腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:409

起床から喫煙までの時間が短いほど肺がんリスク高:愛知県がんセンター

 喫煙は肺がんの主な原因である。一方、ニコチン依存の明確な指標である、起床から最初の喫煙までの時間(TTFC:time to first cigarette)と肺がんとの関連性について利用可能な情報はほとんどない。愛知県がんセンター研究所の伊藤 秀美氏らは、ケースコントロール研究によって、TTFCによって示されるニコチン依存が肺がんリスク増加に関連することを報告した。Annals of Oncology誌オンライン版2013年9月6日号に掲載。

身体活動は胃がんリスクにも好影響

 身体活動は胃がんリスクの減少に関連している可能性がある。米国メイヨークリニックのSiddharth Singh氏らは、その関連の程度とエビデンスの質を評価するために系統的レビューとメタアナリシスを実施した。その結果、公表されている観察研究のメタアナリシスにおいて、身体活動と胃がんリスク減少の関連が示された。著者らは、身体活動増加にフォーカスしたライフスタイルへの介入は、多くの健康上のメリットに加え、世界における胃がんの疾病負担を減少させるかもしれないとしている。Cancer Prevention Research誌2013年9月18日号オンライン版に掲載。

パニツムマブの負の効果予測因子、KRAS以外にもある可能性/NEJM

 上皮増殖因子受容体(EGFR)を標的とする完全ヒト型モノクローナル抗体であるパニツムマブ(Pmab、商品名:ベクティビックス)は、KRAS遺伝子エクソン2の変異を有する転移性大腸がん(mCRC)患者では効果が低いことが報告されている。フランス・Institut de Cancerologie de l’ Ouest(ICO)Rene GauducheauのJean-Yves Douillard氏らは、PRIME試験についてバイオマーカー解析を行い、KRAS遺伝子エクソン2変異以外の遺伝子変異も、Pmabの負の効果予測因子となる可能性を示した。NEJM誌2013年9月12日号掲載の報告。

低線量ヘリカルCTは早期肺がん検出能が高い/NEJM

 低線量ヘリカルCTによる毎年の肺がん検診は、胸部X線によるものに比べ、陽性適中率は低いものの、早期肺がんの検出能が高い傾向が明らかにされた。米国・カリフォルニア大学のDenise R. Aberle氏らが、低線量ヘリカルCTと胸部X線の肺がん検診のアウトカムを調べる全米肺検診試験(National Lung Screening Trial:NLST)の結果を分析し報告した。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告より。

がん患者が思う“自分らしい”生活とは

 がん患者にとって“自分らしい”生活とは何だろうか。アストラゼネカは11日、「治療のゴール」「治療による後遺症・副作用が日常生活に与える影響」「医療従事者と患者さんの信頼関係・コミュニケーション」などについて、がん患者とその家族、医師、薬剤師、看護師を対象に調査を実施した結果をまとめて発表し、同日付で自社サイト『がんになっても』の新コンテンツとして掲載した。その結果、それぞれの立場で考える、がんの治療のゴールや、がんに罹患してからの生き方、生活に関する意識の違いなどが明らかになったという。

低線量CT画像上の肺結節のがん確率を正確に推定するモデル開発/NEJM

 低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する方法として、カナダ・バンクーバー総合病院のAnnette McWilliams氏らが開発した患者の背景因子や結節の特性に基づくモデルが有用なことが示された。低線量CTによる肺がんスクリーニングの主要課題は、陽性の定義および検出された肺結節の管理とされる。また、初回スクリーニングで20%以上に再検査を要する肺結節がみつかり、1万人に4.5人の割合で重篤な合併症が発現するとされ、全米肺検診試験(NLST)では外科的に切除された結節の25%が良性であったことから、結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する実用的なモデルの構築が求められている。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告。