泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:24

HIVはコンドーム無しのセックスでもうつりません―How low viral load is low enough for HIV zero transmission(解説:岡慎一氏)

HIVはセックスでうつるので、コンドームで予防しましょう。これは、わが国で40年間言われ続けている予防法である。「HIVが感染したのは、コンドームの使い方が悪かったからだ」と、使い方まで事細かに指導されてきた。しかし、感染は減らなかった。曝露前予防(PrEP)の有効性が確認されると、「PrEPでコンドームの使用が減るので、ほかの性感染症が増える」と、PrEPを批判する人まで出てくる始末である。コンドームを使うなとは言わないが、口からでもうつる梅毒はコンドームでは防げない。ほかの性感染症もしかり。この10年、HIV感染予防に有効なのは、コンドームではなく「治療でウイルス量を下げることだ」ということが、多くの臨床研究から明らかになってきた。

HIV感染者の心血管イベント、ピタバスタチンで35%減/NEJM

 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者において、ピタバスタチンはプラセボと比較し、追跡期間中央値5.1年で主要有害心血管イベントのリスクを低下することが示された。米国・マサチューセッツ総合病院のSteven K. Grinspoon氏らが12ヵ国145施設で実施した無作為化二重盲検第III相試験「Randomized Trial to Prevent Vascular Events in HIV:REPRIEVE試験」の結果を報告した。HIV感染者は、一般集団と比較して心血管疾患のリスクが最大2倍高いことが知られており、HIV感染者における1次予防戦略に関するデータが求められていた。NEJM誌オンライン版2023年7月23日号掲載の報告。

腎細胞がん術後補助療法、エベロリムスは無再発生存期間を改善せず(EVEREST)/Lancet

 腎摘除術後の再発リスクが高い腎細胞がん患者において、術後補助療法としての哺乳類ラパマイシン標的タンパク質エベロリムスはプラセボと比較して、無再発生存期間を改善せず、Grade3/4の有害事象の頻度が高かったことが、米国・オレゴン健康科学大学Knightがん研究所のChristopher W. Ryan氏らが実施した「EVEREST試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2023年7月28日号で報告された。  EVEREST試験は、米国の398の大学および地域の研究センターで実施された二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験であり、2011年4月~2016年9月の期間に患者の無作為化が行われた(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成を受けた)。

尿路上皮がんへのペムブロリズマブ、日本における市販後調査データ

 ペムブロリズマブはプラチナ製剤不応性の進行尿路上皮がん患者に対する2次治療として、本邦では2017年に保険承認されている。承認の根拠となった国際共同治験KEYNOTE-045試験では日本人の参加者数に限りがあったことから、日本人への有用性のデータが待たれていた。今回、筑波大学附属病院 腎泌尿器外科・西山 博之氏らによる全国規模の全例市販後調査(PMS)の結果が、BMC Cancer誌2023年6月20日号に掲載された。

1日3.4分の高強度の身体活動で、がんリスク17%減

 高強度の身体活動(Vigorous Physical Activity:VPA)は、がん予防のために推奨される身体活動(Physical Activity:PA)を達成するための効率のよい方法であるが、多くの人にとって継続のハードルが高い。「日常生活中の高強度の断続的な身体活動(Vigorous Intermittent Lifestyle Physical Activity:VILPA)」を継続することで、がん発症のリスクを大幅に低下させる可能性があることが、新たな研究で明らかになった。オーストラリア・シドニー大学のEmmanuel Stamatakis氏らによる本研究の結果は、JAMA Oncology誌オンライン版2023年7月27日号に掲載された。

