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世代を超えた自閉スペクトラム症と認知症との関係

 自閉スペクトラム症(ASD)患者は、認知機能低下や認知症のリスクが高いことを示唆するエビデンスが報告されている。この関連性が、ASDと認知症の家族的因子によるものかは不明である。スウェーデン・カロリンスカ研究所のZheng Chang氏らは、ASD患者の親族における認知症リスクを調査した。Molecular Psychiatry誌オンライン版2025年5月14日号の報告。 スウェーデンのレジスターにリンクさせた家族研究を実施した。1980〜2013年にスウェーデンで生まれた個人を特定し、2020年までフォローアップを行い、ASDの臨床診断を受けた人を特定した。このASD患者と両親、祖父母、叔父/叔母をリンクさせた。ASD患者の親族における認知症リスクの推定には、Cox比例ハザードモデルを用いた。認知症には、すべての原因による認知症、アルツハイマー病、その他の認知症を含めた。親族の性別およびASD患者の知的障害の有無で層別化し、解析を行った。 主な内容は以下のとおり。・ASD患者の親族は、認知症リスクが高かった。・認知症リスクは、両親で最も高く、祖父母、叔父/叔母では低かった。【両親】ハザード比(HR):1.36、95%信頼区間(CI):1.25〜1.49【祖父母】HR:1.08、95%CI:1.06〜1.10【叔父・叔母】HR:1.15、95%CI:0.96〜1.38・ASD患者と母親の認知症リスクには、父親よりも強い相関が示唆された。【母親】HR:1.51、95%CI:1.29〜1.77【父親】HR:1.30、95%CI:1.16〜1.45・ASD患者の親族において、知的障害の有無による差はわずかであった。 著者らは「ADSとさまざまな認知症は、家族内で共存しており、遺伝的関連の可能性を示唆する結果となった。今後の研究において、ASD患者の認知症リスクを明らかにすることが求められる」としている。

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身体活動量が十分でも座位時間が長いと認知機能は低下する?

 身体活動を毎日していてもソファで過ごす時間が長い高齢者は、アルツハイマー病(AD)を発症しやすい可能性があるようだ。新たな研究で、高齢者における長い座位時間は、認知機能の低下やADの発症に関連する脳領域の萎縮と関連していることが明らかになった。米ピッツバーグ大学神経学分野のMarisssa Gogniat氏らによるこの研究結果は、「Alzheimer’s & Dementia」に5月13日掲載された。 Gogniat氏らは、50歳以上の成人404人(平均年齢71±8歳、男性54%)を対象に、座位時間とADの関係を調査した。試験参加者は、腕時計型の活動量計を7日間装着して活動量を測定したほか、神経心理検査と脳の3T MRI検査を受けた。試験開始時の活動量計での測定時には、79%の参加者で認知機能に障害は見られなかった。また、87%が米疾病対策センター(CDC)が推奨する身体活動量(中〜高強度の運動〔MVPA〕を1週間当たり150分以上)を満たしており、1日当たりのMVPAの時間は平均61分だった。 横断解析(1時点のデータに基づく)の結果、座位時間が長いことは、嗅内皮質や中側頭皮質などのADに関連する脳領域の皮質厚の減少(ADシグネチャー)、およびエピソード記憶の低下と有意な関連を示した。ただし、エピソード記憶との関連はMVPAで調整すると有意ではなくなった。これらの関連は、ADの遺伝的リスク因子であるAPOE-e4の保有者において特に顕著だった。一方、縦断解析(長期追跡データに基づく)からは、座位時間が長いほど、記憶を司る海馬の体積の減少速度が速く、また、言葉を思い出す能力と情報を処理する能力の低下速度が速いことが明らかになった。 こうした結果を受けてGogniat氏は、「ADのリスクを減らすには、1日に1回の身体活動だけでは不十分だ。たとえ毎日、身体活動を行っていても、ADの発症リスクを抑制するには座位時間を最小限に抑えるべきだ」と話している。 論文の上席著者である米ヴァンダービルト記憶・アルツハイマーセンター創設ディレクターのAngela Jefferson氏は、「加齢に伴うライフスタイルの選択とそれが脳の健康に及ぼす影響を研究することは非常に重要だ。われわれの研究は、座位時間を減らすことが、脳の神経変性とそれに続く認知機能低下を予防する有望な戦略となり得ることを示したものであり、特に、ADの遺伝的リスクが高い高齢者において、座位時間を減らすことの重要性が強調されている。日中に座って過ごす時間を減らして体を動かし、活動的な時間を増やすことは、脳の健康にとって非常に重要だ」と述べている。 研究グループは、今後の研究では座位時間の長さがなぜ認知機能の低下につながるのかに焦点を当てるべきだとの考えを示している。

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アルツハイマー病の超早期診断が実現「p-tau217血液検査」【外来で役立つ!認知症Topics】第30回

