整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:55

慢性腰痛に耳ツボ指圧は有効?

 慢性腰痛に対して耳指圧療法が有効であることが、米国・ピッツバーグ大学のChao Hsing Yehらが行った無作為化比較試験で示された。耳指圧療法は非侵襲的であり患者自身による自己治療も可能で、慢性腰痛の治療として期待される。ただし今回の研究は、疼痛日誌に記録された疼痛スコアに基づいており、疼痛スコアは日々変動することから、著者は「他の治療パラメータを用いる研究デザインが必要」とも述べている。Pain Medicine誌オンライン版2015年5月19日号の掲載報告。

急性坐骨神経痛に経口ステロイドは有効か/JAMA

 経口ステロイド薬は、椎間板ヘルニアによる急性神経根障害に起因する坐骨神経痛の治療に一般的に用いられるが、適切な統計学的パワーを備えた臨床試験による評価は行われていないという。米国カイザー・パーマネンテ北カルフォルニアのHarley Goldberg氏らは、今回、プレドニゾンの短期投与により身体的な機能障害はある程度改善されるが、疼痛には効果がないことを確認した。JAMA誌2015年5月19日号掲載の報告。

関節リウマチ、生物学的製剤で重度感染症リスク増大?/Lancet

 関節リウマチ(RA)患者への標準用量・高用量の生物学的製剤投与は、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)服用に比べ、重度感染症リスクを1.3~1.9倍に増加することが明らかにされた。低用量の投与については、同リスクの増加は認められなかったという。米国・バーミンガム退役軍人医療センターのJasvinder A. Singh氏らが、メタ解析の結果、報告した。生物学的製剤がDMARDsと比べて、重篤感染症のリスクを増大するかについては、これまで相反する報告が示されていた。Lancet誌オンライン版2015年5月11日号掲載の報告より。

慢性疼痛は健康状態だけでなく経済的損失にも関与~日本人のデータ

 日本人の10~20%は慢性疼痛を有しており、慢性疼痛は健康状態の悪化と関連することが知られている。大阪大学大学院 医学系研究科医療経済産業政策学寄附講座 教授の田倉 智之氏らは、日本人において慢性疼痛が及ぼす経済的影響について調査した。結果、慢性疼痛は健康状態のみならず労働生産性、日常生活活動障害、医療資源の使用および経済的負担と有意に関連していることを明らかにし、「治療率の向上と集学的なアプローチが生活の質を改善し経済的負担を減らす可能性がある」と報告した。Journal of Orthopaedic Science誌オンライン版2015年5月12日号の掲載報告。

喫煙女性の大腿骨近位部骨折リスクが明らかに

 喫煙により、女性の大腿骨骨折リスクは増加するのか。中国・蘇州大学附属第二医院のGuang Si Shen氏らは、その関連性を明らかにするため、10件の前向きコホート試験のメタ解析を行った。その結果、喫煙は女性の大腿骨近位部骨折リスクと関連すること、禁煙後10年以上経つとリスクへの影響は減少することなどが判明した。著者らは、さらなる検討の必要性を示唆している。Injury誌オンライン版2015年4月20日号の掲載報告。