HIV感染者からパートナーへの性感染、低ウイルス量ならほぼゼロ/Lancet

 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者では、ウイルス量が低レベル(1,000コピー/mL未満)であれば、パートナーへのHIV性感染のリスクはほぼゼロであることが、米国・Global Health Impact GroupのLaura N. Broyles氏らの調査で示された。これにより、医療資源が限られた環境でHIVと共に生きる人(people living with HIV)のウイルス量検査へのアクセスが促進される可能性があるという。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2023年7月23日号で報告された。  研究グループは、HIVと共に生きる人やそのパートナー、医療従事者、より広く一般の人々へのメッセージの発信にとって有益な情報を提供するために、HIVのさまざまなウイルス量におけるHIV性感染のリスクに関するエビデンスを要約する目的で、系統的レビューを行った(ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けた)。

途上国で最強、最適な治療(解説:岡慎一氏)

ケニアで行われた臨床試験である。途上国では2000年以降、非核酸系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)をKey drugとして、核酸系逆転写酵素阻害薬(NRTI)2剤との3剤を合剤にしたGeneric薬が、治療の中心として用いられてきた。もちろん、これにより多くの命が救われた。しかし、NNRTIを中心とする治療は、治療に失敗した場合に薬剤耐性ウイルスが出やすい一方、薬の種類が少ないため、2回目以降の治療の選択肢は限られていた。その後、プロテアーゼ阻害薬(PI)がKey drugとなってから治療失敗による薬剤耐性の頻度はやや減ったが、PIは薬剤の相互作用が多く、脂質異常など副作用も多いため、すでに先進国ではあまり使用されていない。

心肺持久力が大腸がん・肺がん・前立腺がんの発症と死亡リスクに関連

 約18万人のスウェーデン人男性を平均9.6年間追跡調査したコホート研究の結果、心肺持久力(CRF)が高いと大腸がん罹患リスクが低く、また肺がんおよび前立腺がんによる死亡リスクが低いことが示された。この結果から、これらのがんの罹患リスクおよび死亡リスクの低減に、CRFが潜在的に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。スウェーデン・The Swedish School of Sport and Health SciencesのElin Ekblom-Bak氏らが、JAMA Network Open誌2023年6月29日号に報告。  本研究は、スウェーデンにおいて1982年10月~2019年12月に労働衛生健康プロファイル評価を完了した男性を対象とした前向きコホート研究。CRFは最大下サイクルエルゴメーター試験を用いて推定した最大酸素消費量(mL/分/kg)として評価した。また、がんの罹患率および死亡率のデータは全国登録から取得した。ハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)はCox比例ハザード回帰を用いて算出した。さらにCRFを4群(非常に低い:25以下、低:25~35、中等度:35~45、高:45超)に層別化し、非常に低い群を基準としてHRと95%CIを算出した。

男性機能の維持にも、テストステロン増加に最適な運動/日本抗加齢医学会

 いくつになっても男性機能を維持させたい、死亡リスクを減らしたい、というのは多くの男性の願いではないだろうか―。「老若男女の抗加齢 from womb to tomb」をテーマに掲げ、第23回日本抗加齢医学会総会が6月9~11日に開催された。そのシンポジウムにて前田 清司氏(早稲田大学 スポーツ科学学術院 教授)が『有酸素運動とテストステロン』と題し、肥満者のテストステロン増加につながる方法、男性機能を維持するのに適した運動について紹介した。  近年、国内の死因別死亡数では心血管疾患や脳血管疾患が上位に上っているが、肥満者(BMI≧25)が増加することでこの死因が押し上げられることが示唆されている1)。そのため、肥満者を減らせば心・脳血管疾患も減少傾向に転じる可能性がある。

遺伝子パネル検査、4割強の医師がいまだ経験なし/会員医師アンケート

 2019年6月に遺伝子パネル検査が保険収載されてから丸4年が経過した。ケアネットでは、7月19日に配信するセミナー「米国における がんゲノム検査の実態」収録に先立って、がん診療に携わる専門医600人を対象に「遺伝子パネル検査の施設での実施状況や自身の経験」について聞くアンケートを実施した。全体集計のほか、専門であることが見込まれる「肺がん」「乳がん」「消化器がん」「泌尿器がん」別でも集計、比較した。