気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/07/24 双極性障害は一般的に躁症状とうつ症状を繰り返し発症する疾患である。これらの症状の発症には、季節性の要因が関与していることも少なくない。Sung氏らは気温と双極性障害との関係を明らかにするため、台湾における精神科入院患者を対象としたコホート研究を行った。Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol誌オンライン版2012年7月5日号の報告。 双極性障害患者の入院増加に関して平均日中気温の相対リスクを評価した。台湾の中央気象局(CWB)から得られた気象データより、352地域の平均日中気温を算出した。1996年から2007年のPIMC(Psychiatric Inpatient Medical Claim)データより、国民医療保険制度に加入する精神科入院患者を選別した。ポアソン分布による一般化線形モデルにて解析を行った(内部相関と人口統計学的共変量により調整)。 主な結果は以下のとおり。 ・双極性障害患者における入院の相対リスクの増加は、とくに成人と女性において24.0℃以上(50th‰)の温度で相関が認められた。 ・最大のリスクは、最高日中気温30.7℃以上(99th ‰)であった。 ・双極性障害における各症状エピソードの再発を予防するにあたって、極度の暑さと双極性障害の入院増加との関係を理解することが重要であると考えられる。 関連医療ニュース ・双極性障害の再発予防に有効か?「Lam+Div療法」 ・「双極性障害に対する薬物療法レビュー」WPA報告 ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Sung TI, et al. Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol. 2012 Jul 5. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 低リスク分化型甲状腺がん、全摘後のアブレーションは回避できるか/Lancet(2025/07/02) 国を滅ぼしかねない(?)ベンゾジアゼピン系、その減らし方(解説:岡村毅氏)(2025/07/02) 大手術前のRAS阻害薬の継続/中止、心血管リスク有無での判断は?(2025/07/02) 抗精神病薬による統合失調症患者の死亡リスクを比較(2025/07/02) 脂肪性肝疾患の診療のポイントと今後の展望/糖尿病学会(2025/07/02) 高所得国での非喫煙者の肺がん、よく料理する人ほどリスク高い?(2025/07/02) 就学前までのBMIの変化で将来の肥満リスクを予測可能(2025/07/02) 睡眠中の脳にカフェインはどう作用するのか(2025/07/02) カロリー制限食は抑うつ気分を高める?(2025/07/02)