FDA承認、血液バイオマーカーによるAD超早期診断米国食品医薬品局(FDA)が2025年5月に、アルツハイマー病(AD)診断の初の血液検査法として、リン酸化タウの1つp-tau217の測定系を承認した1)。これは、AD脳に生じるアミロイドβ蓄積などの病理学的変化を、超早期に高感度かつ特異的に検出できるバイオマーカーだと考えられる。今回の承認が持つ医学的な意味について解説する。AD診断のよくある誤解さて私が受ける一番の「あるある質問」は、「アルツハイマー病って認知症のことでしょう」というものだが、言うまでもなく誤りである。また「アルツハイマー病の診断はMRIで海馬が痩せていればできるんですね?」というものも少なくない。これも誤りだが、一般の方にとって病気診断の考え方は馴染みが薄いだろう。そこでまずADの診断法を説明しよう。症状としては、記憶障害とその進行が中心となる症状・経過がみられることが必要である。そして病理学的に、老人斑と神経原線維の存在が病理学所見の必須条件である。前者を主に構成するのがアミロイドβであり、後者のそれがリン酸化されたタウである。したがって、ADの確証的診断は、死後脳に老人斑と神経原線維の存在が確かめられることにある。この両者がいわば「AD脳の2大ゴミ」なのだが、それらの性質には違いがある。前者は脳内で神経細胞の外に溜まっていて、その蓄積量と認知機能の低下度は相関しない。アミロイドβは正常高齢者の脳でもみられることがある。後者は神経細胞の内部に溜まっていて、その蓄積量と認知機能の低下度は相関する。リン酸化タウは正常高齢者の脳にはみられない。アミロイドβの出現があって、それにリン酸化タウの出現が続くことが大切である。こうしたところからAD治療薬の根本は老人斑と神経原線維を消すことにあると考えられてきた。そして最近になって、前者に対する抗アミロイドβ抗体薬(レカネマブ、ドナネマブ)が承認されたのである。従来の診断法の課題と血液検査への期待長年にわたって、生きたAD患者の脳内に真犯人とされる老人斑や神経原線維変化の存在を確認する術はなかった。近年に至り、アミロイドβとリン酸化タウを標的としたアミロイドPETやタウPETにより、これがやっと可能になったのである。既に承認された2つの抗アミロイドβ抗体薬(レカネマブ、ドナネマブ)の投与は、標的となるアミロイドβがなくては無意味となるため、これらを使うには、アミロイドPETか脳脊髄液の測定によるアミロイドβの存在証明が前提になる。しかしコスト・侵襲性・汎用性の点からはこの両者には難点があるため、久しく血液バイオマーカーによる診断が望まれてきた。実際、20年も前から血液中のアミロイドβとリン酸化タウを測定しようとする試みが繰り返しなされてきた。ところが採取条件、血液保存容器の性状、同一人物における日内変動などの障壁のため容易に満足できる結果は得られなかった。とくに本質的な疑問は、「『本丸』である大脳の状態(アミロイドβとリン酸化タウの蓄積)をみるのに、『二の丸』である脳脊髄液で測定するのはまだ許せる。しかし末梢血などいわば『城外』ではないか。城外で測定した測定値で本丸の状態がわかるとは思えない」というものであった。p-tau217の診断的意義とはいえ、徐々にしかし確実に進歩があった。近年信頼できるマーカーになり得るとして注目されたものには、血液リン酸化タウ(p-tau181、p-tau217、p-tau231)、glial fibrillary acidic protein(GFAP)、neurofilament light chain(NfL)等がある。とくにp-tau217は、タウタンパク質の蓄積がPETスキャンなどの方法で明らかになる以前から血液、脳脊髄液に漏れ出て鋭敏に上昇し、アミロイド蓄積を早期から検出可能にすることが 2020 年頃から世界的に注目されるようになった。既述のように、AD脳には初めにアミロイドβが神経細胞の外に蓄積し、その影響を受けて細胞内にタウタンパク質が蓄積して神経細胞の変性脱落が起こる結果、認知機能障害が生じることは重要である。なぜならp-tau217というタウタンパク質が存在するなら、その上流のアミロイドβもまた存在すると考えられる、上記のAD診断の病理学条件を満たすからである。これまでの報告2)によれば、ADにおけるp-tau217の測定結果として、年齢階層によらず高い陽性正診率(95.3~97.5%)が確認されている。そしてADと臨床診断された人で血液p-tau217が陽性であれば、ほぼ確実に脳内にアミロイドβ病理が存在するといえそうである。なお血漿p-tau217の診断精度については、抗アミロイドβ抗体薬の投与対象である軽度認知障害(MCI)群においては、年齢階層が高くなるほど陽性正診率は上昇し、陰性正診率は低下する。また鑑別という観点からは、前頭側頭型認知症、血管性認知症、大脳皮質基底核症候群では年齢階層にかかわらず高い陰性正診率(91.2~99%)が確認されている。つまり非アルツハイマー型認知症と臨床診断された人で血液p-tau217が陰性であれば、ほぼ確実に脳内にアミロイドβ病理は存在しないと考えられる。いずれにせよ、末梢の血液検査で、ほぼ確実な診断ができるようになったことは、AD医学・医療におけるエポックメイキングな成果である。参考1)FDA NEWS RELEASE:FDA Clears First Blood Test Used in Diagnosing Alzheimer’s Disease. 2025 May 16. 2)Therriault J, et al. Diagnosis of Alzheimer’s disease using plasma biomarkers adjusted to clinical probability. Nat Aging. 2024;4:1529-1537.

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高齢者の不安症状に最も効果的な薬剤クラスは?

 不安とその障害は、高齢者で頻繁にみられる症状である。高齢者における精神薬理学的治療リスクを考慮すると、不安のマネジメントに関する臨床的意思決定は、入手可能な最も強力なエビデンスに基づき行われるべきである。カナダ・マックマスター大学のSarah E. Neil-Sztramko氏らは、高齢者における不安の薬物療法に関するエビデンスを包括的に統合するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。The Lancet. Psychiatry誌2025年6月号の報告。 2024年4月23日までに公表された研究をMEDLINE、Cochrane Central、Embase、PsycINFO、CINAHLよりシステマティックに検索した。対象研究は、高齢者(60歳以上、平均年齢65歳以上またはこれらの基準を満たすサブグループ解析)における不安に対する薬物療法に関するランダム化比較試験とした。主要アウトカムは、不安症状の軽減、治療反応、寛解とした。連続変数は標準化平均差(SMD)、二値変数は絶対差とリスク比(RR)を算出した。バイアスリスクの評価にはCochrane Risk of Biasツール、エビデンスの確実性の評価にはGRADEを用いた。本研究の実施には、経験を有する人たちが関与した。 主な結果は以下のとおり。・適格研究19件、2,336例(女性:1,592例[68.15%]、男性:722例[30.91%]、性別不明:22例[0.94%])が特定された。・人種または民族について報告した研究は8件のみ、大部分の対象は白人であった(1,428例中1,309例[91.6%])。性別に関するアウトカムを報告した研究はなかった。・抗うつ薬使用群は、不安症状の軽減において、プラセボ群または待機リスト対照群と比較し、より効果的であった(SMD:−1.19、95%CI:−1.80〜−0.58)。エビデンスの確実性は中程度、異質性は顕著であった(I2=92.34%、p<0.0001)。・抗うつ薬群は、治療反応または寛解においても、プラセボ群または待機リスト対照群と比較し、より効果的であった(相対リスク:1.52、95%CI:1.21〜1.90、絶対差:1,000人当たり146人、95%CI:59〜252)。エビデンスの確実性は低く、異質性も低かった(I2=8.09%、p=0.36)。・計画されたサブグループ解析では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SMD:−1.84、95%CI:−2.52〜−1.17)は、セロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SMD:−0.46、95%CI:−0.65〜−0.27)と比較し、不安症状の軽減効果が大きかった。しかし、治療反応率または寛解率には差が認められなかった。・ベンゾジアゼピン系薬剤使用群は、プラセボ群と比較し、不安症状を軽減する可能性はあるが、エビデンスの確実性は非常に不確実であり、バイアスリスクも高かった。・主要アウトカムに関する他の薬剤クラスのメタ解析は実施できなかった。 著者らは「抗うつ薬は、高齢者の不安症状軽減に対して効果的であり、安全性および忍容性を裏付けるエビデンスも認められた。一方、ベンゾジアゼピン系薬剤の有効性、安全性に関するエビデンスは弱かった」とし「これらの知見は、高齢者の不安症状治療において、エビデンスに基づく診療指針となりうる」としている。

