整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:53

オピオイド服用中のBZD、過剰摂取死リスク増大/BMJ

 オピオイド鎮痛薬服用中のベンゾジアゼピン系薬投与は、過剰摂取による死亡リスクの増大と用量依存的に関連することが、米国・ブラウン大学のTae Woo Park氏らによる症例コホート研究の結果、報告された。また薬剤種別の検討において、クロナゼパムと比較してtemazepam(国内未承認)の同死亡リスクが低いことも明らかにされた。BMJ誌オンライン版2015年6月10日号掲載の報告より。

脊椎圧迫骨折治療に有望な、新たな椎体形成術

 Kivaシステムは、椎体内にポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を素材としたデバイスを埋め込み、その中に骨セメントを充填する椎体形成術(Vertebral Augmentation)である。米国・ウィスコンシン医科大学のSean M Tutton氏らは、安全性、有効性について、有痛性の骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折患者を対象に多施設無作為化比較試験KAST研究を行った。その結果、主要評価項目である疼痛改善、機能の維持・改善および安全性の複合エンドポイントに関してKivaシステムのバルーン椎体形成術(BKP)に対する非劣性が確認されたことを報告した。

タペンタドールはオキシコドンより有効で安全か

 オピオイドは慢性腰痛の治療にしばしば用いられるが、副作用のため長期投与の有益性は限られている。タペンタドールは、オピオイド受容体作動作用およびノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有するオピオイド鎮痛薬で、他の強オピオイドと比較して有害事象の頻度が少なく重症度も低い可能性があることから、ポルトガル・リスボン大学のJoao Santos氏らはシステマティックレビューを行った。その結果、タペンタドール徐放性製剤は、プラセボおよびオキシコドンと比較して鎮痛効果があり、オキシコドンより安全性プロファイルおよび忍容性は良好であることが明らかとなった。ただし、著者は「鎮痛効果の差は大きくなく、治療中止率が高いことや、研究の結果に不均一性がみられることなどから、この結果の臨床的な意義は定かではない」とまとめている。Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2015年5月27日号の掲載報告。

リウマチ患者の治療満足度はコミュニケーションで向上

 米国ファイザー社は5月28日(現地時間)、世界13ヵ国の成人関節リウマチ患者3,600人以上を対象に行った調査の結果を発表した。同社の日本法人であるファイザー株式会社が6月8日に報告した。データによると、患者と医療従事者の関係、そして関節リウマチとその治療に対する患者の認識が疾患管理に影響する可能性が示唆されたという。

オキシコドン/ナルトレキソン徐放性製剤、中~重度の慢性腰痛を改善

 オキシコドンの乱用防止製剤であるナルトレキソン含有オキシコドン徐放性製剤ALO-02は、中等度~重度の慢性腰痛を有意に改善し、安全性プロファイルは他のオピオイドと類似していることが、米国・Carolinas Pain InstituteのRichard L Rauck氏らによる第III相臨床試験で示された。Pain誌オンライン版2015年5月16日号の掲載報告。

慢性腰痛に耳ツボ指圧は有効?

 慢性腰痛に対して耳指圧療法が有効であることが、米国・ピッツバーグ大学のChao Hsing Yehらが行った無作為化比較試験で示された。耳指圧療法は非侵襲的であり患者自身による自己治療も可能で、慢性腰痛の治療として期待される。ただし今回の研究は、疼痛日誌に記録された疼痛スコアに基づいており、疼痛スコアは日々変動することから、著者は「他の治療パラメータを用いる研究デザインが必要」とも述べている。Pain Medicine誌オンライン版2015年5月19日号の掲載報告。

急性坐骨神経痛に経口ステロイドは有効か/JAMA

 経口ステロイド薬は、椎間板ヘルニアによる急性神経根障害に起因する坐骨神経痛の治療に一般的に用いられるが、適切な統計学的パワーを備えた臨床試験による評価は行われていないという。米国カイザー・パーマネンテ北カルフォルニアのHarley Goldberg氏らは、今回、プレドニゾンの短期投与により身体的な機能障害はある程度改善されるが、疼痛には効果がないことを確認した。JAMA誌2015年5月19日号掲載の報告。