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左室駆出率が軽度低下した心不全(HFmrEF)または左室駆出率の低下した心不全(HFrEF)患者において、ジギタリス配糖体による治療は心血管死または初回心不全増悪イベントの複合アウトカムのリスク低下と関連しており、これは主に心不全増悪イベントのリスク低下が寄与していることを、オランダ・フローニンゲン大学のKevin Damman氏らが3件の大規模臨床試験のメタ解析の結果で示した。著者は、「心不全の治療の程度やジギタリス配糖体の種類など、重要な研究特性に関して統計学的に有意な交互作用は認められず、今回の結果は、HFmrEFまたはHFrEF患者における心不全増悪イベントを減少させるために、追加の薬物療法としてジギタリス配糖体が有用な選択肢であることを示唆している」とまとめている。JAMA誌オンライン版2026年5月10日号掲載の報告。DIG試験、DIGIT-HF試験およびDECISION試験のメタ解析 研究グループは、PubMedにて創刊から2026年3月1日までに公表された論文について、ジギタリス配糖体(ジゴキシンまたはジギトキシン)および心不全に関連するMeSH(Medical Subject Headings)およびキーワードを用いて検索し、慢性HFmrEFまたはHFrEF患者1,000例超を対象にジギタリス配糖体治療とプラセボを比較した無作為化臨床試験で、英語で発表された論文を特定した。 PRISMAガイドラインに従い2人の研究者がデータを抽出し、Cochrane Risk of Bias 2ツールを用いてバイアスリスクを評価した。 主要エンドポイントは、心血管死または初回心不全増悪イベント発生の複合で、副次エンドポイントは、主要エンドポイントの個々の構成要素および全死因死亡であった。固定効果モデルを用い、ハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を推定した。 選択基準を満たした研究はDIG試験、DIGIT-HF試験およびDECISION試験の計3件(HFmrEFまたはHFrEF患者9,013例、加重平均年齢64.5歳[加重SD 11.2]、女性22%、男性78%)で、これら3件がメタ解析に組み入れられた。心血管死・心不全増悪リスクを15%、心不全増悪リスクを25%低減 心血管死または初回心不全増悪イベントの複合アウトカムは、ジギタリス配糖体群で4,510例中1,852例(41%)に発生し、プラセボ群では4,503例中2,037例(45%)であった(HR:0.85、95%CI:0.80~0.90、p<0.001)。 初回心不全増悪イベントは、ジギタリス配糖体群で1,183例(26%)、プラセボ群で1,474例(33%)に発生し(HR:0.75、95%CI:0.69~0.81、p<0.001)、心血管死は両群とも1,224例(27%)に認められた(HR:0.99、95%CI:0.92~1.07、p=0.81)。全死因死亡はそれぞれ1,466例(32%)、1,497例(33%)であった(HR:0.97、95%CI:0.90~1.04、p=0.41)。 3件の試験間、ジギタリス配糖体の種類、または背景となる心不全治療の程度で、統計学的に有意な異質性は認められなかった。