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ブロークンハート症候群による死者数は依然として多い

 「ブロークンハート症候群」と聞くと、深い喪失感から心が打ちひしがれるといったロマンチックなおとぎ話をイメージするかもしれない。しかし、正式には「たこつぼ型心筋症(Takotsubo cardiomyopathy;TC)」と呼ばれるこの疾患は、高い死亡率や合併症の発生率に関連しており、こうした状況は改善していないことが、米アリゾナ大学サーバー心臓センター臨床教授のMohammad Reza Movahed氏らによる研究で示された。詳細は、「Journal of the American Heart Association」に5月14日掲載された。 TCは、大切な存在との死別や離婚などの精神的あるいは肉体的にストレスフルな出来事がきっかけでストレスホルモンの分泌量が急増し、それに対する反応として発症すると考えられている。研究グループによると、TCでは心臓の一部が一時的に肥大してポンプ機能が十分に働かなくなるため、短期的な心不全や心臓に関連した死亡のリスクが高まるという。 Movahed氏らは今回、全米の病院の医療記録を用いて、2016年から2020年にTCにより入院した18歳以上の患者の死亡率と合併症について調べた。 その結果、この期間に19万9,890人がTCにより入院していたと推定された。発症時の平均年齢は67.09歳で、83%が女性であった。TCの発症率は61歳以上の人で最も高く、また46~60歳の人では31~45歳の人と比べて3倍もリスクが高かった。診断件数が継続的に増加している傾向は見られなかったが、全体的には2016年の3万9,015例から2020年には4万1,290例に増加していた。 TCの主な合併症のうち発生頻度が高かったのは、うっ血性心不全(35.93%)、心房細動(20.79%)、心原性ショック(6.66%)、脳卒中(5.38%)、心停止(3.42%)であった。また、TCのない患者と比べて、TC患者では合併症発生のオッズが、心原性ショックで12.71倍、心停止で4.79倍、心不全で3.52倍、脳卒中で2倍、心房細動で1.43倍高いことも示された。 死亡率については、TCがない患者の2.41%に対してTC患者では6.58%と約3倍高かった。さらに、TC患者は女性が大多数を占めるものの、この疾患は特に男性に重い負担を強いており、TCによる死亡率は、女性が5.5%であるのに対し男性では11.2%と女性の2倍以上であることが示された。 Movahed氏は、「TCによる死亡率は比較的高く、5年間の研究期間中に有意な変化はなかった。また、院内合併症の発生率も高かった。これらの結果にはわれわれも驚いた。死亡率が高い状態が続いていることは気がかりであり、より良い治療法と新たな治療アプローチを明らかにするため、さらなる研究を行う必要がある」と米国心臓協会(AHA)のニュースリリースの中で述べている。

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多疾患併存はうつ病リスクを高める?

 慢性疾患との闘いは人を疲弊させ、うつ病になりやすくするようだ。新たな研究で、長期にわたり複数の慢性疾患を抱えている状態(多疾患併存)は、うつ病リスクの上昇と関連することが明らかにされた。リスクの大きさは慢性疾患の組み合わせにより異なり、一部の組み合わせでは特にリスクが高くなることも示されたという。英エディンバラ大学一般診療学分野教授のBruce Guthrie氏らによるこの研究結果は、「Communications Medicine」に5月13日掲載された。 Guthrie氏らは、UKバイオバンク研究参加者のうち、ベースライン時に1つ以上の慢性疾患を有していた37〜73歳の成人14万2,005人のデータを、69種類の慢性疾患の有無に基づき分類した。次いで、4種類のクラスタリング手法を比較検討し、最適と判断されたモデルを選定した。その後、ベースライン時にうつ病の既往のなかった14万1,011人(うち3万551人はベースライン時に身体疾患のなかった対照)を対象に、多疾患併存の特徴による分類(クラスター)ごとに、その後のうつ病発症との関連を比較検討した。 平均6.8年に及ぶ追跡期間中に、5,904人(4.2%)がうつ病を発症していた。心疾患や糖尿病などの心代謝疾患を多く含むクラスターは全対象者に占める割合が特に高く、全体の15.5%、女性では19.7%、男性では24.2%に上った。うつ病発症のハザード比は、加齢黄斑変性・糖尿病での1.29から、極めて多岐にわたる慢性疾患での2.42(女性2.67、男性2.65)までの範囲であり、ほとんどのクラスターで身体疾患のない人と比べて高かった。対象者全体で顕著なリスク上昇が見られたのは、片頭痛(同1.96)、呼吸器疾患(同1.95)、心血管疾患・糖尿病(同1.78)などであった。男女別で分けて見ると、セリアック病などの消化器疾患は男女の双方で(男性:同2.06、女性:同1.83)、心血管疾患・慢性腎臓病・痛風は男性において(同1.87)うつ病リスクを大幅に上昇させていた。一方、女性では、関節や骨の健康問題がうつ病リスクを大幅に上昇させていた(同1.81)。 Guthrie氏は、「医療では身体的健康と精神的健康を全く別のものとして扱うことが多いが、この研究は、身体疾患を持つ人におけるうつ病の発症をより適切に予測し、管理する必要があることを示している」と述べている。 一方、論文の筆頭著者であるエディンバラ大学のLauren DeLong氏は、「身体的健康状態とうつ病の発症の間には明確な関連が見られたが、この研究はまだ始まりに過ぎない。本研究結果が他の研究者にも刺激を与え、身体的健康状態と精神的健康状態の関連性を調査・解明するきっかけになることを期待する」と述べている。

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マウステーピングは睡眠の質を改善する?

 最近、ソーシャルメディアを席巻しているトレンドの一つであるマウステープの使用について、残念な研究結果が報告された。睡眠時にテープなどで口を閉じた状態にすること(マウステーピング)は、口呼吸を防いで鼻呼吸をサポートし、口腔内の乾燥を防ぎ、いびきや睡眠時の一時的な呼吸停止(睡眠時無呼吸)を防ぐことで睡眠の質を高めるとされている。しかし新たな研究で、マウステーピングが実際に睡眠の質の改善に有効であることを示すエビデンスは限定的であり、場合によっては窒息のリスクを高める可能性のあることが明らかにされた。ロンドン健康科学センター(カナダ)耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野のBrian Rotenberg氏らによるこの研究結果は、「PLOS One」に5月21日掲載された。 女優のグウィネス・パルトローはInstagramでマウステープについて、「これはおそらく最近見つけた中で最高の健康ツールだわ。一晩中、鼻呼吸をすると、体内がアルカリ性に傾き、質の高い睡眠を促すそうよ」と述べたことをUs Weeklyは伝えている。しかしRotenberg氏は、「ソーシャルメディアで大量に喧伝されているマウステーピングの効果はエビデンスに乏しく、重度の鼻詰まりの人には有害な影響さえもたらす可能性がある」と述べている。 この研究では、1999年2月から2024年2月の間に発表されたマウステーピングの効果に関する既存の研究から10件の研究を抽出し、そのレビューが行われた。これらの研究では、サージカルテープやマウスピースなどさまざまな器具を用いたマウステーピングが検討されており、対象者の総計は213人に上った。 その結果、マウステーピングが無呼吸低呼吸指数(AHI)や酸素飽和度低下など睡眠時無呼吸の指標に対して統計学的に有意な改善を示した研究は、10件中わずか2件にとどまることが明らかになった。それ以外の研究では、マウステーピングの効果は何も確認されず、それどころか、鼻づまりがある状態でマウステーピングを行うと窒息のリスクが生じる可能性のあることが示唆されていた。 研究グループは、「例えば、花粉症や風邪、鼻中隔湾曲、扁桃腺肥大などの症状がある人は、鼻から十分な酸素を取り込めないため口呼吸をしている可能性がある」と指摘している。また、マウステーピングにより口が閉じられていると、睡眠中に嘔吐した際に吐瀉物で窒息する危険性もあるとしている。 その上で研究グループは、「マウステーピングは、有名人が推奨することの多い現代的な習慣だが、その効果は必ずしも科学的に証明されたものではない。マウステーピングに適さない人も多く、場合によっては深刻な健康被害のリスクにつながる可能性がある」と警鐘を鳴らしている。 一方で研究グループは、「本研究で対象とした研究は一貫して高品質ではなかったため、さらなる調査が必要だ」とも述べている。

