社会復帰」へ ・PETでみるアリピプラゾール薬理作用「なぜ、EPSが少ないのか」

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気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加

 双極性障害は一般的に躁症状とうつ症状を繰り返し発症する疾患である。これらの症状の発症には、季節性の要因が関与していることも少なくない。Sung氏らは気温と双極性障害との関係を明らかにするため、台湾における精神科入院患者を対象としたコホート研究を行った。Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol誌オンライン版2012年7月5日号の報告。 双極性障害患者の入院増加に関して平均日中気温の相対リスクを評価した。台湾の中央気象局(CWB)から得られた気象データより、352地域の平均日中気温を算出した。1996年から2007年のPIMC(Psychiatric Inpatient Medical Claim)データより、国民医療保険制度に加入する精神科入院患者を選別した。ポアソン分布による一般化線形モデルにて解析を行った(内部相関と人口統計学的共変量により調整)。主な結果は以下のとおり。・双極性障害患者における入院の相対リスクの増加は、とくに成人と女性において24.0℃以上(50th‰)の温度で相関が認められた。・最大のリスクは、最高日中気温30.7℃以上(99th ‰)であった。・双極性障害における各症状エピソードの再発を予防するにあたって、極度の暑さと双極性障害の入院増加との関係を理解することが重要であると考えられる。関連医療ニュース ・双極性障害の再発予防に有効か?「Lam+Div療法」 ・「双極性障害に対する薬物療法レビュー」WPA報告 ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ

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なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか?

アルツハイマー病(AD)にはアミロイドβ(Aβ)に対する自己抗体レベルの減少が関与していると考えられている。また、生涯にわたるうつ病の罹患はADリスクを2倍に上昇させるともいわれていることから、うつ病患者においてAβに対する自己抗体の減少がみられている可能性がある。Maetzler W氏らはうつ病患者におけるADリスクと自己抗体の関係についての検証を試みた。J Alzheimers Dis誌オンライン版2012年7月5日の報告。うつ病患者214名を対象に、Aβ1-42、S100b(AD病態を増悪させるアストロサイト特異的蛋白)、αシヌクレイン(パーキンソン病やレビー小体型認知症などの神経変異疾患の原因物質)に対する血清IgG自己抗体の測定値について、対照群214名と比較検討を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・Aβ1-42に対する測定値は、生涯うつ病患者で対照群と比較し低かった(5544.6±389.3 :7208.7±482.4、p=0.048)。・S100b、αシヌクレインに対する測定値は、コホート間で同等であった。・本研究より、うつ病患者における体液性免疫応答によるAD様の機能障害が示唆された。 (ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・うつ病治療“次の一手”は?SSRI増量 or SNRI切替 ・うつ病を合併した糖尿病患者では認知症のリスク上昇 ・アルツハイマーの予防にスタチン!?

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うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効?

うつ病リスクの増悪にn-3系多価不飽和脂肪酸(PUFA)の摂取量や血中レベルの低下が影響していると考えられているが、まだ明らかになってはいない。Park Y氏らは赤血球中のn-3系PUFAや魚類の摂取量がうつ病リスクと負の相関を示すのではないかと考え、この仮説を明らかにするためケースコントロール研究を行った。Ann Nutr Metab誌オンライン版2012年7月6日号の報告。対象はうつ病自己評価尺度(CES-D)韓国版によりスコアが25以上で精神科医による診断を受けた韓国人うつ病患者80例(対照群:慢性疾患を合併していない88名)。赤血球中のn-3系PUFA、魚類の摂取量との関係を明らかにするため、多変量回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・うつ病リスクは、赤血球中の20:5 n-3(EPA)、22:6 n-3(DHA)、16:0(パルミチン酸)、18:0(ステアリン酸)と有意な負の相関を示し、18:2t、16:1(パルミトレイン酸)とは正の相関を示した(交絡因子調整後)。・うつ病リスクは、炭水化物、魚類、穀物の摂取と負の相関を示し、脂肪や肉の摂取とは正の相関を示した(交絡因子調整後)。・うつ病リスクを減少させるには、赤血球中のn-3系PUFAレベルや魚類(飽和脂肪酸)の摂取量を増加させることが必要であるが、韓国人では赤血球中のトランス型不飽和脂肪酸が減少していた。 (ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・うつ病治療におけるNaSSA+SNRIの薬理学的メリット ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ ・認知症予防のポイント!MCIへのアプローチ

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多疾患罹患、もはや例外ではない

患者の約4分の1が多疾患に罹患しており、その頻度は加齢とともに上昇し、とくに貧困地区では発症時期が10年以上早く、精神疾患の併発頻度が高いことが、英国Dundee大学のKaren Barnett氏らの調査で明らかとなった。長期間にわたる疾患の管理は医療が直面する重要な課題だが、医療システムは複数の疾患の併存状態よりも個々の単一疾患を想定して構成されている。これまでに行われた多疾患罹患の調査は、疾患数が少なく、患者の自己申告に基づくものや高齢者、入院患者を対象としたものが多いという。Lancet誌2012年7月7日号(オンライン版2012年5月10日号)掲載の報告。多疾患罹患の発現状況を横断的研究で調査研究グループは、多疾患罹患、および身体疾患と精神疾患の併存状況を、年齢や社会経済的状態との関連において調査する横断的研究を実施した。2007年3月の時点で、スコットランドの314の診療所から登録されたデータベース(175万1,841件)を用い、40疾患のデータを抽出した。疾患数、疾患のタイプ(身体疾患、精神疾患)、性別、年齢、社会経済的状態について解析した。多疾患罹患は、2つ以上の慢性疾患の発現と定義した。多疾患罹患率23.2%、精神疾患併存率8.34%1つ以上の疾患の罹患率は42.2%、多疾患罹患率は23.2%で、身体疾患と精神疾患の併存率は8.34%だった。多疾患罹患率は加齢とともに上昇し、65歳以上の年齢層で最も高かったが、多疾患罹患の絶対数は65歳未満の年齢層のほうが多かった(21万500 vs 19万4,996)。最富裕地区に比べ最貧困地区の住人のほうが、多疾患罹患の発現が10~15年早く、社会経済的貧困は精神疾患を含む多疾患罹患と関連を認めた(身体疾患と精神疾患の併存率:最貧困地区11.0% vs 最富裕地区5.9%)。併存する身体疾患の数が増えるに従って精神疾患の発現が増加した(身体疾患が1つの場合の調整オッズ比1.95に対し、身体疾患が5つ以上併存する場合の調整オッズ比6.74)。精神疾患は富裕地区よりも貧困地区で多かった(調整オッズ比:2.28 vs 1.08)。著者は、「多疾患罹患は例外ではなく、もはや標準である」と結論し、「これらの知見は、単一疾患に焦点を当てた現在の医学研究、教育、治療の体制に対する挑戦である。特に社会経済的貧困地区において、プライマリ・ケア医が多疾患罹患者に対し個別に包括的な治療を提供できるよう支援する戦略の確立が必要である」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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