外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:151

患者報告による症状モニターが、外来進行がんのOSを有意に延長/ASCO2017

 経口抗がん剤の増加により、外来診療が増加している。そのような中、患者の合併症管理は大きな問題となりつつある。進行がんでは症状が頻繁に起こるが、患者が医療者に報告するにはさまざまな障害がある。過去の研究結果によれば、診療医が患者の症状に気付くのは半分との報告ある。質の高いがん診療の管理には症状モニタリングが鍵といえる。そこで、Webベースによる症状モニタリングと患者報告を組み合わせたシステムと、通常ケアの結果を比較する大規模な単一施設無作為化比較試験の生存に関する結果が、University of North CarolinaのEthan Basch氏により米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)で発表された。

高齢者の術後せん妄予防にケタミン、悪影響の可能性/Lancet

 高齢者の術後せん妄予防目的のケタミン投与は、効果がないばかりか、幻覚やナイトメア症状を増大する可能性が、米国・セントルイス・ワシントン大学のMichael S. Avidan氏らによる国際多施設共同二重盲検無作為化試験「PODCAST」の結果、示された。せん妄は頻度が高く重大な術後合併症である。一方で、術後疼痛を軽減するために周術期静脈内ケタミンの投与がしばしば行われており、同投与のせん妄予防効果を示唆するエビデンスが報告されていた。研究グループは、高齢者の術後せん妄予防に対するケタミンの有効性評価を主要目的に今回の試験を行った。Lancet誌オンライン版2017年5月30日号掲載の報告。

乳がんリスクが高い職業

 職業別の乳がんリスクについて、スウェーデン・カロリンスカ研究所のCecilia Kullberg氏らが調査したところ、ホワイトカラーのほうがブルーカラーより高リスクで、専門職や管理職の女性でリスクが高いことがわかった。さらに、このリスク増加の要因として、生殖および生活習慣以外の因子の影響が大きいことが推測された。Occupational and environmental medicine誌オンライン版2017年4月29日号に掲載。

米国医師の半数が企業から金銭受領、年総額2,600億円/JAMA

 2015年に企業から金銭を受け取った米国医師は全体の48%を占め、その総額は24億ドル(1ドル110円とすると2,640億円)であったことが明らかにされた。金銭受け取り者の割合は外科医がプライマリケア医と比べて約1.7倍高く、また、男性のほうが女性よりも高いことなども判明した。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のKathryn R. Tringale氏らが、米国公的医療保険の運営主体であるメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が作成する、企業から医師・医療機関への金銭供与に関する公開報告書「Open Payments」2015年版を基に調査・分析したもので、JAMA誌2017年5月2日号で発表した。

CDC「手術部位感染予防のためのガイドライン」18年ぶりの改訂

 米国疾病管理予防センター(CDC)は、「手術部位感染予防のためのガイドライン」を1999年以来18年ぶりに改訂し、エビデンスに基づく勧告を発表した。手術部位感染(SSI)治療のための人的および財政的負担の増加を背景に、専門家の意見を基に作成された1999年版から、エビデンスベースの新たなガイドラインに改訂された。著者らは「これらの勧告に基づく手術戦略を用いることで、SSIのおよそ半分が予防可能と推定される」と記している。

小児期に身体活動時間が長いと乳がんリスク低い

 成人期における身体活動は乳がんリスクの低下と関連するが、成人前の身体活動との関連を検討した研究は少ない。米国ノースカロライナ大学のNicole M. Niehoff氏らが5万人超の大規模女性コホートで5~19歳時の身体活動を調査したところ、乳がん発症リスクとの間に逆相関が示された。Breast cancer research and treatment誌オンライン版2017年5月12日号に掲載。