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長寿の村の細菌がうつ病や鼻炎に有効

長寿の村の細菌がうつ病や鼻炎に有効中国の長寿の村で見つかった細菌が、プラセボ対照無作為化試験でうつ病や鼻炎の治療効果を示しました1,2)。精神の不調の世界的な負担の主因であるうつ病と、便秘などの胃腸不調の関連が最近になって報告されています。たとえば、米国人口を代表する米国国民健康栄養調査 (NHANES)の情報を調べた試験で、慢性の下痢や便秘がうつ病患者でより多く認められています3)。うつ病患者495例の慢性の下痢と便秘の有病率はそれぞれ15.53%と9.10%で、うつ病でない4,709例のそれらの有病率(それぞれ6.05%と6.55%)より高いことが示されました。いくつかの報告によると、うつ病などの気分障害と胃腸不調の関連には腸-脳軸(gut-brain axis)と呼ばれる腸と中枢神経系(CNS)のやり取りが関係しているようです。また、胃腸の微生物が胃腸と脳の通信を促しており、その乱れはうつ病、自閉症、パーキンソン病などの神経や精神の疾患と関連するようです。そこで、ためになる細菌(プロバイオティクス)などで腸内微生物環境を手入れして精神不調を治療する試みが増えています。長寿で知られる中国南西部の村(巴馬)の1人の長寿老人(centenarian)の便から見つかったBifidobacterium animalis subsp. Lactis A6(BBA6)という細菌の研究はその1つで、BBA6が微生物-腸-脳軸を手入れして注意欠如・多動症を模すラットの海馬や記憶の障害を緩和しうることが北京農業大学のRan Wang氏らの研究で示されています4)。その後Wang氏らはBBA6の研究を臨床段階へと進め、うつ病、具体的には便秘でもあるうつ病患者へのBBA6の効き目を調べるプラセボ対照無作為化試験を実施しました。試験にはうつ病患者107例が参加し、便秘でもあるうつ病患者と便秘ではないうつ病患者がそれぞれ8週間のBBA6かプラセボを投与する群に割り振られました。BBA6投与の効果は便秘合併うつ病患者に限って認められました。それら便秘合併うつ病患者への8週間のBBA6投与後のハミルトンうつ病評価尺度(HAMD-17)はプラセボ投与群より低くて済んでいました1)。便秘症状の評価尺度PAC-SYMもBBA6投与群のほうがプラセボ群より下がりました。便秘とうつ病の合併を模すラットで調べたところ、BBA6はうつ病患者に有害らしいキヌレニンを減らしてセロトニンを増やすことが示されました5)。便秘合併うつ病患者のBBA6投与後の血液や便にはセロトニンが多く、キヌレニンが少ないことも確認されており、ラットでの検討と一致する結果が得られています。また、BBA6が投与された便秘合併うつ病患者は先立つ研究でうつ病治療効果やセロトニン生成促進効果が示唆されているビフィドバクテリウムとラクトバチルスがより多く、トリプトファン生合成経路が盛んでした。どうやらBBA6はセロトニンやキヌレニンの出所であるトリプトファン代謝を手入れすることで便秘とうつ病の合併を緩和するようです。さて、BBA6が役立ちうる用途はうつ病治療に限られるわけではなさそうで、Wang氏らによる別のプラセボ対照無作為化試験では、アレルギー性鼻炎の治療効果が示されています2)。試験には通年性アレルギー性鼻炎患者70例が参加し、うつ病試験と同様にBBA6かプラセボが8週間投与され、ベースライン時と比べた8週時点の鼻症状検査点数低下の比較でBBA6がプラセボに勝りました。Wang氏らは便秘とうつ病の合併への長期の効果を調べる試験を予定しています5)。また、アレルギー性鼻炎治療効果のさらなる裏付け試験が必要と述べています2)。 参考 1) Wang J,et al. Sci Bull(Beijing). 2025 Apr 21. [Epub ahead of print] 2) Wang L, et al. Clin Transl Allergy. 2025;15:e70064. 3) Ballou S, et al. Clin Gastroenterol Hepatol. 2019;17:2696-2703. 4) Yin X, et al. Food Funct. 2024;15:2668-2678. 5) Probiotic breakthrough: Bifidobacterium animalis subsp. Lactis A6 shows promise in alleviating comorbid constipation and depression / Eurekalert

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うつ病予防に対するカフェインの作用メカニズム

 疫学研究において、カフェイン摂取はうつ病と逆相関しており、腸内細菌叢に影響を及ぼす可能性があることが示唆されている。中国・重慶医学大学のWentao Wu氏らは、うつ病と腸内細菌叢との関連に着目し、予防的なカフェイン摂取が腸脳軸に作用することでうつ病発症に影響を及ぼすかを調査するため、本研究を実施した。European Journal of Pharmacology誌2025年8月5日号の報告。 オスC57BL/6Jマウスを対照群、慢性予測不能ストレス(CUS)を負荷した群(CUS群)、カフェイン(CAF)を腹腔内投与後、CUSを負荷した群(CAF群)にランダムに割り付けた。うつ病様行動および不安様行動を評価し、腸脳軸関連分子を調査した。 主な結果は以下のとおり。・対照群と比較し、CUS群は、体重、スクロール嗜好、中心距離(%)が有意に低く、不動時間が長かった。しかし、対照群とCAF群では、これらの指標に差は認められなかった。・CUS群で有意な減少がみられた腸管バリア完全性関連因子(ZO-1、claudin-1、MUC2)は、CAF群では認められなかった。また、CUS群で認められた2つの血漿中炎症因子(LPS、NLRP3)の変動、4つの海馬中炎症関連因子(TNF-α、IL-1β、AC、BDNF)の変動は、CAF群では認められなかった。・対照群とCUS群との間で6つの分化遺伝子が同定されたが、対照群とCAF群との間では同定されず、これら6つの鑑別疾患のうち、5つとスクロール嗜好との有意な相関が確認された。 著者らは「これらの結果は、早期カフェイン介入が、腸内細菌叢、腸管バリアの完全性、神経炎症を調節することで、うつ病予防につながる可能性を示唆している」と結論付けている。

