うつ病になりやすいのは、太っている人、痩せている人? ボディサイズや体重変化とうつ病との関連(とくに低体重)は、システマティックにサマライズされていない。韓国・ソウル大学校のSun Jae Jung氏らは、ボディサイズ、体重変化とうつ病との関連を調査するため、システマティックレビューとメタ解析を行った。The British journal of psychiatry誌オンライン版2017年4月20日号の報告。
アルツハイマー病患者へのベンゾジアゼピン使用と肺炎リスク ベンゾジアゼピンや同様の作用を有する非ベンゾジアゼピン(Z薬)が、高齢者の肺炎リスク増加と関連しているかはよくわかっていない。フィンランド・Kuopio Research Centre of Geriatric CareのHeidi Taipale氏らは、催眠鎮静薬の使用と肺炎を有するアルツハイマー病患者を対象に、この関連性を調査した。CMAJ(Canadian Medical Association Journal)誌2017年4月10日号の報告。
小児期の不遇、青年期の自殺リスク増に影響/BMJ 子供時代の境遇が不幸であると、その後の青年期における自殺率が有意に高まるという。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のCharlotte Bjorkenstam氏らが、スウェーデンで生まれた54万8,721例を対象としたコホート研究の結果、報告した。子供時代の境遇が不幸だと、青年期に自傷行為リスクが増すことは先行研究で示されていたが、自殺リスクとの関連については不明であった。BMJ誌2017年4月19日号掲載の報告。
産後うつ病になりやすい女性の特徴:高知大 出産年齢の女性において、主要な障害の1つである産後うつ病。産後うつ病リスクのある女性を特定することは、そのマネジメントを改善する可能性がある。高知大学のSifa Marie Joelle Muchanga氏らは、産後うつ病といくつかの先天性婦人科疾患罹患率との関連を調査した。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年3月30日号の報告。
ADHDに対する集中治療プログラムの効果:久留米大 注意欠如・多動症(ADHD)の小児におけるコルチゾール覚醒反応(CAR)についてはほとんど知られていない。久留米大学の岡部 留美子氏らは、集中的な夏季治療プログラム(STP)の前後および4ヵ月後のADHD児およびその母親のCARを調査した。Brain & development誌オンライン版2017年3月24日号の報告。
てんかん重積状態に対する抗てんかん薬処方の変化 新規抗てんかん薬(AED)の処方は増加しているが、てんかん重積状態(SE)に対する新規AEDの使用およびアウトカムへの影響についてのデータは限られている。スイス・Centre Hospitalier Universitaire VaudoisのIsabelle Beuchat氏らは、実臨床における新規AEDと従来型AEDの処方パターンの変化や予後との関連について検討を行った。CNS drugs誌2017年4月号の報告。
急性期統合失調症に対するアリピプラゾール持効性注射剤の効果を解析 長時間作用型持効性抗精神病薬は、統合失調症患者の急性期および長期治療のための治療選択肢である。過去に実施した試験では、急性エピソード統合失調症患者を対象としたアリピプラゾール月1回400mg(AOM400)の12週間無作為化二重盲検プラセボ対照試験において、AOM400は、プラセボと比較し、主要エンドポイントである10週目のPANSS総スコアの有意な改善を示した。カナダ・カルガリー大学のZahinoor Ismail氏らは、この試験の事後解析を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌2017年6月号の報告。
うつ病患者のモニタリングツール、実現性の検証 プライマリケアでのうつ病患者のモニタリングのために患者報告アウトカム測定(PROM)の実施が可能かを判断するため、英国・サウサンプトン大学のTony Kendrick氏らは、部分的にランダム化された部分的クラスターランダム化比較試験を行った。BMJ open誌2017年3月30日号の報告。
コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬の併用の現状 抗認知症薬と抗コリン薬の併用は、頻繁に行われている。コリンエステラーゼ阻害薬と抗コリン薬の併用は、相互に作用を打ち消し、患者へのベネフィット低下、副作用の増加、ケアコストの増大につながる。米国・ハワイ大学のBrian R Schultz氏らは、アジア太平洋諸国の都市部の病院における、コリンエステラーゼ阻害薬およびメマンチンと抗コリン薬との併用処方の割合を確認した。Psychogeriatrics誌オンライン版2017年4月7日号の報告。
高齢者における潜在性甲状腺機能低下症への対応(解説:吉岡 成人 氏)-673 血中サイロキシン(T4)あるいは遊離サイロキシン(FT4)値は基準範囲にありながら、血中TSHのみが基準値上限を超えて高値を示している場合が潜在性甲状腺機能低下症である。血清TSHが10μU/mLを超え、血清FT4が基準値を下回っている場合は顕性甲状腺機能低下症と診断される。潜在性甲状腺機能低下症の診断には血清TSHの測定が最も重要であるが、TSH値の基準値の上限は加齢に伴い変化し、40歳以上では10歳ごとに0.3μU/mL上昇すると報告されており1)、日本人においても同様の傾向が確認されている2)。