日本人薬物乱用者の自殺リスクファクターは「低年齢」「女性」

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 世界各国で深刻な社会問題となっている薬物乱用。日本においても例外ではなく、とくに若年層を中心に薬物乱用が浸透しているのが現状である。また、自殺者が薬物乱用の問題を抱えていることも少なくないと言われている。国立精神・神経医療研究センター 松本氏らは、日本人薬物乱用者における自殺のリスクファクターと性別による違いを明らかにするため検討を行った。Psychiatry Clin Neurosci誌2012年8月号の報告。

 2009年12月に薬物乱用による治療のため7つの専門病院を受診した薬物乱用者1,420名を対象に、自己申告によるアンケート調査を実施した。アンケート項目には年齢、性別、薬物の種類、うつ症状、自殺念慮が含まれた。自殺念慮と関連した因子の未調整および調整済みのオッズ比は性別ごとに算出された。

主な結果は以下のとおり。

・全体での多変量解析では、薬物乱用者の重篤な自殺念慮の危険因子は低年齢、女性、うつ症状であった。
・性別ごとの多変量解析では、男性では低年齢とうつ症状、女性ではうつ症状が重篤な自殺念慮と関連していた。

うつ症状は欧米諸国ならびに日本において薬物乱用者の自殺念慮の危険因子であるが、日本人薬物乱用者の重篤な自殺念慮には「低年齢」「女性」がより密接に関連していた。また、若い男性では女性と同様の特徴があると考えられる。

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(ケアネット 鷹野 敦夫)

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