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レカネマブによる治療はメモリークリニックでも可能

 レカネマブ(商品名レケンビ)は、アルツハイマー病(AD)の進行抑制に有効な初めての抗アミロイドβ抗体薬として、2023年に米食品医薬品局(FDA)に承認された。しかし、承認前の臨床試験で、この薬剤は脳浮腫や脳出血などの副作用を伴うことが示されたことから、実用化には懸念の声も寄せられていた。こうした中、レカネマブに関する新たなリアルワールド研究により、記憶に関する専門クリニック(メモリークリニック)でも副作用をコントロールしながら安全にレカネマブによる治療を行えることが示された。論文の上席著者である米ワシントン大学医学部神経学教授のBarbara Joy Snider氏らによるこの研究結果は、「JAMA Neurology」に5月12日掲載された。 Snider氏らは、2023年8月1日から2024年10月1日の間にワシントン大学記憶診断センターでレカネマブによる治療(2週間ごとに10mg/kgを静脈内注射)を開始した、早期症候性AD患者234人(平均年齢74.4歳、女性50%)を追跡調査し、メモリークリニックでのレカネマブによる治療の実現可能性と安全性を評価した。主要評価項目は、点滴関連反応、アミロイド関連画像異常(ARIA)、および治療の中止であった。 234人中194人は、レカネマブによる治療を4回以上、MRI検査を1回以上受けており、ARIAのリスクがあると見なされた。平均6.5カ月の治療期間中に、194人中42人(22%)にARIAが確認された。このうち22人(15%)では浮腫・滲出が見られ(ARIA-E)、出血・鉄沈着を伴うもの(ARIA-H)と伴わないものの両方が含まれていた。また、13人(6.7%)はARIA-Hだった。症状を伴うARIAは11人(5.7%)に見られた。このうち2人(1.0%)は入院を要するほどの重度の臨床症状を呈したが、残りは数カ月以内に改善し、微小脳出血を呈した患者や死亡した患者はいなかった。234人中23人(9.8%)がさまざまな理由で治療を中止しており、10人(4.3%)はARIAを原因とする中止だった。 Snider氏は、「レカネマブによる治療では、副作用に対する懸念が治療の遅れにつながる可能性がある」と指摘する。そして、「この研究は、メモリークリニックが、重篤な副作用を経験する可能性のある少数の患者を含め、患者にレカネマブを安全に投与し、適切にケアするためのインフラと専門知識を備えていることを示している」との見方を示している。 一方、論文の共著者の1人である、ワシントン大学医学部神経学准教授のSuzanne Schindler氏は、「レカネマブを投与された患者の大半で、この薬に対する認容性は良好だった」と述べている。その上で、「ADの症状が非常に軽度の患者ではレカネマブによる治療のリスクが低いことを示した本研究結果は、患者と医療提供者が治療のリスクをよりよく理解するのに役立つ可能性がある」と付け加えている。

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行方不明の認知症患者が亡くなっている場所とは/警察庁

 認知症患者が一人歩き中に行方不明になると、事件・事故に巻き込まれるケースがあるため、家族などから行方不明者届(旧捜索願)が警察に出されることも多い。 警察庁は、6月5日に「令和6年における行方不明者届受理等の状況」を公表した。この中で、認知症による行方不明者数は令和6(2024)年で1万8,121人おり、平成27(2015)年の1万2,208人より緩やかに増加していることが判明した。認知症関連の行方不明者は約1週間以内に多くが見つかっている 警察に届出のあった行方不明者数全体は8万2,563人(前年比7,581人減少)であり、男性5万2,502人(63.6%)、女性3万61人(36.4%)と男性のほうが多かった。年代別では10~20代が多く、全体の約4割を占めていた。原因・動機では、疾病関係が2万3,663人で1番多く、家庭関係が1万2,466人、事業・仕事関係が6,722人と続いていた。 認知症に関連する行方不明者は1万8,121人(前年比918人減少)であり、過去10年でおおむね上昇していた。男性は1万12人(55.3%)で、女性は8,109人(44.7%)で男女比には大きな差はなかった。 また、警察への届出受理から所在確認までの期間は、受理当日が1万2,476人(死亡確認99人)、2~3日が4,156人(死亡確認175人)、4~7日が195人(死亡確認80人)と約1週間以内に見つかるケース多かった。認知症関連の行方不明者捜索にGPS発信機器やドローンが有効 今回のレポートでは、令和6(2024)年中に受理した認知症に関連する行方不明者のうち死亡者数は491人であり、その77.8%に当たる382人が行方不明となった場所から5km圏内で死亡が確認されていた。 今後、認知症に関連する行方不明者の届出を受理し、その立ち回り見込先などが判然としない場合は、「行方不明となった場所周辺での死亡事例が多いことを勘案し、迅速な発見活動を展開することが重要」とレポートでは示唆している。 また、死亡確認場所は、河川・河川敷(115人)、用水路・側溝(79人)、山林(71人)で全体の54.0%を占めていた。これらの場所は、人的捜索が困難な場合も多く、発見の遅延が行方不明者の生命に大きく影響する。そのため行方不明者の早期発見・保護のためには、「GPS発信機器などによる位置情報の早期把握や、無人航空機(ドローン)による捜索が効果的である」と結んでいる。

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救急外来におけるアルコール使用障害マネジメントの課題

 アルコール使用障害は、世界で1億人に影響を及ぼしているといわれており、救急外来への受診につながるケースも少なくない。近年の研究では、救急外来でnaltrexoneを投与することで飲酒行動を効果的に抑制することが示唆されているが、十分に活用されているとはいえない。米国・ペンシルベニア大学のIvan Covarrubias氏らは、救急外来においてnaltrexone投与開始を検討する際、臨床医と患者が直面する障壁およびnaltrexone投与を促進するための介入を特定するため、本研究を実施した。The Journal of Emergency Medicine誌オンライン版2025年1月23日号の報告。 コンテキストインタビューを用いて、救急外来における業務を観察し、2023年11月に臨床医、病院職員、患者を対象に自由記入式インタビューを行い、アルコール使用障害に対する薬物療法開始の阻害因子を特定しようと試みた。2024年3月、ペンシルバニア大学医療システムの職員160人を対象に、混合調査法による調査を実施した(回答率:61%)。本調査では、アルコール使用障害治療のさまざまな要素に対する満足度、潜在的な介入の影響を10段階評価により評価した。 主な結果は以下のとおり。・重大な障壁として、アルコール使用障害のスクリーニングプロトコールの欠如、臨床医による治療選択肢の認知度の低さ、緊急を要さない治療の延長傾向などが明らかとなった。・患者の訴えは、救急外来の不快感、治療選択肢への不慣れさ、フォローアップケアへのアクセス困難が挙げられた。・臨床医は、naltrexone投与に関連する問い合わせへの対応に関して最も不安を感じていた。・効果的な介入として、退院患者に対するnaltrexone処方セットの設定、継続的なケアを促進するための薬物使用ナビゲーターの活用などが特定された。 著者らは「救急外来におけるアルコール使用障害の治療の課題は、多面的な問題であり、患者と臨床医の双方に対する教育的な介入が求められる。さらに、臨床医と患者の双方にとって、プロセスの簡素化および合理化を行う必要がある」と結論付けている。

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認知症になる人 ならない人 全米トップ病院の医師が教える真実

