整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:59

腰痛は患者の心身を悪化させ医療費を増やす:日本発エビデンス

 世界の疾病負担研究(Global Burden of Diseases)によれば、腰痛は世界的に障害の主な原因となっている。米国・ファイザー社のAlesia B Sadosky氏らはNational Health and Wellness Survey(NHWS)を行い、日本人において腰痛の重症度は健康状態の悪化と有意に関連していることを明らかにした。臨床との関連のみならず、間接および直接経費との関連も示されている。Journal of Pain Research誌2015年2月25日の掲載報告。

【日本発】FRAXの骨折予測精度を高める方法

骨折リスク評価ツールFRAXは骨折リスクの評価に利用されているが、その精度は十分とはいえず、改善が望まれている。  そこで近畿大学の伊木 雅之氏らは、12の地域に住む65歳以上の高齢日本人男性2,000人を対象に、FRAXを補完する手段として海綿骨スコア(TBS)が有用であるかどうかの調査を行った。  その結果、TBSはFRAXと組み合わせることで予測精度を向上させる可能性が示唆された。Osteoporos Int誌 オンライン版2015年3月10日掲載の報告。

週1回の投与で血友病患者のQOL向上へ イロクテイトがもたらす定期補充療法

 3月10日、都内においてバイオジェン・アイデック・ジャパン株式会社による血友病のプレスセミナーが、花房 秀次氏(荻窪病院 理事長/血液科 部長)を講師に迎え、開催された。これは同社の血友病A治療薬エフラロクトコグアルファ(商品名:イロクテイト)の発売に関連し行われたものである。

ロボット支援脊椎手術は有用か

 転移性または原発性脊椎腫瘍患者の治療において、外科手術は重要な役割を果たしている。近年、手術支援ロボットなどの新しい技術が開発され、正確なインストゥルメンテーションの設置や合併症の減少など有望な結果が示されている。米国・Texas Health Presbyterian Hospital PlanoのXiaobang Hu氏らは、ロボット支援脊椎手術の自験例について評価し、転移性または原発性脊椎腫瘍の治療においてロボット支援システムは安全かつ有用であることを報告した。著者は、「多数例におけるさらなる検討の実施を支持する結果である」とまとめている。International Journal of Spine Surgery誌オンライン版2015年2月3日号の掲載報告。

慢性腰痛は神経障害性疼痛の有無で治療薬を使い分け

 慢性腰痛の治療にプレガバリン(商品名:リリカ)やオピオイドが用いられることがあるが、これまで両者の有効性を比較した研究はない。独立行政法人 国立長寿医療研究センター 整形外科脊椎外科医長の酒井 義人氏らは高齢患者において検討し、全体の有効率に差はないものの神経障害性疼痛や下肢症状の有無で、効果に違いがみられることを示した。著者は、「鎮痛か日常生活動作(ADL)の改善かなど、治療の主たる目的を明確にしておくことが大切」とまとめている。European Spine Journal誌オンライン版2015年2月15日号の掲載報告。