認知症予防&治療の易しくて信頼できるバイブル「部屋の換気をしない」「晩酌は缶ビール2本以上」「家から出ないで座っている」「一人暮らしをしている」「塩分大好き」……これ全部、認知症になる確率が高い生活習慣だと知っていますか?軽度の症状の人も入れたら、日本では65歳以上の4人に1人が認知症になる現代。しかし、認知症になってしまう人がいる一方、80代、90代でも認知症にならず元気な人はたくさんいます。こうした生活習慣が、前者と後者を分けている可能性が高いのです。全米病院ランキング「老年医学部門」5年連続1位(U.S.News)の病院で診療にあたる山田悠史医師は、その差ははっきりと白黒分かれるものではなく、「認知症になりやすい⇔なりにくい」のグラデーションであると説きます。脳にいい生活習慣を日々取り入れ、よくない習慣は手放し、そのグラデーションを「認知症になりにくい」のほうに寄せていく方法を、科学的根拠を元にわかりやすく伝えていきます。またこの本では、認知症の予防や治療で本当に必要なことは、実は「安くてシンプル」ということもわかります。エビデンスをすり替えた宣伝で引きつけるサプリや、自由診療の高い検査などはだいたい必要がないのです。「長生きしても、認知症にだけはなりたくない」「このままだと親が認知症になるんじゃないか」「認知症だと診断されたけれど、どうしたらいいのか……」そんな不安を抱えるあなたにぜひ読んでほしい、認知症予防&治療の易しくて信頼できるバイブルです。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。目次を見るPDFで拡大する目次を見るPDFで拡大する認知症になる人 ならない人定価1,870円(税込)判型B5判頁数312頁発行2025年6月著者山田 悠史(マウントサイナイ医科大学 老年医学・緩和医療科)ご購入はこちらご購入はこちら

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統合失調症に対するコリン作動薬の有用性~RCTメタ解析

 統合失調症患者の3人に1人は、副作用や限られた有効性のため、従来の抗精神病薬による治療反応が不十分である。ムスカリン受容体とニコチン受容体を標的とし、統合失調症の病態生理に関連するコリン作動薬の機能不全を活用した、新たな治療法が注目されている。インド・All India Institute of Medical SciencesのAmiya Shaju氏らは、統合失調症に対するコリン作動薬の有効性および安全性を評価するため、ランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を実施した。The British Journal of Psychiatry誌オンライン版2025年5月2日号の報告。 MEDLINE/PubMed、Embase、Scopus、Cochraneのデータベースおよびレジストリから得られた臨床試験データをレビュー担当者が抽出した。研究の質は、バイアスリスクツールとランダム効果モデルによるエフェクトサイズの推定により評価した。PRISMAガイドラインに従い、必要に応じてサブグループ解析、メタ回帰分析、感度分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・30件のRCT(3,128例)において、コリン作動薬の単剤療法または併用療法の検討が行われていた。・コリン作動薬は、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の総スコアに有意な改善は認められなかったが(標準化平均差[SMD]:-0.38、95%信頼区間[CI]:-0.93~0.18、エビデンスの確実性:中)、陰性症状スコアの改善が認められた(SMD:-0.42、95%CI:-0.59~-0.25、エビデンスの確実性:中)。・ムスカリン作動薬は、PANSSの総スコア(SMD:-0.57、95%CI:-0.72~-0.42)、陽性症状スコア(SMD:-0.58、95%CI:-0.73~-0.43)、陰性症状スコア(SMD:-0.40、95%CI:-0.59~-0.21)、臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スコア(SMD:-0.48、95%CI:-0.65~-0.31)の改善を示した。・ニコチン作動薬は、PANSSの陰性症状スコア(SMD:-0.28、95%CI:-0.47~-0.09)およびCGI-Sスコア(SMD:-1.31、95%CI:-2.38~-0.24)の改善に寄与した。・有害事象の発生は、実薬群でより高かった(オッズ比:1.21、95%CI:0.94~1.56)。・多くの研究はバイアスリスクが低く、エビデンスの質は非常に低~中の範囲であった。 著者らは「コリン作動薬は陰性症状を改善し、ムスカリン作動薬は症状全体および重症度の改善に有効であり、安全性においてもプラセボと比較し、有害事象の大きな差は認められなかった」と結論付けている。

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映画「シンシン」(その1)【なんで演じると癒されるの?(演技の心理)】Part 1

今回のキーワードカタルシスエモーション・フォーカスト・セラピーメタ認知マインドフルネス仲間意識友情皆さんは、演じるのは好きですか? 演じるのを見るのは好きですか? それでは、なぜ演じるのでしょうか? なぜ演じるのを見たいのでしょうか?今回は、映画「シンシン」を通して、演技の心理をテーマに、その機能を掘り下げてみましょう。なんで演じるの?-演技の機能舞台は米国ニューヨーク州の最重警備刑務所シンシン。主人公のディヴァインGは、無実の罪で25年もの期間で収監されています。そんな彼の心の支えは、更生プログラムの1つである演劇グループに所属して、日々仲間たちと演劇に取り組むことでした。ある日、シンシンいち恐れられている元ギャングのマクリンがやってきて、自分もやってみたいと言い出し…それでは、まずいくつかのシーンを通して、演技の機能を3つ挙げてみましょう。(1)感情を解き放つ-カタルシスマクリンは、エジプトの王様の役になるのですが、最初セリフに集中しすぎて、表情がいまいち冴えません。その時、ディヴァインGは、「きみはこの刑務所いちの王様だよな。そんな気分で演じてみたらどうかな?」と助言するのです。すると、マクリンは急に目の色を変えて「おれはこの刑務所の王様だ!おれがここを支配している!」とアドリブで言い出し、まさにエジプトの王様のように振舞うのです。表情が生き生きとして、気分も良さそうです。実は、彼は以前からいつも疑心暗鬼になり、常にナイフを持ち歩き、素直な感情を押し殺して生きてきたのでした。そんな彼が、演劇に出会い、自由に自己表現することの喜びを知ったのでした。1つ目の機能は、感情を解き放つ、カタルシス(浄化)です1)。これは、演技という枠組みの中で抑えていた感情を自由に出すことで、気持ちのわだかまりを洗い流し、すっきりすることです。ただ感情を爆発させるのは社会で受け入れられませんが、演技というルールのなかでは逆に好まれるというわけです。ちょうど、暴力は社会では受け入れられませんが、格闘技というルールのなかでは逆に好まれるのと似ています。このカタルシスは、その演技を見る観客も味わうことができます。それは、観客が演技する演者に共感することで、カタルシスを追体験できるからです。なお、その演劇グループに外部から来ている演出家のブレントは、「怒りの演技は簡単だ。難しいのは傷つく演技だ」と説明していました。この理由は、怒りがストレートな単一感情(一次感情)であるのに対して、傷つく感情は悲しみや怒りなどの基本感情と、恥や悔しさなどの社会的感情が織り交ざり見え隠れする複合感情(二次感情)だからです。ちょうど、その後に仮釈放委員会で却下を伝えられた時のディヴァインGの表情(この映画のなかでは演技ではなく真の表情)が当てはまります。ちなみに、このような感情に焦点を当てて気付きや受容を促す心理療法は、エモーション・フォーカスト・セラピー(感情焦点化療法)と呼ばれ、この映画の演劇グループのウォーミングアップのシーンでたびたび行われていました。次のページへ >>

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映画「シンシン」(その1)【なんで演じると癒されるの?(演技の心理)】Part 2

(2)自分を俯瞰する―メタ認知ディヴァインGは、マクリンに「おれたちは演技することで、人生に向き合えるんだ。おまえだってそうだ」「脱獄した気分にもなれる」「芝居でシャバの世界を味わえるんだ。頭の中で出所できる」と演劇の魅力を語ります。海賊、剣闘士、エジプトの王様などの演技を通して、心の自由を得ることができ、人間として生きている日々の喜びを実感できるということです。これは、演出家のブレントの「プロセスを信じろ」というセリフにも通じます。演劇の更生プログラムは、舞台に立ってうまい演技するという結果ではなく、そこに至るプロセス自体が彼らを救済するということです。また、マクリンは、演技中に他のメンバーが後ろを通ったことで演技に集中できなくなり、怒り出します。けんかになりそうになると、あるメンバーが、「昔おれは、怒りにつぶされてた。ある時、食堂でけんかが起こり、あるやつの喉が切られて血が噴き出てたんだ。だけど、それでも近くにいたおれは平静を装って動かなかった(助けようとしなかった)」と語り出します。そして、「おれたちはもう一度人間になるためにここにいる」と涙ながらに言うのです。2つ目の機能は、自分が自分自身を俯瞰する、メタ認知です。これは、演技というプロセスを通して、なりきる喜びを味わいつつ、日々自分の気持ちや行動を見つめ直すことです。これは、感情のセルフコントロールも促し、人間性を回復させます。人間らしく生きるには、自分の弱さや自分のありのままの感情を俯瞰して気付き、虚勢を張ったり無関心を装ったりせずに、受け入れることが必要だからです。そして、欲望や怒りに身を任せない生き方を選ぶことです。これは、アルコール依存症への心理療法にも通じます。演出家のブレントは、ウォーミングアップで「きみたちにとって最もパーフェクトな場所はどこ? パーフェクトな瞬間はいつ?」「誰かと一緒かな?」「どんな音が聞こえる?」「温度を感じる?」「私を連れて行ってくれるかな」と質問します。すると、それぞれのメンバーが語り出すのですが、あるメンバーは「自分が、(刑務所のそばを流れる)ハドソン川が見える椅子に座ると、向こう岸の山の上に母がいて、降りてくるんだ。そして、おれをずっと見てるんだ」と言います。もちろん彼が想像する母親なのですが、まさに母の視点を通して、自分を俯瞰している心のあり方が見て取れます。ちなみに、このように俯瞰を意識して気付きや受容を促す心理療法は、マインドフルネスと呼ばれます。この詳細については、関連記事1をご覧ください。<< 前のページへ | 次のページへ >>

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映画「シンシン」(その1)【なんで演じると癒されるの?(演技の心理)】Part 3

(3)助け合おうとする―仲間意識マクリンは、もともと一匹狼で、最初はディヴァインGたちに怒りをむき出しにして、何度も食ってかかっていました。ディヴァインGがマクリンを助けようと思い仮釈放委員会へのレポートを作っても、マクリンは断ろうとします。しかし、毎回メンバーたちが輪になって気付いた自分の弱さやありのままの感情を語り合い、一緒に演技の練習をしていくうちに、マクリンは少しずつ心を開いていきます。やがて、彼は「みんなと一緒にいれば、また自分を信じられるかもしれない」としみじみ言うのです。そんななか、ディヴァインG自身の仮釈放の申請が却下となるなど、いろいろ不遇なことが重なり、ディヴァインGはその絶望から演劇の練習中に「何も進歩していない。何が喜劇だよ。とんだお笑い草だ」と暴言を吐き、逃げ出します。すると、数日してマクリンがディヴァインGのところにやってきて、「今度はおれがおまえの力になりたいんだ。おまえがそうしてくれたように」と言い、手を差し伸べるのです。救う側と救われる側という立場がお互いに入れ替わりながら、彼らはより人間らしくなっていくのでした。3つ目の機能は、助け合おうとする、仲間意識です。これは、演技の練習など共通の目的に向かって一緒に何かをするという相互作用から、お互いに気にかけるようになることです。ここからわかることは、「最初から好きだから助け合う」のではないということです。逆です。「助け合うから好きになる」のです。そして「好きになったからさらに助け合う」のです。これが、友情の心理です。そしてこれは、アルコール依存症などの自助グループにも通じます。なお、友情の詳細については、関連記事2をご覧ください。1)「サイコドラマをはじめよう: 人生を豊かにする増野式サイコドラマ」p.25、増野肇、金剛出版、2024<< 前のページへ■関連記事「ZOOM」「RE-ZOOM」【どうキレキレに冴え渡る?(マインドフルネス)】Part 1ワンピース【チームワーク】

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日本人高齢者の脳Aβ沈着に対するDHAの保護効果

 アルツハイマー病は、アミロイドベータ(Aβ)プラークの蓄積により引き起こされるが、そのメカニズムはいまだに解明されていない。オメガ3(ω3)脂肪酸、とくにドコサヘキサエン酸(DHA)には、保護作用があるといわれているが、Aβ蓄積との関係は、完全に解明されているとはいえない。米国・ピッツバーグ大学の関川 暁氏らは、ω3脂肪酸の摂取量が多いことで知られている日本人において、認知機能が正常な日本人高齢者を対象に画像診断の6〜9年前に測定した血清DHAおよびエイコサペンタエン酸(EPA)濃度が、脳Aβ沈着と逆相関を示すかを調査しました。PETに基づくAβ陽性と判定されたアルツハイマー病進行リスクの高い高齢者に焦点を当て、DHAが早期アミロイド病変を軽減する可能性を評価した。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2025年5月8日号の報告。 対象は、吹田研究に参加した高齢者97例(75〜89歳)。血清中のDHAおよびEPA濃度は2008〜12年にかけて評価し、アミロイドPETは2016〜19年にかけて実施した。年齢、性別、APOE4遺伝子変異、心血管代謝疾患で調整した後、重回帰分析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・97例(男性の割合:49%、APOE4遺伝子保有者:8.2%)のうち、心血管代謝疾患が36例(37.1%)、Aβ陽性が29例(29.8%)で認められた。・年齢、性別、APOE4レベルに関わらず、Aβ陽性の高齢者では、血清DHA濃度の上昇とAβ沈着量の減少との有意な関連が認められた(標準化β:−0.423、p=0.030)。・この関連は、心血管代謝疾患を追加して調整した後では、有意差が消失した(β:−0.382、p=0.059)。・EPAとAβ沈着量との間に有意な関連は認められなかった。 著者らは「長期にわたるDHA濃度の上昇は、アルツハイマー病リスクを有する高齢者のAβ蓄積を減少させる可能性があり、アルツハイマー病の早期予防におけるDHAの潜在的な役割が裏付けられた」と結論付けている。

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第267回 NHKが医療問題を徹底特集、日本医師会色を廃した番組編成から見えてきたものは?(前編)  元厚労官僚・中村秀一氏の「入院医療と外来医療の配分を考えてもらう必要がある」発言の衝撃

NHKが「どう守る 医療の未来」をテーマに様々な番組で医療問題を特集こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。相変わらずお米の話題が喧しいですね。小泉 進次郎農林水産大臣が随意契約による政府備蓄米の流通・販売で、全国組織のJA全中を差し置いてコンビニなどの大手小売り事業者に全面的に協力を要請し、瞬時に店頭に並ぶ様をマスコミに大々的に報道させた一件は、一般の人にもある種のカタルシスをもたらしたようです。小泉農水相は10年前、自民党農林部会長時代にJAグループ(とくにJA全中、JA全農)の改革を強く主張、農産物の販売手数料や流通構造の見直しを求めました。改革は志半ばに終わってしまいましたが、農水相就任を機に、改めてJAグループの権限縮小を進めようとしています。一方で、地域の個々の農協には一定の配慮を示す発言をしているあたり、なかなかの策士とも言えます。業界の全国組織の旧態依然とした体制やその弊害はどの分野でも聞かれることです。日本の医療界にも「JA全中のような組織」があります。しかし、いかんせん、こちらも選挙の票と直結しているためか、小泉農水相のような「全国組織の権限縮小」を目指す大臣はなかなか現れないようです。さて、今回は先月末から6月頭にかけてNHKが「どう守る 医療の未来」をテーマにさまざまな番組で医療問題を取り上げたので、いくつかの番組を見た感想を書いてみたいと思います。診療所ではなく病院の経営の現状に焦点が当てられたこと、そのためか日本医師会という全国組織の存在感がなかったことなど、それなりの”こだわり”と”冒険”を感じた一連の番組編成でした。議論を病院経営に集中するために敢えて日医を外した?まず、6月1日の朝にNHK総合で放送された『日曜討論』です。「どうする?医療のこれから」のテーマで、慶應義塾大学教授の伊藤 由希子氏、日本医療法人協会副会長で社会医療法人名古屋記念財団理事長の太田 圭洋氏、秋田県横手市立大森病院長で日本地域医療学会理事長の小野 剛氏、国際医療福祉大学大学院教授で元厚生労働省審議官の中村 秀一氏、ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口 育子氏の5人が討論を行いました。現場の医療経営者は太田氏と小野氏の2人。日本医師会からの出席者がいないことに、最初は「おや?」と感じました。とくに苦境に陥っているのは病院経営であり、議論をそこに集中させるため敢えて日医を外したのか、あるいは日医側が出席を拒んだのかはわかりませんが、「病院経営」の今を雑音なく論ずるためには、適切な人選だったように思います。ただ、病院の代表者を日本病院会や全日本病院協会の幹部ではなく、日本医療法人協会副会長の太田氏と、地域の病院の代表として小野氏としたあたりは、人選の苦労も感じられました。ちなみに太田氏は、昨年から中央社会保険医療協議会の委員も務める、目下”売り出し中”の若手病院経営者です。病院経営はコロナ前にすでにカツカツ、コロナ補助金で経営改善などの問題解決が先送りに前半は「医師偏在」、後半は「病院経営」、最後に「地域医療構想」をテーマに討論が行われました。中でも注目は後半の「病院経営」に関する部分でした。太田氏が「元々病院経営がかなり厳しかったところに、ここ最近の物価高、賃金上昇が起こっているが、診療報酬が追いついていない。地域の中核病院ですら赤字に転落している。20年以上病院経営に携わっているが、ここまで厳しい状況は初めて」と訴えました。これに対し伊藤氏は、「病院の経営危機はもっと早く来てもおかしくなかった。しかし、コロナになって病床確保の補助金がかなり医療機関に配られ、一時的に黒字となったため長期的な病院の経営改善といった問題の解決が先送りされ、今になって出てきた」と指摘しました。中村氏も「病院経営はコロナ前にカツカツの状況だった。コロナで(補助金により)経営的に改善したが、毎年続く賃上げ、ウクライナ戦争以後の物価上昇に耐えられなくなってきている。賃上げの原資は診療報酬なので、今のところ診療報酬で対応するしかない」と付け加えました。「先進国の中でこれだけ入院医療の比率が低く抑えられているのは珍しい。入院医療と外来医療の配分も考えてもらう必要がある」ただ、その診療報酬について伊藤氏は「広く薄くではなく、必要な医療に傾斜配分をするメリハリのある予算付けが必要。効率化しているところとしていないところの区別も重要。今のままの医療に今のままの単価を乗せるというやりかたでは限界が来る」と指摘、中村氏も「これは医療界の方には嫌われる意見かもしれない」と前置きした上で、「入院医療に対するお金の配分は相対的に外来医療に対する分より小さい。先進国の中でこれだけ入院医療の比率が低く抑えられているのはちょっと珍しい。その意味で、医療界全体として自分たちも協力する部分は協力するということで、入院医療と外来医療の配分も考えてもらう必要がある」と付け加えました。おそらくこの日の「日曜討論」の核心部分はこの中村氏の発言で、一部の医療関係者には衝撃的だったのではないでしょうか。この発言を”翻訳”すれば、「外来、すなわち診療所の診療報酬を抑え、病院の入院医療に回すことも検討するべきだ」という意味であり、その矛先は日本医師会に向けられていたからです。「診療所は儲かり過ぎている」という財務省の主張ほど過激ではありませんが、元厚労省幹部の発言なのでそれなりの重みがあります。この場に日医の幹部がいたなら激怒していたかもしれません。あるいは、中村氏にこれを言わせるために、NHKは討論に日医を呼ばなかったとも考えられます。中村氏はまた、前半の「医師偏在」の討論の中でも、外科や産婦人科を志望する医師が激減し、一方で研修修了後すぐに美容外科を目指す「直美」問題について、現在の抑制的で各診療科に平等な診療報酬も原因の一つだとして、「リスクが高くて労働時間も長い、たとえば外科や産科の報酬を手厚くするなどの対策をまずやるべき」とも語っていました。なお、こうした診療報酬の配分に関する発言に対し、病院経営者の2人からとくにコメントはありませんでした。太田氏は中医協の委員であるにもかかわらず、です。「診療報酬の配分」については、当事者ではない”学者から発言”に留めておこうと事前打ち合わせで決まっていたのかもしれませんね。『NHKスペシャル』に対し、日本医師会が医療の正しい情報を報道するよう求める要請文書さて、もう1本の番組は同じく6月1日にNHK総合で夜放送された『NHKスペシャル ドキュメント 医療限界社会 追いつめられた病院で』です。島根県の済生会江津総合病院を舞台に、「ミスやトラブルを起こす一部の医師にも頼らざるを得ないほど現場は追い詰められている」実態をカメラで赤裸々に追ったドキュメンタリーですが、なんと日本医師会はこの番組に対し「不適切と思われる部分があった」として、医療の正しい情報を報道するよう求める要請文書を送付したそうです。『日曜討論』に日医の役員が出ていなかったのも気になりますが、番組内容に対し「正しい情報を報道するよう求める」というのも穏やかではありません。一体何が日医を怒らせたのでしょうか?(この項続く)

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